1636.2011年11月5日(土) 西岡武夫・参議院議長現職のまま逝去

 今朝の新聞のトップ記事はギリシャとイタリア関連記事で埋め尽くされている。トップ見出しは「ギリシャ、包括策受け入れ」「イタリア、IMF監視下に」である。夕刊になると「ギリシャ内閣を信任」と「西岡武夫参院議長死去」である。
 結局パパンドレウ政権は国会の信任投票の結果、153対145で辛うじて信任された。ギリシャ再生のためにはなりふり構わず、EUから融資を引き出すことに懸命である。今日中にも与野党連立へ向けて協議を開始して、EU提案の包括支援策を議会で承認する必要がある。とりあえず最悪の事態は回避されたが、これからも危機は続く。
 元気そうに見えたが、突然のように西岡参院議長が肺炎により亡くなられた。この政治家もとかくの噂のある人だった。父親が元長崎県知事で典型的な二世議員だ27歳の若さで衆院議員に初当選したが、人格的にいかがかと思えるパフォーマンスで失笑を買ったり、わがままぶりで評価を下げていた。保守各党を遍歴したところに彼のわがままな姿が垣間見える。いい年をして母親離れができず、新自由クラブをともに立ち上げた河野洋平氏と袂を分かった時にも、母親がしゃしゃり出てきて河野氏へ罵詈雑言をぶつけていた。いつまでも独り立ちできない御仁だった。衆院選で落選するや、長崎県知事選に出て金子原二郎氏にも敗れ、以後参院選で国会議員に復活はしたが、元々政治家としては人格・識見を疑いたくなる人だった。
 今年7月ごろから中立であるべき参院議長の職にありながら、菅前首相に辞職を求める発言を繰り返し、相変わらず自分勝手なパフォーマンスで目立っていた。夕刊記事から察するところ、西岡氏が菅前首相に厳しい姿勢を取り続けていたのは、どうも地元選挙区の諫早湾干拓事業に対して、菅前首相が昨年12月福岡高裁の開門を命じる、西岡氏にとって容認し難い判決を受け入れると表明したことに対する怨念が腹の中にあったからではないか。選挙区支持者の利益のために、立場を異にする前首相を攻撃していたのだ。
 名だけは通り、やることはやっていたが、これという功績はあまり知らない。引っ掻き回すだけの政治活動では、周囲が踊らされるだけではないのか。虎は死して皮を残したが、西岡氏は果たして何を残したのか。

2011年11月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1635.2011年11月4日(金) ギリシャ、国民投票案を撤回

 昨日から俄かにクローズアップされたギリシャの財政支援策が、パパンドレウ・ギリシャ首相の変質とも受け取れる発言の真意がいぶかしがられてEU各国はてんやわんやの騒ぎである。そこへ昨日からG20首脳会議がカンヌで開催されたため、世界中から大物首脳が続々とカンヌ入りしている。一癖も二癖もある大物とは言い難いが、野田首相も‘ベビーギャング’安住淳・財務相を伴い現地入りした。
 何が騒ぎの発端かと言えば、ギリシャはユーロ国から支援策を提示されたが、パパンドレウ首相が受け入れ前に国民投票にかけると不意に公表したことに、独仏を始め、支援国から強い反発と批判が高まったことである。独仏両国首脳は支援策を受け入れないことは、ユーロ圏からの離脱を意味するとギリシャに迫った。ギリシャ議会も野党がユーロ圏からの離脱には反対で、この動きを受け入れてパパンドレウ首相は国民投票を回避することを発表した。今夜にも首相の信任投票が行われるが、この数日国辱的な失態を曝け出したパパンドレウ首相が信任されても、次期首相に再選される可能性は少ないと見られている。
 11年前妻とエーゲ海クルーズを楽しんだ時、韓国が不況の真っ只中にあってギリシャでは韓国人の旅行者が減少したと聞いたが、その年ギリシャは勇躍ユーロへ加盟した。当時の報道だとギリシャのユーロ加盟は秘かに時期尚早と見られていたようだ。あれから11年を経て、韓国経済は立派に回復し、他方ギリシャは昨今国家破産の危機に直面している。ヨーロッパ各国の中にはギリシャの加盟を認めたことが失敗だったと思っている国もある。何が国家の命運を左右するか、一寸先は闇である。
 ギリシャの財政逼迫は、ユーロッぱ各国、日米、そしてBRICsにも大きな影響を与えかねない。さぞやギリシャが生んだ哲人ソクラテスもギリシャのこの惨状を嘆いていることだろう。
 今日イタリア国債がユーロ導入後最安値にまで急落した。次はイタリアか? せめてこの流れが回りまわって日本へやって来ないことを願うばかりである。

2011年11月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1634.2011年11月3日(木) 平穏に73歳の誕生日を迎える。

 満州事変から2.26事件を経て、戦時色が徐々に色濃くなっていった昭和13年の、昔風に言えば「明治節」、現代では「文化の日」の今日、東京・中野に生まれた。「節夫」という名前も「明治節」から1文字いただいた。27年前に母が同じ73歳で亡くなったので、母と同じ年齢だけ生きてきたことになる。新潟に住む二男が妻子を伴ってやってきたので、まず妻の実家の墓がある多磨墓地から、両親が眠る中野の宝仙寺へ回って墓参りをする。夕食は息子家族と外食を楽しむ。
 さて、あれだけすったもんだして何とか危機を脱したと思ったギリシャの財政危機が、またぶり返しそうな雲行きである。昨日になってギリシャ不安が再燃している。火種はギリシャ自体にある。つい1週間前EU圏内ユーロ国が難産の末、ギリシャへ支援することを漸く決定し、今後はギリシャがこの温かい支援を受けてどう立ち直るかとギリシャの再生を注視しようという矢先に、ギリシャ政府は折角の援助を受け入れるかどうかを国民投票にかけると言い出した。緊縮財政を続けることに国民の反発が恐いのだ。支援は確かにギリシャにとっては厳しい内容となっている。だが、先日打ち出したギリシャ支援策はギリシャにとっては待ったなしの救済策で、他には手段がないように思える。ギリシャが支援を受ける厳しい条件は、対価としてギリシャ国民が耐え忍ぶことが義務づけられている。
  その条件とは給与の一括20%削減であり、消費税の値上げほかである。当然ギリシャ国民の反発は予想されるが、支援する側としては、ここまで自分たちが身を削って支援しようというのに、なぜ我慢できないのか、支援国だって厳しい財政事情の中で同じ仲間を助けてあげようというのに、勝手なことばかり言うなとの不満もあろう。まず火元のギリシャ自体が自力で立ち直ろうとする姿勢を見せなければ、いずれギリシャは見放され、世界の孤児となってしまうだろう。
 ギリシャの国民投票の意向がヨーロッパは言うに及ばず、アメリカ、アジアにまで波及して世界同時不況の様相も見せ始めた。EUのリーダー格であるドイツのメルケル首相、フランスのサルコジ大統領がギリシャのパパンドレウ首相に支援策を受け入れるよう懸命に説得しているが、ギリシャは依怙地になって国民投票をちらつかせている。ギリシャでは支援策受け入れの前にパパンドレウ首相に対する議会信認投票が行われ、そのうえで国民投票が来月初に行われる。
 仮に国民投票が行われた場合、まず国民は支援策に反対するだろう。その時EUには最早ギリシャを救うべき次の手はない。最悪のケースだと、ギリシャはEUから支援を得られず、債務不履行による国家破綻、ユーロ圏離脱の可能性を孕んでいる。そうなった場合、ギリシャはどうなるのか。ヨーロッパはどうなるのか。更に日本だって他人事ではいられない。その時日本はどうなるのか。

2011年11月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1633.2011年11月2日(水) 国と自治体は放射線の危険性を真剣に考えているのだろうか。

 やらせメール事件や第3者委員会の調査報告書を否定するような最終報告書を提出して、原発に対する世間一般の認識とずれ、世の非難を浴びている九州電力が、福島第1原発事故以来初めて九州の玄海原発で停止中の4号機の試運転を開始し、明日にも元通り運転を再開する予定である。八方塞りの九電はトラブルで停止させていたが、トラブルの原因や原因と対策をまとめた報告が国から「概ね妥当」と評価されたことを踏まえて運転を再開することを決めた。
 ところが、どうもこの辺りの事情が分かりにくい。再開に当たっては国が決めたストレス・テストをやるのかと思いきや、その対象は定期検査で止まった原発が対象で、玄海原発4号機の場合はトラブルのために停止したので、対象外だそうで、理屈を捏ね回した決め事である。関係者の発言も分かりにくい。
 枝野幸男経産相は、地元と協議のうえ電力会社が決めるべきことと述べた。こんな大事なことをそう簡単に決められては堪らない。これでは、国は原発の安全性については責任を持たないと言っているようなものではないか。菅直人・前首相は原発中止を、野田首相は漸次原発縮減を主張した。枝野氏の発言は両首相の言葉と相反するのではないか。また、枝野発言によって地元自治体は原発再開を国が認めたと認識している。岸本英雄・玄海町長は「4号機については国から安全性の確認を得た」と話し、古川康・佐賀県知事も「国が判断されたのなら、これまでと同じように受け入れる」と力強いサポート体制を口にした。これで事業会社の九電は地元の理解を得られたと判断し、願い通り運転再開に踏み切ることを決定した。なぜか関係者はみんな自分の判断から逃げ、他に責任をおっかぶせている。原発に関わることになるとなぜか怪しげで、不可解な行動に出る。原発は直ぐにも再開したい、されど世間の目が恐い。どうも本音は、法衣の下に鎧をまとっているようだ。
 今日もまた原発に関して危なっかしいニュースが伝えられた。東京電力は、福島第1原発2号機に核分裂反応があったと発表した。一部には臨界状態だったと指摘されている。しかし、鉄面皮で証拠隠蔽のリーダー格・東電はキセノン検出量が微量だったため、燃料が溶融しているわけではないと言い張っている。細野豪志・原発担当相もあまり深刻には捉えていないようだ。この一連の無神経な言動を見てみると、数日前に検出された世田谷区八幡山の放射線漏れについて、行政がすぐ原因を調べることもせず、今日になって漸く現場を掘削した対応によく似ている。結局先週の世田谷区弦巻と同じくラジウムが原因らしいと見られている。調べればすぐ分ることを休日を理由に引き伸ばして手をつけなかった。この鈍感ぶりが風評被害をもたらし、周辺住民に不安を与え住民の気持ちを傷つけているのではないだろうか。
 福島第1原発事故以来、放射性物質に対して神経質になる一方で、案外無頓着でのんびりしている印象を受けるが、そんなことで良いのだろうか。

2011年11月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1632.2011年11月1日(火) 母校創立90周年記念式典に出席

 母校・神奈川県立湘南高校創立90周年記念式典が鎌倉芸術館大ホールで挙行された。一寸早めにJR大船駅に着いたので、昼食でも取ろうと大船駅ルミネ店内をぶらぶらしていたら、偶然にも1枚のポスターが目に入った。「東山魁夷・平山郁夫日本画巨匠版画展」を無料で開催していたのである。展示作品はほとんどリトグラフだったが、中には欲しい作品が数多くあった。しかし、最安値でも1点50万円は下らない。観るだけで芸術心を満たして会場へ向う。会場は来賓、卒業生、生徒、保護者を交えて2階席までいっぱいである。母校は大正10年に神奈川県内で6番目の県立中学校としてスタートして以来、90年の歳月が過ぎ去った。この間全日制、定時制、通信制を合せると卒業生の数は、実に4万6千名に上るそうだ。
 式典は午後1時から3時半まで行われた。和やかな雰囲気の中でOGのNHKアナ・渡辺あゆみさんの司会進行によって手際良く進められた。ゲストスピーカーは、偉大なる先輩、2010年ノーベル化学賞受賞者・根岸英一博士の登場で、難しい話を幾分分り易く話された。聴けば、博士ご夫妻は昨日シカゴ、一昨日はニューヨークで雪に閉じ込められ、予定通り今日の式典に間に合うかどうかを心配されていたと笑いながら仰っておられたが、今日は突き抜けるような秋晴れで、演題は「21世紀を救い、支える科学―化学」と題して、図を使いながら説明された。私にとっては少々難しい化合物の話だった。博士の話で強く印象に残っているのは、人生の師をいかに見つけ、教えを請うかということが大切であるということと、できるだけ若いうちに世界を見てみることが重要だと述べられたことである。特に後者については3月にお会いした時私自身博士と意気投合した考えである。
 式典会場では弦楽部、吹奏楽部の演奏や合唱部のコーラスも久しぶりに楽しく聴けた。
 更に楽しかったのは、マイクロバスで移動した鎌倉プリンスホテルで開催された祝賀会だった。会場のバンケットホール「七里ガ浜」は、椅子席350席の大入りで、コースメニューを味わいながら、OBのゲスト・ミュージカル俳優沢木順さんの洒落たトークと声量のある歌声にすっかり魅了された。元合唱部員だった根岸博士も沢木さんにアシストされながら、素晴らしいテノールで「あざみの歌」「さくら貝の歌」ほかを朗々と歌われた。根岸博士ご夫妻、義兄の大正大学名誉教授・鈴木健次さん、森ビル会長の森稔さん、渡辺あゆみさんとも話すことができた。
 根岸ご夫妻には3月にお会いした時の写真にサインをしてもらい、先輩のトラック島大酋長・相澤進と佐々木信也さんについて書いたエッセイ掲載の「知研フォーラム」を差し上げた。同期生や、親しい先輩や後輩にも会えてとにかく楽しい時間を過ごすことができた。これだけ大勢の参加者が集まった宴会で、こんなにお互いに打ち解けた気分のいいパーティはこれまであまり記憶にない。素晴らしい歴史ある伝統校で高校生活を送れて、幸せの一語に尽きると思っている。帰り道友人と歩きながら心から「楽しかったなぁ」と語り合った。

2011年11月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1631.2011年10月31日(月) 映画「百合子、ダスヴィダーニャ」を観賞

 今日この地球に誕生した赤ちゃんは、みんな地球上で70億人目の人と数えられるそうだ。これは国連人口基金で承認されていて、その東京事務所では申し出があれば、「70億人目の赤ちゃんの一人」という証明書を発行するそうだからギネスまがいの人気もここまで来たかと、些か脱線気味のお祭行事、名称、タイトル等に辟易する。
 先月17日に映画「百合子、ダスヴィダーニャ」の浜野佐知監督のお話を聞く夕食会にお誘いを受けて、監督から女であることのデメリット、映画界における女性監督の不利、これまでの厳しい歩み等について諸々お話を承った。今朝渋谷の円山町界隈にある「ユーロスペース」へ件の映画を鑑賞に行った。最近の映画、特にあまり脚光を浴びない個人やプロダクションが製作した映画は、かつての華やかな大劇場ではなく、こじんまりとした映画館で日時も限定されて上映されることが多く、上映日数も上映回数も少ない。最近私が観た映画は押しなべて力作であるが、やや深刻なストーリーのため、興行収入を考えたのだろうか大映画会社が配給せず小規模な映画館でこっそり上映されるケースが多い。「ユーロスペース」も建物内に2つの映画館があり、今日観たのは定員91名の小規模なシアターで、午前10時30分だけの1日1回きりの上映である。少々早いが行ってみると観客は20名程度で、年配の男性が多い。
 あらすじは、中條(宮本)百合子と湯浅芳子がレズビアン関係に入った経緯と、百合子と最初の夫・荒木茂との結婚生活破綻の複雑な原因を女性監督の目からねちっこく描いたものである。上映に先立ち、予定にはなかったが浜野監督が登場され舞台挨拶をされた。大阪から新幹線で来たところだと話されていた。監督は百合子がなぜ荒木と別れたのか、別れる必要もなかったのではないかと話されたのは意外だった。というのは、監督は日本社会に昔から根付いていた男社会の風潮を嘆き、それをぶち壊そうとされているようで、先月の夕食会場でも過度なまでに日本男子を攻撃し、愚弄する言葉を発していたからである。
 結局百合子と荒木の結婚生活は僅か5年、湯浅芳子との同棲は7年で幕を下ろした。百合子は後の共産党書記長・宮本顕治と一緒になるため、湯浅と別れた。湯浅と別れる時湯浅は相当荒れたようだ。湯浅が亡くなったのは1990年で、52歳で亡くなった百合子と異なり94歳まで生きた。著名なロシア語翻訳家だったが、残念ながらその訳書を私は読んでいない。しかし、日経新聞日曜版で瀬戸内寂聴さんがつい最近まで長らく連載していた「奇縁まんだら」の中で強い女性として描かれていたのを読んだことがあり、印象に残っている。監督が描こうとしたのは、女性の権利があまり認められなかった時代に、女性だからといって打ちひしがれる弱い女ではなく、風当たりが強かろうと強く生き抜いた女性だった。
 映画の構成はほとんど家の中で語られ、東京と福島だけで行動範囲が狭く舞台が限られていてダイナミックなスケールに欠けて少々物足りない感じもした。2人の著名な女流文学者同士の爛れた関係にスポットライトを当てて、「レズビアン」という特殊なテーマを取り扱ったのでそれも止むを得なかったのだろう。映画の中で百合子の作品をもっと紹介すれば、理解の助けになったと思うが、その点で少々分りにくかったという気持ちが残った。

2011年10月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1630.2011年10月30日(日) 行政は放射能に鈍感

 一昨日世田谷区八幡山のスーパー・マーケット空き地で民間人の線量計により高い放射線が計測された。先日同じ世田谷区弦巻で計測された放射線も分ったのは、民間人の連絡によるものだが、それも福島原発とは無関係ということが分った。今度の放射線もその空き地の周辺地下から異常値を示すことから福島原発とは関係ないと見られている。ただ、近辺の住民が放射線汚染を心配しているので、何が原因であるかを早く突きとめることが行政の責務だと思う。にも拘わらず、世田谷区はのんびりしている。民間人の軽量により分ったにも拘わらず、区が昨日語ったのは週明けにその地下を掘削して原因を究明したいと気楽なことを言っている。理由は休日ということのようだが、ことが放射線に関わることでもあり、早く作業を行って原因を明らかにすべきではないか。
 ことほど左様に原子力について、本質が分っているのか分かっていないのか、関係者によってスタンスがバラバラのようだ。例えば、昨日になって原子力委員会が福島第1原発を解体・廃炉にする工程を示した。それによると何とも気の長い話で、いろいろ建屋内部の取り出し作業を始めて、原子炉から建屋まで解体する廃炉作業が完了するのは30年以上もかかるとの発表があった。これではいま稼動、或いは休止中の原発を仮にいつの日か廃炉にした場合、それらも30年以上の時間がかかる。今後新たに稼動予定の原発の将来的な廃炉を考えると気の遠くなるような時間が必要である。
 これでは私が生きている間に原発はなくすことはできないということになる。今や知らない間に、周囲は放射線の危険で取り囲まれているという事態になっている。憂鬱な時代になってしまったものである。
 さて、円高が昂進して輸出関連企業が大きな赤字を計上しているようだが、パナソニックの如きは今年度連結決算が3,000億円前後の赤字に達する見通しだという。東芝も今年度上期だけで営業利益が100億円も減少した。企業は円高の長期化を睨んで、想定為替レートを変更し、利益予想を下方修正する動きが出てきた。例えば、対ドル為替相場ではリコー、セイコーエプソンや日本電産などでは上期に1$=80円相場だったが、下期は75円に変更しているようだ。商売本体ではなく、為替事情によって売上、利益が大きく変わるようになった。外為事情に左右される企業はあまりの円高市場に振り回されている。
 円高に洪水被害が重なり輸出関連企業が苦しんでいる。少しでも手を差し伸べられるのは国であるが、今のへなちょこ政府が果たしてお助けマンになってくれるだろうか。

2011年10月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1629.2011年10月29日(土) プロ野球界のゲーム・システムはこのままで良いのか。

 東日本大震災発生により開幕が遅れたプロ野球も終盤を迎え、今日からセ・パ両リーグともに、いわくつきのクライマックス・シリーズが始まったところである。一方、アメリカではワールドシリーズで今日チャンピォン・チームが決まった。
 再三プロ野球界へイチャモンをつけるようだが、このペナントレース後のクライマックス・シリーズほど馬鹿馬鹿しく無意味な勝負はないと考えている。セ・パ両リーグとも優勝チームが決定したわけだから、以前のようにこの両リーグの覇者、セの中日ドラゴンズとパの福岡ソフトバンク・ホークスの間で日本シリーズ7回戦を戦い、真の日本チャンピォン・チームを決めればそれでいい。それが、金儲けと引き換えに優勝の価値と権威を失くす、クライマックス・シリーズというわけの分らないシリーズ試合を加えたものだから、一体全体どこのチームが一番強いのかが分らなくなってしまった。
 野球の先進国・アメリカでも似て非なるものではあるが、一応強いチームが大リーグチャンピォンに最も近いところにいる。本当のファンは、ゲーム数が増えたからと言って喜んでいるのだろうか。
 メジャーリーグでは、今日セントルイス・カージナルスがテキサス・レンジャーズを降し、4勝3敗の成績でワールド・チャンピォンになったが、このチームは3つの地区のそれぞれの2位チームの中で一番勝率の高いチームが、ポスト・シーズン・シリーズにワイルド・カードという救済制度により出場権を得て勝ち上がり、ワールドシリーズへの挑戦権を得たチームである。その挙句にワールド・チャンピォンに輝いたのだから何をか言わんやである。この変てこなワイルド・カードを勝ち上がってチャンピォンになったチームが近年増えて、1995年に制度が発足して以来17回のワールドシリーズで2位チームが優勝したのは実に5度目だそうである。ペナントレースでは2位に甘んじたが最後に優勝の美酒を味わえることになる。物語ならともかく、本当の実力のあるチームがどのチームなのか分らなくなり、1年間戦って勝ち得た優勝の価値と意味を分らなくしてしまうシステムは、無意味であり勝負の世界では似つかわしくないのではないか。
 日本では昨年パ・リーグ3位だった千葉ロッテ・マリーンズが、クライマックス・シリーズを勝ち上がり、日本シリーズでセ・リーグの優勝チーム・中日ドラゴンズを倒して、見事日本一の座に就いた。しかし、その時は運よく波に乗って優勝したが、実力は必ずしも伴っていたわけではなく、その証拠に今年はリーグの最下位にまで急降下した。
 一部の狂信的なファンと金儲けのために野球界が考え出した奇策が、これからのプロ野球界の人気を削がなければ良いがと心配になる。実際、近年はサッカー人気に押されて、観客動員数もテレビの放映時間も減ってきているのは、このような安易な制度を採用したことも大きく影響しており、下手をすると大相撲と同じように人気が下降する可能性を秘めているのではないかと、プロ野球ファンとしては嘆かわしく思っている。

2011年10月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1628.2011年10月28日(金) 野田首相の施政方針演説の中身

 トルコ地震による死者が550人を超えた。72時間が生存の可能性の分岐点と言われ、この時を区切りにトルコ政府は行方不明者の捜索を中止すると発表した。だが、その1日後地震発生から100時間以上経ってから18歳の青年が救出されたり、108時間ぶりに13歳の少年が救出されたりもした。72時間で区切りをつけることが果たして生存の可能性とか、生命の尊厳という観点から妥当なのかどうか、もう少し考える必要があるのではないか。
 さて、バンコックの洪水被害は益々深刻になってきた。普段より水位が1.5mも上がっているようで、市内は水浸しの状態である。日系企業の工場操業停止で事業運営に支障を来たす恐れのある、パナソニックを始めとする日系企業では、タイ人従業員を日本の工場で働いてもらうと発表した。タイの工場では日本で作っていない製品を製造しているため、タイ人は日本の工場では日本人労働者を指導する立場に当たるという。受け入れる日系企業タイ人従業員は数千人規模と言われている。早速日本政府に特別ビザの許可を申請すると述べ、それに対して藤村官房長官は特例措置として前向きに考慮すると述べた。
 ところで、日本政府の震災復興に対する動きはどうだろうか。野田首相は今日午後衆議院本会議で所信表明演説を行った。巨額の資金手当てとして3次補正予算の早期成立により復興を加速させると決意を述べた。それに伴い歳出・歳入改革のひとつとして国家公務員給与を削減すると述べた。この公務員給与削減というのが実施できるかどうかが曲者なのである。公務員給与削減については、当然人事院勧告もからんでいると思うが、すでに国会に提出されている7.8%の削減を隠れ蓑に、抱き合わせで60歳の定年退職者を65歳まで延長雇用し、その間在職中の給与の70%を支給するという役人にとって都合の良い姑息な法案成立を併せ企んでいる。直接国民に関係のない事案は、どうも密室でことが成されている印象でどうも不愉快でありすっきりしない。
 その他に政治改革として「1票の格差」是正と議員定数削減について語ったが、いずれも迫力不足で実行できるかどうか怪しいものだ。議員定数削減については、鳩山内閣発足時から言い続け、昨年の参議院選挙でもマニフェストに堂々明記しながら、未だに一歩も前進していない。
 野田首相の演説の中で1番がっかりさせられたのは、沖縄の普天間基地移設問題について言及した一節である。「日米合意を踏まえつつ、沖縄の負担軽減を図ることが基本的な姿勢」と相変わらず抽象的で他人任せの論調である。本当にそう思っているのだろうか。民主党政権が約束を反故にしてから、政府と沖縄県はぎくしゃくした関係にある。加えて野田内閣内でも意思統一ができていない印象を受ける。
  沖縄基地移設にからんで昨夕奇妙な動きがあった。野田首相が鳩山元首相と会い、玄葉外相の鳩山氏への発言を詫びたという。玄葉外相が衆議院外務委員会で鳩山首相が普天間基地移設先を最低でも県外と公表したことは誤りだったと答弁したことに対して、野田首相が鳩山元首相に平謝りだったというのだから何が何だか分らない。これは玄葉外相の言う通り、鳩山元首相の思いつきの発言が間違いだったことは紛れもない。この野田首相の言動から推すと、首相は移転先を鳩山氏と同様に「最低でも県外」と考えているのだろうか。もし、そうなら担当職務が荷の重い大臣なんかに任せず、自ら沖縄関係者に会って「最低でも県外」と確約し、それならどこに米軍基地を移転させるのか腹案を発表すべきではないか。誠実そうに見える野田‘どじょう’首相も、早くもメッキが剥げたのだろうか。

2011年10月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1627.2011年10月27日(木) ギリシャ救済問題も一段落か?

 バンコック市内の洪水事情は悪化するばかりである。これまで見たこともないような水浸しの状態である。変わらずひたひたと水が王都に押し寄せている。これでは市民は落ち着いて生活できないのではないかと気にかかる。テレビニュースを観ていると、市内観光の中心である王宮やエメラルド寺院も危うい。実に50年に1度と言われているが、私が初めてバンコックとアユタヤを訪れたのが今から45年前だが、それ以来これほど酷い洪水は記憶にない。更に目前に迫ってきた大潮がどうにも気になって仕方がない。
 一方、ギリシャの債務危機に向けたEU首脳会議は中々合意に至らず、昨日結論を出す予定だったが10時間もの長丁場の話し合いの末、今日やっと合意に達した。7月に決まったギリシャ国債の元本削減など民間金融機関の負担の割合21%を、今後50%に大幅に修正、拡大することになった。これによってギリシャのデフォルト(債務不履行)は、取りあえず急場をしのぐことができる。だが、事態が根本的に解決されたわけではない。ギリシャはこれに安堵することなく、自国への支援をEU加盟国に感謝しつつ、財務状況が常時監視されることを教訓にして、この機会に景気回復への道筋を断固示してもらいたいものである。夕刊各紙のトップ記事として伝えられた見出しは、いずれも白抜きで「EU包括策合意」である。これで少しは日本の景気にも良い影響が表れるのではないかと期待したところ、案の定株価は前日に比べて178 円も上昇した。円相場も円安に移り、やれやれと思いきや、その後円高に振れ夜9時過ぎにヨーロッパの外為市場は、一時1$=75.67円と、またまた最高値を記録したようだ。どうしても外国為替市場から目を離せない。
 しかし、一喜一憂してもギリシャ経済が立ち直り、ヨーロッパもアメリカも不景気から抜け出せなければ、所詮日本経済も救われないということだ。日本人にとっては何とも張り合いがない。バブル景気は今やとても望むべくもないが、それにしてもいつになったら少しは明るい光が見えてくるのだろうか。
 さて、地球上の人類は今月末70億人になる。国連人口基金は今年の世界人口白書を発表した。白書が述べている点を概略まとめると、1950年代初に48歳だった平均寿命が68歳にまで延びた。乳児死亡率は出生千人当たり133人だったが、46人に減った。乳幼児難病予防のための新薬ワクチンが開発されたことが効いている。1999年に60億人だった人口が僅か12年で10億人も増加した。70億人の内アジアが42億人で世界の60%を占める。現在中国の人口が最多で13億5千万人だが、10年後にはインドが14億人となって中国を追い越すと見られている。
 その一方で、日本の人口は減少の一途を辿り国連統計を取って以来初めてその数が減り、1億2千5百万人になった。日本は典型的な少子高齢化時代を迎えて、その対策が急務とされている。今話題の年金問題もこの少子高齢化がクリアされなければ、前進しない。今や現代日本が抱える最大の課題である。

2011年10月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com