3634.2017年4月25日(火) 緊張感を増幅させる北朝鮮の動き

 今日の朝鮮人民軍創建85周年記念日に合わせて北朝鮮が何か事件を起こしそうな観測が頻りに伝えられ、各テレビ局がありとあらゆる情報を流している。危機感はいや増す一方であるが、北朝鮮もこの瀬戸際に来て敢えて危険な領域に踏み込むことはせず、恫喝的で誇大妄想的言動を繰り返すばかりである。一旦行動を起こせば、悲惨な戦争状態に陥る可能性があるだけに、にらみ合い状態が続いている中で、今日北朝鮮は東部元山海岸で金正恩・朝鮮労働党委員長立ち合いの下に、過去最大級の軍事演習を実施した映像が流された。朝鮮労働党機関紙は「アメリカが望むいかなる戦争に対応する意思も力も持っている。アメリカは政治的降伏か、軍事的降伏のひとつを選択する宿命しかない」と主張した。あくまで強気の仮面は脱ぎ取ろうとしない。

 北朝鮮が踏み絵であるミサイルか、核実験のボタンを押す一歩手前で、踏み留まっているうちはまだ好い。だが、それとていつまでその緊張状態を維持していられるだろうか。中国も北朝鮮に制裁を課すようになって、果たして北朝鮮が耐えて行くことが出来ようか。加えてトマホークを積んだ米潜水艦「ミシガン」も釜山沖にやって来た。このうえアメリカ原子力空母「カール・ビンソン」打撃群が近づきプレッシャーをかけたら、北朝鮮もついふらふらとボークをやってしまいそうな気がする。その時朝鮮半島や日本本土にどんな恐るべき事態が招来するだろうか。考えるだに空恐ろしいことである。

 この臨海状態を収めるためには、各国が一致団結して北朝鮮に対して徹底的に経済封鎖をして音を上げさせることしか考えられない。2月以降中国は北朝鮮に対して重油の供給を止めると宣言したが、その効果が表れたのだろうか、ピョンヤン市内のガソリン代金が徐々に値上げされ、この半年間にほぼ2倍に上がり、市民は入手出来ない状態だそうだ。現状ではまだまだ北朝鮮と中国、及びロシア、他の北朝鮮友好国との間にか細いパイプが通じていて北朝鮮にとって必要な物資が送られているように思える。

 幸い今日のところはミサイル発射も6回目の核実験も行われなかった。何とか静かに収まって欲しいものである。

 さて、日頃から若干取り引きしている証券会社のセールスマン氏が訪問されて、妻ともども久しぶりに話を聞く機会があった。初めて知ったことだが、今や旧財閥を主に証券会社と銀行、生保が系列化されているグループ企業が多くなって同じ系列にいると一緒にセールスしたり、情報交換したり、顧客を紹介し合ったりするという。セールスマン氏の同僚も銀行に出向したり、銀行から証券会社へ来られた人もいるという話に、長い時間が経つと随分仕事環境やセールスのやり方が変わるものだと今更ながら感じた。確かにそれは取り扱い商品が異なるので、相乗効果もありお互いにメリットがあると思う。なるほどと納得したように感じた次第である。

2017年4月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3633.2017年4月24日(月) フランス大統領選挙は決選投票へ

 北朝鮮が、朝鮮人民軍創建85周年に当たる明日の建軍節に合せてミサイル発射、或いは核実験を行うのではないかと懸念され、その可能性と危険性がいろいろな視点から論評されている。特に、北朝鮮の高官は先制攻撃が始まれば、日本が最初にその火の粉を被り、アメリカ本土へも着弾するとの発言がいやがうえにも日本国内で危機感を煽っている。内閣府のホームページにミサイル着弾の場合の防護項目へのアクセス数が急に増えたとも伝えられる。

 果たして北朝鮮からミサイルは発射されるのだろうか。アメリカ原子力空母「カール・ビンソン」打撃群が、フィリピン沖合を北上中で近い内に海上自衛隊のイージス艦「あしがら」、護衛艦「さみだれ」と合同訓練を行って日本海へ達するとの情報が伝えられている。これまでにない緊張感が日本中を漂っている。かつての臨界状態は、その直前で停められたし、アメリカのイラク攻撃時のようにイラクに反撃する機会や反撃手段はなかったが、今度ばかりは北朝鮮に米軍から攻撃されれば反撃の機会があるということが、必要以上に不安を煽り、危機感を高めている。

 強気一辺倒の北朝鮮には、どこまで戦争に勝てる確信があるのか、本気でアメリカ連合軍を粉砕出来ると考えているのだろうか。国家滅亡と国民に莫大な犠牲を強いる強気の対応、そしてそれらの情報を国民にまったく伝えず、かつての大日本帝国陸軍同様の「討ちてし止まん」の気持ちだけを、国際社会にぶつけているように思えてならない。北朝鮮は、哀れにも血迷った滅亡的指導者・金正恩一派の我利我欲と愚かな国家戦略により国家・国民を破滅に導こうとしている。

 流石に中国もこの期に及んでアメリカに対して極力自重することを促している。出来れば、こんなことは夢か幻であって欲しい。1962年のキューバ危機以来の世界を震撼させるような危機が到来するかも知れない。

 さて、昨日行われたフランス大統領選挙の結果は、11名が立候補したが、予想通り過半数を得た候補者が表れず、来月7日に獲得投票1位のマニュエル・マクロン氏と第2位のマリーヌ・ルペン氏の決戦投票が行われることになった。与党で左派の社会党、最大野党で中道右派の共和党からはどの候補者も決戦に勝ち残れなかった。マクロン氏は親EU派で前経済相であるが、まだ39歳にも拘わらず23.86%の支持を獲得した。

 フランスの大統領最有力候補に39歳の若手がのし上がってきたことに、文化大革命当時中国共産党大会で颯爽と躍り出て来た四人組のひとり、38歳の王洪文を思い出す。年齢的にもあまり変わらない若手の出現に驚いたものである(王は私より2歳年長であるが、当初私と同年齢と報道された)。あの共産国家中国にして若手の登用は刺激的ニュースだった。いずれ中国は発展するだろうと思った。不幸にして彼は間もなく反党集団の一員として捕らえられ刑に服し失脚した。それ以降中国で新進気鋭の若手が檜舞台に登場することはなくなった。

 他方第2位のルペン氏は父親が創立した極右政党・国民党首の地位を父から奪い虎視眈々と飛躍のチャンスを狙っていた。今ではEU離脱と移民排斥を訴えフランス第一主義を提唱している。彼女は21.43%を獲得したが、決選投票では他の候補者がマクロン氏支持に回るものと見られやや劣勢である。すでに決選投票の予想ではマクロン氏62%、ルペン氏38%という数字が発表され、圧倒的な差がついている。

 それでもマクロン氏の首位はヨーロッパ経済に希望を持たせたのか、各国株式市場には期待感が盛り込まれ、フランスでは4%、ドイツでも3%も株価が上昇した。日本でも対先週末で日経平均株価が255円も値上がりした。

 朝鮮半島がやや不気味な空気を漂わせている中で、あれほど大騒ぎして朴槿恵大統領を追い詰め辞めさせて、新大統領選出に大きな期待が持たれている韓国大統領選も今ではすっかり影が薄くなった。フランス大統領選決選投票の2日後に行われる韓国大統領選は、現在世界からあまり注目されていない。

 ところでいやぁ驚いた。中学3年生でプロ棋士の藤井総太4段が、羽生善治三冠に勝ち13連勝を飾った。これほどの天才的資質を持っている少年は、他の分野にも見当たらないと思う。将棋はやらないので、その凄さの度合いはよく分からないが、これまで歴戦練磨の棋士に勝ってきた点でも、天才の域を超えているのではないだろうか。

 とにかく将棋界にドえらい天才少年が現れたものである。

2017年4月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3632.2017年4月23日(日) フランス大統領選挙の結果はいかに?

 26日に代々木で「知的生産の技術研究会」(略称:知研)セミナーで、2月の吉祥寺のセミナー講演と同じテーマ「いまキューバが熱い!」で講師を務める。準備期間に余裕があったので、じっくり構想を練り、一般的な観光というよりキューバ革命、キューバ社会主義、革命家カストロとゲバラ、アメリカ及び日本との外交関係などについて、自分自身の見聞録と併せて話してみたいと考えている。今日一応パワーポイント用のスライドとレジュメを仕上げたので、当日を待つのみとなった。

 ただ、迂闊だったのは予備としてパワーポイント用プロジェクターを持参する積りで試してみたが、どうも不具合があるのか投射出来ない。原因は昨年買い換えたノート・パソコンにはプロジェクターに接続する差込口が装備されていないことが分かった。もう間に合わないので、急遽知研の担当者に連絡したところだ。まぁ事前に分かってホッとしてはいる。

 キューバについては、意外にも知っている人が周囲にあまりいない。日本にもキューバは深く紹介されていない。それは日本外交が対米従属で歩んできたせいでもある。貿易額も一時に比べて2%余りにまで落ち込んでいる。カストロやゲバラが訪日しても、日本政府は国賓でもてなすことはおろか、広島を訪れることにも好い顔をしなかった。この辺りのさわりについても話してみるつもりだ。2カ月ぶりの講師だが、楽しみにしている。

 さて、今日フランスでは大統領選挙が行われている。アメリカ・トランプ政権の「アメリカ・ファースト」の保守主義、イギリスのEU離脱、そして一昨日のパリ市内のテロ騒ぎなどを考えると、過去の常識的な投票とはかけ離れた結果となりそうだ。実際予想は難しく、4人の候補者は拮抗している。不思議なのは、反EUを主張する2人が両極にいて、右翼のルペン国民戦線党首と左翼のメランション欧州議会議員が対立しているくらい混沌としている。いずれにせよ、決選投票に持ち込まれるだろうが、フランスもイギリス同様EU離脱へ向かうことになるのか。結果に興味がある。

2017年4月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3631.2017年4月22日(土) 自民党世襲議員の世間知らずと思い上がり

 このところ自民党国会議員の失言や、プライベートな脱線行為が目につく。これには自民党の一強多弱のなせる気の緩みとたるみのせいもあるだろう。2012年の総選挙で自民党が圧勝し政権奪還を成し遂げたが、その際大勢の若手議員が当選した。彼らがあまり苦労もなく与党という風よけに守られぬくぬくとしているうちに、危機感もなく議員風を吹かせて、知らず知らず不見識や非常識を曝け出すようになったのだろう。

 経産省政務官だった中川俊直氏も2012年組で二世議員であるが、派手な女性スキャンダルが週刊誌に暴露され、政務官を辞めたばかりでなく、自民党も離党せざるを得なくなった。国会議員の資質も資格もまるで見られない。どうして、これほど自分の立場と役割が分からない人物が、国会議員になり要職を占めるようになるのだろうか。あまりにも情けない。

 本人が一番悪いが、実力政治家だった父親、所属する自民党ら周囲が過度に甘やかすからではないだろうか。

 いま2期目の衆議院議員の中には、とりわけお坊ちゃん二世議員が多く、彼らは世間を知らな過ぎるようだ。

 他方、昨日失言した山本幸三・地方創生兼行政改革担当大臣は二世議員ではなく、東大から大蔵省入省のエリートであるが、「一番のがんは文化学芸員と言われる人たちだ。観光マインドがまったくない。一掃しなければ駄目だ」と博物館などの学芸員を軽蔑するようなことまで述べて、全国の学芸員からばかりでなく、今朝の朝日の読者投稿欄にはがん患者からも悪者扱いされたと厳しく指摘されている。世襲議員と同じように世間の実態を知らず、エリートかぶれの浅知恵で、言いたい放題言い放つ嫌味がふんぷんと感じられる。これに似たケースで山本大臣と同じ7回当選の失言大臣に今村雅弘・復興兼事故再生担当相がいる。記者会見で激高して顰蹙をかったが、訂正とお詫び会見をした直後に再び記者に怒号で応える傲慢さである。今村大臣もオツムが好い筈の東大OBである。更に沖縄県民の神経を逆なでする発言で物議を醸した鶴保庸介・沖縄担当大臣も東大出身である。こうして見ると現内閣の20人の閣僚のうち、東大出身者は7名を占め、そのうち3名がごく最近傲慢な発言と失言で批判を浴びている。周りが愚かに見えて思い上がり物事はこうやるものだとついエリート意識が露骨に表れてしまうのだろうか。

 一方評判の芳しくない自民党世襲議員の数は、現在の国会議員の中で桁外れに多く、第2次安倍内閣発足時に閣僚候補と党幹部候補には、全自民党議員の92%もの世襲議員がいたというウソのような話が伝えられている。彼らが仲間内でお互いを忖度して国政を動かしているとしたら、将来とんでもないことになり、いずれ世襲議員によって国が滅びる恐れさえ否定出来ない。

2017年4月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3630.2017年4月21日(金) 巨額の現金を持ち歩く不用心

 巷で驚くような事件が立て続けに起きた。それも似たような事件が時を置かずに発生し、首を傾げるような騒ぎにびっくりするやら、呆れるやらで、とても俄かには信じ難い。

 ことの始まりは、昨日昼日中に福岡市内の目抜き通りで宝石商の男性が、大金3億8千万円を銀行から引き出してトランクに積めパーキングに駐車中の車へ積み込もうとしたところを男2人に襲われ、その現金を奪われ車で逃走されてしまったことである。この事件には謎が多い。普通の感覚では、これほどの大金は現金化せずに、口座振り込み扱いにする。それに現金化する前後の男性の行動がすべて犯人に読まれていることが疑問である。加えて被害者が停めていた車の近くに犯人も駐車させていたり、終始行動を監視されていて何から何まで行動が見通されていたことだ。不可解なのは、銀行の対応である。顧客がこれほどの大金を引き出し、ひとりで持ち運ぶのに「みずほ銀行」はまったく警戒心を持たず、ひとりの警備員も配備しなかったことである。銀行業務の性質と常識から考えて理解に苦しむところだ。

 そこへ偶然であろうか、数時間後近くの福岡空港から出国しようとしていた4人の韓国人が多額の日本円を無申告で持ち出そうとして関税法違反で身柄を拘束された。この容疑者らは7億3千万円を持ち出そうとしていたというから、驚きも2倍である。だが、現時点では2つの事件には関連性が証明されていないという。

 いずれも現金管理の在り方と安全確保の観点から疑問を感じた。そこへ今日の昼間東京・銀座でも現金7千万円を持った男性が襲われ、そのうち3千万円を奪われたというニュースを知った。不用心にもほどがあると思う。現金で取引する業種が増えたのだろうか。そう言えば、昨年に比較して今年は現金紙幣の発行額が、昨年より8%程度増えて出回っているという。現金取引と言えば、ヤクザの世界が思い浮かび、怪しいお金、あぶく銭が出回った世相を表していると思ったが、金塊や貴金属の取引では現金決済が一般的だという。それならそれで、管理上はリスキーだからもっと安全管理に注意を払う必要があると思う。

 そう言えば、今日メールで元小田急山岳部の仲間から、この事件の銀行の手抜きについて批判的なコメントを送ってくれたが、通信業務のプロである彼は、同時に先日京浜急行踏切内で自殺願望の老人を救おうとして撥ねられ命を落とした銀行員の正義感溢れる行動に同情しつつも、踏切には緊急停止ボタンがあるので、その使用方が充分一般に知られていないことは問題だと指摘していた。

 なぜかどこかがおかしい。それにしてもほんの2日間の間に大金を持っていた人物に災難が降りかかった事件が3件もあったとは、異常としか思えない。宝石販売業界なども現金の持ち歩きなどの不用心にもう少し注意深く、もっと早く気付いて処方を講じないと、いずれ一層大きな事件が起きるような気がする。

 なお、昨日ブログで指摘した国連安保理事会の北朝鮮非難声明について、反対だったロシアが1日で態度を一変させた。結局ロシアの同意を得て国連の北朝鮮非難声明は全加盟国賛成の下に発せられることになった。「対話を通じて」の文言が挿入されたことでロシアも同意したという茶番である。さあ、どうする北朝鮮!

2017年4月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3629.2017年4月20日(木) 益々緊迫化する北朝鮮情勢

 米朝の武力衝突を懸念する報道が溢れている。今日も各テレビ局では、軍事専門家がアメリカの北朝鮮への先制攻撃の可能性、その場合の日本への影響、ミサイル弾に対する防護、等々説明してくれている。実際にアメリカがすぐにも攻撃するのか、或いは北朝鮮が先手を打つのか。まずは本格的な軍事行動に踏み切る可能性を示しながら、外交的、平和的な解決を模索するという線が常識的だと思う。アメリカは中国の北朝鮮への影響力行使を期待している。かつては、素振りだけであまり効果的な影響を行使しなかった中国が、最近では北朝鮮の核実験、ミサイル発射へ圧力を加えつつある。余禄であるが、これによってアメリカの対中印象が好転し、あれほど中国は為替操作をしていると批判していたのに、そんなことは言わなくなった。トランプ氏も現金なものだ。

 アメリカが先制攻撃を加えれば、最初に犠牲になるのは金正恩委員長であることを本人はよく承知しており、先手を打って決死的な覚悟で反撃を試みるだろうと見られている。懸念されるのは、仮に米艦隊が北朝鮮の重要拠点へピンポイント攻撃を仕掛けてもすべての基地を殲滅させることは不可能で、その場合難を逃れた基地から発射されたミサイル弾が日本国内へ打ち込まれることである。ぞっとする話である。

 当初北朝鮮にプレッシャーを与えるため北上すると言われた米艦隊カール・ビンソンの位置がはっきりせず、果たして朝鮮半島へ向かっているのか疑問視されていたが、今日アメリカ政府報道官は朝鮮半島へ向かって航行中であることをはっきり公表した。米朝の鍔迫り合いが深刻になりつつあるが、これに関連して昨日国連安保理事会では、北朝鮮による16日のミサイル発射を非難する声明についてロシアが異議を唱えたため公式発表出来なかった。ロシアの本意がどこにあるのか分からないが、一匹狼を止めた中国に代わってロシアが安保理事会の孤児となったようだ。

 その北朝鮮に対してアメリカ議会では、再びテロ支援国家に指定することを検討している。このドロドロになった北朝鮮問題はどうなるのだろうか。やはり気になって仕方がない。

2017年4月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3628.2017年4月19日(水) イギリスで総選挙を前倒し実施

 昨夕各テレビ・ニュースに突然テロップが表れ、イギリスのメイ首相が緊急記者会見で下院を解散して6月8日に総選挙を実施すると声明を出した。昨年6月イギリスは国民投票によりEU離脱を決定したが、与党保守党は政権をより安定させるため、政府のEU離脱政策を支持するかどうかについて改めて民意を問うことを決めた。議会では、保守党が僅かに野党労働党をリードしている程度であるが、直近の世論調査ではかなり優勢になったとみて、この際有権者からのより多くの支持を得て、強く安定したリーダーシップの下にEUからの完全離脱を実行しようとの意図がある。これから約2年間の準備期間を置いて実質的にEU離脱を図ることになるが、世界の国々が保守化、自国利益優先の国是に傾きつつある中で、イギリスのEU離脱が国際社会にどんな影響を与えるのだろうか、先が見えない。一方で日本はアメリカのTPP離脱により、対アメリカ2国間交渉が進められるが、日本は海千山千の駆け引きを使いこなすアメリカのトランプ流妖術に引きずり込まれないよう対処してほしいものである。

 この他にフランスでも23日に大統領選挙が行われるが、現職のオランド大統領は出馬しないことをすでに公表しており、こちらも極右のルペン候補と中道派候補らとの込み入った争いとなっている。

 さて、今日は毎年ミクロネシア大使館より案内いただいているアジアの祭典・チャリティー・バザーの会場、六本木の全日空ホテルへ出かけた。毎年妻と出かけるのだが、生憎今日友人のご主人の告別式に出席したので、急遽飯田ゼミの仲間、赤松晋さんを誘ったところ快く引き受けてくれた。年々来場者が増え、入り口前は押し合いへし合いのバザー会場だった。ジョン・フリッツ大使とも立ち話をしたが、昨年11月のミクロネシア独立33周年パーティ以来である。いつもながら大使はこの企画に熱心である。これだけ自国と他国々のプロジェクトに熱意があるのは、お人柄もあるだろう。

 安くて珍しい民芸品売り場には、これまで考えられなかったくらい多くの女性が群がっていた。少しでもミクロネシアのためになれば、われわれにとっても嬉しいことである。

 今年も昨年に引き続き常陸宮妃殿下が和服を召されてオープニング・セレモニーと民族ショーにお出になられた。

2017年4月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3627.2017年4月18日(火) アメリカと北朝鮮のチキンレース

 昨日韓国を訪れていたアメリカのペンス副大統領が、今日日本を訪れた。一足先に来日中のロス商務長官が二国間貿易協定について意見交換をしていたが、副大統領はこの問題にもちょっとプレッシャーを与えながら、本音である朝鮮半島における北朝鮮の出方について安倍首相と話し合った。

 北朝鮮では25日に建軍節、いわゆる朝鮮人民軍創設85周年を迎えるが、この日に核、ミサイルを打ち上げる可能性が取り沙汰されている。アメリカは今のところ何らの示唆的言動をせずに、北朝鮮の出方を見守っているところだ。

 ところが、どうも気がかりなのは北朝鮮高官らの発言が、攻撃されれば反撃するというそのターゲットが、韓国であり、日本であるということだ。特に拉致問題の交渉で日本と渡り合った、北朝鮮側代表だった宋日昊(ソン・イルホ)朝日国交正常化交渉担当大使が、一旦戦争への火ぶたがきられれば、日本が最も反撃の対象となるような恫喝的な発言を平気で行っていることである。今日も日中のテレビでは、専門家を交えて、もし日本に向けてミサイルを発射した場合の反撃、防護の方法などを解説していたが、発射後5分以内に到着するミサイルをすべて撃ち落とすのは絶望的ではないだろうか。それにしても平和な日本に暮らしながら国土防衛とか戦争なんて普段考えてもいないことを、不意に現実のものとして考えるのは極めて難しい。テレビでは緊急訓練なども紹介していたが、こんなニュースが日常的に流されるようになっては、市民はとてものんびり暮らすわけには行かなくなる。当分気になる話である。

 さて、地球の気象がいよいよおかしくなったのか、先日北海道で雪が降ったが、今日も室蘭市内でかなりの降雪があった一方で、群馬県高崎市の気温は30℃を超えた。北朝鮮がいつもながら常軌を逸した行動を取っているが、自然現象まで北朝鮮に右へ倣えをしているようだ。

2017年4月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3626.2017年4月17日(月) 大統領に権力集中、トルコ憲法改正へ

  昨日トルコで憲法改正の是非を問う国民投票が行われ、賛成51.4%、反対48.6%の僅差で改憲賛成者が上回った。今回の改憲では、エルドアン大統領の権限を拡大し、大統領への権力集中が一層強まることになる。死刑制度も復活させる意向のようだが、それは念願のEU加盟をより困難にさせるのでどう対応するか。

 現在の大統領制は言え中立を求められ、立法は議院内閣制的性格を帯びている。これが憲法改正により実権型大統領制となり、よほど気をつけないと大統領が独裁者の道を歩むことになる恐れがある。今度の改憲でどれだけ大統領の権限が強化されるかと言えば、

①大統領は国家元首と行政の長を兼ねる。

②副大統領(新設)、閣僚、高官の任免権

③国会解散、政令や非常事態宣言発令の権限付与

④憲法裁判事指名など司法人事権の掌握

⑤大統領の正統所属や与党党首就任が可能(これまでは中立であるため、政党所属は認められていなかった)

⑥大統領と国会は5年に1度の同日選挙で選ばれる。

 とかなり強大な権限が付与されることになる。この点で、最近参考になる事象があった。韓国の朴槿恵前大統領が失脚したことについて韓国国民の間には、大統領への権力集中が強まったことが大きな原因として反省点に挙げられた。むしろ、日本型議院内閣制の方が実情に即しているとして、議院内閣制が一部で検討されているようだが、トルコも余程エルドアン大統領による実権大統領制の権限行使を監視しないと、いずれクーデターなんてことになりかねない。

 さて、今日日本ペンクラブで2月の選挙で選任された新理事20名による初の理事会が招集され、新しい会長候補者が決まった。新会長及びわれわれ新理事は6月の総会で正式に決定される。ペンクラブには純然たる文学者の団体として、言論や表現の自由を守り抜くことを始めとして地味ながらいくつか重要な課題を課せられ、期待されている。責任が重い。この点を肝に銘じてペンクラブ発展のために尽くしていくことが大切だと改めて覚悟している。

2017年4月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3625.2017年4月16日(日) 北朝鮮のミサイル発射失敗に油断は出来ない。

 やはり心配していた通り北朝鮮がやってくれた。今朝ミサイルを新浦から日本海へ向け発射したが、幸いと言うべきか失敗に終わった。北朝鮮は世界中が固唾を呑んで注視していた中をミサイル打ち上げを強行した。アメリカの脅しも、中国の説得も功を奏さなかった。彼らは自信過剰でアメリカの出方を少し見くびっていたところがある。中国にしても少々舐められたような印象である。では、一発触発の緊張状態の朝鮮半島で、これから北朝鮮はどういう対応、戦略を取ろうとしているのだろうか。ひとつ間違えれば、朝鮮半島のみならず、わが国も火の粉を被る。更に東アジア全域に亘って混乱状態に陥る恐れがある。

 明日来日するソウル滞在中のアメリカのペンス副大統領は、失敗は予想していたことで失敗に対して新たな対抗措置は不要だと気にしていないと述べた。

 テレビで観る今日の首都ピョンヤン市内の様子は、普段と変わらず落ち着いた状態で市民に対するインタビューでも、誰もがいかに北朝鮮人民が金正恩将軍様のお陰で幸せな生活を送ることが出来、強国になったかと喋らされている。

 心配なのは韓国国内でも北朝鮮軍の侵入に備え、厳戒態勢が敷かれているが、仮にちょっとした衝突でもあれば、それは戦争状態に入ることになる。もし、ミサイルが使用されたら、日本国内の米軍基地がターゲットにされることは間違いない。否応なく日本も戦争状態に突入させられることになる。はっきり言って他国間の戦争に日本も引きずり込まれる可能性があるということである。

 1960年日米安保条約反対闘争で安保条約破棄を旗印に反対運動に熱中したが、結局条約は改定されてしまった。その結果沖縄を始め日本各地にアメリカ軍の軍事基地を永久に容認することになり、加えてその駐留費用のほとんどを日本が負担する羽目になった。資金は提供するわ、危険には晒されるわ、で今更の如く改定された安保条約が恨めしい。現在朝鮮半島へ向かって北上中の米空母カール・ビンソン艦隊からミサイルを発射するのではなく、日本国内の米軍基地から発射したら、北朝鮮は間違いなく報復的に日本国内の基地へミサイルを撃ち込もうとするだろう。わが国にとってもいよいよ臨界状態に近づいていると言える。

 それにしてもよりによって教育勅語を容認する安倍首相の祖父が、あの恨めしい60年安保条約改定を結んだ岸信介首相とは、平和日本にとって今も昔も疫病神一族だ。

2017年4月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com