632.2009年2月4日(水) 私企業支援はもっと慎重に検討を

 今朝の日経紙のトップ記事は、半導体メモリーの専業メーカー・エルピーダが公的資金の申請を検討しているというものである。はてなと考えてしまった。アメリカ政府が、金融機関を始めとして自動車産業への公的資金投入の検討を始めた時、国民の税金を私企業の救済のために使うことが理にかなっているかどうかという議論が起きた。この問題は、大統領が交代したこともあって、まだ決着がついていないが、資本主義の牙城であるアメリカでは当然の疑問である。日本にしても然りである。

 しかし、日本政府は一時的な業績不振に陥った企業への信用補完で経済を安定化させることを狙い、今国会で産業活力再生特別措置法という長ったらしい法律の成立を目論んでいる。この辺の問題発生から結論へ至る道筋がどうも不透明で、国民が蚊帳の外に置かれている印象が否めない。

 エルピーダは国内唯一の半導体メモリーメーカーで、世界市場でも3位のシェアを誇っている。技術力も優れている。この優秀な企業が立ち行かなくなった場合、日本にとっても大きな損失であることは論を俟たない。難しい問題だが、だからといって国民の税金を1民間企業支援のために注ぎ込むことが後々問題を残すことにならないか。やはりもっと議論を戦わせて、誰もが納得のいく結論を出したうえで実行して欲しい。簡単に法律を作るなど、あまりにも拙速に過ぎるのではないか。

 今日もNHKは国会審議を中継している。今急速に俎上に上がった問題は、国家公務員の天下りと渡りである。これに麻生首相は手を焼いているとの印象がある。だから、考えがぶれて支離滅裂で国会答弁もくるくる変わる。昨日は一応「天下りと渡りを今年いっぱいで廃止する政令をつくる」と答弁した。しかし、マス・メディアの論調は言葉通り受け止めていない。第1に自民党議員の一部と役人の抵抗にあってスムーズに進まない。第2に、3年後に官民人材交流センターなる官僚就職あっせん組織がスタートするからである。この間元水産庁長官の天下りの悪例が明るみに出た。天下りの度に退職金を手にして、その総額は3億2千万円とも言われている。天下りは勿論悪いが、普段から高待遇の役人のあり方を再検討してみることの方が重要ではないかと思っている。

 そうでなくても日本は役人がやりたい放題の役人天国だから、少しはブレーキをかけなければダメだと思う。

2009年2月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

631.2009年2月3日(火) 新たな老人問題発生か。

 NHK「クローズアップ現代」で、介護付き住宅で呻吟する老人問題にスポットを当てていた。都心部で生活保護を受けている一人暮らしの老人が、役所の紹介で地方都市の介護付き施設に入居する話である。入居前に知らされた話と実際の待遇が異なり、施設入居者は期待していた待遇を受けられず、知り合いもなく遠い所で喘いでいる。この問題に2つの視点から問題が取り上げられた。ひとつは、老人は入居先で住民登録をしていない。その理由は、住民登録を認めれば市町村にとっては新たにかかる経費を負担しきれなくなるので、やむを得ず登録を認めないことになる。そのために住民登録をしている役所が施設の費用を負担することである。もう1点は、住民登録地が施設と離れているために、役所が充分フォローし切れないことである。

 これから高齢化は益々拍車がかかる。この傾向は止まることはない。番組では専門家の大学教授がコメントを述べていたが、抜本的な解決策につながるものではない。むしろ、少子高齢化問題はどんどん悪くなるだろう。地方都市は過疎化の傾向が高まり、そのために都心部からの流入人口を増やすため可能な限りの対策を練っていたと喧伝されてきた。ところが、実情を聞いてみると人口は増えて欲しいが、年寄りはご遠慮いただきたいと露骨な本音が聞かれる。結局みんな自分たちにとって都合のよい、虫の好い話ばかり求めているわけだ。

 老人の受け入れを地方都市が拒否することから、今後新たな問題を産まなければよいがと心配になる。福祉問題は国家プロジェクトとして検討すべき重要課題だと思う。

 日経の夕刊に「プロムナード」というコラムがある。フランス文学者の鹿島茂氏が「最後の砦の陥落」なる興味深いエッセイを書いている。偶々鹿島氏は高校の後輩でもあるが、中々辛らつな内容でもある。日本の文化、教養が危険水域に近づいていると警告?を発しているのである。文化の最後の砦である筈の医者が完全に無教養層に転落しつつあると嘆いている。医者が読んだらかっとなるようなエッセイである。鹿島氏の主張はこうだ。かつて文学史に名を連ねた作家の割合は、医者が多いという点が面白い。森鴎外、木下杢太郎、齋藤茂吉、安倍公房、北杜夫ら多士済々である。その理由として医者にはかつては①インテリジェンス、②金、③暇があった。それが現代の医者はそうではなくなったというのである。その他諸々の理由があるようだが、ちょっと斜めに構えた視点は、なるほどと思わせるところがある。

2009年2月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

630.2009年2月2日(月) 日本相撲協会の大麻事件処分

 今朝未明浅間山が噴火して噴煙が2,000mの上空まで吹き上げた。火山灰が千葉県鴨川市や、横浜、伊豆大島にも降ってきた。浅間山と言えば、学生時代の夏休みに軽井沢にあった父の会社の軽喫茶でアルバイト中に突然噴火して、その直後のにわか雨で、店内のビーチパラソルや、近くに駐車中の車の屋根に灰色の火山灰がたまったことが印象に残っている。とにかく真近くで感じた轟音と降ってきた火山灰には驚いた。この浅間山の噴火と連動しているわけでもあるまいが、今日は鹿児島県桜島の昭和火口でも噴火が見られた。日本列島が火山列島と云われる所以でもある。

 海外でもハワイ、ニュージーランド、イェローストーンでぐつぐつ煮えたぎる地獄を見たが、一番びっくりしたのは、30年ほど前にロンドンでテレビを通して伊豆大島の三原山が噴火した光景を見た時である。あの時は全島避難に近かったと思うが、私が職場にいない間に奥方が大島出身の部下のひとりが、家族全員で一時大島を離れたと語っていたことを思い出す。

 さて、先月30日に大相撲の十両力士・若麒麟が、大麻を持っていて逮捕された。今日日本相撲協会理事会は若麒麟に解雇処分を下した。普通の感覚では、悪事を犯して警察に逮捕されたら、どんな組織でも解雇処分、つまり首を切られることは自明の理である。当然退職金とか、慰労金なんてもらえる筈がない。ところが相撲協会の常識は一般社会とは違うようだ。「解雇」は、本来の「解雇」とは違うのだ。相撲協会の「解雇」は、職は失うがその代わり退職金はもらえるという。もっと厳しい「除名」という処分を受けるとすべてが無になる。普通の常識とはまったく異なる。理事会が満場一致の断を下した際も、反対者がかなりいたという。にも関わらずそれを強引に満場一致の結論と公表するのは、仲間内の庇いあいの表れではないかと思う。見せかけだけの温情である。処分を発表する武蔵川理事長は、若麒麟はまだ25歳と若いので可哀相だと言った。ある漫画家に言わせれば、25歳にもなってこんなことも分らないのかと厳しい指摘だった。

 結局日本相撲協会は、2度と繰り返さないと固く誓いながら同じ過ちを繰り返している。若麒麟の親方を2階級降格処分にしていながら、昨年9月に起きたロシア人力士の大麻事件の際の親方を昇格させている。その場しのぎの処分と言われても弁解の仕様もない。自らを甘く対応するのは、一向に直らない相撲協会の体質ではないのか。今のままでは、また同じような破廉恥は繰り返されるだろう。

 火山噴火と同じで、大麻の若麒麟事件にリンクして、アメリカのスーパースター、水泳のマイケル・フェルプスが大麻吸引の写真を公開され、大騒ぎになっている。北京オリンピックで史上空前の8つの金メダルを獲得した英雄にしてこのザマである。これも甘えのせいだろう。罪の意識があるのかないのか、案外素直に謝罪している。

 身体だけは立派でも常識が追いついていかない昨今のスポーツ選手の堕落した姿である。

2009年2月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

629.2009年2月1日(日) 身勝手なアメリカの保護主義政策

 スイスのダボスに世界の政財界人が集まり世界経済フォーラム、通称「ダボス会議」が開かれている。日本からも麻生首相が乗り込んで気前よくアジア諸国へ1兆5千億円以上の途上国援助(ODA)を新たに供出すると威勢良く表明した。国内では政治的に弱い立場から言いたいことも言えず、国会でも厳しい追及に晒されているが、世界に対してお土産付きなら好い顔ができる。浮かれたのかどうか分らないが、またスピーチ原稿を読み間違えたようだ。まあ外国でのスピーチなので、通訳が正しく翻訳すれば相手に正確に伝わるわけで大きな問題にはなっていないようだ。しかし、「基礎」を「基盤」とよんだり、前日会談したイギリスのトニー・ブレア前首相をトニー・ブラウン現首相と呼んだり、こればかりは流石に側にいた秘書官が注意したらしいが、相変わらず無神経で非常識な点は修正されていない。

 もうこれ以上恥を晒さない内に、潔く職を辞した方がよいのではないかとつい思ってしまう。

 ダボス会議に合せて、世界貿易機関(WTO)の非公式閣僚会議が開かれている。建設的な会議という点では、むしろこちらの方が注目されるのではないかと思っていたところ、アメリカの保護主義政策に対する批判で持ちきりだったようだ。アメリカの言うバイ・アメリカンに対する不信感の表れである。

 アメリカは自動車産業保護を表向きに、保護政策へ転換した。過去において日本の米を主とする農業生産品の関税引き上げに対して、日本を激しく叩いた対応からすると、随分都合よく豹変したものだと唖然とする。会議に出席した二階経済産業相と石破農業水産相も、異口同音に「昨年の金融サミットで保護主義に陥らないことで意見が一致した」のにと、あまりのどんでん返しに驚いている。各国の代表からもアメリカの保護主義に対しては批判的な声が強い。

 時間の流れを見ているとアメリカの保護主義には、根底に彼らアメリカ人の利己主義がある。自国に余裕がある時はあまり余計なことはやらず、また言わずである。しかし、旗色が悪くなると一転して自己中心になる。もう一言言わせてもらえば、日本の農業が行き詰まったのも、戦後のアメリカ式の言いなりによる農政失敗のせいである。ヨーロッパ諸国がアメリカ保護政策に厳しい立場に立つなら、この際一度日本もヨーロッパと手を結びアメリカに異を唱え、更に一歩進めて叛旗を掲げてはどうだろうか。

2009年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

628.2009年1月31日(土) 公的資産取引を情報公開せよ。

 1週間ほど前から郵政事業を管轄する鳩山邦夫総務大臣が、日本郵政が所有する「かんぽの宿」と称する、かつての簡易保険契約者利便のために作った宿泊施設のオリックスへの一括売却に待ったをかけたことが物議を醸している。

 新聞記事に掲載されるだけでなく、大新聞の社説でも情報公開せずに自論だけを主張する双方に対して厳しい指摘がなされている。そもそも鳩山大臣は日本郵政が郵政民営化懇談会座長の役を務めた、宮内義彦氏が会長を務めるオリックスへ宿泊保養施設を一括売却する取引は、出来レースであり国民は納得出来ないし、売却価格も安すぎると怒り出した。70施設で総額109億円という売却価格は、確かに土地、建物を併せた簿価2,400億円から考えれば破格のビッグセールである。遂に鳥取の施設に至っては、転売の過程で1万円で売却したものが、老人福祉施設として6千万円で購入されたという話まで明らかになった。他にも怪しい秘密が隠されているのではないかと今や疑心暗鬼を呼んでいる。濡れ手に粟で5,900万円を設けた仲介の不動産業者とは現在連絡が取れないというデタラメぶりもこの取引に影を落とす。業者の選定に当っても不明瞭な闇の部分が隠されていたのではないか。

 大臣の言い分も一応筋が通っているが、感情的に主張しているだけで正確な資料や裏づけが示されていない。ただ、この不透明な取引が調査されるにつれ、少しずつ事実が明らかになってきたのは、大臣の功績?と言ってもいいだろう。

 今や民間会社となった日本郵政にもそれなりの言い分があるらしい。施設はひとつずつ売却していたのではとても時間がかかり、しかもほとんど商品価値のない施設には買い手がつかない。いつまでも塩漬けにして、赤字を垂れ流すわけにもいかない。1日も早く処分をしたい。まあこんなところだろう。

 それにしても住友銀行頭取まで務め上げた日本郵政・西川社長にしては拙速に過ぎたのではないか。銀行マン上がりにしては勘ぐりたくなるパフォーマンスである。噂される通りオリックスに対する審査が甘かったのではないかと考えざるを得ない。この取引に私情が挟まれることはなかっただろうか。

 どうも銀行というところは、経済が順調な場合は表沙汰になることは少ないが、一旦頓挫すると民間企業の諸悪の根源であると思わざるを得ないことが少なくない。机の上だけで資金を動かし、利益を得る。現場で苦労する労働者の気持を忖度できない非情な一面がある。そういう長年の慣習が、銀行マンの小賢しく、ずるくて利己的な性格を作り上げるのではないか。

 鳩山大臣派と日本郵政の言い分がガチンコ勝負になった。日本郵政も強弁は止めたように見えるが、巻き返すことも考えているのではないだろうか。言いたいこと、考えていることをこの際お互いに公開の席で主張しあってみてはどうか。そうすれば、後ろめたいことは出来ないし、国民は納得する。つけ加えれば、この問題の発端は、これだけ多額のムダ使いをしながら、逃げまくり、責任もとらずに「渡り」を繰り返していった、厚生高級官僚の実行責任にある。その責任についても今改めて追求されるべきだと思う。

2009年1月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

627.2009年1月30日(金) 経済も、自然も、ボンクラ大臣もすべては闇の中

 今日本は百年に一度の経済危機に見舞われていると言われているが、現実に厳しい数字と企業の現実的な対応が新聞に溢れている。今日の日経、朝日の朝夕刊紙上だけでも次のような見出しが踊っている。「雇用・生産一段と悪化―12月失業率4.4%、41年ぶり悪化幅」「トヨタ営業赤字4,000億円」「非正規社員失職12万4,800人」「内定取り消し、過去最悪」「鉱工業生産前月比9.6%低下」「東芝、営業赤字2,800億円」「日本板硝子、社員15%、5,800人削減」「丸井今井民事再生法」等々、日本中がこれだけ暗い話で覆われているのである。

 名だたる有名企業も軒並み討ち死にである。トヨタでは生産調整のため今日は国内12工場のうち11工場で一斉休業した。雇用を確保するための生産削減であり、ワークシェアリングの動きである。一方でこんな奥の手も出てきた。大手企業の非正社員の雇用を守る手段として、企業がこれまで蓄積してきた内部留保に注目が集まっているのである。共産党が主張する「内部留保を労働者へ」のスローガンに、河村長官が「内部留保はこういう時に活用を」と乗っかり、割合まともな与謝野経済財政相も「何兆円の内部留保を持っているところが職を簡単に奪うのはどうか」と官房長官のコメントに歩調を合わせている。しかし、公認会計士のひとりは、内部留保は経営者が預かってはいるが、基本的には株主のものとはっきり言う。企業としては、手元資金が枯渇すれば心理的な不安は限りなく広がる。結局ここまで追い詰められているというのが、実態なのである。

 他方で酷い話があるもので、やる気を失った大臣が国会議場で演説原稿を26箇所も読み間違えていたそうで、後になって所管の役所が議事録の訂正を申し出て分ったそうだから、何をか言わんやである。このやる気を失っている大臣とは、麻生首相の右腕と言われている中川昭一財務相である。漢字を読めない首相とは違い、字を取り違えて読んでしまうのだから、一層酷く始末に終えない。特に、「歳入」を「歳出」と読み違えたり、数字を一桁間違えたりしたのでは、予算が大きく狂ってしまうではないか。中川大臣は以前から酒の上での間違いや勇み足が多かったようだが、とてもご愛嬌と言って許せるものではない。こういうアル中大臣は当然のことながら、辞めてもらうより仕方がないのではないか。

 このところ毎日厳しい寒さが続いている。加えて今日は朝から冷たい雨も降っている。例年冬の間は降雨が少なく空気が乾燥しがちだ。それが、今日の東京は92%の湿度だった。これだけ空気が湿っていると風邪も流行らないというのが一般の常識であるが、今年はインフレを始めとして風邪も結構流行している。経済だけに留まらず、自然現象も異常な状態になってきたのだろうか。

2009年1月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

626.2009年1月29日(木) 北方4島ビザなし交流に外務省の無策・無関心

 高級官僚の怠慢と不誠実さが露わになったのが、国後島への上陸断念で子どもの使いのようにそのまま根室港へ舞い戻ってきた「ビザなし交流」事業のお粗末である。これはプライドばかり高くて、現場に立って考え汗を流すことをしない外務官僚の典型的な手抜きとしか言いようがない。

 この北方4島事業は遅々としてはいるが、曲がりなりにも17年の間細々と続いてきた、堅実な国家事業であった。それがなぜこんな情けない結末になってしまったのか。ことは、ロシアが要求する「入国カード」に記入しなかったというだけの瑣末な手続き上の問題ではない。

 頓挫した背景にはロシア側の国内事情もある。2002年のロシア連邦法の改正で出入国カードの記入が義務化され、その管理機関である移民局が、ロシア外務省に対してビザなし交流を特例として認めることは連邦法違反であると抗議をした。この政府内の対立の結果、ロシア政府内が不穏な空気になり、ロシア政府から日本の外務省に対してこの先の入国承認事情について知らせてきた。しかし、わが外務省はこの微妙な空気に鈍感でさほど重大視しなかった。ロシア政府から難しい国内事情の通知があったにも拘わらず、外務省は移民局から妨害的なメッセージがないとして、確認をとるとか、じっくり腹を割って話し合うという手までは打たなかった。敢えて厄介で堅実な交渉を行わなかったのである。はっきり言って手を抜いたのである。軽率であるし、誠実さのかけらも感じられない。外務官僚は自分らの仕事は何だと思っているのか、つまりこの事業のために彼らはまったく動かなかったのだ。

 普通でもロシアという国は自国のためには、いかなる狡猾な外交でも展開するしたたかな新帝国主義国家である。こんなロシアの体質を熟知している筈の外務官僚が、直接自分を利することのない余分な?業務には手を出そうとしない。何度確認を取っても心配な国なのにである。そんな当たり前の知識も常識も分っていない。それが威張ることだけは一人前で、「渡り」を繰り返している官僚体質なのである。外務省は今後この難問をどう解決しようというのか見当もつかないが、高級官僚なんて国を毒することはやっても国を利することはほとんどやらない。遠からず旧島民の墓参の希望も叶わなくなってしまう。どうしようというのだ。われわれは官僚の怠慢と利己主義をしっかり肝に銘じておく必要がある。

2009年1月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

625.2009年1月28日(水) 税務申告について相談する。

 日経夕刊のコラム「あすへの話題」に経済学者佐和隆光・元京都大学教授が、「私の書斎」と題して新幹線の東京・京都間の車中の使い方として、PCの効果的な利用による書斎というユニークな工夫を述べている。片道2時間20分程度の乗車時間なので、確かに時間的には有効な使い方だろう。佐和教授のように毎月5回も往復し、多忙で原稿を書く時間が中々見つけられない人だとどうしてもムダのない時間の過ごし方を考えるのだろう。実際に車内で原稿も大分書くらしい。佐和教授のような高名な学者にして、1ヶ月に4百字詰め原稿用紙に換算して、50枚の原稿を書くとのことだが、字数だけから言えばそんなに多いとは思わない。私だって文章の質とか水準を問わなければ、その程度、否それ以上は書いている。むしろ一瞬だが日頃から忙しい著名学者でもこの程度の分量なのかなとやや意外な感じがしたくらいである。

 今日は青色申告書の記入方につき、玉川青色申告会の相談会に出向いて約1時間指導してもらった。中々分りにくかった点についてもある程度理解することが出来た。しかし、まだまだ分らないことが多い。相談員と話してみると勘定科目の内いくつかが自分で考えていたものとは違っていたり、想像出来なかったような勘定科目が出てきて、やはり特殊で専門的な仕事だと痛感する。習うより馴れろということかも知れないが、観念的に憶えても実務を念頭に記入してみないと中々分りにくいものだ。判断基準が分かれる事柄は自分なりの根拠を税務署に説得出来るかどうかということも大切だと思った。だが、経験を積み馴れてくれば段々分るような気もする。2月16日の申告日までに、実際に書類に記入して作り上げてみて改めて相談に伺おうと思っている。

 それにしても初体験というのは、何かと戸惑い気を遣うものだ。

2009年1月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

624.2009年1月27日(火) アメリカ経済も行き詰まった。

 実体経済に表れた金融危機は、アメリカ主要企業を直撃している。すでに自動車産業のビッグ3が従業員削減を実施したが、驚いたのはアメリカ企業が今日1日だけで何と7万5千人もの首を切ったことである。建機業のキャタピラー社が2万人を解雇したのを筆頭に、製薬会社ファイザー社も1万9千人を解雇した。ヨーロッパでもフィリップス社が6千人を削減、オランダの金融機関INGも7千人の削減を表明した。

 日本でも同じように差し迫った状況で主要企業が軒並み雇用削減を打ち出し、すでにトヨタを始めとして自動車メーカーがその実施に入った。ソニーは正社員を含む8千人を解雇するとしていたが、追加措置として2009年度末までに1万6千人以上の人減らしを行うと発表した。安定していた大手企業でどこもかしこもこれだけ雇用の道を封じられてしまうと、社会全体に沈滞ムードが流れることはもちろん、人々の気持が下向きになり、思い切ったことができなくなってしまう。チャレンジ・スピリットが萎えることを懸念している。

 流石と思えるのは、オバマ大統領がまず打ち出した地球環境対策である。二酸化炭素削減についてブッシュ政権の後ろ向きの姿勢から一転して、京都議定書以上の実現へ踏み出すことを明言した。ブッシュ大統領は過去にアメリカが世界最大の二酸化炭素排出国であるにも関わらず、排出ガス削減はアメリカ経済の発展を阻害するという身勝手な理由で京都議定書を批准せず、世界中の顰蹙と軽蔑を買っていた。それを新大統領はひょいと飛び越えて、その一環として大量の排気ガスを排出する効率の悪い車を排除しようとするもので、具体的にガソリン1ℓで15km以上を走行出来る車を生産させるというものだ。こういう果敢な政策は、根強い反対もあるだろうに実行しなければだめだと判断したら、一気呵成に実行に移そうとする行動力には感心する。これだけの実行力は、日本の政治家にはまず無理だろう。

 今日は医者めぐりで、時間を費やしてしまった。歯科、整形外科、内科と順番に3軒の医院を回った。中でも最近高くなっていた血圧がまた高くなって、2週間前から服用している「ブロプレス4」錠を、1錠から1.5錠へ増量した。にも関わらず上が160前後を彷徨って期待したほど下がってはいない。ところが内科医に測ってもらったら上が130と127へ急降下したので、先生には「大分増量した降圧剤の効果が少し出てきましたねぇ」とか、「自宅で測った時は医院で測った時より低いのが普通です。このまま行きましょう」と不本意なことを言われてしまった。実は、効果があまり上がらないので、「ブロプレス4」を2錠服用にしてもらおうかと考えていたところである。しかし、こればかりは、お医者さんの処方に従って言うことを聞くだけである。

2009年1月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

623.2009年1月26日(月) 自民党はいよいよ末期症状か。

 ここ数日来昨年分の税務申告の取扱いで頭を捻っている。個人事業主として青色申告を行うのは今年が初めてなので、心構えは出来ていたが、やはり難しいとか何とかよりも、実際取り扱ってみると知らないこと、分らないことの多さに些か閉口である。勘定科目の決定も迷うところだし、これまでの素人会計では複式簿記というのがどうも分りにくい。しかし、極めて小規模の個人事業主なので、それほど沢山の勘定科目のお世話になるわけでもない。何とか青色申告会の人たちにも教えを請いながら申告書を書きたいと思っている。

 日経紙によると麻生内閣の政党支持率の世論調査では、ついに20%を割って19%となった。麻生首相は昨日珍しく国技館土俵上で、優勝した朝青龍に総理大臣杯を渡してスピーチまでやって、えらくご機嫌だった。これも貴乃花が優勝決定戦で曙を破って優勝した横綱貴乃花へ杯を手渡し、歴史に残る名スピーチをやった小泉元首相にあやかって、ご自分も朝青龍のように乾坤一擲の優勝を勝ち取りたいのだろうか。

 政党支持率にいたっては、自民党の支持率は29%まで下がって12月に比べて6%も下がり、民主党に追い越されてしまった。因みに民主党の支持率は37%で、こちらは4%上昇している。民主党の方がやはりいいというわけではないが、自民党の地盤沈下はどうしようもない。これでは今年中に予定される衆議院総選挙の結果が心配であろう。

 折も折昨日行われた山形県知事選で、2期目当選を狙う、ばりばりの自民党系現職候補・齋藤弘知事を新人の女性候補・吉村美栄子氏が、野党の支援を得て僅差で破り知事の座を射止めた。これには永田町の自民党本部も流石にショックを隠せないようだ。麻生首相が引っ張る自民党も、退潮傾向に一向に歯止めをかけられないでいる。自民党が当面している難問は、自ら蒔いた定額給付金と消費税増税である。これがデッドロックに乗り上げている。しかし、現状では政治にまったく展望が開けない。アメリカは新大統領の下で、金融危機やイラク、アフガニスタン戦争を何とか凌ごうとしている。その姿勢には力づけられる。こういうエネルギーが日本の政治家たちには感じられない。

 もう総選挙で国民の審判を仰ぐより、他に手はなさそうだ。

2009年1月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com