3319.2016年6月14日(火) 舛添要一・東京都知事、今や風前の灯

 今や首都・東京都内のみならず、日本中で話題になっているのが、舛添都知事の辞職問題である。これまで公私混同疑惑問題として取り上げられていたが、先週末辺りから辞任と不信任提案へ話題が移った。知事職にしがみついて懸命に「反省」「真摯にやり直す」の言葉を繰り返しながらも、核心部分については逃げ回っていた。最早命脈は尽きたようだ。

 今日自民党都連では閣僚、都出身国会議員、自民党都議会議員らが延々と会議を行った結果、ついに自民党都議は都議各会派と同様に知事不信任案の提出に同意することを決めたようだ。これまで知事は、何とか延命策を模索していたうえに、昨日リオ・オリンピックまでは知事職を続けさせてほしいと議会で恥ずかしくも利己的なお願いをした。自民党本部は舛添知事の説明責任を果たすことを期待していたが、知事はまったく期待に応えられず、自民党本部もとうとう知事に三下り半を突きつけることになったようである。

 今日の駒沢大学講座でも、2時限とも舛添問題が話題となった。新聞、テレビとも大きなスペースと時間を割いていたが、識者からは舛添知事がこれほど都民らの不信を買っていながら、よくも知事職にしがみついていられると呆れる声が聞かれる。

 明日の都議会で各会派が一致して不信任案が提出される形勢になってきた。これで全議員の3/4以上の知事不信任案賛成者がいれば、不信任案は可決される。まずはこの通説が覆ることはあるまい。一都民としてもううんざりである。

2016年6月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3318.2016年6月13日(月) アメリカで史上最悪の銃乱射事件

 またもアメリカで銃乱射により50人が死亡するという史上最悪のテロ事件が起きた。このところパリやブリュッセルのようなヨーロッパの中核都市でも、イスラム過激派によるテロ事件が頻発するようになったが、今度のアメリカのテロはフロリダ州オーランドという気候温暖の地で起きただけに俄かには信じられなかった。現場はゲイが集まるナイトクラブで起きたが、犯人は同性愛者を嫌っていたらしい。オーランドはカリフォルニアのアナハイムと並んでディズニーの人気施設であるディズニー・ワールドやEPCOT・CENTERが集まる観光地であるが、事件の起きたこの界隈は治安が悪く、つい最近も女性歌手がサイン中にファンから銃を撃たれて殺された。

 かつて私も数回オーランドを訪れたことがあるが、以前はあまり危険だとの情報はなく、長男にも新婚旅行に勧めて行かせた都市である。その温暖の地・オーランドでこのような残虐な事件が起きるとは、今更ながらアメリカの武器社会の恐ろしさを知らされた思いである。

 事件を聞いて真っ先に思ったことは、その原因は貧困、差別、テロやイスラム系移民によるものではなく銃所有支持の問題であるということである。度々繰り返されるアメリカ国内における銃乱射事件は、市民が許可さえもらえれば銃を容易に持てる法律が原因である。昨年来オバマ大統領が事件の度に先進国で自由に銃所有が認められているのはアメリカだけで、銃規制が必要だと度々訴えているが、共和党を中心に銃規制に反対の声が強く、国内における銃規制の動きは一向に進まない。

 今年の大統領選でも共和党のトランプ候補は銃規制に反対しており、むしろイスラム系諸国からの移民流入に規制を課そうとしている。特に射殺された犯人がISとの関係をほのめかしていたこととアフガニスタン出身移民であることを理由に、選挙運動でイスラム系移民の制限を訴えたことは自らの言い分が正しかったと主張する有様である。オバマ大統領、クリントン候補は銃規制をアピールしているが、アメリカ社会には身を守るために銃は必要との声は依然として根強くある。これから大統領選本選が過熱化するに連れ、銃規制問題が大きな焦点になるだろう。

 ただ、アメリカ国民に言っておきたいことは、彼らは今もって西部開拓時代の銃で片を付けるというような時代錯誤的で、他国から支持されない自己防衛的な考えに凝り固まっていて、そんな考えはアメリカ自身のためにも早く捨て去るべきだろう。

 さて、今日は舛添要一・東京都知事の都議会集中審議が各派都議と一問一答による形式で延々と続けられ、私も3時間ばかり観ていたが、知事を辞任すべきとの度々の質問には、指摘や反省を踏まえ胸に刻んで職務に励んでいきたいとの繰り返しで、まったく納得させることは出来なかった。

 最後に給料をすべて返上してリオ・オリンピックまでこのまま知事職に留まったうえで、9月に都議会が不信任案を可決するなら、その時点で辞めるようなことを言っていた。議場では失笑を買っていたようだ。すべて自分本位にしか物事を考えられない人である。とても知事としての資質が備わっているとは思えない。

2016年6月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3317.2016年6月12日(日) 朝日流儀の返事と言い逃れ

 去る5日の朝日新聞別紙「GLOBE」は、その特集で世界先進各国の給与を比較し、1991年から2014年の間に日本人の所得が下がったとのOECDの統計から朝日独自の判断により、「おいてけぼりのニッポン」とのレポートを掲載した。それに対してOECDの$表示はその時点での為替レートを考慮に入れて算出比較するべきで、当時の為替相場を斟酌すればその23年間で相場は大きく円高に変動しており、時の為替レートで換算すれば、むしろ所得は増えていると指摘した。為替変動を考慮しない数字の比較の無意味さと、経済最前線に出れば感覚的に所得が増えていることが記者には分かりそうなものだと、多少皮肉を込めて翌6日に朝日社長以下役員10名に書状を送付したところ、意外にも一昨日早々に個人名ではなく「お客様オフィス」から返事が来た。これまで同担当部長から複数の手紙をもらっているが、今度は担当部署名だけしか書かれていない。部長は返書に責任を持ちたくないのだろう。

 回答の論旨は、①レポートはOECDの資料に基づいている、②所得の比較は「購買力平価」を基準にしている、の2点に拠っていると主張してまるで為替レートは「購買力平価」の中で配慮しているので、表だって考慮することはないと言っているようだ。自分たちのレポートの根拠は間違ってないので、面倒なことは言うなと言わんばかりに今回もいつも通り言い分は傲慢そのものなのだ。

 朝日とバトルが始まったのは、そもそも昨年6月5日の朝日トップ・ページに高齢者を愚弄するような書き方をしたことに抗議したことに始まる。その点を指摘したところ、内容はすべて日本創成会議の提言を採用したものだと居直ったのだ。それなら誤解されないよう記事を書くべきだし、場合によっては朝日の考えを披露したらどうかと注文をつけたところ、以降回答がない。今回もOECDの資料を参照したと、まずは逃げる。毎度他人の看板を無断借用しながら、追及されると自分で責任を取らずにとんずらする。朝日には理念も哲学も常識もないのだ。

 それにしても朝日の傲慢体質は相変わらずである。しかし、そうなら最初からレポートに購買力平価について、読者に分かり易く注意書きすべきではなかっただろうか。

 そして読者、部外者から指摘を受けたなら充分精査し、そこに間違いがないことを確認したうえで自分たちはこのように考え、結論づけたと応えるべきではないだろうか。その際決して高飛車な態度に出ないよう朝日には充分配慮してもらいたいものである。

 とにかく朝日新聞社という会社は、普通の神経を持ち合わせていない。今回も「回答は以上です」と結び、傲慢な態度は相変わらずである。疑問や不満はたくさんある。引き続き追及していきたいと考えている。

2016年6月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3316.2016年6月11日(土) 金子みすゞという童謡詩人

 ペンクラブの知人で税理士の柏木隆雄さんから、明治大学裏の「エスパス・ビブリオ」という洒落た[book café]で、童謡詩人・金子みすゞについて金子みすゞ研究家の矢崎節夫氏が講演するのでぜひ聴講をとお誘いをいただいた。

 10年ほど前に山口県長門市仙崎にある商家風の金子みすゞ記念館を見学したことや、最近みすゞの詩に関心を抱いていることもあり、期待して出かけた。講師の矢崎氏が学生時代にみすゞの詩に強い興味を抱いて、西条八十からみすゞの詩について話を聞いたことや、みすゞの実弟から遺品を預かったことなどからみすゞ一筋にのめり込み、金子みすゞという不世出の詩人に関する著作やみすゞの啓蒙に取り組んでおられる。矢崎さんの努力の結果もあり、約30年前から金子みすゞという詩人が再評価されて再び世に知られるようになった。みすゞの小学校時代の恩師のみすゞ評を録音で聴かせてくれたりしながら、矢崎さんは2時間近くに亘りみすゞ研究についてうんちくを披露してくれた。金子みすゞは26歳の若さで亡くなったと言われているが、それが自死だということを初めて知った。

 とりわけ印象的だったことは、

  1.詩はジャズを聴きながら朗読するとよい。

  2.浜辺へ出たら砂浜を裸足で走るくらいでないと詩情は湧かない。

  3.詩は声を出して読む。

ということだった。

 高校の先輩である日本童謡協会会長の湯山昭さんも来られていたが、これまで3度ばかりお会いし、拙著を差し上げてもいるのだが、私のことをまったく覚えておられないのには少々がっかりだった。

 帰りに「金子みすゞ童話集」を1冊買い求めたが、その中にいくつかお気に入りの詩がある。そのひとつをここに紹介しておきたい。これはテレビのCMでも使われている。

 【こだまでしょうか

 「遊ぼう」っていうと

 「遊ぼう」っていう。

 「ばか」っていうと

 「ばか」っていう。

 「もう遊ばない」っていうと

 「遊ばない」っていう。

 そうして、あとで

 さみしくなって、

 「ごめんね」っていうと

 「ごめんね」っていう。

 こだまでしょうか、

 いいえ、だれでも。

 

2016年6月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3315.2016年6月10日(金) エリザベス英女王、在位期間記録を更新

 今日10日は「時の記念日」である。明日11日はエリザベス英女王の90歳の公式誕生日(正式な誕生日は4月21日)に当り、セント・ポール大聖堂では3日間に亘りお祝いの行事が行われるという。前日にはイギリス国王としてビクトリア女王を抜いて63年の史上最長在位となった。1953年父ジョージ6世の思いがけない崩御により、ケニアのツリー・トップホテルに滞在されていた時栄誉あるイギリス国王に即位された。後年その木の上のホテルを訪れた時しみじみと女王の気持ちを慮ったものである。当日女王はスコットランドで新鉄道路線の開通式典に出席され、ウェストミンスター寺院では鐘が鳴り渡り、キャメロン首相が祝辞を述べる。思い起こすとあのドラマチックな即位式、そしてその後の戴冠式に当時は、まだ中学生だったが、3月に75歳で亡くなったソ連の独裁者スターリンの死とともに、世界的なトピックスとして強く印象に残っている。意外にも今日10日は夫君のエディンバラ公フィリップ殿下の95歳の誕生日だとは知らなかった。ご夫妻相和し益々ご健在のようで何よりと思う。

 一方アジアではタイのプミポン国王がその前日9日に即位70周年を迎えられた。現在88歳だが、あまりご健康ではないようで長らく入院生活を送られて敬愛されているタイ国民の気をもませている。

 わが天皇陛下は、現在80歳でおられるが、美智子皇后とともにご高齢にも拘らず、公式行事のためにしばしば全国各地へお出かけになっておられる。国民の両陛下に対する敬愛の念は強く、進んで災害被災地などへお出かけになっている姿に心を打たれている。ご健康に留意され、いつまでも元気におつとめなされるよう祈念している。

 さて、ペルー大統領選は漸く決着がついたようだ。クチンスキー元首相は勝利宣言を行ったが、対抗馬のケイコ・フジモリ氏はまだ敗戦を認めず沈黙を保っている。だが、クチンスキー元首相がコンマ以下の僅差でケイコ・フジモリ氏を破って今後5年間経済に難問を抱えるペルーを背負っていくことになりそうだ。新大統領は今年77歳で、私と同年であるが、昨日もブログに書いたように次期アメリカ大統領も68歳のクリントン氏か、69歳のトランプ氏が選ばれることが決定している。いずれにせよ在任中に70歳を超える。世界的なリーダーの間でも高齢化現象が顕著になり、高齢者の存在感が強くなってきた。

 わが産業界では、社内事情もあったが、長年権力の座に就いていたセブン・イレブン・ホールディングス鈴木敏文CEOが第一線を去ることになった。83歳だった。また、車の「スズキ」のオーナー・鈴木修会長が自社の不祥事もあり86歳で現役を去ることになった。政治や経済の分野で高齢者の去就が注目されるというのは、果たして喜ぶべきか、悲しむべきか、結果で判断せざるを得ない。

2016年6月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3314.2016年6月9日(木) 接戦のペルー大統領選と好感度最低の米大統領選候補者

 ペルー大統領選で元首相クチンスキー氏とフジモリ元大統領長女のケイコ・フジモリ氏の争いは、すでに4日前に開票されてから一向に決着がつかない。開票率99.97%になってクチンスキー氏50.12%、ケイコ氏49.88%の鍔迫り合いである。僅差の接戦で開票現場も神経質になっているのか、今日もどちらが勝ちを収めたのか報道されない。次の大統領が決まるのはいつのことになるのだろうか。

 それに引き換え、アメリカ大統領選は民主党がヒラリー・クリントン前国務長官に、共和党はドナルド・トランプ氏に決まった。2人は来る11月の本選に向けて対抗馬が決まったことで激しい相手候補者への個人攻撃を始めた。

 今回特徴的なのは、クリントン氏が当初から本命視されていたにも拘わらず、意外にもたついたことである。一方政治経験がないトランプ氏は名乗りを上げた当初、派手なパフォーマンスばかりが目立ち泡沫候補と見られていたが、意外なほどの善戦ぶりで最後まで勝ち抜き共和党支持者の票を獲得してしまったことである。トランプ氏のこれまでの過激な発言は度々物議を醸して外国人や良識あるアメリカ人の顰蹙を買っていた。クリントン氏も国家情報を個人的にメール送信したことなどで信頼を失い、アメリカ大統領選で史上最初の女性候補者という目新しいセールス・ポイントを生かし切れず、ともに大統領選史上好感度が最も低い候補者同士による決選となった。

 今回とりわけこれまでの大統領選に比べて熱気が乏しく、盛り上がりに欠けるのは、フレッシュさが物足りないことと、内向きのパン・アメリカン主義が強すぎるからだろう。2人はともに戦後まもなく生まれた67歳と68歳で、まだ選挙戦を諦めない民主党サンダース氏も73歳というから、40歳台前半にデビューしたケネディ、ニクソン、オバマ氏らに比べると若々しさや新鮮さにおいてかなり見劣りする。近年ではオバマ氏の‘YES,WE CAN’なんかはハッとするほど強烈なメッセージを伝えてくれた。

 亀の甲より年の功と言われる、人生経験豊かな2人の候補者が、批判されている言動を抑え込み軌道修正しながらどれだけアメリカ国民の希望に応えるようアピールしていくことができるだろうか。

2016年6月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3313.2016年6月8日(水) マスゾエ・シンドローム彷徨う。

 今日も東京都議会では舛添知事に対する各党各会派代表者が、入れ替わり立ち代わり知事に厳しい質問をぶつけた。今や四面楚歌である。それに対して知事は少しでも反省の気持ちを表すつもりか、今になって姑息にも給料の減額を申し出る有様で都民と知事の気持ちがどうも噛み合わない。それでも知事には辞任する気持ちはさらさらないようで、無反省にも粉骨砕身業務を全うして都民の信頼を取り戻したいと述べている。こんな対応から知事はまったく説明責任を果たしていないと受け取られ、知事としての資質に欠けているとまで糾弾されている。東京都内の清瀬市、町田市、小金井市議会でも知事の辞職を求める決議案が可決されようとしている。こんな様子では知事がいくら言い逃れをしようとも近々背水の陣に追い詰められるのではないだろうか。

 さて、イスラエルのネタニヤという都市において、昨日「スギハラ通り」という命名式があった。「スギハラ」とは、言わずと知れた第二次大戦中リトアニアで、イスラエル人に対して日本通過のためのビザを独断で発給して約6千人のイスラエル人の命を救った「日本のシンドラー」杉原千畝カウナス領事代理のことである。杉原氏の没後30年を記念する事業だという。いかに命を救われた人たちから慕われていたかということがよく分かる。杉原氏のベルギーに住む4男の伸生氏が命名式に立ち会ったという。杉原氏は戦後外務省を辞めてから藤沢市内に住まわれ、長男は高校で1年先輩だった。残念だが、大分前に他界されたようだ。それにしても日本人としては嬉しいニュースである。

 ところで学生時代に不得意だった科目「化学」に関して、今日日本人にとって誇らしいニュースが飛び込んできた。新しい元素に日本語ネーミングが附されることに決まった。新元素は森田浩介・九州大学教授が理化学研究所とチーム一体となって発見した。その名づけられた名前は「ニホニウム」というのだそうだ。個人的には「ジャパニウム」の方が外国人には日本的だと映ったと思っているが、いずれにせよこれから科学を学ぶ日本の子どもたちにとって、何かと難しい元素記号の中に「ニホニウム」という親しみの持てる元素があることは、化学に興味が募るのではないだろうか。

2016年6月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3312.2016年6月7日(火) 話題を呼ぶ都知事、米民主党大統領候補、ペルー大統領選

 舛添東京都知事の公私混同疑惑などに関連して都議会は、今日自民、公明、共産、民進の4会派による代表質問が始まった。「違法性がなければいいのか」「説明責任が果たせたとは言えない」など厳しく詰問されたが、「説明責任を果たしていきたい」とか、「生まれ変わった気持ちで都政のために尽くしたい」とか、納得できる応えはまったく得られなかった。議場内は知事の答弁の度にヤジと怒号が混じり合う異様な雰囲気だった。これだけ疑念を与えたままで、舛添知事は職を続けようというのだ。どうあがいても最早死に体としか言いようがない。

 朝日夕刊「素粒子」には漢字づくめでこんな皮肉が書かれている。

 「家族旅行公私混同。政治資金私的流用。調査報告不得要領。説明責任曖昧模糊。別荘売却、粉骨砕身、舛添知事」とまで論われている。一都民としてあまりにも情けない思いだ。

 東京のこのゴタゴタに目を奪われている間に、アメリカでは民主党の大統領候補にヒラリー・クリントン氏が決まった。これで共和党トランプ氏との決戦に落ち込まれることになった。2人の候補者はともにかつて大統領選で最も不評の候補者と言われている。トランプ氏を支持しない共和党員の中には、大統領選ではクリントン氏に1票を投じると言い、他方民主党員の中にはトランプ氏に投票するという議員もいる。これでは国内で評判の悪い大統領が海外へ呼びかけても、呼びかけられた外国がすんなりと顔を向いてくれるだろうか。ともかく史上最低の大統領選になりそうだ。

 海外でもうひとつ注目を集めているニュースにペルー大統領選挙結果がある。すでに開票が終わってかなりの時間が経つが、最後の最後までクチンスキー元首相とフジモリ元大統領の長女、ケイコ・フジモリ氏が激しく鍔迫り合って勝負が決まらない。現時点でクチンスキー氏:50.15%=フジモリ氏:49.85%で、残る4%の結果次第で決まる。 これほど際どい大統領選というのも珍しいと思う。結果はもうまもなく出るだろう。ともかく史上最高のドラマチックな選挙になりそうだ。

2016年6月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3311.2016年6月6日(月) 朝日新聞のレベル急降下

 朝日新聞の鼻持ちならない「朝日人」気質には、傲慢さが充満していてとても我々市井人には理解できるものではない。それが昨年6月5日付トップ記事「高齢者の地方移住を」として高齢者を地方へ追いやる「朝日姨捨山説」に表れ、高齢者蔑視体質を如実に実証し、高齢者のみならず良識ある人たちを憤慨させている。それに対して私も「後期高齢者」ならぬ、「高貴高齢者」の立場から朝日に抗議の書状を送り続けているが、一向に反省するどころか、反って偉ぶって自論の正当性を主張し続け、挙句には他の簡単な質問にも応えようとしなくなった。朝日的傲岸不遜が反論に応えることなく、だんまり戦術を決め込んだのである。

 そして高齢者軽視記事が掲載されて偶々1年が経過した昨日付月刊特集号「GLOBE」が、「給料の話」と題して世界各国の給料の比較をレポートしたのである。1991年と2014年の先進国の給与所得者の年収を比較したものである。それによると日本人の給料は世界第9位だった1991年から23年後の2014年には19位にまで落ちて、スペインや韓国にまで追い抜かれたと何を勘違いしたのか大々的に取り上げて騒いでいる。

 だが、どうもこのレポートは俄かには納得できない。何と日本人の給与所得がこの23年間に$36,152から$35,672に下がっているのである。日本社会が近年これほど長い期間に亘って経済発展を遂げることもなく、給与所得者に見返りがなかったとは信じがたいし、この数値が日本の資料としては事実誤認であることは明らかである。そこで調べてみた。そこには重要なことが見落とされていることに気が付いた。レポートには肝心要の為替レートが考慮されていないらしいのだ。1991年の為替相場は1$=140円だが、2014年にはそれが1$=103円の円高に大きく変わっていた。これだけの為替変動であれば、レポートで表記された$表示の給料は、同じ為替レートを採用すれば2014年には34%も上がっていることになる。こんな基本的なことを見落として給料が下がったとデタラメなレポートを作成している。かつての大新聞・朝日にしては少々お粗末と思い、いつもながら回答はいただけないと承知しながらも、朝日の社長以下役員ら10名にこの事実を手紙で知らせた。

 しばらく経過を見守りたい。それにしても資料不足の状態で大して精査もせず、よくもこんな薄っぺらなレポートを書くものだと近年の朝日の取材力の貧困さと知力の劣化に呆れている。

 ところで、今日は朝日新聞に負けず劣らず、言い訳三昧のせこい舛添要一・東京都知事の公私混同疑惑の「公平な第三者」による調査結果を、2人の「公平な第三者」弁護士が発表したが、第三者とは言えぬ弁護士が、違法性はないが不適切と述べた。知事自らが辞任することを期待されているが、その気はまるでないようだ。まったく疑惑解明にはほど遠い。これについては明日コメントしようと思う。

2016年6月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3310.2016年6月5日(日) 中国外交のネックは王毅外相の人間性か。

 最近中国が触れられたくないカテゴリーが2つある。ひとつは、昨日勃発27年を迎えた天安門事件であり、もうひとつは南シナ海における軍事拠点化を志向する海洋浸食問題である。

 前者については、共産党と政府が学生らを弾圧したことを単なる騒ぎと言い続け、弾圧を正当化して再評価を求める運動を封殺している。言論封殺はもちろんだが、近年中国の民主化弾圧は徹底している。人権に関する海外からの干渉にも極度に神経質になっている。何とか香港で民主派団体が犠牲者を追悼する集会を開いた程度である。

 後者については、シンガポールで開催のアジア安全保障会議で昨日アメリカのカーター国防長官が、中国に対してその行動を非難し、このままでは周辺諸国から万里の長城を築かれ国際社会から孤立すると警告した。同時にフィリピンがハーグの仲裁裁判所に、中国の領有権に関する主張を国際法違反と申し出たことに中国として不利と捉えたのか、裁定を無視するとの発言に対して、カーター長官は下された裁定を尊重するよう圧力をかけた。

 今や中国の唯我独尊的言動は目に余るばかりで、周辺諸国は圧倒的な力に押されて正面から言い返すこともできない。これに対して日本はアメリカに同調して、名指しを避けながらも中国を非難している。

 ところが、中国の外交筋が露骨な反日的言動を擁するのは、外交トップの王毅外相の差金との噂が高い。日本語を解してかつては駐日大使として日本通と言われて日中外交改善に貢献し活躍されると期待されたが、今や笑わぬ殿下として日本に対して嫌味タラタラで日本サイドからは嫌われ者となり、ことあるごとに反日的言動を策している。日中外交が思うように互恵的な友好関係を目指しながらも、思うように行かないのは、王毅外相の個利個略にあると言われている。反日的言辞を弄して中国内で国民から評価を高めることによって更に上のポストを目指していると見られている。

 月刊「選択」6月号には「中国外相『王毅』という害毒」とまで書かれ、「日中関係を憎悪させる『似非知日派』」と批判的に取り上げられている。

 外国との窓口でもある国のトップが、笑顔ひとつ見せず嫌味を言っているようでは外交官として資質に欠けるのではないか。このままでは中国の外交も前途は暗いものになるのではないかと思う。

2016年6月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com