1634.2011年11月3日(木) 平穏に73歳の誕生日を迎える。

 満州事変から2.26事件を経て、戦時色が徐々に色濃くなっていった昭和13年の、昔風に言えば「明治節」、現代では「文化の日」の今日、東京・中野に生まれた。「節夫」という名前も「明治節」から1文字いただいた。27年前に母が同じ73歳で亡くなったので、母と同じ年齢だけ生きてきたことになる。新潟に住む二男が妻子を伴ってやってきたので、まず妻の実家の墓がある多磨墓地から、両親が眠る中野の宝仙寺へ回って墓参りをする。夕食は息子家族と外食を楽しむ。
 さて、あれだけすったもんだして何とか危機を脱したと思ったギリシャの財政危機が、またぶり返しそうな雲行きである。昨日になってギリシャ不安が再燃している。火種はギリシャ自体にある。つい1週間前EU圏内ユーロ国が難産の末、ギリシャへ支援することを漸く決定し、今後はギリシャがこの温かい支援を受けてどう立ち直るかとギリシャの再生を注視しようという矢先に、ギリシャ政府は折角の援助を受け入れるかどうかを国民投票にかけると言い出した。緊縮財政を続けることに国民の反発が恐いのだ。支援は確かにギリシャにとっては厳しい内容となっている。だが、先日打ち出したギリシャ支援策はギリシャにとっては待ったなしの救済策で、他には手段がないように思える。ギリシャが支援を受ける厳しい条件は、対価としてギリシャ国民が耐え忍ぶことが義務づけられている。
  その条件とは給与の一括20%削減であり、消費税の値上げほかである。当然ギリシャ国民の反発は予想されるが、支援する側としては、ここまで自分たちが身を削って支援しようというのに、なぜ我慢できないのか、支援国だって厳しい財政事情の中で同じ仲間を助けてあげようというのに、勝手なことばかり言うなとの不満もあろう。まず火元のギリシャ自体が自力で立ち直ろうとする姿勢を見せなければ、いずれギリシャは見放され、世界の孤児となってしまうだろう。
 ギリシャの国民投票の意向がヨーロッパは言うに及ばず、アメリカ、アジアにまで波及して世界同時不況の様相も見せ始めた。EUのリーダー格であるドイツのメルケル首相、フランスのサルコジ大統領がギリシャのパパンドレウ首相に支援策を受け入れるよう懸命に説得しているが、ギリシャは依怙地になって国民投票をちらつかせている。ギリシャでは支援策受け入れの前にパパンドレウ首相に対する議会信認投票が行われ、そのうえで国民投票が来月初に行われる。
 仮に国民投票が行われた場合、まず国民は支援策に反対するだろう。その時EUには最早ギリシャを救うべき次の手はない。最悪のケースだと、ギリシャはEUから支援を得られず、債務不履行による国家破綻、ユーロ圏離脱の可能性を孕んでいる。そうなった場合、ギリシャはどうなるのか。ヨーロッパはどうなるのか。更に日本だって他人事ではいられない。その時日本はどうなるのか。

2011年11月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com