昨日のテレビニュースによれば、韓国でも中国製食品から異物が発見された。それも驚くなかれ、異物とは「ネズミの死体」の一部というのだから恐れ入った。並みの混入事件ではない。韓国側は早々に韓国内で混入される可能性はまったくなく、明らかに中国国内で混入されたものだと断言した。自国で調べたところ韓国側の事情による可能性は100%なく、自信たっぷりに、思い切って中国産に問題ありと断言した点が、先般の日本側の自信なさそうなコメントや、万事控えめな対応とは大分異なる。中国にはこのくらいはっきりものを言った方が結局は早い解決になる。
問題視したいのは、このネズミ死体事件がその後マス・メディアを通して、まったく報道されないことである。テレビでは一切オンエアーされることはなく、新聞も今日の朝日、日経どちらの朝夕刊にも記事は一行たりとも掲載されていない。1月7日に起きた利川倉庫大爆発事件となにやら似通っている。利川事故では、その時点ですでに40名の死者が出たことが報道され、その後ニュースとしては伝えられなくなった。日本のマス・メディアには不思議な現象が起きるものである。韓国当局から報道規制の圧力なり、依頼があったのではないかと勘ぐっていたところ、インターネットを通して分かったことだが、「朝鮮日報」紙では堂々と報道されていた。それがなぜ日本では一度はニュースとして賑々しく取り上げられながら、ピタッと伝えることを止めてしまったのか、不明瞭で怪しげな事件だった。いまだに詳細は不明である。
ネズミ死体混入事件に関する報道は、利川倉庫爆発大事故とまったく同じ経路を辿っている。明日はどうなるだろう。このニュースを報道することは、ギョーザ事件がうやむやになりかかっている今、大きく報道する責任と価値があると思う。
それにしても隣国・韓国で発生したセンセーショナルな事件を、日本国内でまったく報道しないというのは、裏に何か意図的な理由があって隠されているとしか考えられない。今年になって2度目である。日本のマス・メディア側から何らかの説明があって然るべきだと考える。