3262.2016年4月18日(月) 内外に暗い話ばかり

 今日もまた九州では余震が止まず、それを恐れて自宅から出て体育館や公の施設に寝泊まりしようとする人たちが増えて、ついに施設に収まりきらず、車の中で生活する人が増えてきた。それがまた健康上の問題を引き起こす恐れが出てきた。14日の前震以来震度1以上の余震は500回を超えるという。これでは怖くて自宅内には留まってはいられまい。今度の「平成28年 熊本地震」は、これまでの大震災では例を見ない余震続きの災害になった。いつ止むのか、当分気の休まることがない。

 ところが、折も折海の向こうでも大きな地震が起きた。それは16日赤道直下のエクアドルで起きた。すでに270名を超える死者が出ている。映像で観ると震源地は貧しそうな海岸際の村々で、軒並み家屋がつぶれている。がれきの下に埋もれている人も数多く、まだまだ犠牲者が増えそうだ。国内外で自然の試練に直面しながらこれに打ち勝つべく人間は懸命に闘っている。だが、その一方で無駄な戦争で無駄に尊い人命を失っている例も枚挙にいとまがない。何と理不尽なことだろうか。

 さて、そのエクアドル近くのブラジルで自然との争いならず、政治のもめごとで国を挙げて大騒ぎをしている。政府会計の粉飾に関わっていたとして批判されている2期目のルセフ大統領について、下院議会で弾劾すべきであるとの決議が2/3以上の賛成で承認された。これで上院の過半数が賛成すれば、大統領は180日間の職務停止処分となる。この間にリオ・オリンピックが開催されるので、大統領は開会式にも立ち会えない。下手をすれば、大統領を罷免される可能性がある。容易ならぬ事態である。

 ブラジルは今深刻な経済不況に陥っている。仮に多少前途に光明が見えても、国会議員の間に汚職が蔓延している現状ではそう簡単に窮状から抜け出せないだろう。人間とは何と浅はかなものかと思わざるを得ない。

2016年4月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3261.2016年4月17日(日) 油断ならない今後の余震

 昨日に引き続き今日も変わらず「平成28年 熊本地震」は余震を頻発して大分方面にも余震が及んできた。熊本から大分方面へかけた別府―万年山断層帯層の近くでしばしば余震が起きているのだ。その断層を更に北東方面へ伸ばすと、何と四国の最西端、佐田岬へ達する。そこには伊方原発がある。現在伊方原発は稼働していないが、もし稼働のためには政府がいう「世界一安全」との厳しい条件がクリアされたなら伊方原発も再稼働ということになる。そしてそのまま再稼働に突入した先に、大きな地震が起き原発から放射能が漏れだしたら、また福島第1原発の二の舞ではないだろうか。心配である。

 さて、今日は関東地方で天候が大荒れだった。各地で建物が倒壊したり、けが人が出ている。都内では徐々に雨が降り出すが、午後には晴れるとの予報だった。実際その通りとなったが、雨を伴った激しい風は予想外だった。東横線を始め、京王線などでは電車が止まり、ダイヤが大きく乱れた。

 実は吉祥寺で武蔵野稲門会音楽同好会第3回コンサートが開かれ、世話人の山本富士雄さんからご案内をいただいたので、プロではないとは言いながら日頃鍛錬しているお得意のクラシックを聞かせてもらおうとゼミ友人の長谷川くんを誘って出かけた。コンサートはアットホームな雰囲気の中で、4人のボーカリストによるポピュラーなイタリア歌曲と芸大出のピアニスト福崎舞由子さんによるショパンの名曲を充分楽しむことができた。山本さんは7歳でボーイソプラノから始めて74年間も唄い続けているとあって、歌唱力と存在感は他の人を圧倒していた。

 吉祥寺駅から会場へ向かう道すがら横殴りの激しい風雨に悩まされ歩くのにも往生した。ところが、終わってみて会場から一歩外へ出ると真っ青の空にまるで騙されたような気持だった。とにかく変わりやすい天候に翻弄された1日だった。

2016年4月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3260.2016年4月16日(土) エスカレートする地震、原発は大丈夫か?

 「平成28年 熊本地震」はその後も大きな余震を繰り返して甚大な被害をもたらしている。一昨日夜9時26分ごろ大きな地震が襲ってその後度々余震があったが、実は余震ではなく、一昨日の地震は前震と呼ばれるもので、その後の余震らしい猛威が本震らしいことが分かった。本震後の余震は今までの大震災とは打って変わって震度3以上の揺れが目立つ。山崩れで山野の道路は寸断され、人々は孤立し、自衛隊のヘリで救出されている。家屋がつぶれた被災者はほとんどが外で炊き出しのサービスを受けている。停電を始め、ライフラインも大きく支障を来している。

 今朝1時25分ごろ起きた激震はM7.3を表示し阪神大震災級と言われている。一昨日以降震度4以上の揺れは155回を記録し、その勢いは一向に衰える兆しが見えず、住民は不安に暮れている。犠牲者の数も37名となった。文化財の損傷も甚だしく、国の重要文化財の熊本城天守の屋根瓦が落下したり、2つの櫓が倒壊した。同じく国の需要文化財である阿蘇神社でも2階建ての楼門が倒壊し、拝殿も全壊した。昨年IS(イスラム国)によって破壊された古代ローマ時代のパルミラ神殿をつい思い出したほどである。

 せめて最近震災に遭った各地からの支援を始め、ボランティアの活動が被災者にとって大きな支えとなっているのが救いである。

 昨日の朝からテレビ局はほとんどの時間をこの地震の報道に当てている。チャンネルを回せば、現地の悲惨な状況が映し出される。新聞も昨日からかなりのスペースを地震に割いているが、やはりと言うべきであろうか、今朝の朝日の読者欄には、何人かの地震関連の投書が掲載されたが、その中で、74歳の愛知県の無職の方が、政府は再稼働の審査は世界一厳しい基準をクリアしたとしているが、厳しい自然条件の下で、万が一事故が起きたら取返しがつかなくなる原発再稼働について、この際立ち止まって是非を検討すべきではないかと提言している。メディアでは漸く朝日夕刊「素粒子」に「震度7は前触れに過ぎなかった。どこでも起きると改めて知る。原発の下では起きないと思うか。何という慢心」と警告している。後から後から起きる余震に、あらぬ妄想が浮いてくる。地震の地域も九州全土にまで拡がりそうな勢いである。本当に鹿児島・川内原発と佐賀・玄海は大丈夫なのだろうか。

2016年4月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3259.2016年4月15日(金) 「平成28年 熊本地震」の被害拡大

 昨夜突然起きた熊本県の地震は「平成28年 熊本地震」と名付けられ、時間が経つに連れて徐々にその被害が明らかになってきた。今度の地震は度々余震を発生させて、それが救助活動を思うに任せない原因である。今日午後9時までに震度1以上の余震が148回も起きているという。市内の崩壊した建物は見るに忍びないが、中でも国宝・熊本城が大きな被害を受けた。天守閣の屋根瓦が大分落下したが、城の象徴でもある2つの金の鯱も落ちてその所在も分からない有様である。石垣も一部崩れて見る影もない。実は、先日NHKの看板番組「ブラタモリ」で、熊本城を紹介していた。なるほどと専門家の説明に納得したが、残念なことになってしまった。

 死者は9人、重軽傷者は千人を超える。震源地と思われる熊本市の東部、益城町の近くには2つの活断層が走っている。そこに建物崩壊などの被害が集中している。九州高速道路も一部は陥没して交通止めの状態である。九州新幹線も運転を取り止めた。交通網は大分やられて、復旧まで時間がかかりそうである。住民は余震が怖いために自宅に留まるわけにいかず、中には屋外や車の中で寝起きしている人もいる。今夜から熊本地方には雨が予想されていることが、土砂崩壊を考えると心配になる。

 明日安倍首相が現地へ出かけるという。1日も早い復旧が望まれる。

 ここで考えておかなければいけない大事な課題がある。言わずと知れた原発である。九州にはすでに再稼働している鹿児島川内原発と佐賀玄海原発がある。地震発生と同時にチェックして被害はないとほっとしているようだが、仮に放射能漏れを起こしていたらどうなっただろうか。その可能性は充分ある。九州には大きな地震は起きないとの自信があったようだが、昨晩の地震はそんな迷信なんかふっ飛ばしてしまった。今こそこの日本で本当に危険を冒してまで原発を稼働する必要があるのか、改めて議論を戦わすことが必要だと思う。

 今日会社のOB会である社友会が開かれた。久しぶりに会った元同僚や、退職後初めて会った元同僚もいて、昔話に花を咲かせた。昨年の今ごろ噴火現象があった箱根地区の外人旅行について、何人かの役員といろいろ話し合った。会社でも最近増え続けている外国人観光客の箱根地区への取り込みを気にしている。アイディアを提案したいとも考えている。

 今日は1年に1度ではあるが、かつて同じ釜の飯を食った仲間と他愛ない話で無駄な時間をつぶすのも気楽でいいものだと感じた。そういう意味では好いサラリーマン生活を送ることができたということだろうか。

2016年4月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3258.2016年4月14日(木) 韓国総選挙で与党大敗・九州地方で大地震

 お隣の韓国で総選挙が行われ、ほぼ投票結果が判明した。朴槿恵大統領の与党セヌリ党の敗北が決定した。革新系の「共に民主党」という奇妙な党名の野党が第1党となった。セヌリ党は戦前何とか選挙戦を優位に進めていたが、投票日直前になって総選挙の公認を巡る内紛で支持者の支持を失い失速した。これにより朴大統領の求心力も低下すると見られている。

 韓国・中央日報紙は「任期の折り返し地点を過ぎても経済の低成長、低出産、不平等など国家的な課題の本質に手を付けられず、構造改革にも何の成果も出せない朴政権の無能と失政に対する厳しい審判だ」と手厳しいコメントを発表している。韓国は国内経済が輸出の減少により大きく低迷し、政府は経済再建と格差是正を打ち出して直面している経済的不安を切り抜けようとしていた。外交面では3つの点を訴えていた。1つは、北朝鮮への強硬な対応で、2つ目は中国が反発しているミサイル迎撃システムの在韓米軍配備であり、3つ目は、従軍慰安婦問題を巡る日韓合意の履行問題である。だが、総選挙の結果は虚しいものとなった。

 このうち3つ目の慰安婦問題が、与党の敗北によってスムーズに行かなくなることが懸念されている。長年日韓外交上の対立点となっていた慰安婦問題が、昨年12月漸く一応の合意を見た。しかし、韓国内では相変わらず反対が強く、合意事項が履行されるかどうかが懸念されている。朴大統領は、すでに合意した交渉を元へ戻す気持ちはない。韓国大統領府もそのように述べている。ただこのまま朴政権が力を失っていくとするなら、必ずしも楽観できない。

 朴大統領の任期はあと1年10ヶ月しかない。再選が認められていないだけに、まだ判明していない当選者次第で更に求心力を失う心配がある。朴大統領の後釜を狙っているとされる潘基文・国連事務総長も本職は上の空で様子を覗うようになるのではないだろうか。

 日本の国会も今TPPの承認でもめているところだが、お隣ではそれ以上に深刻な政界の流れとなっている。

 ところが、今夜9時半近くなって突然我が家にも震度3の揺れがあったと思っていたとこ ろ、九州地方に緊急地震警報が発令され、その途端熊本市を中心に震度7の揺れがテレビ画像で映し出された。相当な被害が出そうな感じである。中越地震と東日本大震災と同じレベルの激しい揺れだそうである。韓国の思いがけない総選挙の結果に「なまず」がびっくりして、一衣帯水を隔てた九州地方に影響を与えたと言っては冗談が過ぎるか?

2016年4月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3257.2016年4月13日(水) 児童保育施設建設の問題点

 いま子育て問題が急速に脚光を浴びるようになった。これは女性の社会進出が拡大されたことと軌を一にしている。女性の働く機会が増えるに従い、働いている時間内は幼児を預ける施設が求められ、その不足が社会問題化されている。近年女性が社会へ進出し、腰かけ労働から正社員として定年まで働き続けたいとの希望が強まった。安倍政権になって殊更女性の社会進出を支援する動きが顕在化してきたことも支えとなっている。そのためには思い切って働ける職場と、そのために女性を支える家庭環境が求められるようになった。

 そのひとつが、まずは子どもを預けられる保育施設の数的充実である。だが、入園希望の保育施設や幼稚園の数が足りない現状で、自治体では極力施設を増やす努力を傾けているが、需要に応えられず、待機児童の数は増える一方である。

 最近表沙汰になったケースに、千葉県市川市内に建設予定だった私立保育園が周囲の住民の理解を得られず、建設を断念する事態があった。この結果、市川市は待機児童の3割方を減らせる機会を逸してしまった。保育施設などについて最近言われている、子どもの声がうるさいとの非難のみならず、立地的に周辺道路の道幅が狭く車の往来が増えて危険が増すことも懸念されていた。実際今日テレビ・ニュースの画像を観る限り、後者に問題点を感じた。市役所係員は、待機児童数を解消できる計画が挫折して残念だとの見解を述べていたが、立地上子どもとその親、車の往来を考えると、これでは確かに住民が心配するのも理解できる。住民の反対の声が上がるのが想像できる場所である。もう少し、その辺りの環境条件を理解する努力を市が欠いていたのではないかと思う。

 それにしてもこうした保育施設の問題は、若い夫婦が多く住む都市部ほど難しさが増していると思う。若い人たちが増える地域では、各自治体が少子高齢化を考え根本的な対策を練らないと、今後も同じような問題が引き続き起きる心配がある。

2016年4月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3256.2016年4月12日(火) 原爆投下についてアメリカの立場

 昨日と一昨日の2日間、広島市内で主要7ヶ国(G7)外相会合が開かれた。開催地が原爆投下地の広島だけに、各国とも主題である包括的核実験禁止条約(CTBT)早期発効、及びG7以外の核保有国に核兵器の透明性を求めること以外にそれぞれ思惑があった。日本政府としては原爆投下による核被害の体験を世界にアピールすることと、各国指導者の広島、長崎原爆投下被災地訪問を希望していた。

 G7に核保有国のロシアと中国が参加していないことから、その効果は相当減殺されている。G7国の間でも主題についても理解に幾分差があった。それでも何とかG7広島宣言を採択した。

 そして2日間に問題となっていたのは、原爆を投下したアメリカがこの広島原爆問題にどう向き合うかということだった。7ヶ国外相は平和記念公園を訪れ戦没者慰霊碑に献花し、原爆資料館を訪問して悲惨な広島の姿に心を動かされたようだった。中でもケリー国務長官は、ツィッターを通して「いつか大統領もここに来られることを願っている」と発信したが、アメリカ国民は日本、広島で米大統領が原爆投下を謝罪することに納得していない。原爆投下は終戦を早めたので正しい行動だったと信じているアメリカ人は、特に在郷軍人の間には多い。その点それに反する行動をアメリカの代表者が行うことに強く反対している。

 しかし、広島原爆投下は30万人もの犠牲者を生んだ。これら亡くなった人に謝罪することと戦争終結を早めたこととは別で、謝罪することは、むしろ当然だと思う。これではアメリカ人は、人を何人殺しても自分たちの理があれば、傲慢にもすべては許されるとでも思っているのだろうか。 

 昨日新しいホームページに切り替えたが、まだ不慣れのため自分自身で処理出来ない問題を抱えてしまっている。情けないのは、昨日折角書き上げたブログをHPにアップ出来ないという無様ぶりである。今朝になって漸くおぼろげに手順を思い出し、何とかアップできたという体たらくである。まだまだ完全にマスターするまでに時間がかかりそうだ。

 それでも友人らからはHPを覗いてくれたといくつか連絡をもらった。中でも湘南高戦先々代校長から、トップ・ページの写真をお褒めいただいたのは嬉しいことである。当初は別の写真を採用することを考えた。だが、奇抜で意外な写真、そこに自分自身が入っている冒険家?らしい写真を入れることを考え、チベットのポタラ宮殿前に自分が立っているカットにしてみた。取り敢えず自分でも気に入っている写真だ。

 さて、今日は何年振りかで「酒のペンクラブ」の会合に顔を出した。小中陽太郎さんから勧められたからである。小中さんも元々会員だったが、お辞めになった。私も数年前までは会員だったが、ちょっとしたトラブルで辞めてしまった。会費も安く、好きな日本酒やワインを愛飲する人たちの集まりで、著名な作家だった方のお声がかりで始まった集いだと伺っている。最近私自身は糖尿病を心配して外で飲酒の機会を減らしている。それでも六本木のある著名な歌舞伎役者の親族が経営しているという「比呂」という店で、俳優座劇場の真裏にある。20名も集まって何とも賑やかな飲み会となった。帰りはいつも通り、小中さんと帰って来た。

 随分熱心に酒ペンへの再入会を勧められた。気さくな人たちばかりで楽しいが、やはり1度辞めた会でもあり、あまりエスカレートすると身体にも良くないので、お断りしたところである。

2016年4月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3255.2016年4月11日(月) インタビューに見られる日本語の間違い

 今月4日(月)から昨10日まで水泳の今年度日本選手権、兼リオ・オリンピック派遣選考会が行われ男女合わせて34選手の派遣が決定した。今年は話題も中々豊富で女子選手には若い選手の台頭が目立ち、中学3年生を始めとして、高校1年生が2人も選出された。その一方で、日本水泳界の顔だった33歳の北島康介選手が現役引退を表明した。「老兵は消え去るのみ」と名言を吐いた軍人がいたが、北島選手の場合は4度オリンピックに出場し、4つの金メダルを獲得したうえに「チョー気持ちいい」などレース後のユニークな発言が人気を呼んだ。その北島選手が昨夕テレビに出演して、彼らしい言葉を語っていたが、きちんと「ありがとうございます」と述べていたのが、いかにも北島選手らしく爽やかだった。

 では、他の選手はインタビューで何と言ったか? 最後の締めくくりに全選手が「ありがとうございました」と語っていたのだ。完全に日本語を間違えている。いつか、アテネ・オリンピックの後にも選手の「ありがとうございました」が気になり、使い方が間違っているとNHK実況アナの発言を巡ってNHKと渡り合い降参させたが、「ありがとうございます」と「ありがとうございました」の用法をしっかり教えるべきである。その点で北島選手の発言は偶然だったのかも知れないが、北島選手が「ありがとうございます」と正しい言葉を使っていたのが印象的だった。それに対して、若手選手が全員申し合わせたように間違った「ありがとうございました」と締めくくったのが、妙に違和感があり釈然としなかった。結局本人も周囲もそれが間違っているとは知らないで、使っているのだとしたら、いよいよ日本語も崩壊の道を辿っていると言えるのではないだろうか。

 最後に一言コメントするなら、これは「ありがとう」だけでも充分なのである。だが、これではいかにもぶっきら棒であり、語尾に丁寧語の「ございます」を付けることによってより丁寧、より上品な言葉になる。決して動詞「ある」「ござる」が過去形に変化したわけではないことはしっかりインプットしておくべきだ。

 ところで今夕のNHK「ニュースウォッチ9」の河野憲治キャスターが、広島市内で開かれた主要7ヶ国(G7)外相会合を取材の場で、「ありがとうございました」と言っていた。12年前にNHKアナウンス部は、「ありがとうございます」と言うように教育すると言っていたが、教育の失敗か、或いは空手形だったのだろうか。NHKらしいなぁ。

2016年4月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3254.2016年4月10日(日) 新しいホームページに切り替える。

 今日は念願の新しいホームページへ切り替えを行った。HPを開設公開してからあと1ヶ月で10年目に入る。社会学者河上肇の言葉、「幾山川越えては越えて来つるものかな」の心境である。今年中にはこのブログも3500回を超える。すでにソフトにコンテンツを挿入した新しいUSBを持ってITコンサルタントの小糸さんにわが家へ来てもらい、現在使用中のDELL NOTE PCにインプットしてもらった。まだ完全にHPを仕上げたわけではなく、半製品である。トップ・ページには、新たにチベットの世界遺産ポタラ宮殿の写真をアップした。全般的に割合すっきりしたレイアウトになっているのも小糸さんが大分時間をかけて下拵えしてくれたからだ。これから、時間をかけて少しずつ完成品に仕上げたい。出来れば、もっと多くの未知の人からのアクセスを期待したい。

 幸い小糸さんが、多くの人々の目に触れるアイディアを教えてくれた。今日のところは取り敢えず新しいHPに切り替えたというところでおしまい。

2016年4月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3253.2016年4月9日(土) アテネのピレウス港を中国に売却

 今朝の新聞を開いて驚いたのは、ギリシャ政府が首都アテネのピレウス港を中国国営海運大手に売却を決めたとのロイター通信ニュースである。中国側の意図としては、地中海の要であるギリシャ最大の港湾を手に入れることにより、中国とヨーロッパを結ぶ地域経済圏構想を進める考えと見られ、中国はここをヨーロッパへの輸出の中継地点として利用するものと推測されている。

 まだ詳細は分からないが、ギリシャ政府は財政再建のために政府資産の一部であるピレウス港を売却することにしたのである。

  しかし、その国にとって最大の貿易港を他国に譲渡して、周辺の海運業者、漁師、商店などの業務や日常生活に支障は出ないのだろうか。港内には私有財産がないのだろうか。今のところ港のどの部分を売却するのかはっきりしない。政府機関が持つピレウス港管理会社の株式の51%を日本円約350億円で買い取るという話だけではどうもぴんと来ない。

 1999年に妻とエーゲ海クルーズを楽しんだ時、タクシー・ドライバーに紹介されてピレウスのレストランで海鮮料理を美味しくいただいたが、あのレストランはどうなってしまうのだろうか。

 かの小田実が、ヨーロッパで最も感銘を受けたのはアクロポリスだったと語ったが、いつの間にか周囲の環境が変わったことによって、国の景観が壊されることが気になる。1日の漁を終えて夕焼けの中を漁師たちが帰って来る港の背後に見える世界遺産アクロポリスが、港内に仮に中国がバカ高いタワーでも建てて見にくくなったり風景を損ねるようなことはないか、余計な心配までしてしまう。

 それより国家にとって屈辱とも思える国民にとって身近な資産の売却を国民はどう思うだろうか。政治家にはその辺りの配慮はなかったのか。

 さて、昨日の日経夕刊で知った訃報がある。われわれの学生時代に野球部の青年監督だった前田祐吉さんが今年1月に亡くなられていたことが分かった。享年85歳だった。物腰が落ち着いた方で、部員からの人望があった。ピンチになりベンチから出て来る時、ポケットに手を入れた独特のポーズには特異な雰囲気があった。監督として①ベストを尽くすことを選手に要求したことは当然であるが、その他には②チームワークと③自ら工夫し自発的に努力することと野球をエンジョイすることを求めた。前田監督時代の忘れられないのは、何といっても1960年秋の早慶戦である。あと1試合勝てば私にとっては入学後初めての優勝というところまで来て、中々勝てず、その間引き分け再試合を含めて6連戦の結果、最終的に優勝を逸してしまったことである。それでも2年後の最後の早慶戦で優勝を決め、三田まで提灯行列をしたことが良き思い出として強く印象に残っている。

 今でも東京6大学野球史上最もドラマチックな話題のひとつは間違いなく早慶6連戦だと思っている。結果は1勝3敗2分けだった。アルペンクラブの山仲間たちと全試合外野席で観戦して、閉会式の後はがっかりして疲れ切ってしまったことが懐かしい。清沢、角谷、三浦、丹羽ら4人の完投型投手を揃えながら勝てなかった。高校同級生の村木くんは5番バッターだったが、残念ながら彼も打てなかった。

 60年安保闘争が終わり、何となく虚脱感のあった後だっただけに、その反動のせいだろうか、妙に応援に熱が入っていた。それにしても60年安保と早慶6連戦は、当時の学生にとっていずれもエポックメーキングな出来事だった。忘れようにも忘れられない。この後日吉の教養課程を終えて専門課程の三田に進んだ。そういう意味では、いろいろ経験した日吉キャンパスだった。

 昨年ラグビー部の監督だった上田昭夫さんが亡くなられたが、お2人ともソフトタッチのインテリタイプの監督で一世を風靡するほどの実績を残した。思い出しても懐かしい。この偉大な監督の気持ちを受け止めて、野球部、ラグビー部の後輩たちにはもうひと踏ん張りしてもらいたい。

2016年4月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com