1706.2012年1月14日(土) ベオグラードで演奏される慶応義塾塾歌

 ベオグラードに住む友人の山崎洋さんから大きな封筒に入った手紙をもらった。封筒の中に手紙とセルビアの日本語観光パンフレットが入っていた。日本人バイオリニストとしてセルビアで活動している豊嶋めぐみさんと東江(アガリエ)貴子さんのピアノ伴奏によるコンサートが、いよいよ3月14日にベオグラードで開かれるとの連絡だった。「海ゆかば」の作曲家・信時潔が好きな豊嶋さんへのリクエスト曲として、信時が作曲した慶応塾歌を演奏してくれることになったとの知らせで、私にもぜひベオグラードへ来て聴いて欲しいとの内容だった。信時潔の曲を各地で演奏している豊嶋さんに山崎さんが、塾歌をベオグラードでも演奏してくれるよう個人的に頼んでいたものだ。

 山崎さんにはゼミの友人でアマチュア・チェリストの赤松晋さんから塾歌のテープと楽譜を提供してもらい送ったところだ。3年前に信時が生涯を終えた東京・国分寺で、豊嶋さんの演奏を聴いたが、その時は「海ゆかば」をしんみり聴くことができた。だが、残念ながら塾歌を聴くことはできなかった。「海ゆかば」については、慰霊祭などでこれまでにも度々聴いている。やや重苦しい感じがするが、中々良い旋律で心に訴える素晴らしい曲だと思う。尤も詩は大伴家持というのだから、聴いていてしみじみ心に響くのも当然だろう。だが、大東亜戦争への協力の歌と誤解されることもあり、一部地域では演奏を断られることもあるという。

 手紙によれば、塾歌は良い曲だそうだが、芸術性の点ではやや問題があるように書かれていた。是非来いと言われても、一寸準備が間に合わないし、現在痔の治療中でもある。彼はセルビアの世界遺産・ストゥデニツァ修道院とソポチャニ修道院を案内してくれると言うが、今回出かけるのは難しいと思う。

 シューマン、モーツァルト、バッハの名曲と並んで「海ゆかば」と塾歌が演奏されるようで近くなら何が何でも駆けつけるところだが、一寸今回ばかりは現地へ行くのは諦めざるを得ない。

 さて、今日はけたたましかったり、慌しかったり、メディアからのニュースは目まぐるしい一日だった。11日に広島刑務所から脱走した服役中の中国人殺人未遂犯が昨日広島市内で捕まった。凶悪犯で狭い広島市内を逃げ回っていたので、メディアが過剰なまでに反応して大騒ぎだった。逮捕されてやれやれである。刑務所が工事中だったとは言え、その監視体制はお粗末としか言いようがない。加えて直前に監督官庁の法務大臣が、この件ではなく内閣改造で辞めることになったが、これは偶然だろうか。

 国際的には、アメリカの格付け会社、S&P社がフランスなどヨーロッパ9カ国国債の格付けを引き下げた。一瞬まさかと思った。これまでフランスの財政はあまり不安視されていなかったと思う。それが、ここへ来て一転危うくなった。フランスとともにオーストリア国債も引き下げられた。危険水域にあるイタリア、スペイン、ポルトガルは2段階の引き下げである。この影響は、外貨稼ぎのドル箱であるアテネのアクロポリスの閉鎖で見学できなかったり、ローマのコロッセオの壁が崩れたり、観光面でも様々な弊害が現れている。この状態が更に進むとユーロ圏の分裂へ発展しかねない。

 一体いつになったら、この世界経済不況の状態から脱出することができるのだろうか。暗澹たる思いである。

2012年1月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1705.2012年1月13日(金) 野田改造内閣発足

 野田改造内閣が発足した。改造の大きな目玉は、前幹事長の岡田卓也氏を副総理として迎えたことだろう。消費税増税論者の岡田氏が持論を通して正面から増税を国民に訴えるようだ。こうなると増税反対の小沢一郎氏との対立も再び起きてくるのではないだろうか。

 政権発足以来4ヶ月が経過した時点で、先月問責決議された二人の閣僚もこの機に退任することになった。そのひとり、一川保夫・防衛大臣は就任時のノー天気な発言に加えて、その後も沖縄県民を怒らせる無責任な言動で顰蹙を買っていたが、退任確実になった3日ほど前にモンゴルへ公務出張している。当然安保問題の打ち合わせのために、モンゴル国防省と会談をしている。まもなく辞める大臣が、防衛問題について政府間で外交交渉するという話はあまり聞いたことがない。神経を疑いたくなるような非常識なパフォーマンスを仲間内の誰一人として取り止めるよう忠告したり、諌める人物がいないことが情けない。これはモンゴル政府に対しても礼を欠くことになるのではないか。民間企業なら絶対あり得ない。事柄も費用もまったく無駄にするわけだが、この問題について当人はもとより、出張命令を発令した野田首相は何を考えているのか。野田首相の本当の気持ちはどうなのか。はっきり国民に説明すべきだと思う。

 野田総理以下18閣僚の第2次野田内閣の中にも、最早私より年長者は1歳年上の前田武志・国交相だけになってしまった。若い閣僚の中でも私の見るところでは、玄葉光一郎・外相、安住淳・財務相、小宮山洋子・厚労相があまり実績を上げる活躍をしたようには見えない。彼らの力量と実績が気になって、交替もあり得るとみていたが、留任だった。もうひとふん張りしてもらわないと、次の改造では離任ということも考えられる。

 さて、今夕の日経紙に興味深い予測が載っている。イギリスの大手銀行HSBCが発表したもので、それによると2050年の世界経済規模ランクは、国内総生産(GDP)で中国がアメリカを抜いて世界一になると予測している。この他にもわが日本がインドに追い抜かれて第4位に落ちている。この判定は、ややアジア諸国を高く評価しがちで、フィリピン、インドネシアがベスト20に入っている一方で、ヨーロッパの中で堅実な北欧や、小なりとも1人当たりGDPの高いルクセンブルグや、ニュージーランドが20位以内にも入っていない。どこまで信用して良いのか分らないが、こういう見方や判断基準も世界のプロの中にもあるのだと考えると面白いものだと思う。

 最近民主化の兆しが見えてきたビルマで、今日収監されていた受刑者651人が釈放された。その中にかつて当時のトップ、タン・シュェ氏と力関係でつばぜり合いを演じていた、元首相キン・ニュン氏が含まれていた。ビルマをよく訪れていた20年前ごろには、ビルマでネ・ウィン大統領の後継者と目されていた一人だった。いつの間にか失脚して自宅軟禁処分だったようだが、そのキン・ニュン氏も今日解放となった。久しぶりに見るキン・ニュン氏の笑顔である。

 これでビルマの民主化に拍車がかかるかというとそう楽観はできない。1988年の反政府デモで中核となって活動した学生グループのリーダーが解放されたのは可としても、財政的に苦しいビルマ政府が欧米先進国の経済封鎖を解いてもらう条件のひとつである全政治犯の釈放ということから、万止むを得ず取った一時的な措置のような気がしてならない。依然として民主化運動に関わった活動家500~1500人が今なお収監されているという。早く民主化されたビルマを見てみたいものである。

2012年1月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1704.2012年1月12日(木) 日本とアメリカの政治的土壌の違い

 今秋のアメリカ大統領選挙に向け、3日共和党アイオワ州党員集会でロムニー前マサチューセッツ州知事が勝利を収めた。10日にはニューハンプシャー州で予備選挙が行われ、ここでもロムニー氏が勝ち次期大統領へ向けて順調な滑り出しをしたように思える。

 ところで、今日池上彰氏のテレビ解説で知ったことであるが、アメリカ独立以来歴代44人の大統領の内、J.F.ケネディのカトリックを除き、他の43人は悉くプロテスタントだという。アメリカ大統領と言えば宗派的にはこれまでプロテスタントだったのである。それがロムニー氏に限ってはモルモン教徒である。ケネディの場合は、アイルランド系移民の血を継いでいたので、カトリックと聞いても理解できる。それが全アメリカ国民の僅か1.7%しかいないモルモン教だとすると、ロムニー氏は宗教的立場から言えば、ほとんど大統領の目がないとも言える。果たしてロムニー氏は、世評を覆すことができるだろうか。

 アメリカのモルモン教と言えば、ストイックなほど堅実な生活を送り、酒もタバコもコーヒーのような刺激物も嗜まないことで知られるし、収入の内1割を所属する教会に寄付する。布教のためにかかる経費はすべて自己負担である。ユタ州ソルトレイク・シティにあるモルモン教本部を2度ばかり見学したことがあるが、信者が誇る「モルモン教ここに誕生」の記念碑‘THIS IS THE PLACE.’MEMORIALを本部サイト内で確認したことがある。ある意味で極めて真面目で奉仕的な考え方で、それを忠実に守っているのは相当真摯な性格だと思う。

 それに比べると、残念ながら日本の一部の政治家の中には、不真面目で、人を欺いてまでしても利便を得ようとする悪辣な政治家が多いのには毎度のことながらうんざりである。

 直近では、一昨日、昨日と2日間政治資金規正法違反の罪で強制起訴された小沢一郎・民主党元代表に対する裁判である。細かいことは省略するが、この小沢氏の感覚は国民の普通の常識とはまったくかけ離れたものである。これまでの裁判の過程、憶測、小沢氏周辺の発言、偽証罪による立件などから推して、私にはどうも小沢氏がウソ八百を並べているのは間違いないように思えて仕方がない。天下国家以外は関心がないとの不遜な言動には、まず自らの襟を正せと言いたい。小沢氏にこれ以上天下国家を論じられては、迷惑を蒙るのは国民である。さっさと政界を去るべきが、現在小沢氏ができる唯一のことではないのだろうか。資金力に任せて名うての実力派弁護士を雇い入れ、守りを固めるのは立場上理解できないこともない。

 しかし、例えば弁護士というのは正義を主張し、世の不正を暴き、無実の罪を負わされた気の毒な人々に救いの手を差し伸べる人道的行為が原点であった筈だ。その意味では、悪のお先棒を担ごうとする同根の弁護士があぶく銭に血迷い、悪の道を突き進む小沢氏を手助けしようとする行為は、どうも正義という観点から納得できない。

 一部にせよ小沢氏のような政治家が生まれる日本の政治的風土は宗教観がないからだけではないように思える。その点では、アメリカの大統領の方が、日本の政治家より遥かにクリーンですっきりしているように思う。

2012年1月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1703.2012年1月11日(水) 梅棹忠夫先生の教えに学ぶ。

 一昨年7月「知的生産の技術研究会」特別顧問だった梅棹忠夫先生が亡くなられた。先生と直接お話したことはないが、長年同研究会の活動に参加してきて、先生の遺徳というか、業績に触れて、時代の一歩先を歩まれ、われわれに現代社会で学ぶべき基本を教えていただいたと感じている。昨年大災害をもたらした東日本大震災と、その後の原発事故についても梅棹先生はある程度予感していたのではないかと思える節が、先生の言動の中に窺がえる。先生は文明の進化は脅威とも成り得るとまで仰っていた。

 今月2日に放映されたNHK・教育テレビ「暗黒のかなたの光明~文明学者梅棹忠夫がみた未来~」でこんな言葉が紹介された。

 

 「文明はすすみます

 これはブレーキをかけても

 なかなかとまりません

 どんどんとすすんでゆく

 

  いままで文明というものは

 人間が自然を征服して

 ひとつの独自の世界を

 地球上に構築しえたとおもっていた

 

 ところがそれはまったくの

 まちがいであったということです

 じつはわれわれは文明を

 すすめることによって

 自分の墓穴をほっていたんだ

 

 文明というものは

 まさにそういう自分自身の存在の基礎を

 ほりくずすことによって

 成立しているような

 まことに矛盾にみちたものなんだ」

 

 これは梅棹先生が今から40年以上も前の1970年に書いた「未来社会と生きがい」の中のメッセージというか、感想といおうか、冷徹な分析の一節である。先生は東日本大震災も福島原発事故も先刻お見通しで、人類のうぬぼれを戒め、謙虚に生きることをこの至言の中に匂わせていた。

 探検家としてもフィールドワークにひとつの学問的分野を切り開いた先生はこうも言っておられた。「自分の足で歩き、自分の目で見て、その経験から自由に考えを発展させることができる」と。象牙の塔に籠ることなく、実践的に自然の中を歩き、人間は自然界とともに生きるべきだと主張された先生の真骨頂が窺がえる。

 僭越であるが、正に私自身も実際に山を歩き、海外をひとりで行動し、自分なりの行動力学のようなものを会得したと思っている。「まずひとりで行動せよ!そして考えよ!」、そして「若い時にこそ収穫の多い途上国へ一人旅して、五感で現場に漂う生の空気と臨場感をつかんでほしい」と後輩たちに常々語っているのも、今どきの若者がフィールドへ出て身体で自然に触れることや、海外へポジティブに出かけようとしない消極的な姿勢を心配しているからである。

 梅棹先生は亡くなられたが、今もその思想は脈々と生き、新鮮さを保っている。

2012年1月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1702.2012年1月10日(火) 世界の経済不況はどうなるのか?

 このブログの書き込みも今日で連続1800回目と区切りのよい回数を数えることができた。2007年5月に第1回をスタートさせてからよくぞ1日も途絶えることなく書き続けて来られたものだとわれながら感心し、誰かさんの言葉ではないが、「自分で自分を誉めてやりたい」。今年夏には2000回というもっとスッキリした節目になる。いつまで続けられるか分らないが、気持ちが続く限りは誰から何と言われようと書きたいことを書き続けて行きたい。

 今年も年初から国内外の景気がぱっとしないニュースばかりが伝わってくる。その最大の原因は、ヨーロッパの財政不安である。今夜NHKの「クローズアップ現代」で通常の30分を75分に延長した拡大版でも、専門家がヨーロッパの他にアメリカの不況も大きな要因に挙げていたが、その理由として金融機関の市場における機能しない機関投資家的行動を挙げていた。アメリカ連邦銀行(FRB)は資金を市場に供出しているが、それが企業や消費者まで行き渡らず、金融機関内に滞留していることが経済を活気づかせない原因と断定していた。ある外国人アナリストは、アメリカの銀行は投機家ではなく投資家にならなければいけないとコメントしていたくらいである。金融資本主義がだめになったと悲観的な見方もしていた。

 ヨーロッパではギリシャ経済が相変わらず不安材料であるが、ここへ来てイタリアの財務状況がいよいよ危なくなってきた。ギリシャ救済の際、ギリシャには認めた比較的緩い救済策をイタリアには適用しなかったからだとも言われている。その結果、イタリアには2月から4月へかけて総額で1000億ユーロの国債償還期限が来るという。日本円に換算すれば、10兆円を上回るくらいの規模である。これがヨーロッパ全体に影響を及ぼしたのか、ハンガリーの様子が一寸おかしくなってきた。現在ドイツとフランスの間では首脳会議が行われている。何とか効果的な対策を講じて乗り切ってほしいものである。

 さて、今日からラスベガスで家電製品の見本市が開かれている。かつては、ソニーやパナソニック等日本企業の独壇場だったが、大分様子が変わってきた。今年はテレビ市場で世界のシェアで1位と2位を占めているのは、サムスン、LGら韓国企業であり、ソニーも新型製品を発表しているが、外国記者の評判は従来の殻から抜け出ていないとあまり芳しくない。世界に冠たる技術力と販売力を誇った日本メーカーも、円高不況の中で落日を迎えてしまったようで何とも寂しい限りである。家電製品だけに限らず、今では車も韓国企業の追い上げが激しく、このままだと製造業はみんな韓国にやられてしまう。何とか日本企業も誇りと力を取り戻して欲しいものである。

 そんな中で嬉しいニュースは、今日チューリッヒで女子サッカー「なでしこ・ジャパン」の中心選手である澤穂稀選手が国際サッカー連盟(FIFA)の2011年度世界最優秀選手に選ばれたことである。佐々木則夫監督も女子チームの最優秀監督に選ばれた。日本人としてはもちろん、アジアでも世界一に選ばれた選手は初めてである。あまり明るいニュースがない中で、久しぶりにほっとする、元気をもたらすニュースである。天晴れである。

2012年1月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1701.2012年1月9日(月) 小松左京著「日本沈没」を探し歩く。

 今日は成人の日である。昔は成人の日と言えば、1月15日に決まっていた。それが1月の第2月曜日なんていう欧米スタイルに変わってからちょっとぴんと来なくなった。今年成人になった若者は全国で約122万人を数えるが、過去最少だという。少子高齢化現象がこんなところにも現れた。

 今年も全国で新成人を祝う催しが行われた。毎年のことだが、折角祝ってくれるのに各地で暴れまわるバカな若者が出没して困る。沖縄や広島では毎年決まって新成人がピカピカの正装を身につけ公衆の場で警官隊ともみ合っているが、大人になったのだからもう少し真っ当な自己主張をしたらどうかと思う。震災被災地の成人が割合素直に大人になるに当って、心構えや決意をしっかり述べているのに対して、ルールを破り暴力を揮う彼らの甘ちゃんぶりは度が過ぎる。私なんか20歳の成人式は、出席したくとも浪人2年目の受験間近で父から浪人3年は認めないとプレッシャーをかけられ、暢気にお祝い行事に出席している余裕なぞなかった。

 午後書籍を借りに近くの目黒区立八雲中央図書館に出かけたところ、併設しているパーシモン・ホール前は新成人が取り巻き、図書館に入りにくかったほどで、ここには華やいだ雰囲気が漲っていた。彼らの前途は洋々としているはずだが、相当な苦難も予想される。挫けずに未来を切り開いてほしいと願う。

 さて、図書館で借りようと思っていた書籍は、かつてのベストセラーである小松左京の「日本沈没」だ。同じ小松の「復活の日」は読んだが、小松の名を不滅にしたのは、むしろその前作「日本沈没」であり、東北大震災の翌日の韓国・中央日報紙が「日本沈没」と報道し被災者の気持ちを傷つけたとして物議を醸し、遅まきながら12月27日付同紙で反省・訂正公告を出したほど書名のネームバリューを利用された著名な書だ。先日日経紙「春秋」だったと思うが、トラック島が「日本沈没」に出てくると書かれてあったので、この機会に読んでみようと思った。

 ところが、小松左京が昨年亡くなり、また震災によるイメージのタイミングもあったのだろうか、その「日本沈没」が借り出されていて書棚に見つからない。図書館の係員に調べてもらったところ確かに借り出されていて、今でもウェイティング・リストに20人もの名がリストアップされていると聞いて、借りるのを止めた。その後東横線都立大学駅前の書店で同書を購入しようと思ったが店頭になく、自由が丘駅前の書店で尋ねてもなく、結局今日のところは引き上げることにした。

 実は、昨年末以来エッセイ「トラック島の日系大酋長が見せた大和魂と謎」を、もう少し膨らませてできれば単行本にして上梓したいと考え、内容を膨らませようとしている。トラック島についてももう少し情報を盛り込もうと考えている。佐々木信也さんからもう一度話を伺い、高橋ユニオンズ時代の試合の裏話などを聞きたいと思っている。更に森喜朗元総理にももう一度お会いして、父上の話を伺い、写真も拝借したいと考えている。アイザワ大酋長についても生前お付き合いのあった兼高かおるさんにももう一度会ってこぼれ話などを詳しく聞きたいし、フリッツ・ミクロネシア大使からも大酋長の家族関係についてもっと詳しく聞いてみたい。そしてできれば私自身30年ぶりになるだろうが、もう一度トラック島を訪れ、大酋長の肉親に会ってみたいとも考えている。何とか内容的にも面白く、楽しいドキュメントに仕上げてみたいというのが今年の抱負である。

 ところで、昨晩からNHK教育テレビで「日本人は何を考えてきたのか」と題する12回シリーズが始まった。第1回は「日本人はどこへ行くのか-福沢諭吉と中江兆民」だったが、大変興味深い内容と構成だった。福沢と中江のそれぞれ異なる民主主義へのアプローチ方法と日本の民主主義の過程を、専門家による分析で分り易く解説してくれた。考えるに福沢の「脱亜論」は、純粋に朝鮮の民主化について持論を披瀝し、持論を実行したのに運悪く誤解を呼ぶ結果になり、福沢にとっても忸怩たる思いであっただろう。福沢が官職に就かずしきりに言っていた「一身独立して一国独立す」に対して、国会議員になった中江の「文明に優劣はない」の言葉が印象に残っているが、中江兆民が晩年に語った「わが日本 古より今に至るまで哲学なし」の言葉は、今日の政治家の姿も映し出しているように思う。二人は同じ1901年に福沢66歳、中江54歳で世を去っている。中々の好企画であり、次週以降も期待したい。

2012年1月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1700.2012年1月8日(日) 王さん一族の箱根旅行が懐かしい。

 今朝のTBS「サンデーモーニング」で、番組レギュラーの張本勲氏が今日のゲストに迎えたのが「世界のホームラン王」王貞治氏で、司会の関口宏氏が王さんに正月のスポーツについて尋ねた際、王さんは毎年箱根駅伝を楽しみにしていて、国道1号線脇で選手を応援していたと応えられた。今では現場で応援することもなくなったようだが、実はかつて毎年その王さん一族の正月の箱根の宿泊施設と交通機関の手配や、海外旅行など旅行関係一切を長年に亘ってお世話していたのが、誰あろうこの私だったのである。

 2008年12月に親しくしていただいた医師の兄上・王鉄城先生が亡くなられ、その後お母様が亡くなられて、今では王一族の親類縁者が全国から集まる箱根の懇親の場はなくなってしまったようだ。最盛期には30人を超える王家の人々が参集された。一族のハワイ旅行でも20人近い方々が参加した。やはりその当時から一族が集まる求心力となっていたのは、面倒見のよい鉄城先生だった。今日王さんには箱根に泊って駅伝を応援されたことが正月の楽しみだったと言ってもらい、お世話した立場としては嬉しい気持ちでいっぱいである。鉄城先生の奥様から今年も年賀状をいただいた。あの優しかった鉄城先生が亡くなられて3年余が経ったが、今でも心にぽっかり穴が開いたようで寂しい気持ちである。

 さて、昨日取り上げた原発の廃炉に関して、北海道電力泊原発のある青森県泊村では今月10日に村長選挙の告示があるが、原発推進派の現職・牧野浩臣村長に対する対抗馬が立たず、村はこのままずるずると原発稼動を容認することになりそうだ。反対派も村内外から立候補者を擁立しようとしたが、適任者が見つからず、このままだと村は40年廃炉を睨んだ原発稼動を容認し、その後村の財政をどう支えていくかということが大きな課題として残される。現在村議会はほとんど原発容認派議員で構成され、本音はともかく村にとって原発の交付金をいただかないことには村自体が立ち行かない苦しい内情がある。全歳入の約6割が原発がらみの交付金で、加えて人口1,900人弱の村の労働人口のかなりの数が原発関連企業に雇用を頼っている状態である。最早この小さな村は、原発なしには財政的にやっていけない構造になってしまった。こういう自治体にとっては、政府の40年原発廃炉期限で見捨てられてしまうのではないかとの危惧が拭いきれない。実際このまま切り捨ててしまっても良いものだろうか。気になることである。

 昨日年末に注射してもらった痔のその後の様子を診てもらった。良くなっているがもう少し経過をみてみたいとのことで、座薬と軟膏を患部に擦り付ける処方をしてもらった。その帰りにクリニックの隣の書店を覗いたところ、あの田原総一朗氏の著書「日本人は原発とどうつきあうべきか」(PHP刊)が平積みになっていた。これには「『脱原発』こそ無責任だ!」の帯文が書かれており、あっ!やはり田原氏は原発賛成派だと合点がいった。昨年11月16日のペンクラブ主催「脱原発を考えるペンの集い」で、喚きながら発言した袖井林二郎・法政大名誉教授が、その田原氏を名指しで「ペンは殺人者を会員として認めるのか」と過激な質問があった。どうやらこの著書により田原氏の持論・原発賛成が明らかになった。

 早速「知的生産の技術研究会」理事長・久恒啓一多摩大学教授にメールで連絡する。今月4日に久恒理事長が袖井教授の著書についてブログにコメントされていたので、その袖井教授の最近の奇異な行動について書き込んだところ、久恒理事長から袖井教授は元気なのかどうかを尋ねてこられたからだ。

 それにしてもかつてはリベラルで岩波の月刊誌「世界」でも一家言持って提言し、多くの若者を惹きつけた袖井教授の人が変わったかのような派手で特異なパフォーマンスには、些か戸惑いを憶え呆気にとられる。尤も袖井教授の論稿をむさぶり読んでから、早くも半世紀が経過したので、それもある面では無理からぬことだろうか。

 今日国立競技場で、今年の全国大学ラグビー決勝戦が、2日の準決勝に勝った天理大と帝京大の間で行われた。準決勝とは打って変わって熱戦の末帝京大が15-12で勝ち、3連覇を飾った。相変わらず決勝戦にしては観客が少なく、実質入場者の統計をとってから最少だそうである。やはり伝統校が戦わないと試合内容はともかく、人気のうえではダメなのだろうか。

2012年1月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1699.2012年1月7日(土) 原発は40年で原則廃炉

 昨晩NHKテレビで「世界街歩き・イギリスの古き港町ウィトビー」を楽しく観た。旅番組ではあるが、敢えて観光地らしさを紹介するというより、そこに住む人々に気軽に話しかけながら、彼らの生活にアプローチしてその土地の特徴を紹介しようという試みである。世界各地の路地裏まで入り込み、土地の人々にさりげなく接する構成で、わざとらしさがないのが気に入って妻ともどもいつも楽しみにしている。中には過去に訪れた都市が紹介されることがあり、そんな時には余計懐かしく観ている。

 ここで閑話休題。このウィトビー港近くにコーヒーや軽食を販売している屋台がある。そこで気がついたのだが、その屋台の看板に‘HOT DOGS’と‘TEAS’と大きく書かれていたが、この‘TEAS’は何だろう? ‘TEA’をそのまま複数にしているようだが、文法的にそれで良いのだろうか。ここは単数のまま‘TEA’と書くか、或いは複数なら‘CUPS OF TEA’の方が良いのではないだろうか。英語の本場で英文法の基本にもとる表現を見るとは意外だった。しかし、専門家や土地の人々から見れば、ごく普通の現象でおかしくないのかも知れない。門外漢のあらぬ疑問か。

 さて、昨日政府は細野豪志・原発事故担当相が、原子炉等規正法など関連法案の概要を発表した。それによると初めて原子炉の寿命を法律で決め、運転開始から40年が経過したら原発を原則廃止にすると公表した。但し、40年が経過しても厳重なチェックを受けて認められれば、再稼動は可能だという。アメリカでも一応40年をひとつの区切りにしているようだが、40年経ったからすぐ止めるというのも難しいようで、そう簡単にはいかないようだ。日本でも早速電力会社から、疑問の声が上っている。経営基盤を揺るがすような法制化であり、俄かには納得できないのだろう。福島第1原発の事故以来、各地に原発に対する強い拒絶反応が表れ、再稼動、新規工事は極めて難しくなっている。電力会社にしてみると、安全対策を充分に講じたうえで、何とか少しでも延命策を図りたいところだろう。

 一方、原発立地の自治体の胸の内は別の意味で複雑なようだ。特に、交付金を受けている自治体にとっては死活問題である。全国最多の原発を抱える福井県では、西川一誠知事が40年で一区切りとする考えは、県が進める老朽化対策や福島事故後の要請を踏まえていると、本音を抑えながら苦しいコメントを述べている。美浜原発を抱える美浜町長の如きは「例外で延長運転が認められている。40年で廃炉になったらどうしようか」と脱原発の空気を心配している。

 原発の危険性を指摘して脱原発を唱える飯田哲也・環境エネルギー政策研究所長は、一応評価できると言いながら例外的なルールを設けたことを警戒しザル法にもなりかねないと警告して、電力会社が自ら撤退するルールを作るべきだと提言している。

 上意下達ばかりでなく、この機会にもっと国民的議論を戦わせて、これから原子力行政をどう進めるべきかを議論することが必要だと思う。

2012年1月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1698.2012年1月6日(金) アメリカが新たな軍事戦略を発表

 講師登録をしているシニア大楽からの依頼で今年初めて「講師のための話し方講習会」で講演をした。「人気講師の講演を聞く」との触れ込みで、他の2人の講師とともに受講者の前でジョークを交え「面白く楽しい」話をしたつもりである。シニア大楽での講演は、今までにも数回行っているので要領は分っているつもりだが、今日は持ち時間が僅か20分でちょっと物足りなかった。従ってパワーポイントは使えなかった。テーマは「海外旅行の失敗あれこれ」と題して、海外で軍隊に身柄拘束された事件を含め、実際にトラブルに襲われたケースについて体験談を話した。私のタイトルの前に「抱腹絶倒」という言葉を付けてくれたので、大分期待してくれた受講者が多かったようだ。ある程度期待には応えられたのではないかと思う。
 さて、アメリカ経済の低迷ぶりは一向に回復に向わない。失業率は多少改善されたとは言え、依然として8%を上回っている。ドルの価値も下がりっ放しで、今日のドル相場も1$=77.20円内外である。この財政的に苦しい時にアメリカは、遂にイラクとアフガニスタンから駐留部隊を撤退させた。財政逼迫の折国内でも軍事費の削減を求める声が強く、財政は圧縮されてオバマ大統領は苦しい立場に追い込まれている。こんな時に昨日オバマ大統領は国防費の削減と、同時に新しい軍事戦略を発表した。今までのように2つの大規模な地域紛争に同時に対処する2正面戦略は取らないことになり、その一方で中国の軍事的脅威が増しつつあるアジア太平洋地域の戦力は増強するというのが、凡そ戦略の骨子のようである。
 実際同時多発テロ以来これまでアメリカの軍事費は年々増加する一方で、過去10年間に年間軍事費は倍増し、今や年間で7,000億$規模である。この7,000億$は円高による換算レートだと55兆円程度であるが、10年前のレートなら90兆円前後に該当する大金で、わが国の年間予算にも匹敵する。これまでこれだけの巨額の軍事費を注ぎ込み、アメリカの力と威信を世界中に示してきたが、それをこれから修正していこうというのである。表面に顕われてはいないが、中国の軍事的脅威を意識した防衛戦略は、当然日本の防衛、安全保障にも関わってくることになる。その中で、沖縄を主とするアメリカ軍の日本駐留経費が、従来以上に日本側の負担になる可能性が考えられる。沖縄普天間基地移設問題が思い通りに決着しないと、今後アメリカは日本に対して戦略的にも、財政的にも相当のプレッシャーをかけてくることが予想される。
 普天間基地移設問題が一向に前へ進まず、日米当局の間にスムーズな強調体制が取られない現状は、決して日米両国にとってプラスになるとは思えない。
 アメリカの新軍事戦略が打ち出された現在、腰の定まらない野田政権はアメリカとどう向き合っていこうというのだろうか。もっと本音を言うべき時に来ているのではないだろうか。野田首相にとっても正念場である。
 昨日伝えられたニュースであるが、アメリカのフィルム製造会社のイーストマン・コダック社がニューヨーク証券取引所から上場基準について警告を受けた。あれだけ世界で名を知られて大手企業のフィルム会社も経済不況に立ち向かえなくなったのだろうか。一部には破産法の適用を受けるとも言われている。厳しい時代になったものである。

2012年1月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1697.2012年1月5日(木) 低下する登山者のモラル

 2006年に購入したフォルクスワーゲンPOLOの部品の不具合が分ったため、リコールを行うとVW販売店から通知があったので、今日販売店へ車を持って行った。長男が生まれて以来40年ほど日産、トヨタ、そしてVWと車を乗り換えてきたが、こんなことは初めてである。修理は1時間程度で終ったが、カーテンエアバッグを装着した車の、後部側面衝突センサーの配線組み付けが不適切で、作動が遅れる恐れがあるという理由で、配線を修正してくれたようだ。これで衝突した場合に怪我を負う割合は減るようだが、それより肝心なことは車で事故を起さないことだ。今年はこれまで以上に車の運転には注意したい。

 さて、NHKの‘ニュース・ウォッチ 9’で、「山岳遭難者の救助費用を誰が払うのか」というテーマを取り上げていたが、数日前に北アルプスで4人の遭難者が救助を求めたケースなんか、北アの冬山登山の常識を逸するものだ。年末から下山予定日までの食料と燃料だけで予備を持参しておらず、下山予定日の天候が荒れて下れず、イージーにSOSを発したという些か軽率な行動だった。

 もう一件同じように軽はずみな人騒がせがあった。野沢温泉スキー場で立ち入り禁止看板を無視して禁止区域内へ入り込み、一時行方が分らず、あわや遭難か?という事件である。

 番組では、大がかりな捜索とヘリを要請した場合の多額の費用を誰が負担するのか、という課題についてレポートしていた。利(使)用者負担の原則からすれば、当然遭難者が費用を負担すべきだと思う。ところが、実態はそうではなく、救助者や地元自治体が負担させられているケースが多いようだ。保険会社の説明では、このような突発的な費用負担を軽減するための山岳保険加入者が減少傾向にあるという。登山者が何を考えているのか判然としないが、生命保険でも、海外旅行保険でも可能性があるから加入するのに、登山、況してや冬山登山なぞ最も保険利用の必要性があるのに、利用者が減るというのは、保険会社のPR面での怠慢もあると思うが、山岳界全体が山岳保険の重要性をもっと認識して啓蒙する必要があるのではないだろうか。

 昨年国民生活センターから依頼されて「月刊国民生活」4月号に海外旅行保険の必要性と、その重要性に鑑みて旅行保険に加入すべしとの持論を寄稿したが、幸い海外旅行保険の場合はかなり高い割合で旅行者が加入している。一方、山岳保険の加入者が少ない原因については、昔自分自身も登山をやっていた経験から言えば、その背景に近年携帯電話の普及で安易に助けを求める甘ったれた傾向と、責任感を欠いた登山者のモラルの低下があるからだと思う。

 素晴らしい冬山の景色を眺められる一方で、登山者のモラルは、残念ながら年々低下していることは間違いないところだろう。

2012年1月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com