991.2010年1月29日(金) 鳩山首相初の施政方針演説

 アメリカで昨日オバマ大統領が、初めて一般教書演説を行ったが、わが国でも今日鳩山由紀夫首相が就任後、初の施政方針演説を行った。内容にすべて目を通したわけではないが、「いのち」という言葉が24回使われたとか、演説時間51分は戦後2番目の長さだったとか冷やかし半分に揶揄されている。どうも野次も激しかったようだ。しかし、大切なことはその中身であり、それを実現する実行力である。

 面白いと思ったのは、昨年末にインドを訪問したせいだろうか、マハトマ・ガンジーの言葉を読み上げたことだ。私も知らなかったが、ガンジーの慰霊碑にはガンジーが言った「7つの社会的大罪」という戒めの言葉が刻まれているそうだ。

 因みに「7つの大罪」とは、

1.理念なき政治

2.労働なき富

3.良心なき快楽

4.人格なき教育

5.道徳なき商業

6.人間性なき科学

7.犠牲なき宗教

をいうそうである。

 なるほどと思うと同時に、どんな偉い人でもひとつぐらいこの大罪を犯しているのではないかと感じた。自民党のある有力国会議員のごときは、鳩山首相に対して「母親から労働なき富をもらっている首相が言っても説得力がない」と山葵の効いたきついコメントがあった。

 ところで自民党は党内規則で次の選挙から特例を除き、70歳以上の候補者を公認しないと決めている。ところが、前回の衆参議院選挙で落選した長老が、再び立候補したいと公認を求めて党本部へ公認申請を行っていた。今日自民党は原則通り70歳以上の候補者を公認しないと当事者に通達した。原則は原則として、決めた以上はルールを守り、みだりに壊すべきではないし、党幹部の判断は間違っていないと思う。インタビューの中で年齢的に次回公認がもらえそうもない長老議員が不平たらたらでわめき散らしていたが、良識を疑いたくなるほど低次元な発言には情けなくなった。

 しかし、案外筋が通っていると思ったのは、少子高齢化の時代に高齢者を何でもかんでも排除する傾向はいかがなものかとのつぶやきである。難しいことではあるが、わがままとか権力の乱用を除いて誰でも納得できるケースなら特例により、優秀な議員を失わないことも考えた方がよいと思う。実際一方的に年齢だけで締め出すのは、問題もあると思う。高齢者が使い物にならないとのイメージばかりが強まり、それが高齢者は社会の厄介者とのムードが広がりはしないかと少々心配になる。

2010年1月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com