6714.2025年9月30日(火) ヨーロッパで強まる極右勢力

 昨日社会主義国家だったルーマニアの異常気象による砂漠化現象について記したばかりだが、今朝の朝日新聞に同じ社会主義国家だった旧東ドイツ地域で、真逆の極右勢力が力を強めてドイツ全土で左右の分断が進んでいるとの記事が掲載された。

 ドイツでは今年2月に行われた総選挙で、極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が、創設以来初めて第2党(152議席)へ躍進した。ドイツ議会(議席数630名)では、依然として第1党はキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)で208議席を占めている。だが、右翼勢力が伸長する中で今後もCDU・CSUが首位の座を維持し続けられるかどうかは分からない。

 東西冷戦の象徴だったベルリンの壁が崩壊し、東西に分かれていたドイツが統一されたのが10月3日で、間もなく35年になる。

 思えば、その当時は珍しかった旧東ドイツへ旧文部省教員海外視察団とともに研修に出かけたのが1983年秋だった。教育視察を行った都市は、カール・マルクス・シュタット(現ケムニッツ)という古い街だった。市内の広場にカール・マルクスの大きな立像が建設されていたことが印象に残っている。その当時ソ連の模範国だっただけに国中が厳しい監視体制下にあり、我々のグループに対してもいつもソ連のKGBと同じシュタージの監視官が付いて離れず、随分窮屈だった記憶がある。日本の先生が東独の先生に質問しても、東独の教育関係者が応える前に必ずシュタージの監視官に了解を取る有様だった。どうも全体に厳しく、温かさが欠けていたようで、現地の先生方に同情していた。

 いずれにせよ統一後のドイツは経済発展を遂げたが、同じ国内でも旧東独地域は近年やや遅れを取り、そこへ右翼勢力が進出する土壌があった。これまでドイツは、他のEU諸国に比べて移民・難民の受け入れにも前向きだったが、今後はEUと同じようにむしろ移民・難民を締め出すようになるのではないかと懸念している。

 さて、明日から10月であるが、昨日まで75歳以上の医療費の自己負担額が2割だったものが、その措置が終わり、窓口での支払いが1割増えることになる。その対象者は310万人もいるそうである。明後日慶應病院でCTスキャン検査を受けるが、3月に受けたCTスキャンより5千円ほど高くなるようだ。

 ところで、野球、サッカーなどは今シーズンたけなわであるが、サッカーJリーグの日産「横浜F・マリノス」に経営上の悩みがあるようだ。オーナーの日産自動車が経営再建中ということもあり、日産は所有するマリノスの株式売却を検討している。現在複数の企業に売却を打診していて年内には売却先を絞り込む予定である。日産は横浜マリノスの株式を70%所有しているが、マリノスの経営が悪いわけではない。実際本業の日産の赤字に比べて現状は黒字である。ただ、日産は今年3月期決算で過去3番目に大きい6千7百億円もの純損失を計上して、再建策として世界各地の工場を17から10に減らし、従業員も2万人を削減した。このリストラに難渋した親会社日産にとって、マリノスの僅かな黒字が経営面でどれほど効果があるのか分からない。だが、マリノスはJリーグ創設時からの数少ないチームであり、これまでの実績もJリーク優勝5回、天皇杯優勝7回を誇る比類のない強豪だけに、マリノスファンのみならず、サッカーファンにとっても寂しいことだろう。安定した企業の懐に入って、気兼ねなく選手が全力を尽くせるよう祈るばかりである。

2025年9月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com