2173.2013年4月25日(木) 日本政府「核の不使用」に署名せず、なぜだ?

 10年前の今日大都市市街地再開発のさきがけとして、また文化の発信地としての「六本木ヒルズ」がオープンした。8年前にはJR西日本福知山線脱線事故により107名が亡くなった。そして1992年の今日「10代のカリスマ」と呼ばれたロック歌手、尾崎豊が26歳の若さで急逝し、今日の今日「大利根月夜」や「かえり船」のヒット曲を歌った懐かしの歌手、田端義夫さんが94歳で亡くなった。それぞれエポックメーキングなでき事に感慨を持つ人も多いことだろう。

 しかし、何といっても今日最もショッキングなニュースは、2015年の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けてジュネーブで開かれている準備委員会で、昨日核兵器の非人道性をアピールした共同声明に、何と日本政府が署名しなかったことである。なぜだろう? 日本はこれまで核については、被爆体験や非核3原則もあり、核拒絶反応が強かった。それが、何かおかしい。

 これまで日本は核開発に対して常に断固として反対の立場を取ってきた。それが世界で唯一、かつ初めて原爆被爆国となった日本の良心であり、世界各国に対する責任だった。世界もこうした日本の立場を理解し支持してくれた。それが今突如として、なぜこういう世界の良心に逆行する立場に立ったのか。田上富久・長崎市長と松井一実・広島市長は事前に現地入りしてジュネーブ軍縮会議日本政府代表部を訪れ、天野万利・特命全権大使に対して日本政府の賛同を要望していた。それが見事に裏切られ、被爆者から怒りの声が上がっている。日本政府代表部の前では核兵器廃絶を求めるNGOなどが抗議のデモを行っている。日本がなぜ署名しないのかと抗議する市民もいた。各界からも納得できないの声が上がっている。土山秀夫・元長崎大学長は、日本は世界の国々から核兵器廃絶の意思がないとみなされると危惧している。

 ではなぜ、日本政府は世界、また日本国内の反対を承知のうえで核声明に署名しなかったのか。その理由がまったく分らない。政府は「『核兵器の非合法化』を求める内容が米国の核抑止力に依存する政策と合わない」として賛同しなかったと言っている。つまり共同声明に署名することは、アメリカの核の傘の考えと矛盾するということのようだ。国際平和や人類の破滅より日米安保を重く考えているのである。

 最近右傾化発言がエスカレートしている安倍一家の番頭、菅義偉・官房長官は「わが国を取り巻く厳しい安全保障の状況を考えたときにふさわしい表現かどうか、慎重に検討した結果、賛同を見送った」とよく分らない言い回しで述べた。本音を言えば、日本の核保有の可能性は100%ないとは言えないぞと世界の核保有国に対して言っているのだ。この辺の事情は国民にはまったく説明せず、自民党議員だけで決定している。これは国民不在の最たるものではないか。一部の右翼系国会議員だけで判断する前にもう少し分りやすい情報公開と説明を、政府のスポークスマンが行うべきではないのか。このままでは国の安全に関して、ごく少数の自民党内の自称実力派?議員だけで国を危険な方向に誘導してしまうのではないかとの危惧を抱かざるを得ない。

2013年4月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com