998.2010年2月5日(金) 今日の大きな話題は昨日と同じ、小沢&朝青龍

 予想していた通り、今日の朝刊は2大トピックスで埋め尽くされている。小沢民主党幹事長不起訴問題と横綱朝青龍の引退である。小沢問題ではどうして検察は起訴に持ち込めなかったのか、どうもよく分からない。3人の元秘書が逮捕され、彼らが収支報告書にウソの記載をしたと彼ら自身が語っている。金の出入りや還流も甚だしいらしく、常識的に考えると怪しくない金ならどうしてそう複雑な出し入れをする必要があるのか。小沢氏個人の資金だったという土地購入代金にしても、その4億円の現金も父の佐重喜氏から相続したもので金庫内にタンス預金していたそうだが、これも一般人の感覚ではとても考えられない。秘書は受け取っていないと言うが、中堅ゼネコン幹部は秘書に金を渡したと言う。ここまで辿り着いていながら、止めを刺せない。これで、ひとまず捜査は終わりというのでは、どうもすっきりしないし、小沢氏にまつわる資金疑惑はいつまでも解消されない。道義的責任だってあるだろう。

 もうひとつの話題である朝青龍については、惜しいという声も随分聞かれる。それはそうだろう。直近の1月場所で幕内最高優勝を勝ち取ったばかりだから、現時点では相撲界の最高実力者ということになる。その実力者を身から出た錆とは言え、協会が追放するように辞めさせたと受け取られたことで、一部の朝青龍ファンから異論・反論が出てくる可能性もある。

 すでに、朝青龍は故郷・モンゴルでは国民的英雄とされているだけに「無理やり引退させられた」背景には、日本の国技である相撲界がモンゴル勢にやられっ放しでメンツをつぶされたから、難癖をつけて辞めさせたと受け取られている節もある。実際当事者・朝青龍の父親はそう見ているらしい。他にも日本人でそう思っている人もいるらしいから、そこはきちんと分かってもらえるよう説明しなければいけないのではないかと思う。さもないと噂ばかりで日本とモンゴルの友好関係も損ないかねない。

 午後浜松町にあるTEIセミナー会社で担当者と今月及び来月の「図解塾」セミナーで使用するテキストについて話しあった。今まで福島県と気仙沼広域連合の研修で使用していたマニュアルに、今回の特別講義「時事問題」と「会社(組織)の方針」に関する図解問題を加えた。私の担当する時事問題では「旧ユーゴスラヴィアの解体と複数国家成立の過程」と「子ども手当て」について、図解の講義をするつもりだ。少々気になっているのは、この会社のセミナー・ルームでは図解講義でいつも使用するオーバー・ヘッド・プロジェクター(OHP)の設備がないことだ。一応3月までのセミナーでは、OHPが使用出来ないとのことなので、ちょっと苦労するかも知れない。しかし、このシリーズが成功すれば、これからも「図解塾」を開催するチャンスが増えてくる。その時はOHPの採用を前向きに考えてくれるとの話だった。私自身も頑張らないと・・・。

 今日は世界的な株安となり、日経平均株価は一時300円も下がった。ヨーロッパの財政不安が強まったことが火種となり、アメリカからヨーロッパとアジアへ波及したものだ。ヨーロッパではこのところギリシャ、ポルトガル、スペインの信用不安が拡大しているが、根底にある財政難が深刻らしい。東証も株安、円高によって激しい値動きに振り回されている。相変わらず株式市場では良い話が聞かれない。

2010年2月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

997.2010年2月4日(木) 朝青龍去り、小沢一郎残る。

 立春というのに今日は特別に寒い。北海道の占冠村では零下34.4℃だった。

 小沢一郎・民主党幹事長が、政治資金規正法違反と世田谷区土地購入代金の出所について市民団体から刑事告発されていたが、今日3人の元秘書が起訴されたのに対して小沢氏自身は嫌疑不十分で起訴を見送られた。どうも納得が行かない。結局秘書が逮捕されても、代議士本人は身柄を拘束されないといういつものパターンで司直の手に落ちることはなかった。

 「疑わしきは罰せず」と考えられたのだろうか、あれほど怪しげな資金の出入れ、政治資金の虚偽記載、水谷建設や西松建設幹部の裏金献金証言、土地入手の資金源、等々マス・メディアの報道を見る限り、限りなく黒に近い灰色どころか、黒一色である。これでは大物政治家はいくら悪事をやってもお縄を頂戴することはないということになる。

 小沢氏は不起訴処分を聞いて通り一遍の記者会見をしたが、佐久間・東京地検特捜部長は、起訴に追い込めなかったことが無念と思ったのか、異例の1時間20分もの長時間の記者会見を行った。内容は明日の朝刊で詳らかにされるだろう。

 小沢氏は幹事長職をこのまま続けるそうだが、道義上の責任もあり、説明責任も果たしているとは言えず、どうしても後味の悪さが残る。

 さて、一般人を飲酒のうえで殴打した横綱朝青龍が今日引退を発表した。解雇、除名の厳しい裁定が出される前に自ら身を退いた方が傷は深くないと判断したのだろう。被害者と示談を成立させて事件性をもみ消そうとしたのだろうが、反って横綱を窮地に追い込んだ形になったようだ。朝青龍は元々トラブル・メーカーとして言動面で顰蹙を買うことが多く、度々警告処分も受けていた。家庭的には夫人を殴りつけて怪我をさせて別れ、6年前には高砂親方を殴り、2年前には巡業をサボって故郷モンゴルでサッカーをして、出場停止処分を食らっている。駄々っ子が大人になったような人間だった。それにしても惜しい関取だ。相撲の強さにおいては、7場所連続優勝を飾ったり、史上3番目の優勝回数を誇るほど抜きん出ていた。街でも引退を惜しむ声が強い。その一方であまりにも国技である相撲を舐めているとか、品格がなさ過ぎるとの声が上がっている。これほどお行儀の悪い横綱も初めてである。

 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」の気持ちが、頭の片隅に少しでもあれば、こういう不名誉なことで角界を去ることにはならなかったのではないだろうか。

 残る小沢と去る朝青龍の対照が象徴的である。

2010年2月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

996.2010年2月3日(水) トヨタの車が販売中止に

 朝日新聞朝刊の中国関係の記事に思わず笑ってしまった。列車の窓から乗り込む乗客を手助けした駅員の姿がユーモラスに写っている。中国では旧正月を故郷で迎える帰省ラッシュが始まり、どこの鉄道駅も乗客で溢れかえっているようだ。ふるっているのは、この一事を以って広東省東莞東駅の駅長が更迭されたことだ。ちょっとやり過ぎだと思うが、これが中国らしいところかも知れない。

 実は、大学2年時にアルペン・クラブの春の合宿で東北の名山飯豊山を縦走した時、乗換駅の郡山で列車から降りる際、つい若気の至りで窓から降りたところを、ちょうどプラットフォームにいた駅員に見つかって注意された。50年前に地方都市でやった蛮行が、今中国の一地方駅で行われている。懐かしいような気になり、ついにんまりしてしまった。

 トヨタのリコール問題がアメリカで大きな問題になっている。トヨタ自動車の欠陥車両のリコールの結果、トヨタは該当車両を一時販売中止することを決定した。アメリカのみならず、ヨーロッパや中国でもトヨタ車の欠陥車が見つかった。その数は1千万台近くに達するという。元々アメリカ国内で生産、販売されるトヨタ車は、すべての部品が日本国内で生産されたものではない。日米自動車交渉が暗礁に乗り上げた時、アメリカ国内にジャパン・バッシングが起こり、一部部品はアメリカ製品を使用することになり、今回問題になったアクセルとブレーキが偶々そのアメリカ製だった。ヨーロッパと中国で販売されているトヨタ車もアメリカ製部品を使用していたので、アメリカ同様リコール、即販売中止となったようである。

 今回の騒ぎを見ていると、アメリカの嫌らしさも目立つ。相手がダメージを浴びた弱みにつけこんでトヨタ車からGMなりフォードに買い換えた場合、割引するというベニスの商人的あこぎなセールス手法には、ちょっと呆れる。更にアメリカ連邦政府もトヨタに対して制裁金を課すとか、公聴会を開くとか報道されている。アメリカ人商道はもう少し紳士的だと思っていたが、自国の自動車産業が追い詰められている今日、背に腹は変えられず、一気に弱みを叩く行動に出る。アメリカン・パフォーマンスの本音は内向きではないかと思わざるを得ない。

 それにしても、しばらくアメリカの仕打ちと、対応するトヨタの対応から目が離せない。

2010年2月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

995.2010年2月2日(火) 横綱・朝青龍の今後は?

 昨晩遅くなって雪は益々深々と降り積もり窓の外を覗くと一面の雪景色だった。果たして今朝起きてみると久しぶりの銀世界となっていた。わが家の庭も雪を被って中々風情がある。特に日本庭園の松や楓に雪を冠すると一層日本的な風景になる。

 昨日日本相撲協会で理事選挙が行われ、過去の慣例に逆らって立候補した元横綱・貴乃花が予想を覆して当選した。一連の流れを見ていると昔ながらの古い体質が浮き彫りになる。相撲界では、内々の論理と根回しが当たり前のように考えられている。しかし、それに縛られていた相撲界も、あまりにも世間離れしたトラブルを頻発させて反発を買い、そろそろこれまでのやり方が通らなくなっていることに気づくべきである。

 最近の相撲界はスキャンダルのオンパレードで見苦しい限りである。今また大横綱と呼んでもよい朝青龍が、1月場所中に酒に酔って一般の人を傷つける暴力事件を引き起していたことが表沙汰になり、横綱にあるまじき行為として深刻な問題になっている。貴乃花新理事は早速朝青龍問題に対処することになる。

 貴乃花について言えば、相撲界の改革を表に立候補したが、具体的な言葉としては何も提起しておらず、他の9人の旧理事の間に入ってどれだけ思っていた通りの刷新や改革が出来るか未知数である。ましてや、「重圧を感じる」「武蔵川理事長の下で協力する」等の言葉からはおよそ「改革」のメッセージは伝わってこない。しかし、貴乃花の改革宣言がひとつのきっかけとなり、相撲界が目覚めて発展するようになれば、理事選挙に打って出て当選したことは、それなりの意義があるということかも知れない。

 一方朝青龍については、もう「引退」しかないと思う。今まで散々お灸をすえられていながら、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」を毎度繰り返している。懲りない人だから、いま仮に罪を許してもまた同じ過ちを繰り返すのではないか。

 明後日理事会が開催され、お沙汰が出る予定だ。わがままのし放題だった暴れん坊・横綱朝青龍もいよいよ年貢の納め時か。

 さて、夕方地下鉄湯島駅で知研・久恒理事長と八木会長と待ち合わせ、9日から始まるTEI社の「図解塾」の打ち合わせを行った。もうひとりの講師・中村さんは仕事の関係で来られなかった。凡その講義の流れとテキストの作成方について話し合い、福島県で使用していたテキストをベースに資料を抜き出して「図解塾」用テキストを作成し、TEI社へ持参してもう一度同社と付き合わせることにした。近日TEI社へ伺って詳細を詰めてこようと考えている。

 帰ってきたら昨日の留守電に続いて「選択」誌・湯浅編集長より回答書が届いていた。NHK番組に関する内容の正当性を訴えるものだった。回答を了としたが、この期に及んで迅速なコンタクトが必要だということが漸く分かったようだ。

2010年2月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

994.2010年2月1日(月) 「選択」誌と新編集長の対応

 昨日まで日経朝刊に連載されていた「私の履歴書」は、細川護煕・元首相が書いたものだったが、期待していた割には、それほど面白くなかった。あれだけの名門家系で親戚には、近衛元首相ら多くの有名人を輩出し、自身多くの人生経験を積まれた人の自叙伝としてはやや期待はずれだった。陶器などの趣味の話題や、表面的な政務の表現が多く、あまり本音や真意を書いてくれていないという印象を受けた。そう言えば、佳代子夫人の項もおざなりであまり詳しく紹介してくれなかった。夫人は高校の同級生だった「プーさん」こと上田くんの妹で、美人姉妹として鵠沼界隈では知る人ぞ知る存在だった。それだけに、上田家と鵠沼の印象や思い出をもう少し突っ込んだ形で書いて欲しかった。

 今日外出中に留守電で「選択」誌・湯浅次郎新編集長からメッセージが入っていた。30日に編集長へ宛てた手紙の返事である。NHK「プロフェッショナル・仕事の流儀」に出演中の脳科学者・茂木健一郎氏が脱税で東京国税局から追徴金を課せられた行為が、確信犯的であるにも拘わらず反省の素振りも見せず、そのまま公共放送に出演し続けるのは倫理的にもどうかと思っていた。ところが本人は一向に気にする様子もなく、平気でテレビに出演し続けていた。流石にNHKに視聴者から厳しい抗議が寄せられ、漸く番組降板となったと「選択」は報じた。しかし、年が明けても茂木氏は出演し続けていた。この点について、腑に落ちず誤報ではないかと15日に湯浅編集長にハガキで質問した。返事はまったくなく、ついに一昨日手紙で長々と論旨を説明して返事を書かない理由と茂木氏降板の真偽のほどを問い合わせた結果、今日の慌てた留守電となった。

 とりあえず回答をもらい茂木氏は3月一杯で降板と聞いたので、騒ぎ立てる気は毛頭ない。しかし、新任編集長の対応から察すると、やはり危なっかしいという気がした。半月前受け取ったハガキに返事を書かなかったことに対する詫びや理由を述べていない。茂木氏が3月に降板なら、そう書けばいい。記事は、すぐにも降板するようなニュアンスで書かれている。

 2007年にロシア大統領就任前のメドベージェフ氏の写真を取り違えた時の拙い対応に対する、私の指摘に対しても説明もない。とにかく2度も文書で質問したことに対して、たった1度の留守電で厄介な問い合わせを済ませてしまおうとする誠意が見られない編集長は、まだまだ未熟だと感じた次第である。

 昨日から今日の天候が冷え込むと聞いていたが、夕方になって雪になった。都心では昨年3月以来の降雪だそうである。今晩も降り続けるそうだから、明日は銀世界かも知れない。

2010年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

993.2010年1月31日(日) クレオパトラの妹アルシノエの遺骨が発掘された。

 今月号のJN紙にトルコのエフェソス古代遺跡にまつわるエッセイを寄稿した。そのエフェソスが、タイミングよく今朝のNHK・BSで放映された、エジプト特集「妹を憎んだクレオパトラ」という1時間半の歴史ドキュメンタリー番組の舞台となっていた。上空からの映像を含めて懐かしい古代遺跡の周辺情景を映し出してくれたが、実はエッセイでは、偶々この史実と逸話に富んだ広大な遺跡エフェソスが、なぜ「世界遺産」として登録されないのか私自身現地を訪れた印象から判断して理解出来ないと、他にも個人的に訪れたハトシェプスト葬祭殿(エジプト)、ペルガモン古代遺跡(トルコ)、ナクシェ・ロスタム(イラン)、クノッソス神殿(ギリシャ・クレタ島)とともに、世界遺産としてすぐ登録されるべきではないかと推薦した、5つの古代遺跡のひとつだったのである。

 今日の番組でまた新たな事実を知った。何とあのクレオパトラの妹・アルシノエの遺骨がエフェソスで発掘されたという。高い地位にあった人のものと想定されるエフェソスの墓から人骨が発掘され、科学的に分析した結果、アルシノエのものだと断定されたという興味深いロマンである。しかも発掘された人骨が歴史的検証と科学的分析により、アルシノエの遺骨に辿り着くプロセスが、極めてミステリアスで下手なドラマなぞとても太刀打ち出来ない。まさに「事実は小説より奇なり」である。

 トルコ各地には今でもギリシャ文明のポリスが数多く存在した形跡があり、ギリシャ建築の名残が散見されるが、エジプトとの因果関係はあまり伝えられていなかったような気がする。それがアルシノエは姉・クレオパトラとの対立とプトレマイオス王朝の存続を賭けた攻防から、クレオパトラの盟友アントニウスと対立するオクタビアヌスの統治するエフェソスへ追放され、そこでクレオパトラの計略により一命を絶たれるというスリリングで波乱万丈な人生を送った薄幸の女性へつながるストーリーとなる。

 冤罪事件で話題になったDNA鑑定でも科学的な実験や分析により、近年高い確率で血液のつながりを判定しているが、2,000年以上も前の史実を人骨に含まれる炭素の濃度と頭蓋骨の形、墓の八角形の屋根から推察するテクノロジーのレベルには驚くばかりである。エフェソスにある倒壊したエジプト建築石材と、王都アレキサンドリア海中に沈んだ古代エジプト様式のファロス灯台を関連づけ、発掘された人骨がアルシノエのものだと断定し、アルシノエの身長、容貌まで推量する科学技術は素晴らしいと思う反面、空想して夢に浸る世界観をつぶしてしまうような気持ちにさせられ、そこまでやらなくても良いのではないかという気持ちもある。

 しかし、いつも思うことだが、古代の見果てぬ夢に多少の史実を交えて空想することは、実に愉快なことである。

2010年1月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

992.2010年1月30日(土) 米中間に新たな火種か。

 昨日と今日の2日間配水管、白蟻対策、そして火災感知器取り付け工事等で自宅から外出できない。その間月刊誌「選択」の新任編集長に書状を書いていた。1月号の記事に誤解を呼ぶような間違いを発見したので、事実関係とその原因を問い合わせたものである。

 それはともかく、1月号に載った「選択」新任編集長の紹介文が奮っている。新編集長は「選択」出版㈱のオーナー社長のジュニアであるが、父親の紹介文が息子をほめちぎる親ばかぶり丸出しなのである。しかも、公器とも言える雑誌上に新編集長が大学を出て日本テレビ報道局でビデオ・ジャーナリストとして数々の賞を授与されたとか、著書が朝日に取り上げられたとか、或いは4年半のパリ駐在経験から65カ国以上の国々を訪問したとか、よくもまあこれだけ「愚息」を誉められるものだとオーナー社長の異常とも思える親ばかぶりには開いた口が塞がらない。テレビ屋と雑誌作りとはまったく別物だと思うのだが・・・。

 出版業界はこのところ下降線を辿り、雑誌が次々休刊、廃刊となる厳しい時代を迎えているが、そんなことは意に介さず、まるでノー天気なのである。この世襲編集長がどんな回答を送ってくれるか、別の意味で楽しみでもある。

 夕刊を見て驚いたが、アメリカが台湾に対して武器売却を決定した。米中関係が経済的に親密になりつつある中で、先般グーグルに対する中国政府の干渉が物議を醸した矢先だっただけに、中国外務省次官が即座に反応した。強烈な憤慨を表明し、両国の協力関係に深刻な悪影響を及ぼすと警告した。

 アメリカの言い分は、中国の急速な軍備増強に対して、中台間の軍事バランスを維持するために台湾への武器供与が不可欠と判断したというものである。しかし、少しは中国にも配慮して中国が警戒していたF16戦闘機の売却は見送られたようである。金額的に64億ドル(5,800億円相当)が、高いのか安いのか何とも言えないが、今回の武器売却問題は当分大きな話題を提供するだろう。

 発展途上の中国にとって、これまでは経済的発展を阻害されることはあまりなかった。それが本年中にアメリカに次ぐ世界第2の経済大国になると、今までのように世界がこれまで中国のペースでやっていたまま黙って見過ごしてくれるというわけにはいくまい。今後の中国は世界中の厳しい眼に晒されるようになるのではないか。

2010年1月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

991.2010年1月29日(金) 鳩山首相初の施政方針演説

 アメリカで昨日オバマ大統領が、初めて一般教書演説を行ったが、わが国でも今日鳩山由紀夫首相が就任後、初の施政方針演説を行った。内容にすべて目を通したわけではないが、「いのち」という言葉が24回使われたとか、演説時間51分は戦後2番目の長さだったとか冷やかし半分に揶揄されている。どうも野次も激しかったようだ。しかし、大切なことはその中身であり、それを実現する実行力である。

 面白いと思ったのは、昨年末にインドを訪問したせいだろうか、マハトマ・ガンジーの言葉を読み上げたことだ。私も知らなかったが、ガンジーの慰霊碑にはガンジーが言った「7つの社会的大罪」という戒めの言葉が刻まれているそうだ。

 因みに「7つの大罪」とは、

1.理念なき政治

2.労働なき富

3.良心なき快楽

4.人格なき教育

5.道徳なき商業

6.人間性なき科学

7.犠牲なき宗教

をいうそうである。

 なるほどと思うと同時に、どんな偉い人でもひとつぐらいこの大罪を犯しているのではないかと感じた。自民党のある有力国会議員のごときは、鳩山首相に対して「母親から労働なき富をもらっている首相が言っても説得力がない」と山葵の効いたきついコメントがあった。

 ところで自民党は党内規則で次の選挙から特例を除き、70歳以上の候補者を公認しないと決めている。ところが、前回の衆参議院選挙で落選した長老が、再び立候補したいと公認を求めて党本部へ公認申請を行っていた。今日自民党は原則通り70歳以上の候補者を公認しないと当事者に通達した。原則は原則として、決めた以上はルールを守り、みだりに壊すべきではないし、党幹部の判断は間違っていないと思う。インタビューの中で年齢的に次回公認がもらえそうもない長老議員が不平たらたらでわめき散らしていたが、良識を疑いたくなるほど低次元な発言には情けなくなった。

 しかし、案外筋が通っていると思ったのは、少子高齢化の時代に高齢者を何でもかんでも排除する傾向はいかがなものかとのつぶやきである。難しいことではあるが、わがままとか権力の乱用を除いて誰でも納得できるケースなら特例により、優秀な議員を失わないことも考えた方がよいと思う。実際一方的に年齢だけで締め出すのは、問題もあると思う。高齢者が使い物にならないとのイメージばかりが強まり、それが高齢者は社会の厄介者とのムードが広がりはしないかと少々心配になる。

2010年1月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

990.2010年1月28日(木) アメリカは景気低迷でもリーダーが頼りになる。

 就任2年目に入ったオバマ・米大統領が一般教書演説を行ったが、その最大の目玉は雇用創出と5年内の輸出倍増である。オバマ氏の支持率が1年前には70%近くあったが、医療保険改革の頓挫等で最近では50%前後にまで落ちている。更に、先日は追い討ちをかけるように、マサチューセッツ州の上院議員補欠選挙でも民主党の地盤でありながら共和党候補に敗れた。

 国家輸出戦略の中でオバマ氏はアジアとの貿易関係を強めると語ったが、具体的に日本との関係には触れなかった。例えば、改革を進める国として挙げたのは中国、ドイツ、インドで、具体的にこれらの国は数学や科学を重視し、インフラ整備も進めて、雇用創出に向けて代替エネルギーに投資していると言及した。今のところ日米間は、沖縄の普天間基地移設問題が霧の中にあり、加えてトヨタの欠陥車問題により、アメリカ市場では一時販売を中止する難題も起きており視界は見難い。オバマ氏の頭の中には、日本地図があったのか、或いはあったが、敢えて触れなかったのだろうか。

 アメリカ経済も回復の兆しが中々感じられないが、オバマ大統領のしたたかなリーダーシップは、その演説の力強さと巧いパフォーマンスによく表れている。鳩山首相の元気もなく自信もなさそうなスピーチに比べると、頼りになりそうなのはどうしたってオバマ氏の方だろう。

 今日国会では漸く今年度第2次補正予算案が通過した。7.2兆円の巨額である。景気刺激も良いが、もう少し財政のアンバランスを解決するスキームとスケジュールをはっきり打ち出して欲しいものである。道楽息子の無駄遣いのように、ただ金を注ぎ込んで現状打開を図るだけの予算執行では、いずれ国家財政も破綻してしまう。

 JAPAN NOW観光情報協会の企画会議に出席したが、今年協会で出版する観光書について報告がなされた。先日質した書名について相変わらず「観光事典」のままなので、これから検討することにして、現状ではペンディングのはずではないかと改めて質問し、書名から堅苦しい「事典」を削除する方がベターだと話した。これでまた書名の決定は先送りとなり、他にも「事典」を使うことに異議を唱える執筆者もいて、さらに検討することになった。前回の「知の現場」の時も、若い人たちとコミュニケートすることの難しさを味わったが、今回は年齢的な問題ではなく、「観光」と「書物の内容」に関する考え方の相違を感じたものである。

 取りあえず、私の担当する章「観光」について、見出しを拾い出して検討することになった。

2010年1月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

989.2010 年1月27日(水) 韓国の民青学連事件で日本人無罪

 ハイチの大地震による犠牲者の数は、その後増え続け国連関係者の発表では死者が15万人を超えたという。倒壊した建物の瓦礫の下に埋もれた死体がまだ相当数予想されるところから、犠牲者の数は20万人を超えるのではないかと懸念されている。ほんの僅かな時間にこれだけの貴重な生命が失われるわけだから、やはり普段から防災意識として、備えと万が一災害に襲われた時の脱出について知識を持っていなければいけないとつくづく思う。

 過日わが家の配水管と白蟻駆除の工事屋さんに、住宅用火災警報器の設置について見積もりの作成をお願いしたところ、6箇所の電池式ワイヤレス連動型住宅用火災報知器の取り付けと工事費を併せてざっと8万円だった。煙と熱を感知するシステムで、来年度から法律で設置が義務付けられるので、設置することにしたが、結局のところ住人の防災意識がしっかりしていないと、設備ばかり充実させたところで効果がないということになりかねないので、日頃からその点には気をつけようと思っている。

 それにしてもハイチの人たちの悲しみとこれからも続く苦難を思うと気の毒でならない。日本は遅れがちだったが、日本赤十字社の救護医療班に続いて自衛隊医療支援部隊が現地入りした。新たに道路片付けのためのPKO部隊も出発する予定だし、追加支援として義捐金60億円を提供することにしたので、国連や現地では高い評価を受けることになりほっとしたところである。

 一方で、地震発生とともに救援活動に一番乗りした中国は、不幸にして8人の救援隊員の死亡事故の事後対応に大童だったが、結果的にその救援活動のあり方と対応が、現地で非難された点もあって音なしとなってしまった。つくづく国際貢献活動というのは難しいと感じる。

 折りも折り、世界遺産の中で最も人気のあるペルーのマチュピチュでは、昨夜大雨が大洪水を伴い、マチュピチュへの唯一の交通手段である鉄道が寸断し、観光客2千人がマチュピチュに立ち往生してしまった。その中で日本人観光客も60人ほどが取り残されているようだ。線路が流されてしまったので、ヘリによる搬送を行っている。20年以上も前に訪れた時、クスコとマチュピチュの間に逃げ道がないことを感じて、事故が起きたらどうするんだろうと気になったが、現実のものとなってしまった。

 自然災害というのは、予告なしに不意に襲ってくる。怖いものだ。その被害から逃れる最大の術は、普段の災害に対する知識と備えである。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」とはよく言われるが、いつも謙虚に拳拳服膺する心構えが必要だと思う。

 36年前に韓国で起きた「民青学連(全国民主青年学生総連盟)事件」で逮捕され、懲役20年の刑を宣告されていた日本人の再審請求が今日ソウル中央地裁で行われ、無罪が言い渡され名誉回復がなった。すでに韓国人8人が処刑されている。朴正熙軍事政権転覆を謀ったとして民主化運動関係者が多数逮捕された暗黒の事件だが、5年前に事件は朴政権による民主化運動弾圧のためのでっち上げとされ、今日晴れて無罪となった。まさに冤罪である。すっかりその日本人の名前を忘れていたが、新聞記事で思い出した。「太刀川正樹」さんだった。今ではニューヨークでフリーライターとして活動している。あの事件の2年前に初めて韓国を訪れ釜山からソウルまで車で移動したが、軍事国家体制の緊張感が国中に漲っていたのを怖いような印象で受け止めたことを思い出した。もうひとりの日本人の所在は不明だそうである。あんな暗黒事件はもう真っ平である。

2010年1月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com