3693.2017年6月23日(金) 沖縄で72年目の「慰霊の日」

 72年前の今日沖縄で最後の地上戦が行われ、多数の犠牲者を出して終わった。沖縄では、今日は「慰霊の日」と呼ばれ、最後の激戦地となった糸満市摩文仁の丘の平和祈念公園で追悼式が行われ、翁長雄志知事が平和宣言を読み上げた。安倍首相も出席し、沖縄の基地負担軽減に全力を尽くすなど、政府として努力したいと述べたが、白々しい。最近の政府・沖縄県の関係が順調なものでないだけにどうもぎくしゃくした感じが拭えない。

 それにしても沖縄では、県民の1/4が戦争の犠牲となったほど熾烈なものだった。今日も平和祈念公園へお参りした人が、亡くなった家族を偲ぶ姿が痛々しい。摩文仁の丘にはお参りしたことはないが、ノルマンジー海岸近くの整然とした連合軍戦没者墓地をお参りしたことがある。9月にはアウシュビッツ収容所を見学してユダヤ人の悲しみを臨場感で感じて来たい。

 さて、今日から有権者1千百万票の東京都会議員選挙がスタートした。4年前は自民党議員全員当選という大勝でその後の総選挙に弾みをつけ、自民党1強の基盤固めとなった。だが、今年の選挙は自民党にとって手厳しい戦を強いられそうだ。各党の様相が変化してきたからだ。自民党は前回のように全勝というわけには行くまい。小池百合子ブームが一段落したとは言え、4年前とは比較にならないほど自民党にとってはハードルが高くなった。一方の小池知事が主導する「都民ファーストの会」は、知事が一昨日発表した豊洲、築地市場使用の中途半端な結論によって勢いは落ちたと思っている。各党それぞれの思惑によって小池知事への距離を取っているようだが、どういう結果になるか。

 豊洲の安全性云々の議論が繰り返されてきたが、危険と見られた中で安全性を強く主張していた専門家に国立研究開発法人・産業技術総合研究所(産総研)名誉フェローの中西準子さんがいる。この中西さんが今朝の日経紙に写真入りで、紹介されているが、その中で改めて豊洲市場の安全性をアピールし、その点で小池知事の判断を了としている。中西さんとは高校3年間ずっと同じクラスだったが、久しぶりに写真を見て面影があると思った。名誉フェローになって多少時間的に余裕が生まれたようなので、今年こそは会えるのではないかと思っている。彼女からも私の冒険談を聴くのを楽しみにしているとメールをもらっているので、楽しみにしている。

2017年6月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3692.2017年6月22日(木) 補聴器を購入することに決めた。

 半月ばかり試聴していた補聴器を買い求めることに決めた。自由が丘駅近くの「ブルーム」という補聴器販売店で、2度ほど器機を調整してもらって何とか両耳に馴染むようになった。「WIDEX」というデンマークの補聴器専門メーカー製の補聴器である。これまでに「ブルーム」のコンサルタントから丁寧なアドバイスをいただきながら、器機を調整して試聴を続けて来た。こういうプライベートでも、業務上も大事な器機は使い捨てという代物ではないので、やはり定期的に相談していつまでも使えるものでないと購入は決めかねる。パーフェクトに音声を捉えられるということではないにせよ、少しでもはっきり音声を聴き取れるようならそれに越したことはない。

 実は、補聴器機というだけならヨドバシカメラ浅草店で、多種のそれを安く買えると勧めてくれた知人がいた。だが、長らく使用している間には何かと親身になって相談に乗ってくれるソフトウエア・サービスが欠かせない。こればかりはハード部分だけではない。それには低価格であっても大衆的な電器店で「売ってしまえばそれまで」のノーフォロー、ノーアフター・サービスの形で購入するのは賢明ではないのではないかと考え、アフター・サービスが品質、サービスともしっかりし、自宅からもほど近い「ブルーム」店舗で買うことに決めた。価格はざっと30万円だったが、ある程度その腹積もりはあったので、この際とばかり清水の舞台から飛び降りた。補聴器には消費税が付加されないとは知らなかったが、こればかりは有難いと思っている。

 当分の間馴れるまでは戸惑うこともあるかも知れないが、1日も早く自分の耳として周囲の音声に慣れていきたいと思っている。

 さて、加計学園問題を与党は火消しに懸命であるが、また奇妙な代議士のパワハラ事件が明かされた。元はと言えば、今日発売の週刊新潮で暴露されたようだが、今日の昼間のエンタメ番組では挙って取り上げている。何と自民党の42歳になる豊田真由子衆議院議員が、事務所の55歳の政策秘書に非常識な暴行、暴言を行ったと話題になっている。テレビの報道を観ると、確かに酷い暴言で普段世話になっている10歳以上も年長の男性秘書によくもこれほど悪態の限りをつくせるものかと呆れるばかりである。東大法学部卒後厚生省入りした元官僚で、ハーバード大にも留学しているエリートであるが、人間的に、また国会議員としてどうなのか首を傾げざるを得ない。

 豊田議員は後部座席から運転中の秘書に繰り返し殴るなどの暴行を加え、顔や背中などにけがをさせたり、「このハゲ!」とか、「死ねば?生きている価値ないだろ」などと暴言を吐き、秘書の娘を通り魔事件の犠牲者に例えるような発言もしたという。秘書は暴行された診断書を持っているので、傷害罪で訴えられる可能性もある。今まで元気のいい女性議員はいくらもいたが、これほど酷い代議士は初めてである。

 ネットのWikipediaで豊田議員の項をチェックしたところ、すでに手回しよく全面削除の手が打たれていた。豊田議員は会見も、弁明もすることなく自民党へ離党届を提出し、体調不良としてさっさと入院してしまった。衆議院議員2期目だが、期待され、内閣府、文科省の政務官を務めたこともある。惜しい人材であるのかも知れないが、理性も常識も持ち合わせない人間では、所詮どの社会でも通用しないだろう。

 これも1強・安倍政権の驕りから生まれた思い上がり人間の成れの果てではないだろうか。

 ところで、今日もうひとつショックを受けたのは、イラクのモスルにあるヌーリ・モスクが倒壊したことである。IS国が自爆によって破壊したと伝えられているが、はたしてどうか。このモスクを訪れたことはないが、アラブのモスクという共通の史跡がいとも簡単に戦争の犠牲で破壊されることが悲しい。モスクは街の中心にあり、敬虔なイスラム教徒にとって信仰の対象であり、朝からコーランの唱和がホテルの部屋の中まで流れて来るのがいつもイスラム国らしいと思っていた。こうして、先人が創建した貴重な宝が姿を消していく。惜しまれてならない。

2017年6月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3691.2017年6月21日(水) 加計学園の闇と小池都知事の決断

 一昨日国会が閉会になったことを受けて、安倍首相が記者会見を行った。メディアの支持率が軒並み大きく低下する中で、殊勝にも低姿勢で反省を口にした。今国会では自身と昭恵夫人がからんだ森友学園と加計学園の「もり・かけスキャンダル」とその後に関与を隠蔽するような稚拙な対応が国民に疑念を抱かせ、国会でも国民を納得させるような説明をしなかったことが影響している。「反省」会見とは言っても、所詮本心ではなく、東京都議選に悪影響を与えないためのジェスチャーでしかない。

 8つの報道機関の世論調査による内閣支持率は、前回調査に比べて6~12%も低下している。意外なのは読売の12%の大きなダウンと朝日の6%の小さなダウンである。読売は前回の支持率が高く61%で、朝日は47%と低かったせいである。かつて、60年安保条約改定の際に強行採決を行った岸内閣の対応を念頭に、後を継いだ強気の池田勇人首相が本音を隠して「寛容と忍耐」をアピールしたのに似ている。

 昨日になって加計学園に関する闇がまたひとつ表面化してきた。松野博一文科相が次のように語った。首相側近の萩生田光一副官房長官が、加計学園の国家戦略特区への獣医学部新設について文科省高等教育局長に「総理は平成30年4月を開学の期限としている」などと明らかにプレッシャーを与える発言を記録した新たな文書を公表したのである。それでいながら松野大臣は「副官房長官の発言でない内容が含まれている」と萩生田副長官に妙な気遣いをするような言葉も語っているのだ。これらの発言と副官房長官が加計学園系列の千葉科学大学名誉教授の肩書まで有している現実からも、萩生田副官房長官が加計学園獣医学部新設へ向けて関係者へプレッシャーを与えたのではないかとの疑念が一層深まったことになる。

 しかし、嘘をつくことを気にも留めない政治家、萩生田氏は「加計学園に関して首相からいかなる指示も受けたことはない」と一切を否定し、あまつさえ「文書が外部に流されたことについて理解に苦しむとともに強い憤りを感じる」とまで居直っている。

 これだけ疑惑を示す文書が暴露され、前川喜平前文科省事務次官が証言し、野党が強く前川氏の証人喚問を要求しているにも拘わらず、政府は証人喚問に応じようとしない。これではいつまで経っても問題が解決しないことは明らかである。政府は国民が加計学園に関する関係者の配慮を忘れてくれることを願っているのだろう。やはり1強独裁の政治の行き着く先は、中国のトップ層の贈収賄事件のように安倍首相への忖度となって悪の深みへはまっていくのだろう。

 さて、昨日小池百合子東京都知事が、記者会見で豊洲市場移転問題について漸く基本方針を発表した。明後日の東京都議選告示を前に「決められない知事」との好ましくない声を抑える狙いもあるようだ。

 小池知事はいかなる方針を発表したのか。どちらかと言えば、市場は豊洲とか、築地と明確に打ち出したわけではない。知事は二兎を追ったのである。「どちらとも取れるような曖昧な「解決法」で、この窮地を乗り切ろうとしているようだ。言い方は、総合物流拠点」と「食のテーマパーク」である。

 まず、豊洲市場を2018年春にも開場するとした。果たして間にあうのだろうか。築地はどうするのかと思いきや、5年後をメドに再開発して将来的には「築地」というブランド力を生かした「食のテーマパーク」を目指すという。その前に跡地をオリンピック用に仮設駐車場にして活用し、同時に築地を通る環状2号線の開通を目指すという計画を持っている。

 少々驚いたのは、豊洲へ引っ越した業者のうち、再び築地で商売してみたいという業者には5年後に戻ることを支援するという。業者の気持ちに寄り添っているように思えるが、これはそう簡単に出来ることではない。どうも安易で中途半端に思えて仕方がない。経費は民間が負担するというが、都民の負担も増えるのではないかと思う。

 業者や地元住民からも戸惑いの声が聞かれるというが、10カ月も結論を先伸ばししてきた割りには、すんなりとは納得し難い。あぶはち取らずにならなければよいのだが・・・。

 今日将棋界の新星、14歳の藤井聰太4段が澤田真吾6段を破り、プロ・デビュー以来負けなしの28連勝を達成した。神谷博広志8段が30年前に成し遂げた記録と並んだのである。関西地方では号外が出たようだから、大きな話題となっている。それにしても、史上5人目の中学生棋士にしては冷静で、落ち着き払った口元から高尚な言葉がぽんぽん出て来る。自分の中学生時代に照らしあわせてとても足元に及ばない。いつまでこの記録が伸びるのだろうか。我が家の近所に住んでおられる羽生名人にも勝っている。順調に記録を伸ばして将棋界に大きく羽ばたくことを期待したいものである。

2017年6月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3690.2017年6月20日(火) 高校の先輩3人と楽しい会話

 先月予定していた会食を兄の両眼の白内障の手術のため今日まで延期していた。兄の高校の同級生で南極の専門家、国立極地研究所名誉教授・神沼克伊さんと兄、そして新たに同じ同級生の天野武和さんが加わり、私もお仲間に入れてもらって4人で5カ月ぶりに会食を楽しんだ。これまで知らなかった母校や同級生らの愉しい話が後から後へと引きも切らず、食事とカフェで3時間以上も話し込んでしまった。

 神沼さんは相変わらず海外へよく出かけられるようで、つい最近あまり日本人が出かけない世界遺産、ギニアのエンジェル・フォールまで登山道を歩いて出かけたのはよいが、選りによって転倒し頭部を7針縫ったその傷跡まで見せていただいた。医療費は一切支払わなかったと、キューバと同じように社会主義国家のご相伴に与ったと仰っていた。神沼さんは、一時は80歳までは生きられないと言われたこともあるそうだが、無事今月1日に傘寿80歳をクリアされた。お見かけしたところ元気溌剌とされていて、パワーをいただけるような気がしてくる。

 天野さんは高松高検検事長まで務められたお父上の血筋を引いた秀才としてよく知られ、大手銀行、鉄鋼会社で大幹部を務められ、長年母校同窓会会長も務められた。ニューヨークに、そしてデュッセルドルフに2度勤務されたので、海外事情にも詳しい。それぞれお話を伺っているだけで勉強になるし、知っている同級生のお名前が出て来るので懐かしくも思う。母校校歌の作詞者、北原白秋のお孫さんで母校出身の金城学院大学教授の北原ルミさんにお会いして、祖父が作詞した校歌を筆で書いてもらい、福岡県柳川市の北原白秋記念館に掲げてもらったという涙ぐましい話には感動した。

 同級生の中で珍しい人物として「日本のシンドラー」杉原千畝の長男弘樹氏がおられる。高校卒業後直ぐアメリカへ行かれたようだが、すでに亡くなられた。ごく最近骨肉の裁判の結果母親の遺産相続問題に決着がついたばかりである。

 どういうわけだか不思議な縁であるが、9月に訪れるバルト3国のうち、杉原千畝が総領事だった領事館は、今リトアニア大使館として母校後輩の重枝豊英氏が特命全権大使を務めておられ、隣のラトヴィアでも後輩の藤井真理子さんが特命全権大使を務めている。バルト3国と母校の不思議な縁を思う。3国の位置関係もまだきちんと頭に入っていないが、日本戦史のうえでも大きな話題となった国を訪れることを楽しみにしている。

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3689.2017年6月19日(月) 日本ペンクラブ理事に就任

 一昨日伊豆半島石廊崎沖合でアメリカ軍駆逐艦イージス号とフィリピン船籍コンテナ船が衝突事故を起こしたことに様々な憶測が流れている。最も不審感を抱かされるのは、沖縄で度々引き起こされるアメリカ兵の刑事、民事事件で捜査権ばかりでなく、裁判権も日本側に認められていない日米地位協定なるいかがわしい協定である。今回の衝突事故でも日本領海内で起きた事件であるにも拘らず、コンテナ船への立ち入り捜査は行われるが、イージス艦への捜査は行われない。結果的に7名の不明者がどうなったのか分からない内に、アメリカのメディアでは彼ら犠牲者の身元が報道されている有様である。いつまでもこの日米地位協定なるものが存在する限り、いくら安倍首相が偉そうなことを言ったところで、アメリカへの属国意識は消えるものではない。とりわけトランプ大統領就任以来、アメリカへの印象が悪くなる一方である。

 さて、今日は日本ペンクラブの定期総会が神保町の如水会館で開催された。かつては、日比谷の東京会館で開かれていたが、東京会館は取り壊して新しい建物に建て替えるためにしばらく使用出来ない。

 先般会員選挙により理事に選出され、すでに新理事会に出席している。今日の定例総会では、報告の後質疑応答が行われた。その後我々のように選挙による選出理事20名と新会長の推薦による10名を加えた30名が向こう2年間理事として正式に承認され、職務を果たすことになった。理事として承認される前に一会員として、定款に理事選出のための選挙制度について一言も触れられておらず、理事選出にとっては基本的なことであるので、きちんと定款上に表記すべきであると提案した。反応を見ているとあまり積極的ではないようで、少々失望した。現状を変更することに戸惑いと抵抗があるように感じた。前途は厳しいと自戒している。

 また、宴会開始前の30分程度だったが、新役員が揃った最初の理事会で浅田次郎会長に代わり、吉岡忍専務理事が新会長に就任することが承認され、引き続き3名の副会長、新専務理事、6人の常務理事が承認された。ここでも先般の理事会と同様、理事相互の紹介がなく、名前を知らないまま別れることになった。こういう仕切りはどうなのか、疑問を感じた次第である。

 私も13ある委員会の内いずれかの委員としてお手伝いするつもりだが、一応財務委員会と国際委員会に申し込もうと考えている。僅かな時間ではあったが、ペンクラブの運営や組織自体にどうも違和感のようなものを感じた。少しずつ慣れていくことと、徐々に組織を建設的な形に変えていくことが必要ではないかと考えている。

2017年6月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3688.2017年6月18日(日) 政府は国民無視の「3ない」答弁に終始

 ここ数日終盤国会で理性も品性もまったく感じられないあの騒ぎは、一体何だったのだろうか。そもそも森友学園と加計学園の怪しげなプロジェクトに安倍首相夫妻が深く関わっていたことから問題が発生し、何らかの圧力や配慮があったのではないかとの疑問が囁かれたのが事の発端である。とりわけ官邸スタッフと官僚による首相への忖度があったのではないかと疑念を持たれて、最後まで建設的な国会ではなく、低次元の国会に終わってしまった。森友学園問題では籠池森友学園理事長を証人喚問して安倍夫妻との関係を聞き出したにも拘らず、当事者でもある安倍夫妻は関与を頭から否定する有様だった。それで真っ当な結論が出されればまだしも、国民の行動を監視し締め付け、言論の自由を抑圧するテロ等準備罪法は成立させ、多くの疑問を残しながらウヤムヤのうちに国民の目を逸らそうとしている。

 今朝の朝日新聞一面には、政府が「3ない」答弁に終始していたと厳しく指摘している。つまり何事も、仮に疑問があっても政府の答弁は「認めない」「調べない」「謝らない」と傲慢にも責任を取ろうとせず、悪いとも思っていないというのだ。そのうえで、都合が悪くなるとすべて官僚に責任をなすりつけると野党から非難されてもいる。

 新聞もさじを投げたような論調が目立つ。1強に甘えて不遜な対応をした安倍首相は、最近益々それが嵩じて多少支持率は下がってきた。だが、自民党の1強多弱の支持基盤では、いくら野党が反対を唱えても数の力に押し切られてしまう。与党はその辺りはお見通しで、禁じ手を使って強引に採決に持ち込んだり、首を傾げることばかりで、実にわが物顔なのである。これでは日本の民主主義はいずれ崩壊してしまうだろう。

 昨日の参議院本会議場におけるテロ等準備罪法案採決に当たっても、中間審議をカットしていきなり本会議で数の力によって採決した。かつて60年安保条約を強行採決した祖父岸信介首相と同じように、孫の安倍首相も尊敬する祖父を真似て強行採決した。これだからちやほやされた世間知らずの世襲政治家は困るのだ。悪いところだけ真似をする。反対する野党の牛歩戦術に対しては、参議院議長が時間制限を設けて最後の3人の投票を認めず締め切るという暴挙に出た。辛口の政治評論家・田原総一朗氏も烈火の如く怒っていたが、さもありなむと思う。言論の自由が危機に瀕している以上に、今や日本の民主主義は世紀末的になってきたと言わざるを得ない。

2017年6月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3687.2017年6月17日(土) 湘友会総会に出席

 昨日アメリカの身勝手な外交について不満を述べたところ、選りによって今朝2時過ぎ横須賀基地に配備されているそのアメリカのイージス駆逐艦が、フィリピン船籍のコンテナ船と伊豆半島沖で衝突し激しく損傷し、300人の乗員のうち、7名の行方が不明だという。海に落ちた様子もないので、潰れた機材で艦船のどこかに密閉されてしまったのだろうか。ぶつかった日本郵船がチャーターしたコンテナ船には、今のところ不明者はいないという。

 昨日ブログ上に批判したアメリカがキューバとの制裁解除を考えている件について、昨日マイアミでトランプ大統領は演説し、渡航制限の厳格化や商取引の規制など制裁を強化する対キューバ政策を正式に発表した。トランプ氏は制裁を緩和したオバマ前政権を非難し、オバマ前政権が行った制裁解除を止めると述べたのだ。更にトランプ氏はカストロ政権を残虐だと一方的に非難したが、誤解も甚だしい。このトランプ氏の非難に対して、案の定キューバ政府は非難声明を発表した。どこまで突き進むのかトランプ氏による傲慢な無節操ぶりは?

 さて、恒例の湘友会(母校湘南高校同窓会)総会が藤沢市内の商工会館で開かれた。昨年は都合がつかず出席出来なかったが、今年はどんな様子か、覗きに行くつもりで行ったところ、残念ながら同級生には2人しか会えなかった。しかし、同窓の先輩後輩の集まりでもあり、紹介もあって何人かの同窓生と話をすることが出来た。他には前・現湘友会長やラグビー部後輩、定時制の役員らに会って思い出話や、友人の話などでそれなりに楽しいひとときを過ごすことが出来た。懇親会に先立って行われた総会には、現役の稲垣一郎校長も出席され、湘友会への期待を語られた。

 湘友会にとって今最も大きな課題は、2020年東京オリンピックの翌2021年に迎える母校創立100周年記念事業である。今日もその実行委員会とプロジェクトについて概略が紹介された。それに特別目についたのは、奨学財団の設立計画で、海外留学を支援する制度の定着によって随分時代も変わったと思う。そのひとつの例として今春生徒44名からなるアメリカ短期留学についてパワーポイントを使って参加生徒の声などを紹介してくれたが、インデイアナ州にあるパデュー大学で、ノーベル化学賞受賞者である先輩の根岸英一教授から歓迎され、講義を受け、教授宅に招待されるなど、高校生にとっては夢のような経験をしたことなどを校長が話された。

 率直に言って今の高校生が羨ましいと感じた。

 講演もあり、電気通信大学の金子正秀教授が、珍しい「顔学」について話された。人間にはひとつとして同じ顔がなく、顔の特徴、顔の部品(と言っておられた)をほんの一部変えることによって全く顔が変わってしまうことをパワーポイントによって説明され、ユニークな講義を大変興味深く思った。あまりお手伝い出来るようなことはないが、少しでも気持ちの上で応援したいと思っている。

2017年6月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3686.2017年6月16日(金) ご都合主義の国アメリカ

 東京は7日に梅雨入りしたが、その後はほとんど雨が降らない。空梅雨というのだろうか。近年気象が世界的に異常な様相を呈している。これは明らかに気候温暖化による影響であるが、やはり四季それぞれの季節感を表してくれる気候の方が、気分的には落ち着く感じがする。春は桜の花が咲き、夏は暑いが雲一つない真っ青な空、秋には山々に紅葉が溢れ、冬は雪が降り手が凍るほどの寒さが、昔から日本人の体感してきた季節感であると思う。

 その意味で先日地球温暖化を食い止めようと150ヶ国が結んだパリ協定から離脱したアメリカ人には、悲しいことだが、そんな季節感も感じられないのだろう。排出ガスが世界で2番目に多い国でありながら、他への迷惑とか、反省が微塵も感じられない。アメリカ・ファーストと○○の一つ覚えのように声高に唱えるトランプ大統領の自国経済優先の考えから排出ガスを抑えるより、経済発展を優先しようというのだから、大国意識も責任感もまったく感じられない。地球を汚していながら自分たちにとって銭儲けが出来ないから放っておこうと考えていると思われても仕方がない。情けないアメリカの身勝手パフォーマンスである。

 そしてもうひとつ、アメリカの無節操ぶりを示す現実的対応が示された。一昨年半世紀以上に及ぶ国交断絶を解除して漸く窓口を開いたキューバに対して、制裁の一部を復活させることになるようだ。何と愚かなことだろうか。これでは為政者、つまり親分が代われば、業務の内容もやり方も瞬時に変わるということになる。オバマ大統領時代に国交を復活してまだ2年にもならない。それを次の大統領がいとも簡単に元へ戻して取り止めるというのだから、大国の外交としてはあまりにも軽薄で節操がないのではないか。これでは今増えつつあるアメリカ人観光客がまた訪れなくなる。キューバにとってはもちろんのこと、アメリカにとっても決してプラスにはならない。

 パリ協定離脱の際には、いつも何を考えているのか分からない麻生財務相ですら、アメリカという国はその程度の国だと皮肉ったが、トランプ大統領が君臨するアメリカという国は、奥深い厭らしさが籠った国家だということを改めて知らされたように思う。

2017年6月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3685.2017年6月15日(木) 恐怖政治の始まりか。共謀罪法案成立

 今朝参議院本会議で長い間国会で最大の議論となっていた共謀罪法を盛り込んだテロ準備等特別法案が、自民党、公明党、日本維新の会の賛成多数で可決成立した。これで前記の趣旨を盛り込んだ改正組織的犯罪処罰法が来月施行されることにより、自民党が1強多弱の勢いに乗ってかなり厳しい施策を打って出ることになる。今や与党自民党は怖いものなしである。これには、民進党を始めとして自民党を追い詰められない野党の非力がある。だが、与党内で自民党の顔色を伺うような公明党の戦略は、ちょっと情けないと思う。これまでの議論を通して公明党は自分たちの意見を述べているようにはとても思えない。公明党はこれまで街で市民の声を掬い上げ、それを政治の舞台で生かすことを目指してきたと思っている。つまり庶民の味方である。だが、昨今の公明党は自民党のご機嫌伺いばかりして、それでいながら存分に利用され、票、議席まで都合よく利用されている。自分たちの言うべきことは言わず、自民党の言いなりではないか。はっきり言って今や与党のひとつとしての政党の体を成していない。最早存在感がまったく感じられない。宗教団体創価学会のご都合主義で活動しているだけである。こういう政党は1日も早く解散すべきである。

 これまではテロ準備というだけでは逮捕されることはなかった。だが、新法ではテロ準備に関わっていたとされれば、それに関連した人々はテロを実行しなくてもテロ準備罪と言う名目で官憲に身柄を拘束される。国際的にも問題視されているこんな法律を、自分たちの都合で恣意的に実行しようというのだから怖い。

 加計学園獣医学部新設問題で、文科省が内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」とか、「総理のご意向」などの言葉が伝えられたことについて、文書が怪文書扱いされたり、存在は確認されなかったなどと、無視されるような状況の中で、文科省前次官が何とその存在を暴露した。当然慌てた文科省だが、総理のご意向を忖度して文科省は、しらばっくれていた。結局批判を受けて文科省は職員のPCなどもチェックした結果を今日発表した。結果的には前次官の言葉通り、文書があったことが分かり、官邸や総理府にとってばつの悪いものとなった。

 とにかく縦のものを横にするのが政治家であり、縦のものを一旦横にして縦に戻すのが官僚である。その周囲で右往左往させられているのが哀れな国民である。

 しかし、思い上がった傲慢な安倍政権だって、いつまでもこの気ままなやり方が続くわけではない。その辺りについて安倍首相はどこまで分かっているだろうか。

2017年6月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3684.2017年6月14日(水) 京都市長の儚い懐古

 明治2年に明治天皇が京都御所を出られて江戸城、その後江戸城改め皇居に入られた。以降歴代天皇のお住まいが皇居から出ることはなかった。これによって東京が帝都となった。これには京都人は割り切れない思いを抱いているという。京都市には政治は東京で行われる現実の一方で、皇族が京都に住まわれることを願う「双京構想」というのがあって、このほど皇室典範の一部改正により、天皇が譲位され上皇となられるに伴い、上皇には京都にお住まいいただきたいとの希望があるようだ。

 とりわけ門川大作・京都市長には、その希望が強く、私自身まだ1度も出席したことはないが、毎年10月に開催される日本ペンクラブ京都例会でも、和服姿で来賓挨拶されるくらい古い様式に拘る人である。京都と日本古来の文化の結びつきこそが日本人の伝統であり、誇りであると思っておられるようだ。上皇が京都に住まわれるということは、現皇太子が今上天皇の御所にお住みになられることを考えると、親子が離れた遠隔地に住まわれることになり、高齢になられた上皇と上皇后にとって心が休まることにはならないのではないか。難しいような気がしている。この情報は日経紙の受け売りであるが、京都市の希望はともかく、今上天皇のお気持ちを考えると難しいような気がしている。

 皇居内には、かつて天守閣があった天守台が今も残り、私も会員である認定NPO法人「江戸城天守閣を再建する会」が、元の場所に木造建築の天守閣を再建すべく活動している。過日同会理事長を辞められた小竹直隆さんから新たな活動として一般財団法人「江戸城天守再建ルネッサンス」を設立し、その代表理事に収まったので、そちらも会員になって欲しいと案内状と設立趣意書が届けられた。ただ同じ目的の組織では二重会員のように感じていたので放置しておいたところ、今日小竹さんの弟と名乗る方から電話をいただき、入会を強く勧められた。弟さんの話では現在の認定NPO団体では、相当な建設費用が掛かり、組織として天守閣を再建するのは難しいので、これまでのPR用のNPO法人組織に加えて新たにお城を再建するための一般財団法人から、いずれ公益財団法人化へ加速させていきたいとのお話しだった。じっくり考えてみたい。

 今日はセルビアから一時帰国中の山崎・ヴケリッチ・洋さんと8日に続いて再び会った。山崎さんと旧ユーゴスラビアで初めて会った1984年、旧文部省教員海外派遣団長で、元文部省教科書検定課長だった山田不二雄先生を交えて3人で新宿のハイアット・リージェンシー東京の和食レストランで会食し、記憶を呼び起こしながら思い出深い話を語り合った。山崎さんからは先日マケドニアの特殊な歴史について、中々知り得ない話を聴いたが、今日はシリアのアサド大統領について意外な事実を知らされた。

 現在の収拾のつかないシリア情勢を含む中東情勢の不安定な要因は、専らアサド大統領の存在にあると我々は知らされ、メディア情報からそのように理解して来た。ところが、山崎さんの情報では、かつてアサド現大統領が当初シリアのリーダーとなった当時は、シリアでは医療費や教育費が無料ですべてのシリア人は、アサド大統領を信頼しきっていたというのである。それをこじらせ、現在のIS根拠地として、テロを作り出す国家になったとPRしているのは、むしろアメリカやその追随国であると断じていた。日本には真実が知らされていないそうだ。私もシリア情勢混乱の原因はアサド大統領にあると考えていた。そこら辺は少々勉強不足だった。真実を知り得るかどうか分からないが、もう少し調べてみたい。

2017年6月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com