明日「知的生産の技術研究会」総会が開かれる。もう随分長い間会員になっているが、いまでは「図解」講師を委任され、毎年2回福島県研修へ派遣される。総会に合わせて全国から会員が参集するのに先立ち、「図解」講師が集まって来年度の研修内容につき、勉強会を開くことが恒例となっている。その勉強会が今夕だった。依頼される県によって研修事情が異なるが、一応知研として統一的な見解とマニュアルに基づいて講義内容、講義方法、教え方等について、各講師の考え方を拝聴しようとの試みで、このこと自体は意義のあることだと思っている。
4月から久恒啓一理事長が県立宮城大学教授の職を辞され、多摩大学教授に就任されるので、従来のように仙台を足場にしていた活動に比べて、地理的にも理事長は活動しやすくなるのではないかと思っている。今後は理事長も東京をベースに活動されるので、知研としても相乗効果といったらよいだろうか、もっと理事長とも、さらに多摩大学とも広い分野で連携プレイが出来るのではないかと思う。
勉強会には、八木哲郎会長以下、秋田事務局長、福岡支部常富さん、岡山支部久保田さん、東京の中村さんと私の6名が集まった。これまでに比べて各自治体では、研修を「図解」のように研修項目ごとに依頼するのではなく、一括してマネジメント会社へアウトソーシングする傾向が表出してきた。これだと各行政の担当者としては手間が省ける。果たしてこういうやり方がよいのかどうか、われわれの判断することではないが、知研にとっては厳しい状況になることは間違いない。
このために自治体へ売り込むためのパンフレットを作成しようということになった。さらに、会長が今後の知研の発展のための目標と考えを披露された。一時期に比較して会員実数は減少しているが、新旧会員がピラミッド型に登録されていて、それぞれ熱心な会員が多いので、会員数だけを詮索することは必ずしも意味があるとは思えないという点を強調された。今後は機関誌「知研フォーラム」の充実を図っていくことが大切だとも言われた。また、「知的生産の技術研究会」というブランドをじっくり伝える努力と、梅棹忠夫先生のお名前を汚さぬように、知研との関係が分かるような啓蒙も必要ではないかということになった。
時代の変遷に連れ、変化はしていかなければならないが、知研の目指す方向性というものを見失ってはいけないというのは、全員同じ考えだと思う。