2638.2014年8月3日(日) 一日も早く江戸城天守閣再建を

 一昨日の朝日夕刊一面に四段抜き、写真入りで「江戸城天守閣・再建の夢」と題して、私も所属する認定NPO法人「江戸城天守を再建する会」の活動と、小竹直隆理事長のコメントがかなり詳細に解説掲載されていた。

 天守閣の再建は、創建時と同じ木造により現存する石垣の上に高さ59mの5階建て城郭を建設する構想である。幸い正確な図面が残されており、これに基づいて広島大学三浦正幸教授がCGで当時の姿を再現した。そのビデオは私も2度ばかり拝見した。再建に掛かる概算費用は実に350億円と考えられているが、大阪城や名古屋城天守閣が一般の寄付で再建された例もあり、東京の、また日本の観光資源として東京駅に近いその立地の良さも生かせれば、一般や企業からの寄付金も期待できるので建設費用を賄うのはそんなに難しいとは思えない。それより何よりその経済効果は抜群だと思う。

 問題は、建設予定地が皇居敷地内にあり頭の堅い宮内庁がすんなり建設を認めてくれるかどうかということと、天守閣が建てられる石垣が文化庁の指定で国の特別史跡であることである。特に宮内庁は天皇一家がお住まいになる皇居内に新しい建造物を建てるということに対して、ちょっと神経質になっているようだ。ただ、会としては徐々にではあるが、すでに政治的な手も打っており、再建賛成の超党派議員連盟設立の動きもあるという。

 日ごろよりその献身的な活動に敬服している小竹理事長に昨夜早速激励のメールを送った。小竹氏から「朝日新聞夕刊記事について、丁重なメッセージを戴き、有難うございます。江戸城天守再建運動を、単なる夢物語に終わらせたくはない・・何としても天守再建を軌道に乗せようと努力して来たことが、漸く、こうした形で、世間に認められつつあるのかな・・と感じているところです。しかし、これも小竹一個人の問題ではなく、3700会員ひとり一人の熱意の賜物です。このテーマに関心を持ち、賛同して下さるすべての方々への感謝の気持ちで、これからも頑張って行きたいと思いを新たにしているところです。激励のメッセージ、有難うございました」と丁重な返信をいただいた。献身的に頑張っている理事長に引き比べて、私自身曾祖父が江戸城詰めの武士だった子孫のひとりとして微力ながら協力を心がけているが、中々思うように動きが取れない。ほんの僅かではあるが、何とか近刊拙著「南太平洋の剛腕投手」に本会の活動について触れたところである。

 ついては、皇室に無関係の余所物、或いは余所者の箱物を皇居の敷地内に建てることについて、宮内庁職員の中には、強い拒絶反応があると聞く。まるで自分たちの土地だと信じ、それを汚されるとでも思っている節があるようだ。これこそ狭量な閉鎖性と権威志向の顕れであり、反って皇室の発展にはそぐわない。

 それなら実際天守台の目の前に得体の知れないカラフルでサイケデリックな外観の建物が目につくが、あんな下品な建物こそその周囲の環境にマッチしない。これは内部の宮内庁雅楽部か、その関係の建物と聞いた。こんな相応しくない建物より、大所高所から見て相応しいと思って問題がなければ、お城の天守閣を眺める方がよほど自然であり、筋が通っている。ましてや400年前にここに存在していた建造物で、日本の伝統文化の一助になる歴史的建造物を再建することでもあり、天守閣の再建はまったく問題ないと思うのだが・・・。

2014年8月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2637.2014年8月2日(土) 中国共産党の「七不講」

 中国共産党政府が国民の不満の暴発を恐れ、徹底的に言論弾圧を繰り返していることはいくら中国政府がひた隠しにしようとも国際的には周知の事実であり、今後もよほどのことでもない限り、当分の間中国はこのまま非民主化の道を歩んで行くものと思われる。

 中国に慕容雪村(ムーロン・シュエツン)氏という若い作家がいる。朝日新聞によれば、その慕容氏が、権力を一手に握った共産党が統治の危機を感じているからだとずばりその理由を指摘している。そのやり方は、国外からも疑念のまなざしで見られているが、共産党が大学で話してはならない7つのアイテムとして禁じている「七不講」というものがあるそうだ。「人権などの普遍的価値」「報道の自由」「市民社会」「市民の権利」「共産党の歴史的過ち」「司法の独立」「特権的資産階級」である。自由の学府であるべき大学で、最も講義すべき課題である。

 これでは、中国の大学でいくら学んでも自由とか、民主主義についてその何たるかをまったく知らないまま4年間を過ごすことになり、学士の資格はないと言える。ひとつひとつ項目を見ていると、「人権などの普遍的価値」「報道の自由」「司法の独立」などは民主国家では当たり前のことであり、政府の意向を酌んだ裁判では、信じがたい判断が下されることが当然のように受け取られている。三権分立なんて言葉は中国では死語なのだ。

 大学で批判精神を学ぶことを禁じるとは、中国共産党という組織は大学の本質というか、大学というものがまったく分かっていない。唯々諾々と上から言われたことを忠実に実行するだけで、思考力を欠いたなまくら学生だけを養成するところだと勘違いしているようだ。亡くなったゼミの恩師は、常に物事を批判的な視点から見るようにと口酸っぱく言っていたが、我々の学生時代に共産中国に理解を示していた恩師も今なら追放されようというものだ。

 中国共産党政権の学生への囲い込み抑圧もさることながら、学生たちももう少し団結して言論の自由を発揮して、政府にひと泡吹かせることはできないものだろうか。

 さて、今夕千葉市内で幕張小学校のクラス会に参加した。早や小学校を卒業して63年。すでに黄泉の国へ旅立った同級生も多い。今日もともに市川学園へ進学した野口くんが癌で亡くなったとの訃報を聞いた。離れて住んでいるので、普段あまり会う機会がないせいだろうか、特別親しく突っ込んで話合うようなことはない。話題もやはり大学時代の仲間に比べるとバライエティに欠け、共通性がないような気がする。でも顔を見ているだけで、ほのぼのとした懐かしい気持ちになるものだ。これが幼馴染ということなのだろうか。お互い元気で機会さえあれば、今後もこういうクラス会には出続けたいと思っている。

2014年8月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2636.2014年8月1日(金) 人間ドックを受診する。

 朝の満員通勤電車に揺られて信濃町の慶應病院へ向かった。2年前の今日予防医療センター(人間ドック)がオープンしてから、この日に人間ドックで身体の健康状態をチェックしてもらっている。

 昨日、一昨日ともに糖尿病の数値が良かったので、気分を良くして出かけた。久しぶりに混雑した電車内で感じたのは、想像通り狭いスペースの中でも乗客は必死になってスマホを駆使している今様通勤風景だった。

 このように周囲が目に入らないような有様では、昨日偶々近所でスマホに夢中になりながら自転車に乗った若い女性に体当たりされたのも何となく頷ける。その時は強い調子でその女性を怒鳴りつけた。

 さて、慶應の人間ドックは3年連続になるが、どの患部を特別に診てもらうのかということをあまり考えることもなく普通仕様と特別仕様でお願いしている。昨年は腸を調べてもらった方がよいとの内科医のアドバイスを受けて特別仕様で検査してもらったところ格別支障はなかった。

 今年は普通仕様でやってみたところ、内視鏡で膵臓にちょっと気になるところがあるので、放置しておいても格別問題はないと思うが、どうするかと言うので、綿密に調べて欲しいと申し述べて1週間後に検査してもらうことになった。そのうえ、昨年の検査の際大腸にポリープが少し見られるので、これを除去するか、考えなさいと言われていたがそのままにしていたので、これも2週間後に除去してもらうことにした。これで今日以降検査のために2度、その報告を伺うために1度、予防医療センターを訪れることになった。

 昨日日本人の寿命がまた延びたと公表されたが、それは最近の医学の進歩により高齢者の癌、心臓病、脳梗塞などの死亡者が大きく減ったからだとコメントされていた。その病気例は私のケースでは認められないが、医学の進歩に期待して、まだまだやりたいことをやるために長生きしたいものである。

2014年8月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2635.2014年7月31日(木) 原発の現場は困っている。

 昨日栃木県塩谷町が、福島原発から排出された汚染ゴミ最終処分場候補地に指定されたことに対する町の反発と反対で、政府の思惑通り事態が収まるのか予断を許されない。福島原発事故発生に関して、当時の東京電力経営陣に責任がないと東京地検が彼らを不起訴処分としたことに対して、検察審査会は今日起訴相当だとする議決書を公表した。今後起訴するかどうかの判断は地検が決める。

 この一件を見ていてもあまり派手には報じられないが、目に見えないところでじわじわ締め付けるような形で、原発後遺症が蔓延りつつあるように思える。現状では福島原発事故は全く収束されておらず、この先解決までどれだけの時間とエネルギーを必要とするのか見当もつかない。

 今日も風力発電の展示会に顔を見せた、小泉純一郎元首相と細川護煕元首相がともに安倍政権の原子力政策を手厳しく批判していた。

 どうして今の政治家はとことん議論を交わすことを避けようとするのか。自分の言動に自信がないことや、手抜きをしているとしか思えない。これだけ世間で再稼働に不安を感じている国民が多いのにも拘わらず、「原発稼働ありき」の空気の下で原子力規制委員会の新基準に合格さえすれば、安全と判断しているようだ。田中俊一・規制委員会委員長自身新基準に合格したからといっても、安全性を確実に担保するものではなく、絶対安全ということを確約しているわけではないと語っている。ところが、政府は安全が保障されたとの一方的な理解の下に、事態をどんどん進めているようだ。

 いずれにしてもこと原発再稼働については、何もかも政府に拙速のそしりは免れない。

 さて、明日人間ドック検査を受けるが、今晩のテレビ・ニュースで知ったが、日本人の寿命は年々延びているが、ついに男性の平均寿命が80歳台に乗った。男性が80.21歳、女性が86.61歳となった。コメンテーターが、60歳で定年を迎えた時どう老後を過ごすかという考え方から、定年を迎えてどう第二の人生を送るかという視点に立つべきであると言っていた。こういう考えも一考に値する。

2014年7月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2634.2014年7月30日(水) 心配だった糖尿病は良くなりつつある。

 2カ月ぶりに国立東京医療センターで糖尿病の検査と経過の変化を診てもらった。うすうす数値は向上しているのではないかと期待していた通り、4月の初診以来3度目の検査で、執行猶予付きの自由解放という結果に相なった。今後は普段定期的に通っている森内科で時々検査をしてもらうことと、数値が良くなったように食事と適度の運動に気をつけるよう医師からアドバイスされた。

 では数値はどうなったかと言えば、血糖値は113で、ヘモグロビンHaA1cが6.2だった。特に、後者が3月に7.6にまで上がり、国立病院で検査を受ける羽目になったことを考えれば驚くほどの回復ぶりだ。まだ完全に回復したというわけではないが、2011年11月に6.1を記録して以来の低数値で、今後「6」以下に抑えるよう食事、運動面で気をつけていこうと思っている。明日は森内科に報告に、明後日には慶応病院で人間ドックを受診するので、この結果も慶應の医師に話したいと考えている。

 さて、今朝現代書館から拙著の表紙と帯のデザインをメールで送って来た。想像していなかったようなデザインであるが、「餅は餅屋」の格言通り、よく見ているとデザインには私らが考えつかないような発想とアピールが盛られている。段々気に入ってきて、直ぐに現代書館に素晴らしいデザインと高評価のサインを送ったところだ。

 昨日の本ブログに書いた中国の周永康・前政治局常務委員の追い落としについて、各日刊紙が大きくコメントを載せている。中国共産党のトップ層に座った要人には、その地位を去った後に仮に不正が見つかっても、これを追及しないという申し合わせのようなものがあったと聞く。それを敢えて破ってまでしても周氏を訴追するに至ったのは、あまりにも上層部の汚職が酷く、国民からの不満が大きく、それをそのまま放置しておけない事情があったようだ。周氏には1兆5千億円の不正蓄財があったという。習近平・国家主席としては、これによって国民の不満を晴らすことにはなるが、同時に上層部幹部から不満も抱えることになった。権力闘争の激しい党内部の一種の権力闘争である。

 しかし、一昨日新疆ウィグル地区で起きた暴動は、共産党政権の少数民族、新疆ウィグル族への差別と弾圧に対する反発であり、こんな圧政を続けていてはどこからも賛同を得られない。少数民族への弾圧がいずれ燎原の野火の如く広がり、内戦へと拡大の恐れなしとしない。中国へ「ジハード(聖戦)」の種火が灯ったら、いかに軍国主義中国だとしても、これを押さえつけることは容易ではあるまい。

 ところで、広島へ原爆投下した「エノラ・ゲイ」搭乗員の最後の人物が93歳で亡くなった。いままで随分聞かされてきた搭乗員たちの「原爆投下が戦争終結につながり、間違っていたとは思わない」「原爆は長い目で見て多くの命を救った」「戦争や原爆では、何も決着しない。個人的には原爆は存在すべきではないと考えている」などという発言は被爆国日本では評価されなかったが、それでも最後の発言は別にしてもそれらはそれなりに理解されている。

 今から30~40年前に厚生省戦没者遺骨収集事業に関わっていた頃、度々テニアン島へ渡ったが、小さなテニアン空港滑走路の端に原爆投下のため爆撃機がこの空港から広島へ飛び立ったと書かれた石碑が建っていた。これを見てこんな小さな島のジェット機が離着陸できない小さな飛行場から飛び立った爆撃機が、20世紀最大の災禍をもたらしたのかと感慨無量の思いに至ったものだ。あの時から日本でも多くの被爆者が亡くなられた。原発再稼働の動きを見ていると、原爆同様に時が経過すれば、その恐ろしさを知る人が段々いなくなり、実感として怖さを感じる人がいなくなって軽薄に反対から賛成へ向いていくのだ。

 今日政府は汚染ゴミ最終処分場候補地として、栃木県塩谷町の国有林を選んだとして環境省井上信治副大臣が塩谷町長に説明に向かったが、町長と町民の拒絶反応は激しくまったく結論は出なかった。政府側には川内原発の新基準クリアから再稼働へ向けた動きを加速させようとの気持ちがある。しかし、国民の原発反対の声は圧倒的である。それを無視するのは、やはり時間が経過して行くに連れ、原発の恐怖がマヒしているからではないか。感覚のマヒほど怖いものはない。

2014年7月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2633.2014年7月29日(火) 自由を締め付ける中国帝国主義

 先日日本ペンクラブ事務局から唐突に私に宛てたFAXが届いているが、送ってもよいかとお尋ねがあった。誰から送られてきたものかと問うたら、元早稲田出版の大塚靖敏氏からだというので、回送してもらった。その後大塚氏と連絡を取り今日5年ぶりに新宿のハイアット・リージェンシーでランチをともにした。

 大塚氏には前著「停年オヤジの海外武者修行」上梓に当たり、制作過程で散々お世話になった。どういう事情があったのか知らないが、その後早稲田出版を辞められ、今では小さな映画配給会社のプロデューサーを務めておられる。一見して分からないが、一時鬱になり、奥様とも別れたと辛い胸中を話してくれた。拙著出版の際は、率直に打ち合わせをしてお互いに納得して本を作り上げることができた。気のせいか、以前ほど元気が表に感じられなかったのが気になったが、来月公開する自主映画「Marching-明日へ- 」の試写会を観賞してみて、気に入ったらチケットを買ってほしいということだった。できることなら、力になってあげたい。

 今中国では各方面で自由な活動への規制が厳しくなり、習近平・国家主席による締め付けが激しくなり民主化は益々遠のいている。かつて政治局幹部として序列9位だった周永康・前常務委員が、腐敗摘発を理由に活動を停止させられ取り調べを受けているという。習近平体制になって監視が強化され、締め付けが一層厳しくなっている。そこへ今月になって一人の新聞記者の自殺が波紋を呼んでいる。指導者の名前を書き間違えたことから内部で批判を受け、それに悩んだ末の自殺と言われている。それ以前にも習近平・国家主席の名前を1文字間違えたことで2人の編集者が停職処分になった。

 現在の習体制になってからメディア規制は強まるばかりで、全国の記者25万人に初めて記者免許更新試験を実施して、合格しないと記者証は発行されない。加えて記者証を発行する際に、記者との間で秘密保持を徹底するための情報保秘協定を結ぶことを義務付けた。これで優秀な記者ほど途中で辞めてしまうケースが後を絶たないと言われる。

 中国は益々秘密性を押し付ける帝国主義化を推し進めている。これで世界の大国と呼べるのだろうか。

2014年7月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2632.2014年7月28日(月) 第1次世界大戦勃発から100年

 第1次世界大戦が勃発してから今年100年になるが、巷間言われているように戦争の引き金を引いたのは、オーストリア皇太子がサラエボでセルビアの一青年に暗殺された事件がその発端とされている。その事件が起きたのは1914年6月28日だった。だが、実際にオーストリアがセルビアに対して宣戦布告をしたのは、その1ヶ月後の今日7月28日だった。つまり第1次大戦は100年前の今日戦火が切られたことになる。

 このところ理解に苦しむような多種多様な事件が頻発している。昨日は長崎県佐世保市の県立高校1年生の女生徒が、同じ1年生の女生徒に首と左手首を切り落とされる残忍な手口で殺された。昔はこんな残忍な事件はそれほどなかったように思うが、最近は眉を顰めるようなおぞましい事件が多い。

 その点スポーツにはあまり嫌な事件は起きない。昨日千秋楽となった大相撲名古屋場所では、横綱白鵬がややよろめきながらも30回目の優勝を飾り、大鵬、千代の富士に次ぐ、最多優勝記録史上3位を誇ることになった。それにしても日本人力士の優勝者はもう8年以上も出ていない。国技も危うくなってきたものである。がんばれ!日本人力士!

 一方、今全国各地で高校野球地方予選がたけなわであるが、京都大会では一昨日一時在学した平安中の付属校・龍谷大平安高が大差で優勝を決めた。甲子園出場は春、夏合せて71回目である。春の選抜に優勝しているので、今年は春夏連覇と夏の大会4度目の栄冠を目指してもらいたい。

 昨日の地方大会では劇的な勝利で甲子園のキップを獲得した高校がある。石川県予選決勝で常連の星稜高は9回表まで8-0と追い込まれ敗色濃厚だったが、追い詰められた9回裏の攻撃で乾坤一擲一挙9点を挙げ、29年ぶりの出場を狙っていた小松大谷高に9x-8の逆転勝ちで、堂々と甲子園出場を決めた。こんな非現実的な逆転勝利は、理論上はあり得るが、ファイナル・イニングまでたったの2安打に抑え込まれていたチームが一挙に9点も獲得して、試合をひっくり返してしまうドラマチックな結末は今まで聞いたことがない。これだからひたむきな高校野球は止められない。

 さて、そんな若者たちの精一杯の真っ向勝負に反して、何とも後ろめたいすっぱ抜き記事には唖然とするばかりである。かねてより政治家と財界の金の結びつきは裏で語られていたが、今朝の朝日第1面に取り上げられた、関西電力が歴代首相に毎年2千万円を献金していたドデカイ話には驚くではないか。

 同社元副社長で長年秘書を務めていた内藤千百里氏が献金の事実を朝日記者へ明らかにしたのである。よほどの覚悟だったであろう。すでに91歳で、このまま冥界に事実を持って行きこの世から葬り去ったのでは悔いが残ると考えたのか、敢えて秘事を語り伝えた。現金を受け取った7人の元首相のうち、中曽根元首相を除いて全員がすでに黄泉の国へ旅立った。火の粉を降り被る恐れのあることでもあり、故人の関係者からは今更受け取ったという証言は得られない。刑事訴追されることも、証拠や証言も得られる可能性もなく、公表の事実だけが後世へ伝えられることになる。

 やはりこれは電力会社のような国策会社のやり方として、政界との強い結びつきがあったことを伺わせる事実である。この業界には普通の競争原理ではなく、隠れた場所で政界への影響力が駆使され、効果を上げる別のスィッチがあったことは予想されていたことである。

 こうなると、これからの原発政策の歩む方向はほぼ予測できる。今の体制と組織ではもうどうにもならないのではないか。原発稼働は政治家と電力会社との間の贈収賄で決まったようなものではないか。空しいことである。

2014年7月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2631.2014年7月27日(日) どうして原発を止められないのか。

 昨日は本当に暑かった。全国927観測地点のうち、猛暑日を記録したのは231地点で7月としては最多だったという。そのうち最高気温を記録したのは、滋賀県東近江市で実に38.8℃だった。今日も日中の雷鳴などの激しい気象変化もあって、昨日に負けずに暑かった。これから地球温暖化が進むに連れ、益々地球は暑くなるだろうから、その中で我々人類は目の前の灼熱地獄という敵に打ち克って行かなければならない。余計なエネルギーなんか使っている余裕はない。

 ところが、再稼働の動きを見せる原発に余計な心配とエネルギーを使わなければいけないようだ。先日川内原発が原子力規制委員会から新基準をクリアしたとのお墨付きを得られたことから、再稼働へ向けた動きが加速されるのではないかと危惧されている。そういう時に、薩摩川内市では今日原発立地から半径5㎞以内の住民4700人を対象にヨウ素剤を事前配布したとのニュースが流れた。放射能が漏れてきたら直ちに服用して甲状腺被ばくを防ぐ薬品である。どこの原発所在地周辺でもなかった、全国で初めての行為である。すぐにも放射能漏れがあるぞと言わんばかりではないか。随分無神経なことをやってくれるものである。とにかく原発反対派はもちろん、賛成派だって当然ながら放射能漏れが怖くて仕方がないのである。

 わが国の原発による発電は、東日本大震災前は全電力のうち32%だった。それが今ではほぼ0%に近い。世界で最も原発に依存しているのはフランスの73.7%である。フランスには地震もほとんどなく、火山もない。国民のほとんどが原発安全神話を信じているそのフランスで、今事故の際の避難計画が問題になり、その実施対策に頭を痛めている。ビュジェ原発近くで脱原発運動をやっている人は「重大な事故が起きれば大混乱は間違いない。避難計画が現実味に乏しいなら、原発を止めるのが筋」と主張する。原発にどっぷり浸かっているフランス人にして、その危険性に背を向けていられないのだ。

 それが日本では、地震、津波、火山噴火、台風と自然の危険の真っただ中にいることは疑う余地もない。日本の国土は年がら年中危険に晒されているのだ。危険極まりない。この危険な陸地に住む日本人にとっては、安全性の観点から危険な原発の稼働は常識的に考えたら考えられない。原発はこれまで費用面から安いコストをPRしてきたが、今では誰もそんなことは信用しない。福島第一原発事故を未だに解決、収束できず、数々の関連事故の発生のため後から後へと湯水の如く税金を注ぎ込んで高い費用のかかる原発を維持することに国を挙げて余念がない有様である。だが、日本では確かに火力電源用に原油の輸入が増えて経費は重なっているが、放射能漏れの危険はなくなるどころか増す一方なのである。金はかかるが、廃炉へ持ち込めば、確実に放射能の危険からは解放されるし、原発のゴミ問題にもさよならを告げることができるのだ。

 しかも、国民の半数以上が原発再稼働に反対している。この現状がありながら、どうして日本は思い切って原発を止めることができないのだろうか。一部の人間の金と利己主義とおもいやりのなさが、原発再稼働の動きに拍車をかけているのではないだろうか。

2014年7月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2630.2014年7月26日(土) 国外に、国内にもトラブル

 パレスチナ・ガザ地区の戦闘は日に日に激しさを増し、すでにパレスチナ側に900人を超える死者が出て、取り敢えずイスラエルとの間で12時間停戦が実現した。アメリカの1週間停戦要求案に対してイスラエルは拒否した。イスラエルに言わせれば、物資や食糧の搬入などの人道支援のために12時間の一時休戦で充分としている。今後どういう経緯を辿って休戦へ行き着くのか予測はできない。ガザ地区を支配するイスラム武装組織ハマスとイスラエルが衝突を繰り返し、その都度仲介に乗り出す「世界の警察官」アメリカの影響力が効果を上げないのは、アメリカ自身のイスラエル寄りのダブルスタンダードのせいである。

 イスラム組織の中でも今ではパレスチナ自治国家として広く認められているのがファタハを中心とする組織で、これはガザとは距離的にも離れたヨルダン川西岸のベツレヘムに本部がある。一昨年エルサレムから車でベツレヘムに入った時、緊張感を覚えたが、そこには銃弾の匂いはしなかった。だが、戦争と平和は紙一重の背中合わせで、平和がいつ戦争に転じるかまったく予測もできない。私自身第三次中東戦争直後にアンマンでヨルダン軍兵士に突然身柄拘束されたのも、当時アンマンが戒厳令下にあったにも拘わらず戦争の硝煙が感じられず、つい油断したからである。

 ウクライナの内戦状態もマレーシア航空機の撃墜事件が発生して、益々解決は遠のいている。しかし、確実に世界に紛争の種はまかれ、それが複雑化して解決を難しくしている。

 それは日本でも同じで、中韓両国との対立は一向に相互の歩み寄りが見られず、いつになったら中国や韓国との善隣友好関係が復活するのだろうか。

 そんな行き詰まった外交関係の一方で、外国人観光客の誘客のためにかねてより話題に挙がっていたカジノを政府が検討を始めたという。デメリットだらけで、常識人には悪評ふんぷんのギャンブルしか観光政策として考えられないのが短絡志向の国会議員の精いっぱいの知恵なのである。これをヤクザ紛いの国会議員が議員立法で一気にやってしまおうというのである。国民の間で充分賛意も得られず、広く議論が戦わされることもなく、静かに議員立法で密かに実行に移されようとしている。すでに候補地として、北海道、千葉、東京、横浜、大阪、長崎、宮崎、沖縄が挙がっている。治安面、ギャンブル依存症などのマイナス面への対策も描けぬ内に、ギャンブル好きの議員たちによって着々と布石を打たれているようだ。日本も政治が国民の声を聞かなくなり民主主義が死滅しつつある。恐ろしいことである。

2014年7月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2629.2014年7月25日(金) 日本社会も少しずつ劣化している。

 今日舛添要一東京都知事がソウルで韓国の朴槿恵大統領と会談した。日韓関係が冷却化して両国の首脳会談が行われなくなってからすでに久しい。安倍首相と朴大統領の会談なら両国の友好関係上大いに歓迎すべきであるが、首都首長との会談とは、韓国側にとってはちょっとスタンスを変えて様子見という感じである。韓国マスコミは大統領が日本に柔軟政策をとるのではないかと疑心暗鬼に陥った報道をしているようだ。舛添知事は安倍首相のメッセージを伝えたが、日本サイドにしても、相変わらず朴大統領が歴史認識問題と従軍慰安婦問題を頑なに譲らないと断言している以上、安倍首相との会談は、いくら都知事が媚びへつらってお願いしても見込みが立たないと思う。

 まったく外交というのは難しいとつくづく思う。

 難しいのは、外交ばかりではない。かねがね問題発言のあった作家でNHK経営委員の百他尚樹氏が、22日経営委員会で「ニュースウォッチ9」の大越キャスターの在日1世は強制連行されて苦労したとの主旨の発言に対して、異議を唱えた。個別番組への委員の干渉は放送法で禁じられている。またこの経営委員のパフォーマンスが物議を醸している。須藤春夫・法政大名誉教授によれば、「明白な放送法違反だ。経営委員は経営の基本方針に関わる事柄が仕事で、編集の独立性を尊重することが求められている。職責の自覚がなく、適性を疑う。任命した首相や同位した国会の責任も問われる」と厳しく批判している。

 これは、須藤教授が言うように、百田氏に適性がないということだ。そんなことが自分の好みで任命した安倍首相には分からない。朝日の今日の朝刊で大きく取り上げられ、日経夕刊でも追随した記事が掲載されている。どうして公平であるべき公共放送のNHKが、辞めさせることができないのか不思議である。

 国内では他にもおかしな事件が起きているが、国家の名誉とか、公平さを損なうようなことは為政者がしっかり管理すれば防げることである。日本社会が確実に劣化しているということだろうか。

2014年7月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com