6718.2025年10月4日(土) 初の女性自民党総裁に高市早苗氏

 先月22日に告示された自民党の新しい総裁を選出する総裁選は今日投開票が行われ、決選投票の末、意外にも最有力候補者だった小泉進次郎・農水相ではなく、二番手の高市早苗・元経済安全保障相が女性として初めて総裁に選出された。

 第1回の投票で高市氏は1位だったが、議員票は64票で、小泉氏の80票に及ばなかった。いずれにせよ5人の候補者の内過半数を得た候補者はおらず、決選投票になった。結果は議員票を大幅に伸ばした高市氏が、都道府県連票でも小泉氏を圧倒して、トータルで高市氏185票、小泉氏156票と言う結果となった。若いが物事をはっきり言い、行動的な小泉氏が当選するだろうと考えていたので、意外感と同時に失望も感じている。

 今回の総裁選では、高市氏は右翼的体質を極力抑えて対中国問題や靖国神社参拝に関する発言を控えていたが、実際にこれから国会の首班選挙で新首相に選出されたら中国や韓国はかなり神経質になるだろうし、いつもニコニコしている印象を与えているが、作り笑いであまり好感の持てるスマイルではない。

 世界でも女性首脳の数が増えている時に、外交の場で高石首相は温かく迎えられるだろう。日本国内でも初の女性首相として女性の評価を高め、男女平等の観点からも歓迎されると思う。しかし、以前から気になっていたのは、彼女の本心が徹底した右翼、極右であり、現行憲法改正論者であり、自衛隊内部、特に防衛省の制服組の間でも、高石氏が首相に選出された場合「台湾有事が現実になる」と懸念されているほどである。

 橋下徹弁護士が高市氏の言動について批判していた。昨年の総裁選の際にも首相になった場合に靖国神社参拝について曖昧な応えしか言わなかった。今回首相になることが濃厚になって、そのまま靖国神社参拝発言を曖昧にしたり、普段は参拝しないと言いながら参拝したらウソをついたことになり、民主国家の政治家としては、許されないと手厳しく指摘している。

 高石氏がなぜ強力な保守・右翼なのか、私にもよく分からない。戦争の現場に漂う空気を知らずして、どうして国土防衛とは言え、平和憲法を改正してまで戦争に前向きなのか理解に苦しむ。これでは中国、韓国、北朝鮮など周辺諸国が警戒心を高めるのも無理はない。

 15日に招集される臨時国会で、新首相として正式に認められてから、公的に活動を開始するが、28日には来日するトランプ大統領のような厄介者と初めて首脳会談をしなければならない。強引なトランプ氏と対等に交渉し、思っていることを堂々と主張することが出来るだろうか。北欧やニュージーランド、イタリア、メキシコなど世界で女性首脳が次々に登場している中で、ロシア、中国は論外としても先進7カ国の中ではアメリカだけが未だに女性大統領が誕生していない。トランプ氏は高市氏に会った時、どう感じるだろうか。

2025年10月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6717.2025年10月3日(金) セルビア在住の同級生と楽しい会食

 セルビアから一時帰国している大学の同級生・山崎洋さんを囲んで平河町のフランス・レストラン「オープロヴァンソー」でゼミの仲間を交えて6人で会食をした。カボチャのスープは美味しく、ステーキも柔らかくとても食べやすかった。デザートも洒落たケーキで食事は充分堪能した。

 彼は同じ大学の同じ学部の同級生であるが、在学中はお互いに知らなかった。出会ったのは、40年以上も前に旧ユーゴスラビアを訪れた際、彼に通訳をやってもらい、お互いに名乗り合ってお互いが同級生という奇遇であると分かった。それ以来交流を深めている。ほぼ毎年のように日本へ戻ってくるので、付き合いは通り一遍のものではない。ゾルゲ事件のリヒャルト・ゾルゲの同志だったブランコ・ド・ブケリッチの遺児である。

 今回は、奥さんの仕事が大分あり、16日の離日まで約2か月間の滞在は大分長いようだが、滞日生活を楽しんだようだ。いろいろ尋ねてみると間もなく終幕となる万博にも駐日セルビア大使館の招待で訪れ、偶々セルビア館を訪れたセルビア大統領に、俳句についてセルビア語で説明した著書を差し上げたそうである。万博自体開幕当初はあまり人気がなかったが、このところ盛り上がって入場者は増える一方で、ほぼ万博協会が目指した予定の入場者数に達しそうである。京都大学でも奥さんが講演し、出雲神社も訪れたという。昨年他界された小中陽太郎さんをともに偲ぶことも出来た。

 普段は、メールで交流を深めているが、80歳を過ぎて大学の友人、しかも外国で生活している友人とこうしてじっくりインテリジェントな話をできることは、得難く有難いことである。今回は8月に横浜で奥さんの歌詞発表のコンサートを鑑賞する機会をいただいた。来年もぜひ一時帰国した際には、何かを企画するか、食事でもしながら旧交を温める楽しい機会を作りたいと思っている。まだまだお互いに元気なうちは、会って話し合い、前向きに生きて行きたいと思っている。

 さて、先日アメリカがイスラエルとハマスに提示した停戦案について、イスラエルは直ぐ受け入れると返答したが、ハマスは今日になって漸く回答を出してきた。ずばり‘NO’である。この調停案は、イスラエルの支援国、アメリカが考え提案しただけに、イスラエル寄りであることがはっきりして、ハマスが受け入れるかどうかは、あまり期待出来るものではなかった。好戦的なイスラエルは、調停案を提示されてもガザ地区への攻撃を続けている。BBCによれば、ハマスの軍事指導者は、戦争終結に向けて20項目からなる和平計画が描かれているが、それはハマスの武装解除と戦後ハマスがガザ統治に関与しないことを求めており、イスラエル寄りの和平計画であり、ハマスにとっては到底受け入れられるものではないと語ったと伝えている。特に、ハマスに48人のイスラエル人人質が拘束されており、提案では、停戦開始から72時間以内に人質全員をイスラエルに引き渡すことを求めているが、これはハマスにとって唯一の交渉材料となっているだけに、この提案に応じるうえでの障壁になっている。アメリカとアメリカが支援するイスラエルの合意に、トランプ大統領はイスラエルが和平計画の合意条件を遵守することを保証するとしているが、ハマス側は人質が返還された後に、イスラエルが軍事作戦を再開するのではないかとの不信感が強い。それは、9月9日にイスラエルがカタールの首都ドーハでハマスの幹部の暗殺を試みたことも影響している。疑心暗鬼なのである。このままではとても停戦、和平への道は厳しい。トランプ大統領の「ノーベル平和賞」受賞は金輪際無理だろう。

2025年10月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6716.2025年10月2日(木) CTスキャンで高齢者医療費値上げのパンチ

 イスラエル軍がパレスチナ・ガザ地区へ最初の空爆を仕掛けてから今月でちょうど2年になる。その後のイスラエル軍はほんの一時的に停戦したことはあるが、すぐ攻撃を再開し、攻撃は休まることがない。すでにガザでは6万5千人以上が亡くなり、イスラエル軍の攻撃は激しさを増すばかりで、ガザ住民にとっては住む場所、避難する場がなく、イスラエル軍の攻撃に死を待つばかりの状態である。このため、同じようにロシア軍による侵攻によって国土を奪い取られつつあるウクライナの悲惨さも影が薄くなるほどである。

 先月国連人権理事会の独立国際調査委員会は、イスラエルの攻撃をジェノサイド(集団殺害)と認定した。その具体的な理由として①戦争の最初の1年間でパレスチナ人の平均寿命が戦闘開始前の75.5歳から40.5歳へと46.3%も短くなった、②今年7月15日までに殺された人の少なくとも46%は女性と子どもである、③殺された人の83%は民間人、④医療機関が攻撃対象にされている、などがその理由として指摘された。

 こういう時に、昨日住民支援のためガザ地区に向っていた環境活動家グレタ・トゥーンベリさんらが乗船していた40隻以上の船団の一部がイスラエル軍により拿捕された。相も変わらずイスラエル軍の行動は、人権無視で非人道的である。

 今トランプ大統領がイスラエルのネタニヤフ首相と合意した停戦案は、イスラエル人人質全員解放により停戦という提言であるが、イスラエル側としてはガザ地区のハマスを壊滅作戦は継続するということから、アラブ諸国としては先日ハマスに空爆された事例もあり、珍しく同意している。しかし、ハマスが納得しない以上停戦は難しいと思う。とても停戦にはなりそうもない。

 さて、今日は慶應病院でCTスキャン検査である。実は、定期的に心臓の不整脈の心電図検査をしてもらっていることに気が回らず、7月の検査の際その前夜の唐突な背の痛みについて担当医師に話をしたので、医師は次回、つまり今日の検査の際は心電図とCTスキャンの検査をやりましょうと言ったのではないかと思う。いつもなら心電図検査の後に医師から検査結果について説明があるが、今日はホルター心電図、心エコー、CTスキャン検査だけで大分時間を費やしてしまった。しかも医師から何の結果説明もなかった。そして1週間後の9日に医師から検査すべてについて説明があるということが、今日になって分かった。少々無神経だったが、今日の検査結果は1週間お預けということである。それにしても今年に入ってCTスキャンを受けたのは、4度目である。ただ、患部が異なるとそれぞれの検査を行うそうだから、それはそれで由として良いのだろう。今日の検査医療費は昨日から75歳以上の医療費の自己負担額が2割だったものが、その特別措置が終わり、窓口での支払いが1割増えることになった。そのせいか、随分高いなぁというのが請求書を見た時の率直な印象である。この先が思いやられる。

2025年10月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6715.2025年10月1日(水) 闇の政治とは無関係、毎日5千歩を歩く。

 自民党の総裁選の投開票が3日後に迫り、出馬した5人の候補者がそれぞれ自己アピールを行い、一応公平に信念と持論を訴えてあまり他の候補者を批判しない。ところが、その裏では、いろいろライバルを蹴落とそうとの思惑を秘めていることも想像がつく。先日小泉進次郎派では、SNSによる小泉氏への支持勧誘を行ってステルス・マーケッティング(ステマ)として非難されたばっかりである。その一方で小泉氏の地元横須賀の自民党支部事務所では、高市早苗候補を応援した党員らを除名するトラブルがあった。また、派閥解消の中で唯一自派の解消をせずに暗躍している麻生太郎・党最高顧問が重々しく動いている。高市候補が派閥議員の支援を得るために前回支持してもらった麻生氏と話し合いをして、前回の総裁選に得た支援を再び獲得しようと動いている。

 政界のような闇の世界では、普通の感覚では理解出来ない常識とはかけ離れたようなことが結構ある。

 総裁選とは無縁であるが、百田尚樹氏とともに日本保守党を起ち上げ、同党共同代表だった衆議院議員の河村たかし・前名古屋市長が、地域政党の減税日本を創設し代表に収まっていた。ところが、唐突に日本保守党から減税日本との特別友党関係の解消を求められた。百田氏と河村氏の言い分を聞いただけでは、真相は分からない。これも政治の分かりにくい点であろうか。

 さて、世界中を混乱させているアメリカのトランプ大統領が、またおかしなことを言い始めた。AFP・時事によれば、トランプ大統領は昨日複数の戦争解決に貢献したと主張し、自身をノーベル平和賞に選ばないのはアメリカへの侮辱になると述べたそうだ。恥ずかしげもなくよくぞこんなことを言えたものである。これほど欲の皮、名誉欲がいっぱいの人物は滅多にいないだろう。戦争解決のために何もやってはいない。むしろ戦争を呼び込むような言動を度々していながら、自分は何でも他人のお役に立っていると自慢タラタラなのである。大統領になる前には、大統領になったら直ぐにもウクライナ戦争を終結させると語っていたが、空手形だった。とても信用出来ないし世界的な平和に貢献しているとは思えない。最近になってこれまでノーベル賞欲しさに度々ノーベル平和賞の適任者は、自分自身だと再三風船を飛ばしていたが、一向にそれに乗る動きが、メディアから聞こえてこない。しびれを切らしたのか、自ら「ノーベル平和賞は自分に与えられるべきだ」となりふり構わず公言するようになった。マクロン・フランス大統領は、今話し合いを詰めているガザ地区の戦争を今月10日までに終わらせることが絶対条件だと述べたが、私に言わせてもらえば、トランプ大統領が大統領の職を辞することがトラブルや紛争が減って平和に貢献することになると言いたい。1日も早くアメリカ大統領の職を辞してもらいたい。

 ついては、今では健康上毎日ウォーキングを欠かさなくなったが、毎日4千歩を超えると効果的だと聞いた。ところが、私自身は切りの好い所で1日5千歩を目標にした。先日も東京医療センターの医師に毎日5千歩を歩くよう努力しているとお話したら、素晴らしいとお褒めの言葉を賜った。ちょうど9月が終わったところなので、毎日測っていた歩行数の9月の1日平均歩行数を算出したところ、5,476歩だった。まずまずである。これからも最低1日5千歩をノルマにして行きたい。

2025年10月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6714.2025年9月30日(火) ヨーロッパで強まる極右勢力

 昨日社会主義国家だったルーマニアの異常気象による砂漠化現象について記したばかりだが、今朝の朝日新聞に同じ社会主義国家だった旧東ドイツ地域で、真逆の極右勢力が力を強めてドイツ全土で左右の分断が進んでいるとの記事が掲載された。

 ドイツでは今年2月に行われた総選挙で、極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が、創設以来初めて第2党(152議席)へ躍進した。ドイツ議会(議席数630名)では、依然として第1党はキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)で208議席を占めている。だが、右翼勢力が伸長する中で今後もCDU・CSUが首位の座を維持し続けられるかどうかは分からない。

 東西冷戦の象徴だったベルリンの壁が崩壊し、東西に分かれていたドイツが統一されたのが10月3日で、間もなく35年になる。

 思えば、その当時は珍しかった旧東ドイツへ旧文部省教員海外視察団とともに研修に出かけたのが1983年秋だった。教育視察を行った都市は、カール・マルクス・シュタット(現ケムニッツ)という古い街だった。市内の広場にカール・マルクスの大きな立像が建設されていたことが印象に残っている。その当時ソ連の模範国だっただけに国中が厳しい監視体制下にあり、我々のグループに対してもいつもソ連のKGBと同じシュタージの監視官が付いて離れず、随分窮屈だった記憶がある。日本の先生が東独の先生に質問しても、東独の教育関係者が応える前に必ずシュタージの監視官に了解を取る有様だった。どうも全体に厳しく、温かさが欠けていたようで、現地の先生方に同情していた。

 いずれにせよ統一後のドイツは経済発展を遂げたが、同じ国内でも旧東独地域は近年やや遅れを取り、そこへ右翼勢力が進出する土壌があった。これまでドイツは、他のEU諸国に比べて移民・難民の受け入れにも前向きだったが、今後はEUと同じようにむしろ移民・難民を締め出すようになるのではないかと懸念している。

 さて、明日から10月であるが、昨日まで75歳以上の医療費の自己負担額が2割だったものが、その措置が終わり、窓口での支払いが1割増えることになる。その対象者は310万人もいるそうである。明後日慶應病院でCTスキャン検査を受けるが、3月に受けたCTスキャンより5千円ほど高くなるようだ。

 ところで、野球、サッカーなどは今シーズンたけなわであるが、サッカーJリーグの日産「横浜F・マリノス」に経営上の悩みがあるようだ。オーナーの日産自動車が経営再建中ということもあり、日産は所有するマリノスの株式売却を検討している。現在複数の企業に売却を打診していて年内には売却先を絞り込む予定である。日産は横浜マリノスの株式を70%所有しているが、マリノスの経営が悪いわけではない。実際本業の日産の赤字に比べて現状は黒字である。ただ、日産は今年3月期決算で過去3番目に大きい6千7百億円もの純損失を計上して、再建策として世界各地の工場を17から10に減らし、従業員も2万人を削減した。このリストラに難渋した親会社日産にとって、マリノスの僅かな黒字が経営面でどれほど効果があるのか分からない。だが、マリノスはJリーグ創設時からの数少ないチームであり、これまでの実績もJリーク優勝5回、天皇杯優勝7回を誇る比類のない強豪だけに、マリノスファンのみならず、サッカーファンにとっても寂しいことだろう。安定した企業の懐に入って、気兼ねなく選手が全力を尽くせるよう祈るばかりである。

2025年9月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6713.2025年9月29日(月) 異常気象でルーマニアが砂漠化現象

 昨日の新聞でルーマニアのオルテニア地方が、今夏の炎熱地獄により砂漠化現象をもたらし、農作物収穫量が大幅に減ったという記事を読んで、信じられなかった。同時にこのように自然に恵まれたと信じられていた国土も近年の異常気象には、余程の対策を講じないと勝てないものだと痛感している。

 社会主義国家当時のルーマニアを訪れたのは、1981年秋だった。当時のルーマニアは共産党書記長のチャウシェスク大統領夫妻による独裁国家だった。私たち旧文部省教員海外教育視察団は、子息が知事を務めていた地形的にルーマニアのほぼ中心地にあるシビウで3日間教育施設を見学し実習した。ある経済高校で経済学の授業を参観していて、言葉は分からないまでも何となく社会主義経済学を教えているなと分かって、その後ルーマニアという国に関心を抱いたものである。

 偶々今日郵送されてきた「ナショナル・ジオグラフィック」10月号に、かつてのオリンピック体操選手、ナディア・コマネチ選手の現況紹介されている。五輪で5個の金メダルを獲得し、ルーマニアの国花と称せられたが、チャウシェスク社会主義政権が馴染まなかったのか、反革命前の1984年アメリカへ亡命し、今アメリカ人の体操選手だった夫とともにジムで指導している。今年63歳だが、毎日鍛えているせいか体形が整っている。流石だと思う。

1989年そのルーマニアで反革命が起き、大統領夫妻は逃亡を図ったが、捕まり公開の場で銃殺刑に処せられた。残酷な歴史の1頁である。

 その当時、ルーマニアはソ連の指導下に農業国として、成り立っていた。それが今では民主主義国家となってEUの中でも最貧国のひとつとなっている。それは、国家の社会政策至らなかった点もあったのだろうが、異常気候により農業が立ち行かなくなったことが効いているようだ。昨年8月の平均気温は、1991~2020年の30年間平均値より2.9℃も上昇した。ソ連時代の影響で小規模農家が多く、生産性が低いため、気候変動への対応策が乏しいと指摘する専門家もいる。

 オルテニア地方は、乾燥した大陸性気候だったために、2000年以降熱波が急増した。更にソ連時代に進められた大規模伐採の影響が重なり、砂漠化を加速させた。国外へ出る人も多く、30年間に人口が4割減った。若者が街を去り、65歳以上の人口は地方全体の約6割を占めているという。このままだと2050年までに首都ブカレストを含む南部全域が砂漠化すると警告が発せられている。

今アメリカがトランプ政権の自己都合で、パリ協定から離脱して、ヨーロッパの国々は気候温暖化対策に真剣に取り組まなければならない場面に直面している。ヨーロッパは、最も急速に温暖化が進んでおり、産業革命前からの平均気温上昇は2.9℃で、これは世界平均の1.6℃を大きく上回っている。

 現在国内外に分断を試行しているアメリカは、温暖化対策に関してもヨーロッパとは同歩調を取らない。これではいくらヨーロッパの国々が努力しても世界の気温は上昇するばかりである。地球破滅の危機に陥る危険な今日、ここで知恵を結集して何とか解決策を出せないものだろうか。

2025年9月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6712.2025年9月28日(日) 大相撲秋場所、大の里が横綱初優勝

 秋となるとプロ野球も終盤である。セ・リーグでは今月初旬に2リーグ制になってから史上最速で阪神タイガースが優勝を決めた。昨日パ・リーグもソフトバンク・ホークスが2年連続21回目の優勝を遂げた。この結果、今後両リーグのクライマックス・シリーズを制覇したチーム同士が、日本シリーズに進出して日本選手権を争う。昨年は、セで3位だったDNA横浜ベイスターズがクライマックスを勝ち抜き、日本シリーズでもパの王者ソフトバンクを破り日本チャンピォンになった。どうにもペナントレース優勝の価値を失わせるような結果ではないかと思えて仕方がない。

 実は、昨日ソフトバンクが優勝したことは知らなかった。昨日スポーツ関連ニュースでも当然報道されたと思うが、私が知ったのは、今日の朝刊紙面である。少し日本のプロ野球に関心が薄れたと自覚しているが、それにしてもプロ野球狂いだった子どものころを考えると、少し感が鈍くなっている。

 今日は大相撲秋場所が千秋楽を迎えて、久しぶりに東西横綱同士の対決となり、1敗の大の里と2敗の豊昇龍が戦い、本割で豊昇龍が勝って13勝2敗同士の優勝決定戦に持ち込まれ、今度は大の里が勝ち、横綱昇進後初めてで5度目の優勝を飾った。本割と優勝決定戦の行司を立行司・木村庄之助ではなく、同じ立行司であるが次席の式守伊之助が裁いたのに首を傾げたが、木村庄之助は去る22日に65歳の定年を迎えたからだった。今場所は、新小結安青錦や、伯櫻鵬、草野ら将来性のある若手が活躍していたので、来場所以降も大いに土俵を盛り上がらせてくれるものと期待している。

 ところで、次の場所は11月に福岡で開催されるが、その間に休む間もなく来月34年ぶりにロンドン公演を行うという。更に、来年6月には31年ぶりにパリ公演を行う。今や大相撲は外国人観光客にも人気があり、多くの外国人が国技館へ押し寄せている。確かにテレビ画面を観ているとかなり外国人の姿が目に入る。果たして彼らにどのように興味深いのか尋ねてみたいものである。ロンドンでもパリでも、公演が成功することを願っている。

 さて、スポーツとは無関係のクラシック・ミュージック部門の若手指揮者の登竜門であるブザンソン国際指揮者コンクールに、271人が挑戦して日本から参加した岡山県出身の米田覚士さん(29)が優勝したという朗報が入ってきた。日本人の優勝は、昨年亡くなった名指揮者・小澤征爾さんを含めてこれまでに11人もいるそうである。米田さんの今後の活躍を祈っている。

2025年9月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6711.2025年9月27日(土) 世界的に極右、反リベラルの危険な動き

 2週間ほど前にイギリスで難民の受け入れに反対する抗議デモが、首都ロンドンを中心に大規模に行われた。イギリス国内では難民申請をする人たちとイギリス国民の間で、もめごとが絶えず、その最中にいわくつきのアメリカ人イーロン・マスク氏が、「大規模で制御不能な移民の流入がイギリス人の破壊の要因になっている」などと騒ぎを煽っている有様である。このところヨーロッパの右翼勢力による破壊的行動は、ドイツやイタリアでも注目されている。特にドイツ東部では、リベラルの左派系政治家への暴力が止まらない。標的とされているのは移民の受け入れに寛容で、LGBT等性的マイノリティーの権利向上に熱心な「緑の党」に対してである。ドイツ東部は、かつての東西ドイツ時代を考えると想像も出来ないくらい極右政党の地盤となっており、支持率も右翼が3~4割の選挙区が多い。そんな中で温暖化対策、ジェンダー平等、国粋主義や愛国主義の排除、移民共生などを掲げる左派インテリ層は、極右勢力にとって最大の敵である。かつての社会主義政権下にあった東ドイツが、今や寝返って資本主義を乗り越え、極右勢力の強力な地盤と化してしまったのも時代の流れと国民性の故だろうか。

 イギリスやドイツなどヨーロッパ各国で、反左翼思想が蔓延るようになったのは、トランプ大統領のトランピズムに強く影響を受けているせいもある。

 これほどとは知らなかったが、アメリカを始めとしてヨーロッパでも近年格差が拡大していることがその背景にあるようだ。例えば、エリートになるための条件として、「大学院卒」、「語学が飛びぬけて堪能」、「豊富な人脈」、「高度なプレゼンテーション能力」などが、求められている。単に普通の大学卆や、何とか英語が出来る程度ではやっていけないそうである。

 トランプ氏の影響が過大となったが、議会において政党間の論争によって重要事項が決定されるというより、大統領令を優先するかのような民主主義の基本原則である、「言論の自由」を蔑ろにする言動が支配するようになった。恐ろしい世界になったものである。

 我々日本人が警戒しなければならないのは、欧米の反リベラルのような動きが、日本国内でも芽生えるというより日本国内へ伝播してくることである。すでに先の参院選挙で、右翼政党・参政党が進出した。彼らが唱えている「日本人ファースト」が、治安が悪化するとか、財政負担になると言って外国人排斥に繋がらないとは言い切れない。今や健全な民主主義は姿を消し、リベラル狩りが大きな顔をしている。トランプのご機嫌取りのために防衛費予算を増額し、国内に住民の了解も得ないままにとんでもない施設を設営しようとしている。

 例えば、敵基地攻撃能力の装備として、長距離射程ミサイルを熊本県庁近くの一般住宅、病院、小学校などが建ち並んでいる住宅地帯の隣の自衛隊駐屯地内に設営する計画である。反リベラルが力を持つと国民の生命、財産も危険に晒されるということである。

2025年9月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6710.2025年9月26日(金) 人気朝ドラ「あんぱん」、最終放送

 半年間放送されていたNHKの朝の連続ドラマ「あんぱん」が、今日最終回を迎えた。人気漫画家やなせたかしの「アンパンマン」をモデルにしたドラマで、いつも朝食中に観ていた。あまり漫画は見ないので、「アンパンマン」が子どもたちの間では大分人気があることは知っていたが、ストーリーはまったく知らない。こんなわけで漫画家の人生とアンパンマンについて、漫画自体ではなくテレビ作品から知ることになった。空を飛ぶことや、アンパンである自分の顔をちぎってはお腹の空いた子にあげていたという話なんて知らなかったが、面白い発想だと思う。ストーリーとしては心が癒される話である。特に、登場人物が心の温かい人たちばかりなのが、作者やなせたかしの優しさの由縁であろう。気軽に観ていたが、子ども向けの漫画が大人向けのドラマになったせいか、冒頭の主題歌が勢い強く、その歌詞も3番なんか♪~人生訓と経験談 と占星術 または統計学による教訓 その他、参考文献~♪と妙に難しくインテリ的な硬い言葉が使われ、視聴者も意味が分からないのではないか。毎週公表される「あんぱん」の視聴率は高く、いつも数多くあるテレビ番組のトップを維持し続けている。先週になって視聴率7位に急降下したので、調べてみると1~6位がすべてつい先日まで開催されていた世界陸上大会種目別競技の生中継だった。

 それに比べると今年の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華の夢噺~」は、江戸時代に花街吉原で書店を経営していた蔦屋重三郎の八面六臂の活躍ぶりを描いた大作であるが、残念ながらストーリーの全体像が分かり難く、話がつながらなくて観ていると少々疲れる。そのせいもあろうか大河ドラマにしては、視聴率が全然伸びず最近の週間視聴率20位表には、いつもランクアップされない。もう少し理解しやすいストーリーにしてはどうかと思うくらいである。

 さて、連日自民党総裁選の様子が伝えられているが、候補者5人の主張には強くアピールして欲しい公約と思えるような斬新な政策が中々見られない。時事通信による自民党国会議員の動向調査では、小泉農水相が2割超を固めてリードし、次いで林官房長官が2割弱で健闘し、メディアでは持て囃されている高市前経済安保相は、1割強と苦戦している。高市氏は、普段は保守思考を露骨に表し、特に靖国神社には欠かさず参拝して保守派の人びとの評価と歓心を買っていたが、総裁選ではこのことが足を引っ張ると判断したのか、靖国神社参拝の件については、記者から問われても触れないよう警戒しているようだ。これが、本音を隠していると解されているのではないだろうか。小林元経済安保相と茂木元幹事長は、ともに1割程度と考えられている。

 父親のネームバリューもあり、世間的には人気が高いので、この様子では小泉氏が選ばれる確率が高いと思われる。

 それはともかく、政治の停滞を招いている現状から1日も早く次の総裁をすっきりと決めて欲しいものである。

2025年9月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6709.2025年9月25日(木) 新雑誌創刊と拙著英語版電子書籍発行

 長年活動していたNPO「知的生産の技術研究会」の仲間らが、今年3月に久恒啓一・前理事長を編集長に新しいユニークな雑誌「イコール」を創刊した。カラー頁が多く、分かりやすい文章や、イラストで編集されているので、見易く気軽に見れる紙面になっていると思う。編集委員には加わらなかったが、編集長から毎号海外旅行に関する文章を書いて欲しいと要請され、海外に出たら臨場感のある現場に漂う空気感を感じ取るよう「海外の旅で臨場感を悟れ!」とのテーマで創刊号に寄稿した。そして、このほど第2号が発行された。これには、「世界遺産・ピラミッドが建設された背景と謎」のテーマで4頁ほど書いた。実際に編集に携わっていないので、編集委員らの発行に至るまでの努力は想像するしかないが、素人集団がよくぞここまで仕上げたものだと感心する出来栄えである。一般の書店でも最近書棚に置いてくれて、評判はまずまずのようである。これから益々新雑誌発展のために尽くせるよう原稿を書こうと思っている。

 この雑誌のユニークで大きな特徴は、雑誌名は「イコール」として他に2人、計3人が編集長を務め、それぞれ個別のテーマの下に編集、発行をしていることである。久恒チームは、人生100年時代を迎えるに当たって「アクティブ・シニア革命」と題したチームで、スタッフの中心にはベテランが多い。現在橘川幸夫氏と田原真人氏がそれぞれ他のテーマの編集長を務めていて3通りの「イコール」を交代しながらほぼ毎月発行している。現状は、橘川編集長が4回、田原氏が2回、久恒氏が2回の8回を順送りに発行している。

 久恒編集長は、多摩大時代から副学長として寺島実郎多摩大学長を補佐しながら、「図解王」と呼ばれるほど図解を研究し、関係著書を何冊も発行するほど図解に精通されておられるので「イコール」にもかなり図解を取り入れている。第1号、2号ともに寄稿したのは、久恒編集長からこのテーマで書いて欲しいとの要望に従ったわけだが、これからは私自身が海外旅行で体験した珍しい事件や、啓発的な事象を書くよう依頼されるのではないかと思っている。

 他に出版間近の拙著英語版電子書籍がある。すでに何度も英訳の校正を済ませて、先日出版社へ最終の第三校原稿を郵送したところである。これは、「八十冒険爺の言いたい放題」について日本語を理解する外国人何人かが、内容が面白いので英語版で是非発行されたら良いのではないかと出版社へ申し入れがあった、ということからプロジェクトはスタートした。最初出版社から話を聞いた時には、私が書いた文章の英訳をAIが行い、それを英語の達人がチェックするという話に半信半疑だった。実際最初に手にしたAIによる英文は、まったく話にならないくらい私の考えや意図を正しい英語に翻訳していないと感じて、すぐ突き返した。その後大学ゼミの後輩で在米期間が長く、英語に精通し、他に翻訳書を出している女性に依頼して、彼女の友人で早大講師を務めているイギリス人の協力も得て精力的に翻訳作業に協力してもらった。手でめくる書籍ではないが、完成が楽しみである。因みに英文タイトルは、日本語とは大分かけ離れているが、意図は充分通じると思う。‘The Rebel Grandpa:Across Frontlines and Faultlines-One Man’s War Against Complacent Journalism’である。乞う ご期待!

2025年9月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com