今日10日は「時の記念日」である。明日11日はエリザベス英女王の90歳の公式誕生日(正式な誕生日は4月21日)に当り、セント・ポール大聖堂では3日間に亘りお祝いの行事が行われるという。前日にはイギリス国王としてビクトリア女王を抜いて63年の史上最長在位となった。1953年父ジョージ6世の思いがけない崩御により、ケニアのツリー・トップホテルに滞在されていた時栄誉あるイギリス国王に即位された。後年その木の上のホテルを訪れた時しみじみと女王の気持ちを慮ったものである。当日女王はスコットランドで新鉄道路線の開通式典に出席され、ウェストミンスター寺院では鐘が鳴り渡り、キャメロン首相が祝辞を述べる。思い起こすとあのドラマチックな即位式、そしてその後の戴冠式に当時は、まだ中学生だったが、3月に75歳で亡くなったソ連の独裁者スターリンの死とともに、世界的なトピックスとして強く印象に残っている。意外にも今日10日は夫君のエディンバラ公フィリップ殿下の95歳の誕生日だとは知らなかった。ご夫妻相和し益々ご健在のようで何よりと思う。
一方アジアではタイのプミポン国王がその前日9日に即位70周年を迎えられた。現在88歳だが、あまりご健康ではないようで長らく入院生活を送られて敬愛されているタイ国民の気をもませている。
わが天皇陛下は、現在80歳でおられるが、美智子皇后とともにご高齢にも拘らず、公式行事のためにしばしば全国各地へお出かけになっておられる。国民の両陛下に対する敬愛の念は強く、進んで災害被災地などへお出かけになっている姿に心を打たれている。ご健康に留意され、いつまでも元気におつとめなされるよう祈念している。
さて、ペルー大統領選は漸く決着がついたようだ。クチンスキー元首相は勝利宣言を行ったが、対抗馬のケイコ・フジモリ氏はまだ敗戦を認めず沈黙を保っている。だが、クチンスキー元首相がコンマ以下の僅差でケイコ・フジモリ氏を破って今後5年間経済に難問を抱えるペルーを背負っていくことになりそうだ。新大統領は今年77歳で、私と同年であるが、昨日もブログに書いたように次期アメリカ大統領も68歳のクリントン氏か、69歳のトランプ氏が選ばれることが決定している。いずれにせよ在任中に70歳を超える。世界的なリーダーの間でも高齢化現象が顕著になり、高齢者の存在感が強くなってきた。
わが産業界では、社内事情もあったが、長年権力の座に就いていたセブン・イレブン・ホールディングス鈴木敏文CEOが第一線を去ることになった。83歳だった。また、車の「スズキ」のオーナー・鈴木修会長が自社の不祥事もあり86歳で現役を去ることになった。政治や経済の分野で高齢者の去就が注目されるというのは、果たして喜ぶべきか、悲しむべきか、結果で判断せざるを得ない。