3741.2017年8月10日(木) 友人、滝鼻卓雄・元読売新聞社長の近著

 4月に早川書房から出版された滝鼻卓雄・元読売新聞社東京本社社長の著書「記者と権力」をさらっと読んだ。滝鼻氏は大学ゼミの友人であり、お互いに多忙の中にあっても細い糸のような交流を続けていた。亡き恩師のお孫さんの就職活動でも相談に乗ってもらったり、私が編集責任者を務めた恩師追悼文集発行に際しても原稿を寄せてもらった。

 その滝鼻氏の著書を「選択」7月号に紹介されているのを目にして、「本に遇う」欄で元朝日の河谷史夫氏の推奨文を読み、同じジャーナリストの河谷氏が記者の覚悟について触れた個所を褒めている。実際興味深くて読み易かったし、彼が社会部記者として苦労を重ねながらジャーナリストとしての実績を積んだ経緯がある程度理解出来た。面白いと思ったのは、わが自宅近くにかつて法務省高級官僚の官舎があり、最高裁長官や検事総長が就任前に住んでいたので、彼が取り上げたそれらの人たちの表札を見て名前だけは知ってもいた。思わずにんまりしてしまった。

 また、身近な例では、文中で採り上げたゼミの後輩と紹介した人物に思い当たる節があり、その人物とは先月に会ったばかりである。大学を中退し、長い間成田空港闘争に関わり、地域の社会運動でも忙しく活動していたゼミナリストである。当然仮名になっているが、いくつか相似点があるので、近い内に尋ねてみようと思っている。

 さて、北朝鮮のミサイル発射に関する昨日の北朝鮮側の挑発的な声明発表について、北朝鮮とアメリカの間で相手への非難口撃が、一層エスカレートしている。

 今日も北朝鮮軍の金絡謙・戦略軍司令官がとんでもないことを発表した。それによると中距離弾道弾ミサイル「火星12」号4発を、グアム島周辺海域30~40㎞に同時に着弾するよう発射する計画を検討しているという。ミサイルは日本の島根、広島、高知上空を通過するとも述べている。8月中旬までにその作戦計画を完成させ、金正恩・朝鮮労働党委員長に報告し、発射命令を待つという物騒な公式発表を行ったのである。グアム島30~40㎞は公海上であるが、仮に20㎞以内のアメリカ領内に誤着弾した場合は侵略戦争になりかねない。恐ろしいことである。

 これに対してアメリカのマティス国防長官は、金正恩政権の崩壊にまで言及し、挑発行為を止めない北朝鮮に対して「同盟国の軍事力はいまや地球上で最も正確で、訓練され、堅固な防衛・攻撃能力を保有していることに留意すべきだ」と軍事力行使を示唆した。

 どちらかが先制攻撃を仕掛ければ、北朝鮮が壊滅するのは分かり切っているが、それで日本も影響を受ける。アメリカの先制攻撃の可能性もなくはない。怖い世の中になってきたものだ。

2017年8月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3740.2017年8月9日(水) 被爆者に責められる安倍首相

 6日広島平和記念公園で原爆投下から72年目の式典が行われたが、長崎市でも今日原爆投下から同じく72年目の平和祈念式典が開かれた。田上富久市長が平和宣言の中で7月に国連が採択した核兵器禁止条約について触れ、条約は被爆者が長年積み上げて来た努力が形になったと評価しながらも、日本政府が条約交渉の会議にすら出席しない後ろ向きの姿勢を強く批判した。

 式典に出席した安倍首相は、「真に核兵器のない世界を実現するためには、核兵器保有国と非保有国双方の参画が必要で、わが国は非核三原則を堅持し、双方に働きかけを行うことを通じて国際社会を主導していく」と述べたが、具体的な施策について語らず、条約に署名、批准を行う考えはないとも語った。この後首相は被爆者と面会して要望書を手渡された際、代表の長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長から「あなたはどこの国の総理大臣ですか。私たちを見捨てるのですか」ときつい口調で問い詰められ、返す言葉もなかった。この場面は頑なな首相の表情が象徴的だった。

 果たしてこの式典出席者に首相の考えがどれほど届いただろうか。

 こんなぐだぐだしたことを言うより、唯一の被爆国として最も優位なメッセージを送れる日本が、核兵器という最も禁ずべき兵器の使用に正面から反対出来ない弱さを抱えていることが問題だと思う。アメリカに対しては言いたいことも言えず、属国的立場のまま黙っているが、いつまでこの蛇に睨まれたカエルでいるつもりなのか。

 つい最近もオーストラリア海域で墜落した普天間基地発のオスプレイについても、素人?の江崎鉄磨・沖縄担当大臣が、つい口をすべらし、日米地位協定の見直しに触れた途端、政府関係者が一斉に嫌なことを言ったと言わんばかりの態度を示すなどあまりにもアメリアを意識し過ぎた対応ではないだろうか。

 この件については沖縄県が米軍にオスプレイ飛行の自粛願いをしてもまったく聞き入れてもらえず、沖縄駐留米軍司令官ニコルソン中将が、横柄な態度で日本人記者団を突きっ放すような会見をするなどまるで占領軍気取りである。オスプレイは相も変わらず今日も沖縄上空を飛び回っている。

 戦後72年にして、ついに日本はアメリカの属国になったのか。

 さて、今日株価がど~んと下がった。前日に比べて257円も下げ、日経平均株価が19,738円となった。原因はアメリカと北朝鮮が北朝鮮のミサイル発射に伴う言い争いで、戦火が開きかねない緊迫した空気に市場が過敏に反応した北朝鮮リスクのせいである。北朝鮮は新型中距離弾道ミサイル「火星12」がアメリカ軍基地のあるグアム周辺の包囲射撃を検討していると警告する声明を発表した。これに反応したトランプ大統領は直ちに挑発行為を続ける北朝鮮に対して、「世界が経験したことのないような炎と怒りを受けることになる」と牽制した。つい最近までは、アメリカにとってIS(イスラム国)が当面の厄介者だったが、今では誰に操つられているのか金正恩委員長が支配する北朝鮮が当面の敵となった。

 それにしても北朝鮮の凶器は、日本にとって株価下落どころではない脅威となってきたようだ。

2017年8月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3739.2017年8月8日(火) 世界陸上100mで王者ボルト敗れる。

 日本全国を暴れまわっている台風5号の影響で、1日延びた全国高校野球開会式が今日甲子園で行われた。その台風5号は日本近海に出没してから今日で18日目になり、遅いスピードでまだ北陸、東北周辺を彷徨っている有様である。

 その開会式で意外にも私のよく知る人物が登場したのである。着任後まだ間もない林芳正・文部科学大臣に代わって開会メッセージを代読した、文部科学副大臣の水落敏栄・参議院議員がその人である。

 水落さんとは20年近くに亘って、ともに旧厚生省援護局の太平洋戦争戦没者遺骨収集事業でマリアナ海域の収骨作業に関わった。その点では、毎年2月になると1ヶ月間サイパン島で寝食をともにした間柄だった。帰国すると箱根で慰労会をやったこともある。頼まれてサイパンから来日された高等弁務官ご夫妻を箱根へ案内したこともある。15年前父の葬儀の後兄弟親戚家族と箱根に泊まった翌朝、ばったり旅館内で出会ったこともある。いろいろ接点や交流があったが、とにかく水落さんは前向きで、業務に真摯で熱心な人で全国の遺族からの信頼も厚かった。新潟商高卒業後、民間会社に一旦勤めた後日本遺族会に奉職し、今では同会会長であり、参議院議員になられてからは主に文教族として日本の教育に積極的に提言しておられる。年齢的には、水落さんの方が4学年若いが、割合気持ちが通じる仲だったので、仕事以外でも何かと相談し合ったことが忘れられない。

 その水落さんが高校野球の開会式で大勢の関係者、選手、観客を前にあの広い甲子園球場でスピーチをされるとは、40年前の遺骨収集当時を思うと感慨を憶える。それでも久しぶりにお元気そうな姿を拝見して安堵した。益々のご活躍を祈っている。

 さて、今ロンドンでは世界陸上選手権が開催されている。去る5日男子100m決勝レースが行われ、オリンピック3連覇を成し遂げ今大会を最後に引退すると公言していた、世界記録保持者であるジャマイカのウサイン・ボルト選手が、アメリカのジャスティン・ガトリン選手に敗れた。3着のボルト選手までが9秒台のハイ・レベルのレースだったが、勝ったガトリン選手が敗れたボルト選手に頭を下げ敬意を示したところ、スタンドから一斉にブーイングを浴びた。ガトリンはこれまで何度競っても5歳若いボルトに勝てなかった。それが漸く念願がかなったのである。ガトリンが拍手喝采を受けても当然という場面で思いがけない事態が起きたのである。

 実は、ガトリン選手にはドーピング違反の前科が2度もあった。中でも2006年から4年間資格停止処分も受けていた。それを乗り越えて世界最速ランナーになった精神力と走力を保持した努力には、誰しも脱帽するところである。それがこともあろうにスタンドからガトリンに対してバッシングがあったのは、イギリスが伝統的にドーピングに厳しい姿勢で臨んできたことが大きい。だが、罪は罪として、それを贖ったガトリン選手の努力を思えば、勝利を祝福しても良さそうなものであるが、ロンドン市民はマスコミも含めてドーピングには厳しかった。偶々ネットを覗いてみたら元陸上選手だったタレントの武井壮が、2度もルールを犯したガトリンに対してクソミソである。彼の言い分は、いくら資格停止処分をクリアしたにせよ、その間練習は出来るし、ドーピングによって強い身体を造り上げた点を批判している。確かに禁止された薬物を飲用したことは、許されることではないが、これを罰として受け止め立ち直った選手をいつまでも厳しく立ち向かうというのも気の毒な気がする。日本人としてはどう考えるか。

 今大会にロシア選手団は出場していない。ウェイトリフティング選手らに国がらみのドーピング疑惑がかけられ、潔白が証明された選手以外のロシア全競技選手には国際大会出場資格が与えられていないからである。正々堂々戦うのがスポーツであると思われているが、その一方で何とか監視の目を掻い潜っても違反行為を犯して栄誉を得ようとする姑息な行為があるのも事実である。嘆かわしい。

 安倍政権の森友問題、加計学園獣医学部新設問題で、安倍首相の行為に意図的な疑惑隠しがあったのではないかとの疑念がどうも消えない。安倍政権の対応が、ロンドン市民にはどう映ることだろうか、興味のあるところである。

2017年8月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3738.2017年8月7日(月) 権力志向の強い人とやる気のない人

 安倍首相が改造内閣人事の発表に当り、新内閣を「仕事人内閣」と自信たっぷりに語ったが、その20人の閣僚のうち初入閣した江崎鉄磨・沖縄北方担当相が、北方領土問題については素人であると担当大臣らしからぬ謙虚?な発言をしたり、「国会では役所の答弁書を朗読する」と恥ずかしげもなく述べて、官房長官に注意され陳謝した。そもそもこの大臣は大臣職によほど自信がないのか、当初大臣要請を断っている。それを派閥の親分である二階幹事長に怒られ、説得されて大臣受諾を決意した変わり者であり、国民から見ればふざけているし、担当する旧北方領土住民のみならず、沖縄県民をも愚弄するものである。大臣心待ち組があまた控える中で、折角の大臣任命を固辞するとは、「俺が俺が」の国会議員の中では極めて珍しい御仁である。

 しかし、こんな仕事に自信を持てない議員を仕事人として大臣に登用する安倍首相が、任命責任を問われる事態に追い込まれることはないのだろうか。もっと意欲も向上心もある議員を大臣に選んで欲しいと思う。

 それに引き換え、今月下旬知事選が行われる茨城県では、現在6期目の橋本昌知事が7度目の出馬へ意欲を示している。橋本知事は元自治省官僚で、当選すれば、単独で全国最多の7選知事になる。流石に推薦母体の自民党県連も5選目には、対立候補を擁立して保守分裂選挙が行われたが、6選目の時には対立候補を立てなかった。だが、今度の7選目では元経産省官僚を対立候補として擁立させる。県民もそろそろ嫌気がさしたのか、投票率が極めて低い。直近の選挙では、総選挙と同日だったため、それほど低くはなかったが、2001年の知事選では、30%を割っている。権力志向の強い現職茨城県知事に比べて、江崎新大臣の何と無欲?なことよ。

 全国で最も知名度の低い県という芳しくないイメージを引きずってきた茨城県としては、幸いNHK朝のドラマ「ひょっこ」により、今人気が盛り上がってきたところだが、来る知事選の結果、「変わらない」「旧態依然」の県というマイナス・イメージを払拭出来るだろうか。

 同じく地方自治体の話題だが、青森県は相反する現実の数字とその評価に苦闘している。そのひとつは、青森県の平均寿命が全国最下位であることである。青森県民は、喫煙、飲酒、肥満など生活習慣関連の指標が軒並み全国ワースト・クラスのうえに、雪が多いので運動せず、頑固者が多く健康診断を受けず、病気になっても病院に行かないとの不名誉を返上すべく県内各地で改善へ取り組み始めた。

 その一方で、働くママが全国で一番多いのが青森県だという国勢調査に基づいた好ましい数値がある。それは労働力率をみると、例えば青森県の女性は25歳で85%だったものがその後は低下しても80%を底辺に再び上昇する。それを「M字カーブ」と呼ぶらしいが、青森県は子育て期に落ち込む「M字カーブ」が最少だった。その落差が約5%で全国平均の13%を大きく下回る。これは、3世帯同居が多いことや、待機児童が6年連続でゼロという主婦へのバックアップ体制が整っていることが大きい。

 いずれにせよ地方都市・県も悩みを抱えながらそれぞれ工夫して前向きな努力を積んでいるのだ。因みに青森県知事の多選は、最高で連続4期までである。

2017年8月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3737.2017年8月6日(日) 広島原爆投下から72年

 今日8月6日は、言うまでもなく72年前広島に世界で初めて原爆が投下された画期的な1日である。ところが、昨年の世論調査によるとその事実を知っている日本人は全国民の70%にしか過ぎないことが分かった。こんな日本にとって大事なことを知らないということ自体、不思議で許しがたいことだと思う。

 折も折韓国では初めての原爆資料館が今日「韓国のヒロシマ」と呼ばれている南部の 陜川(ハプチョン)にオープンした。

 残念ながら現在の安倍政権の沖縄における施策や、国連の核兵器禁止条約に棄権をした政府の行動を見ていると、原爆投下に無関心な国民が増えるのも何となく分かる。

 学校教育においてどの程度この悲惨な事実を教えているのだろうか。実は、以前旧文部省の教員海外視察団にお供して、欧米の学校を幾度となく訪れたが、現地の小学校の生徒たちが日本の都市の中で東京に次いで、広島と長崎の地名を知っている子どもたちが多いことに感銘を受けたことがある。それほど外国では原爆について教育現場で教えていることを痛感した。それに引き比べて日本の教育現場では、生徒にどれだけ教えているか、些か心許ないような気がしている。

 安倍内閣閣僚の年齢を考えても終戦時幼児だった最年長の麻生副総理が現在76歳、沖縄・北方担当大臣の江崎鉄磨大臣が73歳であるが、他の18名の閣僚はすべて原爆投下後に生まれている。戦争の怖さも、原爆の恐ろしさもみんな実体験として知らない人たちばかりである。保守的論理の構築も非論理的で説得力がないから、防衛問題について軽々に机上の空論を述べるわけである。その一例として、先月国連で採決された核兵器禁止条約を日本は棄権した。140カ国中122カ国が賛成した条約に、核による被害を被ったわが国が賛成しないことに賛成国は理解出来ず、その対応を強く非難している。確かにアメリカの核の傘の下で敵対国の核攻撃から守ってもらっている事実はある。それはアメリカに対する仁義でもあろう。だが、広島への原爆により30万人以上の犠牲者を出した日本としては、核禁止は絶対に譲れない一線ではないか。ここはアメリカを始め、核保有国に対して先頭に立って日本の立場を説明し彼らを説得し、声を上げて反対をアピールすべきではないか。こんなご都合主義の対応ばかりしていると、いずれ世界中の笑いものになるのではないだろうか。戦後生まれの苦労がない世襲議員ばかりの政府では、いくら話をしても効果はないのだろうか。

 出来れば、学校教育においてももう少し子どもたちに戦争、原爆や、核問題について考えさせるような知識を教えることに気を配るべきではないかと思う。

 さて、数日前から台風5号による北九州地方への影響が心配されていたが、昨日屋久島、種子島へ接近してきた。この5号は珍しく長い間日本近海に留まっていて、漸く日本をターゲットにしているようだ。実際6号から10号はとっくに消滅している。特別警戒が行われているのは、ちょうど1か月前に豪雨による大きな被害を受けた福岡県朝倉市、大分県日田市地区である。だが、九州南部海岸から四国方面へ向かったようだ。40名近い犠牲者を出し、道路上に流木が溢れ河川も決壊して新たな川が流れていた北九州方面は避けられたようだ。まずホッとした。

 72年前原爆が投下された時の広島は炎天下だったそうだが、今日も全国的に気温が高く、島根県益田市では今年最高の39.3℃を記録した。暑い!暑い!政治家の頭もボケていなければ好いが・・・。

2017年8月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3736.2017年8月5日(土) まだ思うような効果が表れない補聴器

 健康上気になった現象が一昨日あった。尾籠な話で恐縮だが、一時はちょっと深刻に考えたので報告しておきたい。その夜排便したところ驚いたことに便器内が出血で真っ赤になったのだ。こんなことは初めてなので些か慌ててしまった。昨朝も前夜ほどではないが、ある程度出血した。昨晩、及び今朝になって何とか出血は止まったが、気になって今朝森内科で診てもらった。森先生が言われるには、先月兆候が表れた憩室炎の影響があるかも知れないとのことだった。憩室炎が悪化すると出血が止まらなくなることがあるが、現時点で止めばそれほど心配することはないだろうとの診断で、再び出血するような場合はすぐ診察に伺うようアドバイスされて取り敢えずホッとして帰ってきたところである。こんなことがもう起こらないことを願うばかりである。

 午後になって補聴器の調整に出かけた。先日購入した補聴器を使用しながら、販売店で聴力効果の具合を矯正してもらっている。初めて補聴器を利用してから今日でちょうど2カ月になるが、まだ望んでいるような効果は必ずしも表れていない。元に近い聴力を回復しているとは言えない状態である。一番願っているのは、普通に会話している時の話声がそのまま聞き取れることだ。テストしてもらうのは今日で7度目であるが、まだ普通に会話した時の相手の話がよく聞き取れない。今日もこれまでの音声の大小(ヘルツ)と高低(デシベル)を微妙に調整しながら、またしばらくテストを続けることになった。

 上記2件について最近身辺に大きな変化がなかったかどうかを聞かれたが、いずれもそんなことはなかった。身体に衝撃を与えると健康上良くないことは明白だが、そのような外的原因でなく内的なもので聴力が完全ではないということだろう。

 さて、余計な話だが、わが家のお隣さん、奥様と中学生の男児、小学生の女児が今日ご主人の赴任地ロスアンゼルスへ旅立たれた。ご主人は昨年の今ごろ一足先にロスへ行かれたが、奥様と2人のお子さんが1年遅れて後を追って行かれた。ほんの1年ほど前に自宅を鉄筋耐震構造に大改造され、近所でも目に付く大邸宅となった。2年後に帰って来られる予定で、その1年後にご主人が帰国される予定だそうだが、奥様のお話では留守の間自宅を他人に貸すことはしないで、時折親戚の方が様子を見たり、室内の空気の入れ替えのために来られるとのことである。他人に貸与して家屋が汚されたり壊されることを気にしておられるようで、他人事ながら家の管理も大変なことだと思う。

 私自身は結婚以来2度の引っ越しの経験しかないが、父の転勤で子どもの頃は度々引っ越しをしたので、お隣さんのご苦労もある程度分かる。大きなお世話かも知れないが、転勤族、特に海外へ行かれるのは大変だなあと、お隣さんのお庭を眺めながらつい感慨に耽っていた次第である。

2017年8月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3735.2017年8月4日(金) ヴァイオリニストと食事を楽しむ。

 セルビアで活躍し今一時帰国中のヴァイオリニスト豊嶋めぐみさんと、ゼミ仲間の赤松晋さんと新宿のハイアット・リージェンシー東京でランチをともにした。2年ぶりである。赤松さんもチェロを奏でるが、今日はクラシック音楽に関する話というより、自由勝手に日常的な話を語り合った。どうも私の悪い性癖で話が我田引水になりがちで、自分勝手な話題ばかり話してしまう。猿に習って反省するばかりである。

 このホテルの和食レストラン「佳香」の「佳香弁当」が、以前から気に入っていて、ここでの食事はいつもこれに決めている。豊嶋さんも気に入ってくれたようだし、今日の料理も前回とは少し変わって美味しかった。次回豊嶋さんが一時帰国の際は、外へ出て鎌倉観光か、江の島観光を小田急ロマンスカーで楽しみましょうと意見が一致した。豊嶋さん演奏のCDをいただいた。

 さて、一昨日の日経新聞朝刊の時論‘OPINION’にハーバード大ケネス・ロゴフ教授が「日本は1万円札を廃止せよ」と一般的にあまり聞き及ばない持論を提言している。高額紙幣を廃止すれば、脱税やマネーロンダリング(資金洗浄)など犯罪を減らす効果に加えて、電子決済が普及するとの論旨である。確かに欧州中央銀行で500€(約6万5千円)札というあまりにも高額の紙幣の廃止を決めたし、カナダやスウェーデン、シンガポールも高額紙幣の廃止を決めた。

 ただ、日本でこの論旨が教授の狙い通り効果的な手段となるかどうかは疑問があると思う。

 私ごときが専門的な論理を展開することは難しいが、教授は日本人一人当たりの現金保有量が多いということも指摘している。確かにGDP比通貨供給量は、他国に比べて日本は圧倒的に多い18.6%である。アメリカ(7.4%)に比べて2倍以上であるし、韓国(5.4%)に比べても3倍以上も現金保有量が多い。だが、その多額の現金が、その是非は別にしても日本の国家財政を楽にしていることにより、わが国が財政的に慢性赤字の中でも何とかやっていられる事実もある。

 また、第2次大戦直後のドイツにおける超インフレ下では、高額紙幣がなかったため国民は低額紙幣をリュックに背負って買い物に出かけた絵を何度も見ている。些か現実離れして見えるがそれが現実だったのである。

 ロゴフ教授の視点には、現実社会の商取引の現場をよく理解出来ていないように思える。教授の「象牙の塔」から導き出される論理には、現場の実態をよく知らないのではないかとの疑念が感じられてならない。街頭で普通の主婦と同じような買い物をしてみると、もう少し実態が臨場的に理解出来て、こういう乱暴なお説は出てこないと思う。「高額紙幣の多くが非合法な経済活動で使われている」などは、少し過敏に反応し過ぎてはいないだろうか。

2017年8月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3734.2017年8月3日(木) 支持率回復を願い第3次安倍改造内閣発足

 6月に日本ペンクラブ理事に選出された報告を兼ねて、長年勤務していた小田急電鉄㈱山木利満会長と星野晃司社長に挨拶するため電鉄本社へ出向いた。社長は予定があったようだが、都合をつけられそうだと昨日秘書課より連絡があったので、お2人に会って挨拶旁々外から見る小田急電鉄と旅行業について私見をお話しした。

 1964年オリンピック開催時には、小田急電鉄は電車内のつり輪を5色にしたことが話題になったので、2020年にはどんなアイディアを企画しているかと尋ねてみたところ現時点ではまだ決まっていないと仰っていた。昔話を含めて他愛ない話に終始したが、取り敢えず理事就任挨拶を済ませた。

 さて、支持率挽回とスキャンダル隠しのため、今日第3次安倍改造内閣がスタートした。今回目立った人事で、個人的に格別気になっているのは、外務大臣に就任する河野太郎氏と農水大臣斎藤健氏である。

 河野氏は以前自民党内ではづけづけ物を言う革新的な言動で知られ、私自身期待するところがあった。しかし、一昨年10月国家公安委員長・行政改革・防災担当大臣に起用されるや、それまでの持論である原発再稼働反対の言葉を口にしなくなり、内閣内改革は消滅してしまった。保身に走って支持者への約束を裏切ったのである。そんな性癖で外相になって果たしてどの程度旧来の悪しき自民党体質を変えてくれるのか、自己弁護意識の強い人間性に疑問を感じた。外相としてどう日本の立場を世界へアピールすぐことが出来るのか、あまり当てには出来ないが、しばらくその仕事ぶりを注視したい。

 もうひとり注目している斎藤健氏は、かつて「知的生産の技術研究会」に講師としてに来られた際、高校時代の友人との関係から知り合うことになった。それが、埼玉県知事選で上田現知事選出辺りから、斎藤氏の考え方と行動に同意し得なくなり、以後こちらから近づくことを控えている。その後度々パーティなどへお誘いはあったが、これも遠慮している。知事選に際して、宗旨を変えたように感じて以来注目しつつ遠くから見るようにしている。元々優秀な旧通産省役人だっただけにどんな仕事ぶりをやってくれるのか、幾分気にはなっている。

 一部の真っ当な政治家を除いて、政治家、特に国会議員の欠点は、理想というより美辞麗句は言うが、一旦自分に利非ずと分かると恥も外聞もなく宗旨替えすることである。

 それは、来月行われる民進党の次期代表選に意欲を示している前原誠司・元国交相もそうだ。国交相当時、八ッ場ダム建設に反対を公言していたが、その地位を去るや建設賛成論が強まっても振り向きもせず、以降八ッ場ダム建設問題に触れることもなくなった。与野党に関係なく、こういうご都合主義な嘘つきが国論をリードしようとしているようでは、まったく将来に希望が持てない。そういう人物が懲りもせず国民を騙そうとしているのだ。

2017年8月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3733.2017年8月2日(水) 兄の傘寿を祝う。

 5日前に傘寿を迎えた兄を祝うために体調を崩した次弟を除いて、弟妹とその連れ合い7人が横浜・関内のジャズ・ライブ・レストラン[Bar Bar Bar]に集まった。そこで食事旁々ジャズ・バンドによる生演奏を楽しんだ。先日近くのライブ・レストランでショーを楽しんだ時は、妹の二男がリーダーのカルテット[IMAGE]だったが、今夜は女性歌手Chiekoさんのヴォーカルにトリオの演奏で、甥はベースを担当していた。一番若いようだったが、スチール・ギターも器用に奏でていた。傘寿の兄はすっかり好い調子になって、その場の雰囲気に馴染んでいたようだった。本人も楽しそうだったし、妹が息子を通して予めサプライズを計画してくれて、第1ステージの終盤に♪Happy birthday to you♪をアレンジしてくれたので、会場が盛り上がったようだった。私の知る兄は、どちらかと言えば控えめであまり出しゃばるようなことはないと思っていたが、今日ばかりは見違えるようなノリだった。とにかくささやかなお祝いだったが、当の兄が喜んでくれたようだったので、良かったと思っている。

 我々の両親はすでに亡く、これから兄や我々弟妹も年齢を重ねるばかりでお互いに支え合っていかなければならない。実際私も、妹の亭主も来年同じく傘寿を迎えることになる。昨日人間ドックでしみじみ思ったことだが、これから一番気を遣うのは健康管理である。後は余生を自由気ままに楽しめれば好いと思っている。

 さて、一昨日紹介した知人の元エリート官僚の「独楽吟」について、再びコメントを送ったところ早速新たな「たのしみ」を2首作ってくれた。

 「たのしみは ペンクラブ理事 エッセイで 我と楽吟 紹介するとき」

 「たのしみは 川柳のようなと 楽吟評 言われてみれば もっともなとき」

 恐れ入りました。

2017年8月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3732.2017年8月1日(火) 今年も人間ドックを受診

 2012年の今日8月1日、慶應病院直営の予防医療センターが病院内に開設されて以来、毎年この日に人間ドックを受診している。もう今年で6回目になる。一日がかりで丁寧に検査してくれ、最初に問診、最後に結果について直近で得た数値を基に医師が画像を示しながら丁寧に解説してくれるので、否応なく納得させられる。特別大騒ぎするような状態ではないが、やはり懸念していた糖尿病ばかりは要注意だった。腫瘍マーカーであるPSA数値は4以下が基準であるが、今年のわが数値は何と8.5だった。一昨年6.6、昨年7.72で年々悪化している。医師からも糖分を取り過ぎないよう注意された。今日からは甘いものは極力口に入れないようにしないといけない。

 今年も口から内視鏡を飲み込む上部消化内視鏡検査は受けなかったが、口中、或いは肛門から内視鏡を差し込まなくても内蔵の様子が見事に映されている何枚もの画像を観て、驚くばかりである。

 清潔な設備の下に担当者が手際よく作業を進めてくれるが、それにしても医療機器の進歩は脅威である。ついオリンパスの医療機器部門で販売に携わっている長男を想う。

 さて、北朝鮮のミサイル発射で具体的な対抗策を講じなければならないアメリカ・ホワイトハウス内で、またもやキーパーソンであるスカラムッチ広報部長が辞任するという事態が起きた。スカラムッチ部長は就任してまだ10日しか経っていない。厳しい口調で対抗者を罵る彼の手法は、多くの敵を作ったが、逆に今度はスカラムッチ部長が非難されたプリーバス首席補佐官の後を継いだケリー首席補佐官の意向を受けたトランプ大統領によって罷免された。そもそもプリーバス首席補佐官に代えてスカラムッチ部長を取り立てたのは、トランプ大統領自身である。

  今日偶々郵送されてきた定期講読誌「選択」8月号に、世界のキーパーソンとしてスカラムッチ氏が、トランプ一味の新たな「時限爆弾」になると全1頁に大きく採り上げられている。予言が現実となった。トランプ大統領より月刊誌の方がよほど目先が効いている。

 人の好き嫌いや気が変わりやすい性癖など、どうも性格的に毅然とした大統領らしからぬトランプ氏の気持ちが分からない。トランプ政権はまるで組織の体を成していない。人事もまともに出来ず、ドタバタを繰り返しているようでは、アメリカの政治を路頭に迷わせ統治することなんか無理ではないだろうか。こんなことをしているようでは、アメリカ自体国際社会から笑いものになり信頼を失うばかりである。

2017年8月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com