1月に兄とともに会食した南極研究の第一人者である神沼克伊さんが、今日文化放送に出演された。聞き役は、インタビュアーとして手慣れた吉田照美氏で、限られた時間内で上手に話を聞き出していた。南極という広い極地の話題でもあり、多くの疑問をすべて尋ねるわけにはいかないが、半世紀前からの南極四方山話を興味深く話された。インタビュアーの吉田氏は10年前ごろまでわが自宅の近くに住んでおられ、自宅前の駐車場に車を停めた時に、2度、3度お見かけしたことがある。
神沼さんの話は滅多に聞ける話ではないし、内容も興味深いので、所属するNPO団体「JAPAN NOW観光情報協会」定例の観光セミナーに講師としてお願いしようと考えている。
さて、昨日キューバを訪れたオバマ大統領とラウル・カストロ国家評議会議長が、早速ハバナ市内の革命宮殿で会談した。2人は過去に2度会ってはいるが、今回は儀礼的なものではなく両国関係を実質的に前進させるための会談は初めてと言ってもよい。経済関係では互いに改善させようとの気持ちがあるが、人権問題ではあまり意見が噛み合わず、今後に託されることになった。
今回の訪問で話題となっているのは、オバマ大統領がハバナ空港へ到着した際、カストロ議長が出迎えに出なかったことにアメリカ国内では不満が出ているようだ。口の悪い共和党大統領候補のトランプ氏の如きは、バイバイと言ってすぐ引き返すべきだったなどと言い、ローマ法王到着の際には出迎えているのは、オバマ大統領に対して敬意がなく、大統領自身も素人だとボロクソである。
尤もこのトランプ氏の悪感情は人並みでなく、何とか排除しようにも選挙をやると票を獲得するので、今では無視出来ない人物になった。トランプ氏は選挙運動中に散々日本の悪口を言っていたが、最近はその悪口雑音は一層エスカレートして、日本に駐留する米軍の経費は100%日本に拠出させるべきだと荒唐無稽なことまで口走るようになった。
2期目に入ってからオバマ大統領の評価は下がりつつあるが、存在感、発信力と政治的バランス感覚はこれまでの大統領に比べて決して劣るものではないと思っている。トランプ氏に文句を言わせないためにも、キューバとの話し合いの中で万民を唸らせるような実りあるキューバ訪問にしてもらいたいものである。