3737.2017年8月6日(日) 広島原爆投下から72年

 今日8月6日は、言うまでもなく72年前広島に世界で初めて原爆が投下された画期的な1日である。ところが、昨年の世論調査によるとその事実を知っている日本人は全国民の70%にしか過ぎないことが分かった。こんな日本にとって大事なことを知らないということ自体、不思議で許しがたいことだと思う。

 折も折韓国では初めての原爆資料館が今日「韓国のヒロシマ」と呼ばれている南部の 陜川(ハプチョン)にオープンした。

 残念ながら現在の安倍政権の沖縄における施策や、国連の核兵器禁止条約に棄権をした政府の行動を見ていると、原爆投下に無関心な国民が増えるのも何となく分かる。

 学校教育においてどの程度この悲惨な事実を教えているのだろうか。実は、以前旧文部省の教員海外視察団にお供して、欧米の学校を幾度となく訪れたが、現地の小学校の生徒たちが日本の都市の中で東京に次いで、広島と長崎の地名を知っている子どもたちが多いことに感銘を受けたことがある。それほど外国では原爆について教育現場で教えていることを痛感した。それに引き比べて日本の教育現場では、生徒にどれだけ教えているか、些か心許ないような気がしている。

 安倍内閣閣僚の年齢を考えても終戦時幼児だった最年長の麻生副総理が現在76歳、沖縄・北方担当大臣の江崎鉄磨大臣が73歳であるが、他の18名の閣僚はすべて原爆投下後に生まれている。戦争の怖さも、原爆の恐ろしさもみんな実体験として知らない人たちばかりである。保守的論理の構築も非論理的で説得力がないから、防衛問題について軽々に机上の空論を述べるわけである。その一例として、先月国連で採決された核兵器禁止条約を日本は棄権した。140カ国中122カ国が賛成した条約に、核による被害を被ったわが国が賛成しないことに賛成国は理解出来ず、その対応を強く非難している。確かにアメリカの核の傘の下で敵対国の核攻撃から守ってもらっている事実はある。それはアメリカに対する仁義でもあろう。だが、広島への原爆により30万人以上の犠牲者を出した日本としては、核禁止は絶対に譲れない一線ではないか。ここはアメリカを始め、核保有国に対して先頭に立って日本の立場を説明し彼らを説得し、声を上げて反対をアピールすべきではないか。こんなご都合主義の対応ばかりしていると、いずれ世界中の笑いものになるのではないだろうか。戦後生まれの苦労がない世襲議員ばかりの政府では、いくら話をしても効果はないのだろうか。

 出来れば、学校教育においてももう少し子どもたちに戦争、原爆や、核問題について考えさせるような知識を教えることに気を配るべきではないかと思う。

 さて、数日前から台風5号による北九州地方への影響が心配されていたが、昨日屋久島、種子島へ接近してきた。この5号は珍しく長い間日本近海に留まっていて、漸く日本をターゲットにしているようだ。実際6号から10号はとっくに消滅している。特別警戒が行われているのは、ちょうど1か月前に豪雨による大きな被害を受けた福岡県朝倉市、大分県日田市地区である。だが、九州南部海岸から四国方面へ向かったようだ。40名近い犠牲者を出し、道路上に流木が溢れ河川も決壊して新たな川が流れていた北九州方面は避けられたようだ。まずホッとした。

 72年前原爆が投下された時の広島は炎天下だったそうだが、今日も全国的に気温が高く、島根県益田市では今年最高の39.3℃を記録した。暑い!暑い!政治家の頭もボケていなければ好いが・・・。

2017年8月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com