3624.2017年4月15日(土) 日本の人口動態と少子高齢化

 総務省が昨年10月時点の日本の人口推計を発表した。50年後の人口推計については、つい先日国立社会保障・人口問題研究所が発表したばかりである。

 昨年の推計によれば、総人口は1億2693万人で、6年連続で減少している。これで今後の課題は一層はっきりした。2008年をピークに人口は漸減傾向にあり、少子高齢化現象が益々顕著になった。65歳以上の高齢者の、全人口に占める割合は27%を超えて過去最高となった。この傾向のまま推移するなら、今後益々高齢者が増え、彼らに掛かる社会保障費用負担は増加し、年金財政の改革が不可欠となる。それは充分理解出来る。だが、それ以上に政治家に国家財政の赤字を解消しようとの意欲が見えないことがより問題である。毎年財政的赤字を生んでいながら、その場しのぎで安易に国債発行で賄おうとする政治家、官僚には根本的に赤字財政改革に対する気持ちが欠けている。

 今回指摘された項目の中で興味を抱いたのは、労働の担い手となる15歳~64歳の「生産年齢人口」が大きく減り、総人口に占める割合が60.3%となったことである。これは若者が戦争に狩り出された終戦直後の60.0%に次ぐものである。これを補っているのが政府による外国人労働者受け入れ政策で、長期滞在をする外国人なのである。2015年10月から16年9月にかけて日本に3カ月以上滞在した外国人は240万人もいた。外国人の流入は過去5年間で50万人も増え、4年連続の増加である。これからも当分この傾向は続くことだろう。

 都市部の人口が増える大都市肥大化・地方過疎化の傾向は相変わらずで、東京を中心にした首都圏の人口が増え続けている。最も増えたのは東京であるが、次いで沖縄というのは意外だった。他には首都圏の埼玉、千葉、神奈川が増え、その他の県では愛知、福岡が増加した。

 その一方で、意外にも大阪、京都、兵庫など関西地区の大都市圏の人口はやや減少した。首都東京への集中は圧倒的で、東京一極集中傾向は益々強まるようだ。

 わが家の周辺でも空き地はどんどん失われ、ちょっとしたスペースにはマンションが建ち、狭い場所には一戸建て住宅が窮屈そうに軒先が押し合いへし合いするように建っている。昔はどこの住宅にもあった庭のある家が少なくなった。人の移動が、都市、住宅の形まで変えているのだ。

 さて、今日金日成生誕105年の記念日を迎えた北朝鮮では、何か挑発的で不穏な動きがあるのではないかと世界中が注目していたが、格別大きな変化はなかった。軍事パレードで新型のミサイルらしきものが公開されたが、北朝鮮はそれがアメリカに対して充分な威嚇になると述べていたが、どこまで本気なのか、相も変わらず困ったお国である。

2017年4月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3623.2017年4月14日(金) 熊本地震から早くも1年

 熊本地震が起きて今日でちょうど1年になる。熊本県庁では犠牲者の追悼式が行われ、安倍首相も参列された。各テレビ局とも当時の惨状と1年間の復興の様子を頻りに流していた。東日本大震災からすでに6年が経つが、津波と原発があった分熊本よりより苦労は多かったと思う。だが、熊本でも避難地区から戻ることが出来ない人たちがまだたくさん残されている。愚かなKY大臣・今村雅弘復興相のように、自主避難は個人の判断などと無責任はことを言っているうちは、被災者は救われない。

 今日は毎年恒例の小田急社友会総会が、いつも通り相模大野駅傍の「相模大野ホテルセンチュリー」で開催された。小田急電鉄は今月1日付で役員人事の変更があり、会長と社長が交代した。社長には新たに星野晃司氏が、会長には山木利満社長が、大須賀頼彦会長は取締役相談役になった。星野新社長が自己紹介を兼ねた挨拶の中で、小田急の現状、特に女性社員が増えたことを取り上げ、運輸現場に40名以上の女性がいて、初めて女性駅長が誕生したことなどについて触れた。

 かつて役員人事は一般的に6月の定例株式総会で承認されて決定していたのに、今回前倒しで新役員人事が機能するのは、株主に対して問題はないのだろうかと山木会長に尋ねてみた。それは若干あるようだが、これまで6月に新役員を決めると新年度スタートに2カ月遅れることになり、そのタイム・ラグが問題だったという。それより新年度のスタートに合わせて新人事をスタートさせる方によりメリットがあると言っておられた。阪神、阪急、東急など他の私鉄もそうやっていると聞き、時代が変わっていることを思い知らされた。山木会長と大須賀相談役とは1年ぶりに話をして、僭越だが、日本ペンクラブ理事に選出されたことを話して、6月総会で正式承認後に改めて挨拶に伺うことを伝えた。

 さて、先月末千葉県我孫子市でベトナム国籍の小学校3年生の女児、レェ・ティ・ニャット・リンちゃんが、何者かに襲われ殺害されて大きなニュースになっていたが、今日容疑者が身柄を拘束されたとの臨時ニュースが伝えられた。一日も早く捕まることを誰もが願っていたが、捕えてみれば、容疑者は彼女の小学校の保護者会長だと聞いて愕然とした。自分の子ども2人も同じ学校に通っていた。通学途上で生徒の安全管理をしていた保護者会長が、こともあろうに生徒を連れ去り殺してしまったのだ。保護者のひとりは、これでは怖くて保護者が安心して子供を学校に通わせられないと言っていたが、気持ちは分かる。こんな非常識で馬鹿げたことを誰が想像することが出来るだろうか。容疑者はまだ事件について黙秘しているらしいが、これから少しずつ実態が明らかになるにつれ、想像外のことが明らかになるかも知れない。暗い話である。

 いよいよ明日は北朝鮮で、金日成生誕105年を祝う祭日である。核実験か、ミサイル打ち上げをやるのではないかと噂されている。もし、そうなったらアメリカ軍が北朝鮮を攻撃する恐れがある。そのヒントというか、牽制としてアメリア空軍は、昨日アフガニスタンでISの地下施設を破壊するため、大規模爆風爆弾「モアブ」を使用した。どうも臨界状態に達しつつあるような雰囲気である。それでも北朝鮮は核実験を強行するのだろうか。

 明日の北朝鮮の動きが気にかかる。

2017年4月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3622.2017年4月13日(木) 理解し難い北朝鮮の動き

 アメリカがいくら警告しても効き目がない北朝鮮に対して痺れを切らして、トランプ大統領はいろいろプレッシャーをかけて朝鮮半島周辺には臨戦空気が表れ始めた。

 今朝の朝日「天声人語」には、1962年のあのキューバ危機時の米ソ核戦争勃発の恐怖について書かれている。来る26日に知研セミナーで「いまキューバが熱い」のテーマで講師を務めるが、その講義内容にもキューバ危機を取り入れている。あの突発的な騒ぎが起きたのは、大学4年時で卒論に取り掛かっていた頃で、当時えらいことになったなと思い、真剣に第3次世界大戦が始まるかも知れないと思ったものである。

 あの時は、アメリカのケネディ大統領とソ連のフルシチョフ首相が土壇場でお互いに手を引くことにより大惨事発生は避けられた。

 これだけ緊張感が高まっているこの時期に、北朝鮮は外国報道陣を招待し、一昨日の金正恩・朝鮮労働党委員長就任5周年記念に合せた最高人民会議開催、そして明後日の金日成生誕105年祭日「太陽節」を取材させるつもりのようだ。今日は金正恩委員長が群衆の中へやって来て、記念塔オープン式典でテープ・カットを行った。どうも意図がよく理解出来ない。その挙句にドカンとミサイルを打ち上げたら、トランプ大統領は本気で攻撃を仕掛けるだろう。北朝鮮側の報道を耳にする限りでは、強気一辺倒となっていて、本気でアメリカと戦いアメリカを倒すような強がりを見せているが、このまま元の鞘に納めることが出来るだろうか。一体どういうつもりだろうか。

 アメリカが今度ばかりは真剣になっているのは、オバマ大統領に代わり保守志向のトランプ大統領になって攻撃的になったことが大きい。そして、北朝鮮がICBM(大陸間弾道弾ミサイル)を開発したとの情報に、それが事実ならこれまで地理的に北朝鮮のミサイルはアメリカまで届かないと安心していたアメリカにとって、射程距離5千㎞のミサイル開発は脅威と映ったからである。

 今日もテレビ各局は、取材を許された場所からパレードに参加しようとする女性たちの姿を追っている。金正恩委員長には、良識の欠片が見られないのが心配である。

 さて、昨夏天皇が退位の意向を示されてから、政府も初めての事態に取り乱し、その取扱いに右往左往している。

 ここへ来て漸く、以下のことが大体決まりつつあるようだ。

1.特例法により退位は現天皇の場合に限る。

2.天皇退位は2018年12月、改元は19年の早い月

3.退位された天皇は上皇(太上天皇の略)と呼ばれ、皇后は上皇后と呼ばれる。

4.皇太子が天皇に即位された後、秋篠宮は皇嗣殿下(こうしでんか)と呼ばれ、秋篠宮家の補佐機関として「皇嗣職」を設けることを検討する。

  というものである。

 このようなあまり前例のない決め事を取り決めるのは、皇室に絡む事柄だけに大変だということは分かるが、話が表沙汰になってからすでに半年以上が経過している。あまりにも時間がかかっているのは、関係者の間でお互いに「忖度」し過ぎているからではないだろうか。スピードの現代社会においてこんなノロノロ運転では、上皇が誕生してから天皇制度はうまく機能するだろうか。

 最後に今日驚いたことは、北海道に雪が降ったことである。旭川では暴風並みとなり、札幌では積雪4㎝だったという。「冬来たりなば、春遠からじ」だろうか。

2017年4月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3621.2017年4月12日(水) 朝鮮半島は戦場となるか。

 先日アメリカ艦艇がシリアの空軍施設に空襲を仕掛けて以来、国際世論もその可否を巡って揺れているが、ここへ来て俄かに北朝鮮に対するアメリカ軍の攻撃が懸念されている。アメリカは原子力空母カールビンソンを朝鮮半島へ移動させて睨みを利かせようとしているが、更に西太平洋に展開中の巡航ミサイル「トマホーク」を搭載出来る駆逐艦と巡洋艦を朝鮮半島近海に向かわせている。トランプ大統領は中国が北朝鮮へ圧力を強めなければ、アメリカが独自に攻撃を考えると発言をしたことによって周辺諸国に俄然緊張感が走り出した。今日のテレビ報道番組ではいずこも専門家をゲストに迎え、その可能性について分析、報道している。

 北朝鮮がミサイルを発射すれば、現実にアメリカの奇襲攻撃が行われる可能性がある。北朝鮮のICBM(大陸間弾道ミサイル)が放たれれば、一瞬にしてアメリカ大陸まで着弾する。それを考えるとアメリカとしては、絶対に北朝鮮の思う通りにさせないことが必須となった。怖いのは、仮に北朝鮮が米軍基地をターゲットにするなら、日本国内のすべての米軍基地も標的にされるわけで、日本にとってもただならぬ事態を招来することになる。

 昨日北朝鮮では、金正恩・朝鮮労働党委員長が最高指導者ポストに就任してから5年目を迎えた。この日最高人民会議が開かれた。15日は祖父金日成が誕生して105年目の祭日に当たる。いつもだとこのようなエポック・メークな日には、北朝鮮は何か世界を驚かすようなショッキングなことを仕掛ける前科があるので、今年はどうなのか、ちょっと心配である。

 中国の王毅外相がアメリカと北朝鮮に自制を促しているが、今や北朝鮮には金正恩を説得出来る高官はいない。

 リスキーな可能性は強まるばかりだが、どこまで本当か、来る27日にアメリカ軍が北朝鮮を攻撃し、北朝鮮軍が国境線を超えてソウルを襲撃するとの報道がある。ちょうど新月に当たるので、夜間上空が明るく米空軍ステルス機にとっては空襲の絶好のチャンスだというのである。こんな危険な事態が起きようとしているのを、北朝鮮国民はどこまで知っているだろうか。哀れなのは、バカ大将・金正恩によって思いのままに操られている何も知らない北朝鮮国民である。

 朝鮮半島情勢が必ずしも旅行者にとって安全とは見えないと考えた外務省は、昨日韓国への旅行者に対して注意を促した。

 さて、今日は著名人に関するこもごものニュースがあった。

 女子フィギュア・スケート界を20年以上に亘り牽引してきた浅田真央さんが、今朝第一線から引退の記者会見を開いた。どこのテレビを観ても笑顔と寂しさを漂わせるかつての氷盤の女王の表情を伝えていた。400人を超える報道陣で記者会見場がいっぱいだったのは、彼女の人柄を伝えていると思う。彼女にはいつ見ても華があった。ソチ・オリンピックのSPではバランスを崩して16位と立ち遅れながらも、フリーでは最高のパフォーマンスで6位に盛り返した素晴らしい演技を最後に披露してくれた。今後はプロ・アイスショーに出演するようだが、これまでの経験を生かして豊かな人生を送って欲しいものである。

 歌手のペギー葉山さんが今朝亡くなった。83歳だった。つい最近もテレビで観たばかりだったので、俄かには信じがたい。突然なのだろうか。数々のヒット曲を歌った堅実な歌手だった。従姉妹の吉田伸子と青山学院の同期生で親しかったと聞いていた。彼女はもう20年以上も前に亡くなったが、ペギーさんの死を知り「時去り人は逝く」をしみじみ感じる。

 びっくりしたのは、ドイツのサッカーチーム、ドルトムントの選手たちがヨーロッパ・チャンピョンズ・リーグでモナコ・チームと対戦するためドルトムント市内のグランドへ向かうバスが、近くの爆発の影響を受け被害を受けたことだった。スペイン選手が骨折し、同チームの日本代表人選手の香川真司選手は無事だった。これで試合は明日に延期された。どこで何が起こるか分からない時代になったものだ。

2017年4月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3620.2017年4月11日(火) 半世紀後の少子高齢化問題は?

 桜は今が満開で、近くの宮前公園も華やかに咲き誇っている風景が部屋からよく見える。だが、生憎雨模様で一部地域では積雪情報が流されるほど寒い。今朝7時に渋谷が6.8℃だったというから陽春の候、4月としては珍しい冷え込みだ。その雨の中を大学時代の友人と会うため銀座へ出かけたが、かなり寒かった。通行人はほとんど冬支度で寒そうに歩いていたが、突然強風に襲われ被っていた帽子が飛ばされ雨に濡れながら帽子を追いかけるみっともない姿を晒してしまった。

 さて、国立社会保障・人口問題研究所が50年後までの将来推定人口を公表した。それによると2065年の日本の人口は8808万人にまで減少するという。安倍政権が50年後に人口1億人を目指すとしているが、かなり高いハードルである。かねてより晩婚、未婚、出産数の減少などによる人口減少の一方、平均寿命が延びた高齢化現象により、医療と年金制度が行き詰りつつある。平均年齢に至っては、今では男80.75歳、女86.98歳にまで伸びた。これが2065年には、更に伸びて男84.95歳、女91.35歳になるというから医療と年金問題の悩みは想像がつく。それにしても人口が1億人超だったが、8千万人に減少するとは、60年以上も前の高校時代に逆戻りである。当時は人口が8千万人で、国民に必要な米が8千万石に対して収穫量が6千万石で、その不足分を東南アジア産の外米で賄っていた。

 その主食の米不足のため、どこまで本気だったか分からないが、一部では密かに人口減少策まで考えられていたという話がある。ある時社会科の授業で人口減少のための対策を考えなさいと言われて、満員電車を川へ転落させるなどと馬鹿げたことを話して、教師からこっぴどく怒られたことを思い出す。あれから日本の人口は増え続け、それが国のエネルギーとなり経済発展をもたらした。必要な人口こそが国家発展の要である。思い返すと人口問題には思い出がいっぱいある。人口が少なくては国のエネルギー源である活力が生まれない。それが今では深刻な課題を抱えている。全体的な人口減少の反面、前記の通り高齢者が増えたことによって社会保障費が大幅に増加したことである。これは国家財政にとってもゆるがせに出来ない問題である。

 そこへ昨夕の新聞によると、財務省は国際収支統計上経常黒字が32カ月連続と発表した。今年2月の黒字は過去最大となった。この歓迎すべき実績は、間違いなく国庫を潤している筈である。だが、実態は国の一般会計予算では毎年赤字予算を組んで国家の借金は溜まる一方である。折角貿易などで稼いだ黒字を有効に活用していない。抜本的な財政立て直しはおざなりだし、真剣に国家財政のいびつを修正すべく努力が見られないのは、やはり国家について真剣に考えていない政治家の責任であると思う。

2017年4月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3619.2017年4月10日(月) 国際テロの合間に、森友問題から身を隠す自民党

 このところ世界のあちこちでテロ事件が頻発している。アメリカ軍によるシリア攻撃前後から、サンクト・ペテルスブルグ地下鉄爆破事件、ストックホルム市内のデパートへトラック飛び込み、そして昨日はエジプト北部のコプト教会で連続爆発があり44人が死亡した。血なまぐさい事件ばかり起きているが、その犠牲者のほとんどはまったく罪もない庶民である。

 他方、国内ではあれほど騒がれた森友学園スキャンダルが、解決の道筋が見えないままメディア報道は徐々にトーンダウンしている。これにはどう見ても安倍首相夫妻が絡んでいる状況と、首相は自分たちが連座していたら首相も国会議員も辞めると早まって大見得を切ったことが関係しているように思える。実際今日のNHK世論調査の発表によれば、疑問を持たれた安倍昭恵・首相夫人の国会証人喚問について、賛成42%、反対22%、どちらとも言えない36%だった。国民の間に安倍夫妻に対する不信感が消えない。森友学園問題は、自民党にとって今では疫病神なのである。一強多弱で思いのまま政局運営を図ろうとする自民党としては、ここで安倍首相が辞めるようなことがあっては一大事である。それ故一日も早く森友学園スキャンダルの修羅場から逃げ出したいのではないか。

 そのため安倍首相と政府自民党には、このところその他の話題、特に国際問題に目を逸らせようとする言動が目についてきた。アメリカのシリア攻撃について、直ちにトランプ大統領に支持するメッセージを送った。引き続いて国連安保理事会で対立する米ロに対して、電話でトランプ大統領に同意のサインを送ったり、トランプ大統領が北朝鮮へ国際合意に違反し他国への脅威となるなら対抗措置を取ると圧力をかけると語るや、トランプ大統領に電話で同じ気持ちであるとアピールしている。これで安倍首相への取材が増えることによって首相はスポットライトを浴びるわけである。森友問題の印象が薄くなることになる。

 国内では森友問題への関心が薄くなり、関心と注目は他の話題に移っている。昨日はオリンピック2連覇を成し遂げた体操競技の内村航平選手が、久しぶりに脚光を浴びた。何と全日本体操選手権で10連覇を達成したのである。リオから凱旋帰国してから体調を崩して今年ばかりは、若手の成長もあり苦戦の末の優勝だったらしい。得意の鉄棒で最終的に僅差により逆転優勝を飾ったが、競技終了後に苦しかったと率直に胸の内を語っていた。それにしても10年連続で日本一の座を獲得し続けるのは、並大抵以上の努力と実力が備わっていなければ不可能だと思う。改めて内村選手の努力と活躍に敬意を表し、拍手を贈りたい。

 スポーツ選手の活躍はどんなスポーツであれ、全力投球した過程と結果が評価されるのであり、いつ見ても気持ちの好いものである。その辺は、政治の世界の出来事とは天地の差がある。最近とかく話題になっている金田総務相、稲田防衛相、今村復興相、義家文科副大臣らの言動を見ていると、政治家ももう少し正直な気持ちで国民のため虚心坦懐に政治を行うことが出来ないものだろうかと考えてしまう。

2017年4月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3618.2017年4月9日(日) 日本の煙草規制は、WHO評価で最低

 シリアに対するアメリカ海軍のミサイル攻撃に対して当初は同意が多いと思われていたが、それはEU諸国と日韓両国ぐらいで、意外にも攻撃実行の法的根拠に対する疑問がつきつけられている。急遽開かれた国連安保理事会でもアメリカの行動を容認するより、アメリカ政府の言い分の根拠となったシリアの化学兵器使用に関する証拠を明らかにすべきとの厳しい指摘がなされている。

 2014年2月にクリミア半島へ強引に侵略し占領して国際法を犯したロシアが、国際法違反とアメリカを問い詰めるのは、自ら3年前に国際法違反を犯したことに照らして少々理不尽だと思うが、恥ずかしげもなく堂々と持論を開陳して、反アメリカ攻勢を加えようとしている。

 今やアメリカの言い分が、必ずしも国際的に受け入れられるものではなくなっている。早々にトランプ大統領に理解を示した安倍首相は、トランプ大統領ともどもこれからどう動くのか。

 さて、日本の喫煙に対する規制が、世界保健機構(WHO)では4段階のうち最低評価にランクされているようだ。禁煙か、分煙かで国内でも散々議論された挙句に、厚生労働省は受動喫煙対策の過程で苦しまぎれの結論を出そうとしている。問題は小さな飲食店では分煙化のために経費がかかり、また煙草の販売不振はJTの略称をアピールしている半官半民の日本たばこ産業㈱の営業、ひいては税収にも関わるため、政府も煙草の販売を邪魔するような政策はとり難い。何とか小飲食店とJT に損害を与えない施策を考えていた。

 ところが、このほど来日したWHOの部長氏が塩崎厚労大臣に宛てて公共の場での屋内完全禁煙を要請する文書を手渡した。WHO部長は都内で飲食店を視察した後に「分煙では不十分。煙草を吸う場所で食事をするなんてありえない」と言った。

 はっきり言って欧米人と日本人の煙草に関する感覚と理解がまったく異なるのだ。しかし、不思議なのは、これほど厳しい要求をする欧米人の判断では、日本が4段階のうち最低ランクとするなら、私が発展途上国やロシアで見たほとんどの人が喫煙している光景はどのランクになるのだろうか。「下の下」以下ということだろうか。

2017年4月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3617.2017年4月8日(土) シリアへの空襲はどっちの言い分が正しいのか。

 昨日シリアへ電撃的空襲を行ったアメリカに対して、シリアはもちろん、その後ろ盾となっているロシアも国際法違反で侵略行為であるとして激しく非難している。一方でアメリカを擁護し、支持している声も多い。何といっても多数の幼児を含む百名近い人々が化学兵器で殺害されたことがシリアへの憎しみを買っている。シリアの化学兵器使用は許されることではないと極めて厳しい指摘である。

 安倍首相は直ちにトランプ大統領へ電話して「化学兵器の拡散と使用は許さないとのアメリカ政府の決意を支持する」と伝えた。EUでは、イギリスに続き、ドイツ、フランス、イタリアがアメリカの攻撃を支持した。

 世界の世論は移ろいがちである。ロシアは、シリアは化学兵器を使用していないと言って、シリア上空で米ロ両軍の衝突を避けるための合意の効力を停止するととんでもないことを発表した。そして今後もアサド政権を支持するとのコメントを伝えた。

 朝日や日経の論調は極めてアメリカに対して批判的である。ことに朝日は「アメリカに正義はあるのか」のテーマで全面記事を掲載し、社説では「米シリア攻撃・無責任な単独行動だ」と述べ、事態の一層の悪化を招きかねないと手厳しい。朝日はアメリカの立場は空襲より停戦の徹底を図り、2月に再開したアサド政権と反体制派の和平協議が結実するよう、ロシアとともに本腰を入れることだと主張している。その中で意外だったのは、会食中にトランプ大統領からこの事実を伝えられた習近平中国国家主席がアメリカの立場に理解を示し、中立の立場を取ったことである。同時に、習主席は対北朝鮮問題で核・ミサイル問題で北朝鮮の核計画が深刻な段階に入ったとの認識を共有することになった。

 だが、実際は化学兵器をシリアは使用したのか。そして今後米ロ関係は悪化してシリア内戦は硬直化し、米ロの衝突がまったくないと言えるだろうか。

 益々シリア問題は複雑な様相を呈している。これから先難民はどうなるのだろうか。

 ところで、昨今森友学園問題が紛糾する中で同学園幼稚園の朝礼で教育勅語を朗読することが話題になると同時に、一部の有識者の間ではその教育方針が憲法や教育基本法に触れるのではないかと憂慮されている。

 ところが、衆議院内閣委員会でヤンキー先生として知られた義家弘介・文科副大臣が、この行為を教育基本法に反しない限り問題ないと答弁した。若い頃家庭内暴力を度々繰り返していたヤンキー先生には、「天皇・皇后両陛下を始め皇室への崇拝を求める」教育勅語の精神が幼児教育の場で本当に問題ないと思っているのだろうか。震災で自主避難している人たちに対して、自己責任で避難しているなどという復興大臣がいる一方で、教育の本質を知らずして文部行政の責任者でいることは、教育を蔑ろにしていると言っても間違いではない。

 政治家なんて誰も彼も皆世間知らずで、国民の気持ちなんてまるで分かっちゃいない。

2017年4月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3616.2017年4月7日(金) 米中首脳会談の中アメリカ海軍、シリアを空爆

 今朝ドえらいニュースが飛び込んできた。アメリカが日本時間の今朝、地中海の米駆逐艦からシリア中部地区で化学兵器が貯蔵されているとされている空軍基地に向けて59発の巡航ミサイル「トマホーク」を発射したのである。これからトランプ大統領が中国の習近平主席と首脳会談を開こうとする間際である。習主席の反応は伝えられていないが、あまりの電撃作戦に相当驚かされたのではないだろうか。

 アメリカ国防総省は、3日前シリア空軍による空爆で化学兵器が使用され、90名近い市民が殺戮されたことに対する報復であり、化学兵器自体が使用されたことはアメリカの国家安全保障上のために不利益だと発表した。直前にこれを知らされたシリアのアサド政権を支援するロシアのプーチン大統領は、アメリカの攻撃は国際法違反で米ロ関係に深刻な悪影響を与えると即座に非難した。

 習主席の反応を早く知りたいが、同時に北朝鮮の反応も知りたい。北朝鮮にとっては恐らくこれに似た自体を想定しているのではないだろうか。明日は我が身となりかねない。

 街の反応は、電撃作戦に驚いているという人がほとんどだが、極右で感情的なトランプ大統領の性格を考えるとあり得る対応だと納得する人も多い。中国はこれまでトランプ大統領は張子の虎だと思っていた節があるが、今後対応が変わることが考えられる。

 シリアの国情が内戦状態になったのは、明らかに現在のアサド政権に大きな責任があると思っている。親子でほぼ半世紀に亘りシリア国内で独裁者として君臨している。世襲大統領のアサド氏が外科医でありながら、なぜ人を殺す職にいつまで留まってシリア国民を虐待し続けることに反省の気持ちがないのかどうもよく分からない。そして、そのやり口は次第に残忍の度を強め、普通の感覚では理解出来ない酷い結果を生んでいる。とにかくシリアから伝えられるニュースは悲惨なものばかりである。この悪魔的大統領が政権の座に就いている間は、シリアの地から人殺しはなくならず、平和は訪れないだろう。アメリカの電撃作戦が北朝鮮にまで及んで、それが「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「組織的犯罪処罰法改正案」が衆議院審議入りした日本にも、影響を及ぼすことのないよう願わずにはいられない。憂鬱なことである。

 さて、今朝の朝日「天声人語」欄に、千葉県大網白里市のある不動産会社の節電について好意的に紹介している。実は、この会社「大里綜合管理」には、まだ市昇格前の大網白里町だった2007年5月に講演で訪れている。その後定期的に活動の報告書を送ってくれる。その時感じたのは、会社が地域に上手に溶け込んでいるということだった。従業員25人の小さな会社である。周囲の雰囲気も会社に温かいのだとは思うが、野老真理子社長が自らの考える夢やボランティア精神を生かしながら、従業員と一体となって地域と連携しつつ経営している地域密着型企業である。記事によれば、東日本大震災後に会社として「計画停電」を実施しているという。

 その実態とは、夏には正午から4時間空調や照明を止め、電灯はすべてLEDに代えて夜の会議を減らし、電力消費量を震災前に比べて僅か20%にまで節約したというから会社にとっても経費の節減に寄与している。お会いした時にも、またこのニュースを知っても野老社長には会社経営に理念と哲学、そして行動力を充分生かしているように感じた。あまりいないタイプの優れた経営者だと思う。

2017年4月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3615.2017年4月6日(木) 評論家大岡信・元日本ペンクラブ会長永眠

 膝を痛めて登山を止めてから久しいが、山仲間との交流は今も続いている。今日小田急電鉄時代に所属していた小田急山岳部OB会が海老名社員クラブで開かれた。昨年に引き続き、かつての山仲間20人とともに思い出話や雑談と、食事に楽しいひと時を過ごした。最年長の福さんは齢90歳になろうとしているが、お元気で頼もしい。やや耳が遠くなったようだが、それは私とて同じことである。中には、仙田さんのように秩父で広域的に登山を続けている人もいる。長年登山を嗜んできた人たちは、基本的に身体ががっしりとして健康である。加えてとにかく皆笑顔がいい。私自身膝を痛めてから登山は諦めているが、自分で登らなくとも乗り物で山に登り空気に触れるだけでも心をフレッシュにしてくれるものだ。まだまだ登山とは縁が切れそうもない。

 昨年は私の方が喜寿のお祝いをしてもらったが、今年はお祝いの言葉を言う立場になり、乾杯の発声をしながら喜寿を迎えた3人の山仲間に、僭越ながらそれぞれ拙著を差し上げた。

 さて、昨日詩人の大岡信さんが86歳で永眠された。大岡さんの著作をじっくり読んだことはないが、朝日新聞朝刊のコラム「折々のうた」をしばしば読んでいた。なるほどと頷きながらいつも文章の上手さと、その視点に感心していたものだ。評論活動で詩歌に目を向けられ実績を挙げられた。日本ペンクラブ会長も2期に亘って務められ、文化勲章も受賞されている。一番の驚きは、「折々のうた」が時折休載を挟みながらも、実に6762回も続いて掲載されていたことである。私のこのブログも間もなく10年になるが、大岡さんに比べればまだ半分を超えたばかりで、もちろん筆力はとても真似のできるようなものではないが、掲載回数においてもまだとても足元にも及ばない。大岡さんはまさに「継続は力なり」を実践しておられた。すこしでもあやかりたいものである。

2017年4月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com