昨晩NHKテレビで「世界街歩き・イギリスの古き港町ウィトビー」を楽しく観た。旅番組ではあるが、敢えて観光地らしさを紹介するというより、そこに住む人々に気軽に話しかけながら、彼らの生活にアプローチしてその土地の特徴を紹介しようという試みである。世界各地の路地裏まで入り込み、土地の人々にさりげなく接する構成で、わざとらしさがないのが気に入って妻ともどもいつも楽しみにしている。中には過去に訪れた都市が紹介されることがあり、そんな時には余計懐かしく観ている。
ここで閑話休題。このウィトビー港近くにコーヒーや軽食を販売している屋台がある。そこで気がついたのだが、その屋台の看板に‘HOT DOGS’と‘TEAS’と大きく書かれていたが、この‘TEAS’は何だろう? ‘TEA’をそのまま複数にしているようだが、文法的にそれで良いのだろうか。ここは単数のまま‘TEA’と書くか、或いは複数なら‘CUPS OF TEA’の方が良いのではないだろうか。英語の本場で英文法の基本にもとる表現を見るとは意外だった。しかし、専門家や土地の人々から見れば、ごく普通の現象でおかしくないのかも知れない。門外漢のあらぬ疑問か。
さて、昨日政府は細野豪志・原発事故担当相が、原子炉等規正法など関連法案の概要を発表した。それによると初めて原子炉の寿命を法律で決め、運転開始から40年が経過したら原発を原則廃止にすると公表した。但し、40年が経過しても厳重なチェックを受けて認められれば、再稼動は可能だという。アメリカでも一応40年をひとつの区切りにしているようだが、40年経ったからすぐ止めるというのも難しいようで、そう簡単にはいかないようだ。日本でも早速電力会社から、疑問の声が上っている。経営基盤を揺るがすような法制化であり、俄かには納得できないのだろう。福島第1原発の事故以来、各地に原発に対する強い拒絶反応が表れ、再稼動、新規工事は極めて難しくなっている。電力会社にしてみると、安全対策を充分に講じたうえで、何とか少しでも延命策を図りたいところだろう。
一方、原発立地の自治体の胸の内は別の意味で複雑なようだ。特に、交付金を受けている自治体にとっては死活問題である。全国最多の原発を抱える福井県では、西川一誠知事が40年で一区切りとする考えは、県が進める老朽化対策や福島事故後の要請を踏まえていると、本音を抑えながら苦しいコメントを述べている。美浜原発を抱える美浜町長の如きは「例外で延長運転が認められている。40年で廃炉になったらどうしようか」と脱原発の空気を心配している。
原発の危険性を指摘して脱原発を唱える飯田哲也・環境エネルギー政策研究所長は、一応評価できると言いながら例外的なルールを設けたことを警戒しザル法にもなりかねないと警告して、電力会社が自ら撤退するルールを作るべきだと提言している。
上意下達ばかりでなく、この機会にもっと国民的議論を戦わせて、これから原子力行政をどう進めるべきかを議論することが必要だと思う。