3618.2017年4月9日(日) 日本の煙草規制は、WHO評価で最低

 シリアに対するアメリカ海軍のミサイル攻撃に対して当初は同意が多いと思われていたが、それはEU諸国と日韓両国ぐらいで、意外にも攻撃実行の法的根拠に対する疑問がつきつけられている。急遽開かれた国連安保理事会でもアメリカの行動を容認するより、アメリカ政府の言い分の根拠となったシリアの化学兵器使用に関する証拠を明らかにすべきとの厳しい指摘がなされている。

 2014年2月にクリミア半島へ強引に侵略し占領して国際法を犯したロシアが、国際法違反とアメリカを問い詰めるのは、自ら3年前に国際法違反を犯したことに照らして少々理不尽だと思うが、恥ずかしげもなく堂々と持論を開陳して、反アメリカ攻勢を加えようとしている。

 今やアメリカの言い分が、必ずしも国際的に受け入れられるものではなくなっている。早々にトランプ大統領に理解を示した安倍首相は、トランプ大統領ともどもこれからどう動くのか。

 さて、日本の喫煙に対する規制が、世界保健機構(WHO)では4段階のうち最低評価にランクされているようだ。禁煙か、分煙かで国内でも散々議論された挙句に、厚生労働省は受動喫煙対策の過程で苦しまぎれの結論を出そうとしている。問題は小さな飲食店では分煙化のために経費がかかり、また煙草の販売不振はJTの略称をアピールしている半官半民の日本たばこ産業㈱の営業、ひいては税収にも関わるため、政府も煙草の販売を邪魔するような政策はとり難い。何とか小飲食店とJT に損害を与えない施策を考えていた。

 ところが、このほど来日したWHOの部長氏が塩崎厚労大臣に宛てて公共の場での屋内完全禁煙を要請する文書を手渡した。WHO部長は都内で飲食店を視察した後に「分煙では不十分。煙草を吸う場所で食事をするなんてありえない」と言った。

 はっきり言って欧米人と日本人の煙草に関する感覚と理解がまったく異なるのだ。しかし、不思議なのは、これほど厳しい要求をする欧米人の判断では、日本が4段階のうち最低ランクとするなら、私が発展途上国やロシアで見たほとんどの人が喫煙している光景はどのランクになるのだろうか。「下の下」以下ということだろうか。

2017年4月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com