3239.2016年3月26日(土) テロ攻撃に日本の原発は大丈夫か。

  ♪紫におう 雲のかなた 希望の星の燃ゆるところ~♪

 京都市下京区七条大宮にある龍谷大平安高校校歌の冒頭部分である。テレビ観戦してゲームセットと同時につい口ずさんでしまった。平安は今日の選抜高校野球大会2回戦でも勝ち、ベスト8に勝ち上がった。甲子園通算98勝目のおまけまでついた。

 僅か半年間だったが、父の転勤により京都市内に住んでいた中学生時代に、同校の旧名・平安高校の付属平安中学に通学していた。その意味では私にとっては母校とも言える。平安が甲子園に出場すると思わずテレビ観戦して応援したくなるのも母校愛が噴き出るからだ。今日も青森県の八戸学院光星高校に2-0で勝った。夏の全国制覇3度に比べて、今ひとつぱっとしなかった春の選抜で、一昨年漸く悲願の初優勝を成し遂げた。今年はどこまで勝ち上がれるだろうか。楽しみとともに期待も大きく膨らんでくる。

 偶々賭博事件など忌まわしい事件が表ざたになったプロ野球も、昨日開幕していよいよ野球シーズンもたけなわである。ファンが目を背けたくなるような事件はもう起こしてもらいたくないものである。

 さて、3日前にブリュッセル空港と地下鉄で起きた連続テロに関係したとみられる容疑者が、ベルギー国内の原発施設をテロの標的と狙っていた可能性が浮かび上がってきた。施設周辺の厳しい警戒でその標的を空港と地下鉄に変えたとも見られている。えらいことである。翻ってわが国の原発施設のガードはどうかと言えば、現状ではテロ攻撃は可能性としては考えられるが、現実的な攻撃として可能性はあまり考えられていないように思える。だが、仮に中部電力浜岡原発や東電柏崎刈羽原発がテロに狙われた場合、首都圏はどうなる? 今後このような心配に対してどのように防ごうとするのか。対策を急ぐべきである。

 今夜NHKが「ベルギー連続自爆テロ 警戒中の首都でなぜ?」と題するスペシャル番組をタイミング良く放送した。その中で中東問題の専門家が、日本の原発をターゲットにすることについて、「IS」は昨年日本もターゲットにすると語ったが、現状では「IS」への攻撃を続けている有志連合国を狙っているので、可能性は排除しないが、日本への攻撃はすぐにはないと述べてはいた。

 5月に伊勢志摩で開催される先進国首脳会議サミットでは、すでに厳重な警戒態勢が取られるよう政府も準備おさおさ怠りないようであるが、この際危険と見られる原発施設についても厳重なる警備を行ってくれるよう望むものである。

 今日は北海道新幹線の開業日である。JR東京駅から新函館北斗駅まで最速で4時間2分で行けることになったが、終点の新函館北斗から函館には、普通列車に乗り換えて30分ほどかかる。このため航空会社は、新幹線を自社函館線のライバルとは見ていないようだ。函館行の乗客は新幹線に流れないだろうと考え、北陸新幹線に対抗して航空運賃を値下げしたような対抗策は取らないという。

 これで新幹線は九州・鹿児島から日本列島を貫通して北海道まで繋がったことになる。今や津軽海峡も関門海峡も無くなったような感じである。2030年度には札幌まで延長されるというが、その頃は天空の黄泉の国から眺めるようになっているのではないだろうか。

2016年3月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3238.2016年3月25日(金) 大手商社2社が初めて赤字計上

 2月末就寝中に上の歯が欠けて残るところ、上が1本、下が5本と寂しいものになってしまった。当然これまでも入れ歯を手当てをしてきたが、今日上の歯の部分に2つ目の磁石を埋め込んでもらい吸着力を今までの磁石1個より強める方法を取った。まだ違和感があるが、いずれ慣れてくるだろうと思っている。しかし、年齢的にもこれからは「歯力」も弱まっていくことははっきりしている。それも已むを得まい。

 さて、このところアベノミクスも行き詰ったとの観測が出て、消費税値上げ論争も姦しい。直近の日銀短観では、大企業、中小企業ともに下方修正をすると予想している。

 ついては、昨日の朝刊によると大手商社・三井物産が戦後まもない1947年以来初めて、今年度純損益決算予想を当初2,400億円の黒字から、700億円の赤字に下方修正した。赤字会社になったのである。そして、今朝の新聞では最大手商社・三菱商事まで1954年に現体制になって以来、三井同様3,600億円の黒字予想を1,500億円の赤字へ下方修正した。両社ともに極楽浄土から急転直下奈落の底へ落ちた感じである。住友商事も2,300億円の黒字が1,000億円にまで沈んだ。その一方で、伊藤忠商事だけが過去最高益3,300億円を予想している。同じ大手商社としてこれまで同じような業績を上げていたのに、この期に及んで極端な黒と赤とは摩訶不思議である。

 この差はどこから来たのかと言えば、三菱、三井は海外で資源開発への投資が鉱物資源価格の値下がりにより収益悪化を招いた。それに引き換え、伊藤忠は鉱物資源以外の事業で手堅く稼いだことが高収益につながった。それにしても世界的な経済不況の中で、どうすれば生き残れるかという点でこれら日本商社の経営方針の中にヒントがあるようだ。三菱・三井には大金を注ぎ込んでも元を取れると判断したが、伊藤忠は堅実な道を選んだということだろうか。他産業でも参考になるのではないだろうか。

2016年3月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3237.2016年3月24日(木) テロ事件を受け米大統領選で暴言連発

 昨日ベルギーのブリュッセルで起きた連続テロ事件によりテロがネットワーク化して動き出すことが心配されている。パリとブリュッセルのようなヨーロッパの中心都市にテロが連動して起きたことに仄かな予感はあったが、テロが起きるのは現状では手の打ちようがない。パリ事件の容疑者の一部がブリュッセルに滞在し、ブリュッセルのテロリストと連絡を取り合っていたことが明らかになっている。それでも事前に警備当局がある程度ターゲットを絞っても根っこを抑えることが出来ない。

 こんな緊急事態をあざ笑うかのような不謹慎な言葉が、アメリカ大統領選候補者から発信されるようになった。悪の連鎖というより、悪口の連鎖とでも言うべきだろうか。

 まず、暴言プロデューサーのトランプ氏がテロの容疑者を水責めの拷問に処するべきだと述べた。アメリカでイラク戦争反省の結果禁止した水責めのリンチを再び容認しようというのである。あの時テレビ視聴者が、あまりにも非人間的で酷いという抗議を起こし、この水責めは禁止された。にも拘らずトランプ氏はテロリストに対しては、彼らが無法を犯すから水責めをやっても構わないと喚き散らしている。アメリカ社会の命綱でもある人権なんて毛頭考えていないのである。

 そうかと思うと、トランプ氏のライバル、クルーズ氏までがイスラム教徒の居住地区には警察の監視が必要だと言い出す始末である。更にトランプ氏はテロ撲滅のためには「IS」への核攻撃も排除しないなどと政治家が絶対口に出してはいけない暴言まで喚いた。これまでにも、「中国には高い関税をかけろ」「在日米軍駐留費用はすべて日本に支払わせろ」「メキシコにはアメリカ・メキシコ国境に高い塀をメキシコ政府によって作らせろ」など度々知識不足を露呈するような悪意ある発言があった。それが今度のテロ発生によってますますエスカレートして移民排斥、イスラム教徒監視、核攻撃強行など、今や言いたい放題になってきた。これが世界一の大国アメリカ合衆国大統領になろうとする人たちの言葉とは、アメリカの人材不足はあまりにも情けないではないか。彼らはどこまで本音で言っているのだろうかと首を傾げざるを得ない。

 民主党はまだまともであるが、共和党という政党は何を考えているのか。そして、こんな狂信的な候補者が票を得られるのは、共和党支持者というのは自分たちさえ良ければ、他人はどうなっても構わない。特に移民やイスラム教徒は地獄へ行けと主張しているようなものではないか。

 秋の大統領本選の結果を見ないと何とも言えないが、現状では民主党候補者に勝ってもらいたいと世界の良識ある人とともに強く願っている。仮にトランプ氏が大統領に選出されるようでは、グループ歌手名と同じく「世界の終わり」である。それだけは避けてほしいものである。

2016年3月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3236.2016年3月23日(水) ついにベルギーでも連続テロ発生

 また過激派組織「IS」による連続テロ事件が発生した。ベルギーの首都ブリュッセル国際空港内で2度、そして市内地下鉄マルベーク駅構内でも1度爆発し31人が亡くなり、270人以上が負傷した。2人の日本人もけがをしたようだ。ブリュッセルと言えば、EUやNATOの本部があり、今やヨーロッパの中核都市となっている。昨年11月にパリ市内で起きたテロ事件の容疑者のひとりが、つい最近ブリュッセル市内で逮捕されたり、フランス、ベルギー国籍を持つ移民の移動が確認されたり、警備当局もテロリストの動静に警戒を強めていたところである。

 これまでフランスやベルギーでは、テロのような衝撃的な事件はあまり起こらず、比較的治安は安定していると見られていた。それが昨年1月に発生したシャリル・ウブド新聞社爆破テロ事件以来穏やかならぬ事件が頻発し始めた。

 初めてブリュッセルを訪れたのは1976年である。その時、あまり様子が分からなかったが、簡便な移動手段として昨日爆破事件のあった地下鉄に乗り、空港から市内へ移動した。その後度々ベルギーを訪れる機会があり、ブルージュやアントワープを見学したが、最初の訪問以降はイギリスから高速鉄道「ユーロスター」か、バスでベルギー入りしたので、地下鉄を利用することはなくなった。

 落ち着いた中世ヨーロッパを映し出し、かのヴィクトル・ユゴーが世界で最も美しい広場と称賛したグラン・プラスは、ギルド・ハウスに囲まれ、傍には小便小僧の像もあるブリュッセル最高の観光スポットでベルギーが誇る世界遺産であり、いつ訪れても心が和む。今後テロリストがこの美しい都市を破壊しないよう強く望む。

 さて、今日は年に1度の高校2年次のクラス会が藤沢市内で開かれた。入学間もない新入生時ではなく、卒業時の3年次でもなく、中途半端な2年次というのが珍しいとはよく言われる。恩師の春原先生がお亡くなりになって大分経つが、今もクラスメートの結束と友情を頼りに延々と続いている。50名の同級生の内17名が出席したが、真田丸の本拠・上田市からUくんも来た。だが、例年必ず出席するクラスメートが2人も来られなかった。クラスにたった4人しかいなかった女生徒の中でいつも参加のAさんは、転んで骨折、そのため女性の出席者は寂しくたったひとりだった。もうひとり常連のEくんも骨折で欠席だった。Eくんは念が入っていて骨折で入院していたが、退院して再び骨折したというからちょっとしたギネスものだ。

 耳にする話は、病気とケガの話ばかりで、喜寿という年齢を考えれば無理はないと思うが、今年はちょっと過激だと感じた。中でもKくんは奥さんと長女とバンコックから帰国の日に、急に体調を悪くして緊急に入院し11日間も病院に留まった。長女は仕事の関係で予定通り帰国させて、奥さんはそのまま付き添い看護していたために、日本で3女の手術に立ち会えなかったという。タイの医療費に***万円もかかったそうで保険会社といま交渉中と言っていた。

 毎年のことであるが、話し合っているとどうも話題が後ろ向きになりがちである。それもある程度やむを得ないが、来年あたりはもう少しスカッとした話を聞きたいものである。

2016年3月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3235.2016年3月22日(火) アメリカ・キューバ同盟は復活するか。

 1月に兄とともに会食した南極研究の第一人者である神沼克伊さんが、今日文化放送に出演された。聞き役は、インタビュアーとして手慣れた吉田照美氏で、限られた時間内で上手に話を聞き出していた。南極という広い極地の話題でもあり、多くの疑問をすべて尋ねるわけにはいかないが、半世紀前からの南極四方山話を興味深く話された。インタビュアーの吉田氏は10年前ごろまでわが自宅の近くに住んでおられ、自宅前の駐車場に車を停めた時に、2度、3度お見かけしたことがある。

 神沼さんの話は滅多に聞ける話ではないし、内容も興味深いので、所属するNPO団体「JAPAN NOW観光情報協会」定例の観光セミナーに講師としてお願いしようと考えている。

 さて、昨日キューバを訪れたオバマ大統領とラウル・カストロ国家評議会議長が、早速ハバナ市内の革命宮殿で会談した。2人は過去に2度会ってはいるが、今回は儀礼的なものではなく両国関係を実質的に前進させるための会談は初めてと言ってもよい。経済関係では互いに改善させようとの気持ちがあるが、人権問題ではあまり意見が噛み合わず、今後に託されることになった。

 今回の訪問で話題となっているのは、オバマ大統領がハバナ空港へ到着した際、カストロ議長が出迎えに出なかったことにアメリカ国内では不満が出ているようだ。口の悪い共和党大統領候補のトランプ氏の如きは、バイバイと言ってすぐ引き返すべきだったなどと言い、ローマ法王到着の際には出迎えているのは、オバマ大統領に対して敬意がなく、大統領自身も素人だとボロクソである。

 尤もこのトランプ氏の悪感情は人並みでなく、何とか排除しようにも選挙をやると票を獲得するので、今では無視出来ない人物になった。トランプ氏は選挙運動中に散々日本の悪口を言っていたが、最近はその悪口雑音は一層エスカレートして、日本に駐留する米軍の経費は100%日本に拠出させるべきだと荒唐無稽なことまで口走るようになった。

 2期目に入ってからオバマ大統領の評価は下がりつつあるが、存在感、発信力と政治的バランス感覚はこれまでの大統領に比べて決して劣るものではないと思っている。トランプ氏に文句を言わせないためにも、キューバとの話し合いの中で万民を唸らせるような実りあるキューバ訪問にしてもらいたいものである。

2016年3月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3234.2016年3月21日(月) オバマ大統領、キューバを訪問

 実に88年ぶりにアメリカの現職大統領がキューバを公式訪問した。アメリカとキューバの外交関係は、1959年それまでアメリカ寄りだったキューバのバチスタ政権をキューバ革命でフィデル・カストロ将軍が同志チェ・ゲバラらとともに打倒して途切れた。61年両国の外交関係は閉ざされ、キューバは旧ソ連の支援を受けて社会主義国家を宣言した。翌62年当時のケネディ大統領はキューバに旧ソ連軍艦の寄港をさせないために海上を封鎖して、アメリカはキューバを支援していた旧ソ連と一触即発の危機に直面し、核戦争の危険をも予感させた。

いずれも学生時代の出来事でこれらの事件について、しばしば友人らと議論を戦わせたものである。当時は、独裁政治で国民をドン底に追い込んだバチスタ政権を、チェ・ゲバラらとともに倒したことでカストロは一躍キューバの救世主として英雄となり、その一方バチスタ政権を支援していたケネディ大統領は悪玉となった。同時に、キューバ社会主義と旧ソ連との蜜月は、東西対立時代の象徴的な同盟国関係となり、ソ連は革命国家キューバを援助して、それは東欧諸国からももてはやされた。東西対立当時東ドイツを訪れた時、珍しく外国人の姿を見たが、彼らはほとんどキューバからの留学生だった。

 いま振り返ると、ケネディはその後まもなくして凶弾に倒れ、一方でカリスマ的存在感を誇るカストロは高齢のため実弟のラウル・カストロ国家評議会議長に現在その座を譲っている。半世紀余りを経てつくづく時の流れを感じる。

 すでに両国の外交関係は昨年7月に一応よりを戻した。だが、両国内にはお互いの再接近を警戒する声も強いのは事実である。果たして本当の意味で両国は気持ちを融合することが出来るのか、暫時じっくり見守る必要があると思う。

 昨日オバマ大統領が夫人と2人の娘を伴ってハバナ空港に足を下ろした時、そこには南国キューバには似つかわしくない雨が降っていた。雨降って地固まると行くか。

 さて、昨日から選抜高校野球が阪神甲子園球場で開催されている。今日の第2試合は、中学時代に通学していた京都・平安中学の付属校・龍谷大平安高校が高知・明徳義塾高校を7-1で破り、2回戦へ進出した。龍谷大平安にとって甲子園で97勝目である。ゲームセットの後甲子園内に流れる平安高校歌を耳にしながら、2年ぶりに校歌、♪紫匂う雲のかなた~♪を思わず口ずさんだ。

 一昨年は選抜初優勝を飾ったが、今年はどこまで勝ち進むやら今から楽しみにしている。

2016年3月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3233.2016年3月20日(日) 中国が「1人っ子」政策を中止

 中国の「1人っ子」政策、いわゆる人口抑制策が壁に突き当たった。実施37年で制度疲労し崩壊した。その制度を強行した1979年当時、1家庭の出生率は5人以上だった。それまで高い出生率のため、中国は人口が爆発的に増え続け、当分貧困から抜け出せないと考えた中国政府は人口抑制策を検討し始めた。それが「1人っ子」政策である。その制度のお陰で徐々に出生率が下がり始め1995年以降はついに出生率は2人を割ってしまい、人口鈍化傾向に拍車がかかったのである。こうなると「1人っ子」政策は完全に行き詰まってしまった。

 一方、わが国の人口は自然現象的に減り続けて少子高齢化社会へ突入し、昨年初めて人口総数が減少し始めて今や日本の将来像にも暗い影を投げかけている。

 「1人っ子」政策が始まって以降中国では、子どもが欲しくても生活に余裕のない夫婦が、無理してでも高い税金を支払って2人目を育てるか、出生届を出さずに闇に葬るか、選択せざるを得なかった。

 その中国政府は今年1月「1人っ子」政策を撤廃したが、その間国内では子どもを闇に葬る暗黒の影を残していた。それは2人目出産以降には罰金を科するという厳しい縛りのために、2人目以降の誕生児に科せられた罰金を支払えず、出生届けが提出されず戸籍がない「闇の子」が国内に数多く存在していた。いま制度は廃止したが、この「闇の子」をどう復活させるのかという新しい宿題を課せられることになった。

 2011年の発表では中国国内の無戸籍者は途方もない数の約1,300万人もいて、学校に通えず、医療保険などの社会保障も受けられない差別的待遇を受けている。その存在が、国内外から厳しく批判されているのが現実である。だが、一部の大都市は国の政策とは必ずしも相容れず、戸籍登録に慎重な姿勢を崩しておらず、「1人っ子」政策のひずみ解消にはまだ一定の時間がかかりそうだ。

 「1人っ子」政策を導入した中国は、2人目、3人目の子を出産した親に、年収をはるかに超える多額の罰金支払いを科してきた。地方政府は罰金と引き換えでしか戸籍を与えず、無戸籍状態の子供が大量に発生した。問題視した国は80年代から繰り返し、地方政府に「戸籍登録と罰金を関連づけるべきではない」と指示してきたが、現実には放置され、人口抑制の目標達成を重視する現場では無視され続けてきた。

 中国政府は昨年10月、「1人っ子」政策を撤廃し「2人っ子」政策に変更すると発表した。関係部局は「闇の子」の解消についても検討し、昨年12月になって共産党主要会議で、「闇の子」の戸籍登録を徹底する提言を承認した。ところが、人口が集中する北京や上海など都市部では、今も戸籍登録を求める声に当局担当者が「まだ細則が決まっていない」などと対応を拒否する事例が相次いでいるという。また、いずれ問題となるであろう3人目以降の罰金制度は存続しており、「闇の子」を生む構造は温存されている。中央政府の意向に反して、地方レベルでは相変わらず「1人っ子」意識が根強くはびこっているのである。

 しかし人口減少の実情を考えるなら金満国家・中国にとっては人口減少よりお金を注ぎ込んでも人口増加策へ軌道修正した方が長期的に見て遥かにプラスである。やはり自然に逆らった無理な法律は、いずれマイナスとなって還って来るということを、中国政府も漸く悟ったのではないだろうか。

2016年3月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3232.2016年3月19日(土) 心配の種、北朝鮮とブラジル

 昨日今月に入ってから北朝鮮が3度目の弾道ミサイルを日本海へ向けて発射した。国連安保理事会が厳しい制裁決議を出したばかりである。北はアメリカと韓国が合同軍事演習を行っていることに反発を強めている。アメリカ軍が特殊部隊を参加させて金正恩第1書記を狙った「斬首作戦」を試みていることに、とりわけ神経を尖らせているようだ。それにしてもいつも幼稚な威嚇で、相手を従わせようとする北の作戦はこれまでも通用していない。むしろ、国連制裁で各国からも厳しい対応を求められ、自らの首を絞めるばかりである。所詮出来損ないの世襲の頭領ではやること、なすことすべて思うように行かず、地団太を踏んでいるだけだ。こんな好い加減な国に毎度近くにドカンとミサイルを打ち込まれたのでは日本も堪ったものではない。

 さて、今年8月にはブラジルでリオ・オリンピックが開催される。オリンピック開催には巨額の投資が必要であり、発展途上国では開催する余裕なぞない。当然ブラジルはこれまで高い成長率を背景に開催するに必要な準備を備えてきた。加えて、昨年はオリンピック以上に世界中の目を奪うサッカー・ワールドカップがブラジル各地で開催された。南米初のオリンピックには、南米各国からも期待され、羨ましがれている。それが最近になって様子がおかしくなりオリンピックに黄信号が灯り始めた。その最大の要因は急激に悪化した国家経済であり、2番目には政権の汚職疑惑であり、3番目はジカ熱の大流行である。

 経済成長を成し遂げたルラ前大統領が2期8年の任期を終え、現在のルセフ大統領に政権移譲してから経済が下降し始めた。前政権末期にはアップダウンしながらも国内総生産(GDP) が爆発的に40%台の伸びを示した年もあった。それがルセラ大統領になってから景気は下る一方で、2014年にはマイナス成長となる有様でオリンピック開催が懸念されている。

 ブラジル経済は2000年以降世界的な資源ブームに乗って資源の輸出により高成長を記録したが、中国など世界経済の景気減速により資源価値も下落して、国内で高インフレ、雇用条件悪化などにより増税や社会保障削減が進められ市民生活を直撃した。その最中に大規模な汚職が露見して国民を怒らせることになった。今月13日にはブラジル全土で350万人以上が繰り出す過去最大の反政権デモが行われるほど国内は荒れた状態になっている。

 南米最大の経済大国を作り上げたルラ大統領政権支持率は、実に80%超えていたが、今やルセフ大統領への支持率は10%程度にまで下がった。

 そこへルセフ政権が火に油を注ぐ事態を招いてしまった。現状打開のためにルセフ大統領はカリスマ的人気のあるルラ前大統領を新官房長官に招き入れた。ところが、当てにしていたルラ氏が汚職事件に関与したとして家宅捜査が行われたばかりだったため、入閣は捜査逃れと見られ、裁判所はルラ氏の入閣に待ったをかける始末である。ブラジルではいま日系企業まで影響を受けて国中が混乱の最中にある。オリンピック開催まで残りあと5ヶ月である。はてさてこれからどうなることやら。北朝鮮とは別の意味でブラジルの先行きが心配である。

2016年3月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3231.2016年3月18日(金) 親しかった元同僚の死を惜しむ。

 一昨日元会社の同僚だった八木卯さんから、同じく同僚だった隅野成一さんが今月5日に大腸がんで亡くなられたと知らせてくれた。ショックである。

 隅野さんと八木さんの2人とはほとんど同じ時期に同じような業務に携わっていた。3人で営業と企画を代わる代わる分担していたような時期もあった。年齢もほぼ同じだったし、考え方が割合似通っていたので、何かにつけ助け合って会社を支えてきた。

 お互いに会社を辞めても1年に2度ほど食事をともにしながら気ままに話をして気持ちをリフレッシュしていた。最近は昨年8月に食事をしたが、今年1月にまた3人で食事をすることになっていた。1月に入ってから八木さんが隅野さんに連絡したところ、いま取り込んでいるのでもう少し待ってほしいという話が、そのままになっていた。そしてある若手社員から八木さんは突然訃報を受け取ったわけである。慌てて八木さんから私へ連絡があった。

 在職中隅野さんとは大きな国内請負団体の下見旅行や、団体役員さんのお付き合いで一緒に何度となく旅行した。公私とも随分深いお付き合いをしてもらった。その点では何といっても残念であるし、寂しい。

 ついては、今日会社の山岳部OB会が社員クラブで開かれ、27名ものOBとOGが出席した。今年は米寿の人が2人、喜寿が3人いてそのお祝い会の場ともなった。私も昨年喜寿に達したので祝っていただいた。最近は登山から足が遠のいてしまったが、これは左膝が支障を来したからで残念だが止むを得ない。同じく喜寿になった荒木さんは、元部員の奥さんともども来られたが、今年の年賀状に体調が良くないと書いていたように、腰と背が良くないらしく腰が曲がり両手に杖を持って何ともお気の毒な様子だった。それでも腰をかけて昔の山仲間と話し合うようになると昔の姿を彷彿させる。やはり山仲間とのざっくばらんな話し合いは、心が寛ぐのだろう。

 隅野さんが亡くなったのは、何としても寂しいことである。それだけにいつまで元気で生きられるかは分からない中で、健康管理に留意して好きなことを気ままにやってみることが、幸せなのではないかと自分自身を顧みて密かに思っている。

 隅野成一さんのご冥福を心よりお祈りしたい。      合掌

2016年3月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3230.2016年3月17日(木) 優勢な共和党トランプ候補を警戒

 昨日アメリカ大統領選のミニ・スーパーチューズディと呼ばれる予備選が、民主党、共和党ともに5州で行われ、これまでの優勢を民主党クリントン氏、共和党トランプ氏が更に伸ばし、このままの勢いだと両氏の優勢は揺るがずゴールへ飛び込みそうだ。

 民主党はサンダース氏がクリントン氏を追い上げているが、その差は縮まらず、4州をクリントン氏が制した。トランプ氏にしてもすでに予備選から宿敵ルビオ氏が降り、当面のライバルはクルーズ氏となっている。先週暴力騒ぎまで引き起こす事態があって悪い印象を与えたトランプ氏にとって、このミニ・スーパーチューズディは幾分不利と見られていたが、むしろ他候補を圧倒してこのまま予備選を制しそうな勢いである。

 そろそろ諸外国でも、もしこのままの戦況が続き、仮にトランプ氏が次期大統領になった場合の対策を考え出したところもある。日本政府でもどれほどの可能性と真剣味を考えたのか分からないが、対トランプ作戦を密かに検討し始めたそうだ。トランプ氏は、安保条約は日本が他国から攻撃されれば、アメリカは支援するが、仮にアメリカが攻撃されても日本は助けてくれない不平等であると日本を批判しているが、実態を知らないようだ。安保条約条文はほとんどアメリカの要請で文章化され、航空自衛隊の装備や航空機はアメリカの戦略により整備されている。加えて在日米軍の経費は日本がほとんど拠出している。日本国憲法が海外派兵を禁じていることもまったく配慮していない。そんなことも知らないで、一方的にただ日本は狡いとの日本憎し一辺倒の人物を、同盟国アメリカの大統領だからと言って彼の考え方や意見をそのまま受け入れるわけにはいかない。警戒しなければならない要注意人物である。

 実際トランプ氏が大統領に当選したら、世界中が対米政策を仕切り直しするのではないだろうか。昨日閉幕した中国全国人民代表大会(全人代)で挨拶した李克強首相は、本心はともかく誰がアメリカ大統領になっても対米政策は変わらないと述べていたが、ヨーロッパ諸国は確実にアプローチを変えてくるものと思う。

 さて、またおぞましい事件を思い出すように、シリアで行方不明のフリージャーナリスト・安田純平氏の笑顔のないネット動画像がテレビで放映された。まだ忘れもしない昨年1月に誘拐され人質として公開処刑された後藤健二さんと湯川遥菜さん事件以来まだ日も浅い。

 今また同じような残虐な事件へ発展するのだろうか。安田さんの動画公開には、イスラム教スンニ派過激派組織「ヌスラ戦線」が関与していると見られ、狙いは日本政府への身代金要求のようだ。もう救い出すことは出来ないのだろうか。心配である。

2016年3月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com