2718.2014年10月22日(火) 「貿易国家」日本の貿易収支が悪化

 今日の日経夕刊を一目見てびっくりした。わが国の今年度上期の貿易赤字が、1979年度以来過去最大の赤字幅だという。昨年同期も過去最大だった。それから1年の間に更に8.6%も赤字が増えたというから今後が少々心配である。アベノミクスの好景気などとはしゃぎまわっている間に、実体経済は確実に地盤沈下しているのだ。上期の赤字額がどのくらいか。5兆4千億円である。小さな国の国家予算の何年分かに当たる巨額な数字である。

 原因はいろいろある。発電の燃料になる液化ガスの輸入が増えたことが最も大きな原因と言われている。その他にも急激な円安で輸入品が値上がったということもある。しかし、半年間でこれほどの赤字を出したのに、経済政策に対しては無策だったのだろうか。弾力的な手段を講じることができなかったのだろうか。下手をすると、一部の政府要人から液化ガスの輸入量を抑制するために、目くらましでコストがかからないように見える原発再稼働を推進しようとの本末転倒の暴論が出て来かねない。

 今月に入ってから株価の値動きが以前に比べて激しい。特にこの1週間ほどは極端な変動で毎日3ケタのアップダウンの繰り返しである。先日まで日経平均株価が1万6千円台だったものが、昨日は1万4千円台まで下がっている。アメリカの景気に左右されたり、中国の不動産不況による国際的な株価の値下がりはあるにせよ、政府当局は情報に左右されて後追いの景気分析を語るだけで、日本としてどう対応すべきかということに明確なシグナルや指示を出していない。しばらく経済市況を見守る必要がある。

 さて、3週間余りも中心街で学生らが座り込みストを続けている香港では、昨日学生らと香港政府との間で初めての対話がなされた。ほとんど解決のメドが立たない中で行われた対談は、予想通り平行線のまま物別れに終わった。香港政府側は、香港はあくまで中国の特別行政区で独立国ではないということと、中国政府の決定は変えられないと言って一歩も譲らない。

 1997年に中国に返還された後も、50年間は「1国2制度」の下で高度な自治を保障された。だが、約束は必ずしも守られたわけではなかった。今回問題となった2017年の行政長官選出で18歳以上の全市民に投票権は認められた。だが、親中派が多数を占める指名委員会が候補者を絞るため民主派を排除することになると学生たちが公然と反対を唱えた。それが紛争のそもそもの発端である。結局「1国2制度」は絵に描いた餅に過ぎなかった。共産党の1党独裁国家である中国が支配している以上、最初から高度な自治なんか所詮夢に過ぎなかったということだ。

 しかし、自由が保障されない香港の現状について非難することは、中国政府が言う「内政干渉」ではなく、独裁政権の横暴、弾圧に抗議するものであり、国際社会はもっと声を上げて中国政府を糾弾すべきである。

2014年10月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2717.2014年10月21日(火) 西東京市で初めて講義

 久しぶりの講義である。西東京市芝久保公民館で市が市民対象に行っている公開講座である。来週火曜日と今日の2回に分けてお話するよう同館から講師を依頼された。タイトルについては公民館の意向を配慮して「世界遺産のそこが知りたい~世界遺産の楽しみ方~」を提案し、パワー・ポイントを使用して分かりやすく話したつもりだ。募集人員25名に対して応募者が36名に達して、主催者にとっては嬉しい誤算だったようだ。私にしても期待に応える責任がある。

 受講者の顔ぶれは一部の若手を除き、大体60歳代と70歳代が多い。全体の7割方が女性だった。皆さんの顔つきを見ていると、ほとんどの人が終始笑顔を絶やさず時折頷き相槌を打ってくれていたので、ある程度満足していただき期待に応えることができたのではないかと思っている。実際講義を終えてから主催者にアンケート用紙を見せてもらうと、概ね満足点をいただいている。4つ星か、5つ星だった。そして来週への期待も寄せていただいていることが書かれている。こうなるとつい調子に乗り「猿もおだてりゃ木に登る」の例え通り、張り切ってしまう。これから1週間の間に次週のパワー・ポイントのスライドにもう少し手を加えたいと思っている。

 それにしても西東京市という土地柄は今まであまり知らなかったが、旧保谷市と旧田無市が合併してできた新しい市だそうだ。高田馬場から西武新宿線に乗って田無まで行ったが、車両も駅施設も薄汚れていて古い鉄道という印象を持った。堤一族が牛耳っていた時代には、私鉄の雄と言われた西武も、今ではハード面で東急、小田急にちょっと太刀打ちできそうもない。

 さて、昨日辞任した小淵優子・前経産相と松島みどり・前総務相の後任に、それぞれ宮沢洋一氏と上村陽子氏が就任した。小渕氏が反省を込めて辞めざるを得なかった資金の実態と経緯について説明しているが、傍から見て頼りにならない。精一杯説明に努めているようだが、これまで資金管理と把握にほとんど関心を持たず、父親の恵三元首相の秘書にすべてを任せていたせいで、政治家としての責務がなされておらず、実情が分かってもいない。従って小渕氏自身の説明が何とも子どもじみていて説得力に乏しい。

 一方の松島氏はむしろ居直った感のある説明の仕方で、選挙民にうちわを配ったことを悪かったとも、公職選挙法に触れるとも思っていないようだ。法律を作る組織のトップにしてこの無神経なズボラさである。

 どうも後味が良くない。

2014年10月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2716.2014年10月20日(月) 1日に2人の女性大臣が辞職

 やはりと言うべきだろう。小渕優子・経産相が辞任した。それだけに留まらず、松島みどり・総務相も辞任して第2次安倍内閣となって以来最初の閣僚辞任となった。しかも1日に2人も内閣から去るという珍事である。小渕氏は自分のやったことが国民には理解されないと素直に非を認めたが、理解に苦しむのは、永年に亘り父親の小渕恵三元首相の秘書を務めた折田謙一郎・中之条町長が町長職を辞したことである。その理由は小渕氏の政治資金報告書を作成した責任を取り「私の不徳の致すところ」と述べたのである。もとより人格は別だと思うが、何でもかんでも一緒くたに義理と人情で解決しようとする、これも地方都市にありがちな、言葉では言い尽くせない人間的な繋がりの秘儀なのだろう。

 小渕氏は辞任するに至った政治資金問題について、政治家としてきちんと説明責任を果たしていきたいと語ったが、それは当然のことであり、自らの至らなさを反省していたから善しとして、松島氏の場合は「うちわ」を配布し、公職選挙法違反として東京地検に告発されたことを本人があまり反省していないように見えたことは少々問題だと思う。これでは辞任したからといって問題解決ということにはならない。

 まだ始まったばかりの臨時国会開会中のことでもあり、これから政局はどういう方向へ行くのか、注視せざるを得ない。

 どうも政治家たちが考えることは未だよく分からない。

2014年10月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2715.2014年10月19日(日) 小渕大臣の躓きが教えてくれたこと

 小渕優子・経産相辞任の可能性が強まった。野党のみならず自民党内にも辞任やむ無しの声が高まるばかりでなく、群馬県内の市民団体が公職選挙法違反と政治規正法違反で小渕氏を告発する意向を述べたことも効いていると思う。

 今朝のテレビ番組で寺島実郎氏が、議員数が多過ぎることが原因で議員の質が低下していると指摘していた。寺島氏に依れば国会議員がアメリカに比べて人口比で3倍も多いという。議員になるための過程で多くのことを学び、多くの人々と切磋琢磨して皮膚感覚で時代の流れを掴み、国民の考えや希望を肌で感じ取る気持ちがなければ、結局は冠だけの「天ぷら議員」になるに過ぎないと思っている。そのひとつの典型は「世襲議員」ではないだろうか。小渕大臣も世襲議員である。一時自民党は世襲議員制度を止めると約束したが、世襲議員ばかりが党内の要職を占めるに至ってあっさり撤回した。自分のことしか考えないのが、議員になっているのだから政治が向上する筈がない。

 彼らには、つまるところ自助努力して世間の荒波に正面から立ち向かう気概がないのだ。そして親から受け継げる「議員」という甘い指定席を座して待っているのだ。現在の自民党の権力者の顔ぶれを見れば分かることだが、ほとんどの有力議員が二世議員ではないか。自分たちの力で刻苦奮励して一歩一歩登りつめて議員になった人がどれだけいるか。

 現状では議員の定数是正を行ったうえで、第一段階として議員数を半減することが必要である。そうでもしなければ、相変わらず程度の低い政治家が幅を利かせて日本を支配することになる。小渕大臣の躓きは、少なくとも我々に政治家の低レベルぶりを明確に教え、彼らが国を劣化させることを気づかせてくれた。これを一つの教訓として、我々国民も政治と政治家を監視していかなければいけないとつくづく思う。

2014年10月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2714.2014年10月18日(土) 5人の女性閣僚の無知と無節操に呆れる。

 地方創生とともに女性の活躍を看板にしていた第2次安倍改造内閣の大きな目玉だった、5人の女性閣僚の行動が批判を浴びている。その中でも最も有力閣僚と見られていた小渕優子・経済産業大臣の立場が大分危うくなってきた。言わずと知れた、政治団体の不透明な収支を巡る問題で責任を追及されるようになってしまったからだ。かつて一時期連発した政治家の「政治とカネ」問題の再発である。

 問題は簡単だ。地元選挙区の支持者を対象に観劇会を行い、参加者から受け取った金額より劇場へ支払った金額の方が多く、その差額を小渕事務所が負担したのではないかという公職選挙法違反の疑いと、過去に観劇会参加者から受け取った代金を収支報告書に記載していなかったという政治資金規正法違反の疑いである。更に政治資金で贈答品を購入し事務所経費として計上する感覚は国民感情からして常軌を逸していると批判されている。しかもその金額が並はずれて大きいのだ。

 それにも況して首を傾げざるを得ないのは、野党からの追及に対する小渕氏の答弁である。「私自身は分からない」とか、「確認したい」というばかりで、自分は与かり知らぬ、秘書がやったことだと言わんばかりである。安倍内閣の最年少閣僚として将来が大いに期待されていたのに残念なことである。

 小渕氏がこの体たらくなら、もう一人の女性大臣である松島みどり・法務相の「うちわ配布」も大きな問題となりつつある。地元選挙区で支援者に討議内容を書きこんだ「うちわ」を配っていたが、それが公職選挙法に該当するのではないかと民主党に告発された。

 加えて残る3人の女性閣僚の行動が波紋を投げかけている。ひとりは高市早苗・総務相であり、あと2人は山谷えり子・拉致問題担当相と有村治子・女性活躍・行政改革・消費者担当相である。3人は今日秋の例大祭に合わせて靖国神社に参拝した。閣僚が靖国参拝の都度中国と韓国から厳しく非難されるのを承知の上で、敢えてことを荒立てようとするのは、幼児じみているし両国との関係改善に水を差すものだ。特に高市氏の場合は確信犯的で、昨日の朝日社説でも行動を慎むよう求められていた。2人の閣僚の参拝は、外務省筋が水面下で何とか来月のAPECで日中首脳会談をお膳立てしようとしている矢先に、これをぶち壊そうとするものである。いつもながら個人行動で目立ちたがり屋のパフォーマンスを演出する高市氏の行動は、志はともかく破壊的蛮行である。

 高市氏の突出した行動は、以前はさほど目立たなかった。戦没者に対して尊崇の念を表したと得意気に記者団に語ったが、ある程度注目される存在になってからこの種の行動に積極的に出るようになった。口では戦没者に誠を捧げるのは大いに結構だが、祀られたA級戦犯に対しても誠を捧げたと信じているのだろうか。それなら大半の日本人の感情にはそぐわないと思う。戦没者を慰める真摯な気持ちが心の底から顕れているとはとても思えない。敢えて言わせてもらえば、所詮目立ちたがり屋の特異なパフォーマンスというだけのことである。

 それにしても過去最大の5人もの女性閣僚を配した安倍内閣だが、その彼女らが揃いも揃って問題視される行動を起こすとは予想もできないことだった。それぞれの問題を同列に論じるわけにはいかないが、任命権者である安倍晋三首相の責任も問われるべきである。更に国民の素直な気持ちからすれば、女性閣僚たちはもう少し国民と接し、歴史を学び、世間を知り、国民目線で常識的に自重した行動を取って欲しいものだと願わずにはいられない。

 これでは女性の活躍をサポートするという安倍内閣のメッキも剥げ、折角のキャッチフレーズが看板倒れになる。

2014年10月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2713.2014年10月17日(金) 特定秘密保護法は必要か?

 駒澤大学講座で菱山郁朗講師が「戦争と新聞メディア」と題して講義をされたが、戦争と新聞の関係、及びそれらの影響のひとつの実例として、新聞が日清、日露戦争について書きたてると販売数が急激に伸びたという統計実数を述べられた。日露戦争前に比べて戦後の各紙は、その販売数を3倍にも伸ばした。その一方で「萬朝報」が非戦論を展開すると「萬朝報」の販売数は大きく落ちた。黒岩涙香が起こした「萬朝報」社内で非戦論の論陣を張った中心人物が、クリスチャン内村鑑三だった。

 ところが、そんな本質的なことよりも私自身今日初めて知り驚いた事実は、その「萬朝報」の読み方が「マンチョウホウ」ではなく、考えてもいなかった「ヨロズチョウホウ」だということである。高校時代日本史で「マンチョウホウ」と教えられて以来、今日までずっとそれ以外の呼び方は知らなかった。確かゼミの教授も「マンチョウホウ」と言っておられたように思う。他にも疑問を持った受講者もいたが、菱山講師が以前勤めておられたテレビ局では、その呼び方が通例となっていたという。因みにネットで調べると確かに「ヨロズチョウホウ」が正しいようで、その名の謂われも「よろず重宝」の洒落から来たというから、創刊当時から「ヨロズチョウホウ」だったと推察できるが、それならどうして学校で間違えと言われる「マンチョウホウ」と教えたのだろうか。今の日本史では果たしてどう呼んでいるのか。今日の講義を聴かなければ、歴史考古学者になるつもりの来世でもこのまま「マンチョウホウ」と読み続けているだろう。その意味では菱山講師に感謝である。考えてみるとこんなていたらくでは学校教育も随分好い加減だと思う。これに似たケースは他にはないだろうか。

 さて、14日に「特定秘密保護法」法案が国会を通過して、12月10日から施行されることになった。防衛、外交、スパイ活動防止、テロ防止など55項目に亘る国家の安全保障に関する機密情報を漏らしたら、それを漏らした特定秘密を扱う公務員や一部の民間業者が最長で懲役10年の刑に処せられる。戦前のような国家の監視が始まるわけだ。それほど機密事項の漏洩が国家の安全を脅かすと考えられる時代になったのかと思うとぞっとする。

 そんな折も折、沖縄の普天間飛行場の使用期限が日米両政府でその言い分が食い違うという事実が明らかになった。11月の沖縄県知事選を前に仲井真知事が5年以内の普天間運用停止を政府に求め、菅官房長官が先月2019年2月以降の運用を停止することを知事に回答した。然るにアメリカ国防総省は日本政府から正式な要請はまったくないと冷たい反応である。事実は一体どうなのか。菅長官はきちんと答えるべきだし、どうしてこんな大事なことが両国で言うことが違うのだろうか。これは政府の言うことが信じられないということではないだろうか。こんな誠意のない杜撰な対応で、秘密を守ることなんてできるのだろうか。

2014年10月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2712.2014年10月16日(木) 御嶽山の行方不明者捜索を中止

 御嶽山の行方不明者の捜索活動は雪の降り始めた中でも続けられてきた。今まで火山灰や強い火山ガスの中で行われていた作業だったが、これからは雪とも闘わなければならないと思った矢先の今日、捜索本部は断腸の思いで今年の捜索を中止して、来春再開することを決断した。山頂周辺の環境は日に日に悪化して捜索隊も遺族へ何とか遺体を見つけたいと願っていたが、二次災害の危険もあり、苦渋の決断をせざるを得なかった。56人の犠牲者の他にまだ7人の行方不明者がいるが、その不明者を残したまま作業を中断しなければならない消防、警察、自衛隊ら捜索に当たる人たちの心中には複雑なものがあったと思う。

 昨年の今日は伊豆大島で大雨による土砂災害により36名の犠牲者を出し、今も3名の行方不明者がいる。今日町ではしめやかに犠牲者の霊を慰める合同慰霊祭が行われた。昨年の昨日15日はゼミの仲間とともに、ベオグラードの山崎洋さんと車でご両親のお墓参りに雨の中を富士霊園に行き、その後箱根の彫刻の森美術館へ行った。しかし、その帰途猛烈な雨にやられて東名高速道を往生しながら帰ってきたことを思い出す。

 日本は運命的に自然災害に襲われる宿命を背負わされている。地形的にも火山列島と言われて、例えどこにいようと、いつ、いかなる時でも災害に襲われるか分からない。従ってできることなら危険に近づかない、或いは危険性のある行為を極力抑止し、環境を破壊しない行為や事象を造り上げることが求められている。

 その可能性のひとつである、再生エネルギー太陽光発電の普及を支援する固定価格買い取り制度自体に機能不全の恐れが出てきた。経産省がその事業に参入しようとする事業者を抑制する方向で検討することになったのである。天候の変化などで発電量が変わる太陽光が急に 増え過ぎると送電が不安定になり、停電などを起こしかねないためだという。こんな初歩的なことは制度を決める前に専門家が検討すれば分かりそうなものではないか。役所と関係者はどこまでノー天気なのか。これでは日本のエネルギー政策に力を貸そうとして事業に参入した人たちを愚弄したことにならないだろうか。これでは後に続く者がいなくなることを心配する。

 役所が役所なら、そのトップである大臣も好い気なものだ。小淵優子・経産相の後援会が東京で観劇した際、費用の相当割合を小淵事務所が負担したことが週刊誌で暴露された。これは明らかに公職選挙法に触れる問題である。困ったことには、大臣がこの杜撰な行為と違法そのものにあまりピンと来ていないことだ。新聞はもちろん、今日発売の「週刊新潮」は、「『小淵優子』経産相のデタラメすぎる『政治資金』」と早速大臣をやり玉に挙げている。今夜のテレビ朝日「報道ステーション」でもトップニュースで伝えている。国会でも説明責任を求められているので、いずれ近いうちに実情を説明するだろうが、経産大臣就任早々原発再稼働を匂わせる発言をしたり、小淵氏は大臣として少々資質に欠けるところがあるのではないだろうか。

2014年10月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2711.2014年10月15日(水) 怖いエボラ出血熱と「イスラム国」

 西アフリカで流行しているエボラ出血熱の感染が拡大してWHOを始めとして国際社会が効果的な手を打てないでいる。今では拡大のスピードが10倍速になり、今年中には世界で10万人が発症するのではないかと懸念されている。何と言っても的確な対症療法が見つからないのが、もどかしいし、現状では効く薬もないというのが救われないところだ。空気感染はしないというので、きちんとした防疫体制で何とか活路を開いてほしいものである。

 今日のニュースで驚愕させられたのは、今話題の「イスラム国」が「奴隷制度」を復活させるという倒錯的な強行命令を発令したことである。「イスラム国」自体が国家として国際社会から認知されたわけでもないし、国の中にきちんとした国家体制や法制度があるわけでもなく、外交権もなく住民を統治できるほどのしっかりしたベースもなく、暴力集団が巨大化したものとあまり変わるものでもない。そこに奴隷制度が布かれ、上部組織が戦闘隊員に女性や子どもを奴隷として供与し、人身売買を行っているというから前時代的であると批判する前に、こういう非人道的な行為がイスラム教では本当に当たり前のこととして受け入れられているのか問うてみたい。他のメディア報道によれば、「イスラム国」は最近めっきり力が衰えたタリバーンをも支配下に納めたという。よくもまぁ近代民主主義国家の時代にかくも乱暴な、人を人とも思わない掟のようなものがまかり通るものである。唖然とするしかない。

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2710.2014年10月14日(火) IT関連会社の理不尽

 今月下旬に2回、来月1回、12月に1回、年内に計4回の講義をお引き受けしている。世界遺産と拙著に関する講義なので、私も楽しみにしているところだが、思わぬ障害が見つかった。

 講義で使用するパワー・ポイント用USBに取り込んである画像が意の如くならないのだ。PC上の画面に今まであったサインも無くなっている。加えてアニメーションがうまくできない。止むを得ず、以前PC教室に通っていた時の講師波田野先生にお願いして今日自宅まで出張してもらった。

 本体のソフトWindowsXPを今年4月の期限切れを睨んで、昨年WindowsXPからWindows7に切り替えたせいであろうか、2,3日前から装置に不備が表れたことに気付いた。波田野講師によるとその通りで、ソフトをWindows7に対応できるようアップグレードしたソフトに変えるか、現状のソフトをWindows7で使えるよう自分で考えながら対応するしかない。

 今年の講義用には、工夫して以前作成したスライドに手を加えることによって凌ぎたいと思っている。それにしてもコンピューター関連会社は、やることがせこいと思う。機種をどんどんグレードアップして、ソフトを対応できなくさせて新たなソフトを購入させようとの発想とビジネスモデルである。日本人の商人魂ではとても考えられない。やはりPC関連商品は、日本ビジネスとは違うなとつくづく感じている。

 さて、今日小中陽太郎氏からメールで添付資料を送ってこられた。小中さんがいま取りかかったゾルゲ事件のプロローグとシンポジウムのレジュメである。特に、尾崎秀実の実弟秀樹から聞いた話を生々しく書いておられる。ゾルゲと尾崎秀実が処刑されて今年はちょうど70年になる。来月8日には関連のシンポジウムが開かれ、小中さんもパネリストのひとりとして名を連ねておられる。小中さんの添付には、ゾルゲの同志ヴケリッチ氏の遺児山崎洋さんと私との友人関係についても触れている。ゾルゲ事件は奥が深い。関係者に友人がいるのも私が興味を惹かれる理由だ。8日のシンポジウム前には、2日後拙著出版記念会に出席してくれる山崎さんを交えて小中さんとランチをともにすることにしている。小中さんがどんな本をお書きになるのか、密かに楽しみにしている。

2014年10月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2709.2014年10月13日(月) 再生エネルギーの活用を考えるべき。

 今日は朝から台風情報ばかり耳に入って来る。これほど日本列島を舐めるように通り抜ける台風も珍しいのではないか。近畿地方では被害を恐れてJR西日本が夕方近くなってすべての在来線の運行を中止するほどだった。夕食時には淡路島を直撃していた。その後NHKアナウンサーが揃って大阪の岸和田市に再上陸したと言っていたが、この場合「再上陸」と言うことはないのではないか。これでは岸和田に2度上陸したように誤解される。淡路島から海を渡り日本本土へ再び上陸したということではないか。それなら「上陸」しただけで良いと思う。

 ところで、プロ野球ではセ・パ両リーグの優勝が決まり、日本シリーズ出場への挑戦権を賭けてクライマックス・シリーズが行われている。昨日セ・リーグのファースト・シリーズで決着がついた。何と2位の阪神が3位の広島に延長12回の末、0-0で引き分けに終わり、前日1-0で先勝していた阪神がこのシリーズを制して、日本シリーズ進出を賭けてセ・リーグ今年の覇者である巨人との決選に臨むことになった。どうもこの決着は中途半端で安易に勝負を決めたきらいがある。ことはプロ野球日本一へ繋がる試合が引き分けで決まるとは、いかにルールとは申せ、少々イージーに過ぎないだろうか。

 もう少しじっくり決定戦をやったらどうだろうか。これではファンも納得し難いのではないか。日程的に窮屈過ぎるようだ。しかし、それは開幕前から分かっていた筈である。関係者は誰もそんなことにも気がつかないのだろうか。どうもプロ野球界は、重要度のウェイトの置き方が甘過ぎる。こうして日本シリーズの、否プロ野球の価値をどんどん落としている。結果的に回りまわって、自分たちにツケが回って来ることに気がつかないのだろうか。

 さて、御嶽山が噴火して日本列島の他の火山噴火が懸念され、原発稼働に対して大きな不安を掻きたてている。とても普通の神経では原発稼働なんておくびにも出せないものだが、小淵優子・経済産業大臣以下経産省官僚と電力会社が一体となって、再稼働のスイッチをいつ押すべきか虎視眈々とチャンスを待っている。

 そこで今朝の朝日社説を読むと、今年は冬夏とも「原発ゼロ」で済んだという。企業と一般家庭で節電に取り組んだ効果だという。為せば成るのだ。電力会社は「安定供給のために原発再稼働が不可欠」と考え燃料費の高騰が経営を圧迫しているとして値上げを検討しているようだが、あくまで原発にこだわる姿勢が経営環境の変化に対応していくために必要な改革にブレーキをかけていると指摘している。

 偶々今朝の日経紙には「再生エネルギー利用、日本は後進国」と、日本は豊かな自然と技術の活用がいまだ半ばであると手厳しく見ている。

 因みに再生可能エネルギーの比率は、日本は僅か4.1%でしかない。再生可能エネルギーは、石炭や石油などの化石燃料と違って地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)を排出せず、原子力のような巨大事故のリスクも少ない。トップのアイスランド89.8%、ノルウェー47.4%、スェーデン36.9%、フィンランド29.8%、スイス20.7%の上位5カ国に比べて相当遅れている。再生エネルギーを火力や原子力の補完手段にとどめず、次世代エネルギーの本命に位置付け、利用を拡大すべきであると提言している。

 自分たちの利益ばかりを考えている政治家やお役人ももっと目を見開いて、国家国民のことを考えるべきであろう。

2014年10月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com