半年間放送されていたNHKの朝の連続ドラマ「あんぱん」が、今日最終回を迎えた。人気漫画家やなせたかしの「アンパンマン」をモデルにしたドラマで、いつも朝食中に観ていた。あまり漫画は見ないので、「アンパンマン」が子どもたちの間では大分人気があることは知っていたが、ストーリーはまったく知らない。こんなわけで漫画家の人生とアンパンマンについて、漫画自体ではなくテレビ作品から知ることになった。空を飛ぶことや、アンパンである自分の顔をちぎってはお腹の空いた子にあげていたという話なんて知らなかったが、面白い発想だと思う。ストーリーとしては心が癒される話である。特に、登場人物が心の温かい人たちばかりなのが、作者やなせたかしの優しさの由縁であろう。気軽に観ていたが、子ども向けの漫画が大人向けのドラマになったせいか、冒頭の主題歌が勢い強く、その歌詞も3番なんか♪~人生訓と経験談 と占星術 または統計学による教訓 その他、参考文献~♪と妙に難しくインテリ的な硬い言葉が使われ、視聴者も意味が分からないのではないか。毎週公表される「あんぱん」の視聴率は高く、いつも数多くあるテレビ番組のトップを維持し続けている。先週になって視聴率7位に急降下したので、調べてみると1~6位がすべてつい先日まで開催されていた世界陸上大会種目別競技の生中継だった。
それに比べると今年の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華の夢噺~」は、江戸時代に花街吉原で書店を経営していた蔦屋重三郎の八面六臂の活躍ぶりを描いた大作であるが、残念ながらストーリーの全体像が分かり難く、話がつながらなくて観ていると少々疲れる。そのせいもあろうか大河ドラマにしては、視聴率が全然伸びず最近の週間視聴率20位表には、いつもランクアップされない。もう少し理解しやすいストーリーにしてはどうかと思うくらいである。
さて、連日自民党総裁選の様子が伝えられているが、候補者5人の主張には強くアピールして欲しい公約と思えるような斬新な政策が中々見られない。時事通信による自民党国会議員の動向調査では、小泉農水相が2割超を固めてリードし、次いで林官房長官が2割弱で健闘し、メディアでは持て囃されている高市前経済安保相は、1割強と苦戦している。高市氏は、普段は保守思考を露骨に表し、特に靖国神社には欠かさず参拝して保守派の人びとの評価と歓心を買っていたが、総裁選ではこのことが足を引っ張ると判断したのか、靖国神社参拝の件については、記者から問われても触れないよう警戒しているようだ。これが、本音を隠していると解されているのではないだろうか。小林元経済安保相と茂木元幹事長は、ともに1割程度と考えられている。
父親のネームバリューもあり、世間的には人気が高いので、この様子では小泉氏が選ばれる確率が高いと思われる。
それはともかく、政治の停滞を招いている現状から1日も早く次の総裁をすっきりと決めて欲しいものである。