長年活動していたNPO「知的生産の技術研究会」の仲間らが、今年3月に久恒啓一・前理事長を編集長に新しいユニークな雑誌「イコール」を創刊した。カラー頁が多く、分かりやすい文章や、イラストで編集されているので、見易く気軽に見れる紙面になっていると思う。編集委員には加わらなかったが、編集長から毎号海外旅行に関する文章を書いて欲しいと要請され、海外に出たら臨場感のある現場に漂う空気感を感じ取るよう「海外の旅で臨場感を悟れ!」とのテーマで創刊号に寄稿した。そして、このほど第2号が発行された。これには、「世界遺産・ピラミッドが建設された背景と謎」のテーマで4頁ほど書いた。実際に編集に携わっていないので、編集委員らの発行に至るまでの努力は想像するしかないが、素人集団がよくぞここまで仕上げたものだと感心する出来栄えである。一般の書店でも最近書棚に置いてくれて、評判はまずまずのようである。これから益々新雑誌発展のために尽くせるよう原稿を書こうと思っている。
この雑誌のユニークで大きな特徴は、雑誌名は「イコール」として他に2人、計3人が編集長を務め、それぞれ個別のテーマの下に編集、発行をしていることである。久恒チームは、人生100年時代を迎えるに当たって「アクティブ・シニア革命」と題したチームで、スタッフの中心にはベテランが多い。現在橘川幸夫氏と田原真人氏がそれぞれ他のテーマの編集長を務めていて3通りの「イコール」を交代しながらほぼ毎月発行している。現状は、橘川編集長が4回、田原氏が2回、久恒氏が2回の8回を順送りに発行している。
久恒編集長は、多摩大時代から副学長として寺島実郎多摩大学長を補佐しながら、「図解王」と呼ばれるほど図解を研究し、関係著書を何冊も発行するほど図解に精通されておられるので「イコール」にもかなり図解を取り入れている。第1号、2号ともに寄稿したのは、久恒編集長からこのテーマで書いて欲しいとの要望に従ったわけだが、これからは私自身が海外旅行で体験した珍しい事件や、啓発的な事象を書くよう依頼されるのではないかと思っている。
他に出版間近の拙著英語版電子書籍がある。すでに何度も英訳の校正を済ませて、先日出版社へ最終の第三校原稿を郵送したところである。これは、「八十冒険爺の言いたい放題」について日本語を理解する外国人何人かが、内容が面白いので英語版で是非発行されたら良いのではないかと出版社へ申し入れがあった、ということからプロジェクトはスタートした。最初出版社から話を聞いた時には、私が書いた文章の英訳をAIが行い、それを英語の達人がチェックするという話に半信半疑だった。実際最初に手にしたAIによる英文は、まったく話にならないくらい私の考えや意図を正しい英語に翻訳していないと感じて、すぐ突き返した。その後大学ゼミの後輩で在米期間が長く、英語に精通し、他に翻訳書を出している女性に依頼して、彼女の友人で早大講師を務めているイギリス人の協力も得て精力的に翻訳作業に協力してもらった。手でめくる書籍ではないが、完成が楽しみである。因みに英文タイトルは、日本語とは大分かけ離れているが、意図は充分通じると思う。‘The Rebel Grandpa:Across Frontlines and Faultlines-One Man’s War Against Complacent Journalism’である。乞う ご期待!