3310.2016年6月5日(日) 中国外交のネックは王毅外相の人間性か。

 最近中国が触れられたくないカテゴリーが2つある。ひとつは、昨日勃発27年を迎えた天安門事件であり、もうひとつは南シナ海における軍事拠点化を志向する海洋浸食問題である。

 前者については、共産党と政府が学生らを弾圧したことを単なる騒ぎと言い続け、弾圧を正当化して再評価を求める運動を封殺している。言論封殺はもちろんだが、近年中国の民主化弾圧は徹底している。人権に関する海外からの干渉にも極度に神経質になっている。何とか香港で民主派団体が犠牲者を追悼する集会を開いた程度である。

 後者については、シンガポールで開催のアジア安全保障会議で昨日アメリカのカーター国防長官が、中国に対してその行動を非難し、このままでは周辺諸国から万里の長城を築かれ国際社会から孤立すると警告した。同時にフィリピンがハーグの仲裁裁判所に、中国の領有権に関する主張を国際法違反と申し出たことに中国として不利と捉えたのか、裁定を無視するとの発言に対して、カーター長官は下された裁定を尊重するよう圧力をかけた。

 今や中国の唯我独尊的言動は目に余るばかりで、周辺諸国は圧倒的な力に押されて正面から言い返すこともできない。これに対して日本はアメリカに同調して、名指しを避けながらも中国を非難している。

 ところが、中国の外交筋が露骨な反日的言動を擁するのは、外交トップの王毅外相の差金との噂が高い。日本語を解してかつては駐日大使として日本通と言われて日中外交改善に貢献し活躍されると期待されたが、今や笑わぬ殿下として日本に対して嫌味タラタラで日本サイドからは嫌われ者となり、ことあるごとに反日的言動を策している。日中外交が思うように互恵的な友好関係を目指しながらも、思うように行かないのは、王毅外相の個利個略にあると言われている。反日的言辞を弄して中国内で国民から評価を高めることによって更に上のポストを目指していると見られている。

 月刊「選択」6月号には「中国外相『王毅』という害毒」とまで書かれ、「日中関係を憎悪させる『似非知日派』」と批判的に取り上げられている。

 外国との窓口でもある国のトップが、笑顔ひとつ見せず嫌味を言っているようでは外交官として資質に欠けるのではないか。このままでは中国の外交も前途は暗いものになるのではないかと思う。

2016年6月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com