2184.2013年5月6日(月) 大型連休も今日でオシマイ

 暖かい中にも爽やかな気候の連休だと思っていたが、今日は全国的にはかなり異変があったようだ。何と帯広では8年ぶりに雪が降ったが、その一方で南国・宮崎では30℃を超えて今年初の真夏日となった。ゴールデンウィークが終末に近づくと、決まって道路の混雑、空や陸の混み合った交通情報が伝えられる。わが家に2泊した長男家族も昨日夕に横浜の知人宅に寄った後に、奈良へ夜行運転で帰って行った。慌しい滞在だったが、孫たちにとって楽しい思い出になればこんなに嬉しいことはない。

 このところ連日近くの駒沢オリンピック公園にウォーキングに出かけているが、流石にゴールデンウィークの最中とあって家族連れを含めて大勢の人たちが思い思いに身体を動かしたり、走り回っている。今日はやっていなかったが、昨日、一昨日はつい入場無料という声に誘われるように陸上競技場に入ったところ、「東京国際ユース(U14)サッカー大会」が行われていて、勝ち残ったブラジルのサントス・ジュニアとパリが戦っていた。奇妙なことにしばらく観ていてサントスと思っていたチームが、実はそうではなかった。サントスには黒人選手がほとんどおらず、逆にパリは11人中9人が黒人選手だったからである。元々植民地主義の国には黒人選手が多いが、近年アメリカはもちろんカナダやイギリス、フランスにも黒人や茶褐色の人々が増えてきた。今やヨーロッパのスポーツチーム、特にスポーツが盛んな国では黒人選手なしにはチームが成り立たないくらいである。改めてそんなことを駒沢公園散歩中に知らされた。

 さて、この連休中に国内外で大きな問題がなかったと思っていたら、やはり中東で一騒動あった。アサド政権と反体制派が内戦を続けているシリアで、体制側による大量殺戮事件が勃発したり、サリンを使用したのが体制側か反体制側か揉めている最中に、昨未明突如イスラエル空軍機が首都ダマスカス近郊の科学研究施設を爆撃した。当初イスラエルはコメントしなかったが、AFP通信に政府高官がレバノンのヒズボラ向けイラン製ミサイルが標的だったと空爆を認めた。ことはどうあれ、イスラエルは戦争開始のボタンを押したようなものである。当然イスラム組織のイスラエルへの仕返しが考えられる。今後国連でもこの問題が取り沙汰されるだろうし、イスラエルに対して憎しみを抱くイスラム組織が、新たなテロを仕掛けないとも限らない。好戦的なイスラエルを今やどこの国も抑止できなくなっていることが、一層恐怖感を掻きたてている。事態が大きく広がらなければ良いがと思う。

2013年5月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2183.2013年5月5日(日) 警戒される安倍首相右傾化の言動

 ロシアと中東歴訪を終えた安倍首相が昨日帰国した。その成果はどうだっただろうか。首相周辺は自画自賛しているようだが、それほど胸を張って自慢できるものだったのか、些か疑問に思える点がなくはない。

 例えば、4月30日付本ブログに取り上げた、北方領土問題についてプーチン大統領から非公式に提案されたとされる4島の面積等分返還は、果たして大統領にどこまで本気度があるのか、単なる外交辞令なのか、それとも牽制球ではないのかと疑問を投げるロシア問題専門家もいる。それが微妙にロシアの探られたくない腹を突いたように見えたのは、日ロ両首脳共同記者会見の場で、ある日本人記者が北方領土にロシア人が居住し実行支配している現状を指して、そのような環境下で果たしてそれは可能なのかと単刀直入に質問したことに対してプーチン大統領は一瞬色をなし、きつい言い方でロシア人の居住はこれまでの長い歴史でそうなったと応えたが、その興奮した口ぶりに大統領の本音が垣間見え、本心はどうなのか分らないと指摘したのが、袴田茂樹・新潟県立大教授である。他にも副首相やラブロフ外相のように、北方4島は第二次大戦で敗戦国の日本から戦勝国であるロシアが正当に領土を獲得したものでロシア領だと公言する大物もいるうえに、ロシア国内でも現状ではプーチン大統領にもそれを押し切るほどの力がないと言い切る専門家は多い。

 さらに訪ロ前の国会で質問に応えた安倍首相の答弁内容が、日本国内より中韓両国からはもちろん、アメリカでも問題とされていることが気にかかる。アメリカの見方は極東地域で反日感情が起きるのは、日本の歴史認識の捉え方に問題があるからだと追及する中韓の言い分に理解を示すもので、日本の、否安倍首相の歴史感に疑問を投げかけているのだ。このことを首相自身はどう考えているのだろうか。

 首相の歴史感については、アメリカの大手メディアのワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムス、ウォールストリート・ジャーナル等の紙上にも取り上げられているが、その典型はワシントン・ポストの社説である。「歴史に向き合えない安倍晋三“Shinzo Abe’ s inability to face history”」と取り上げられ、安倍政権の極右傾化が事実とかけ離れた歴史認識になっていると批判的なのである。

 安倍首相が「侵略という定義は学界的にも国際的にも定まっていない。国と国の関係でどちらから見るかで違う」と答弁したことが、首相の右傾化の言動に一層拍車をかけ、中国及び韓国との対立に火に油を注ぐ形になっている。「侵略」という言葉は侵略された国にとっては極めて屈辱的であることを考えれば、一国の首相がまかり間違ってもこんな不用意な言い方は軽々しく口にすべきではない。この辺りに安倍晋三の軽薄さ、未熟さ、そしてまだ成長途上にある人間であることを感じる。ワシントン・ポスト紙社説はこの点に関してこうも言っている。中韓両国の憤激は理解できるもので、確かに歴史は常に再解釈され続けている。しかし事実というものがあると言い、ドイツが歴史と率直に向きあってヨーロッパでの地位を確立してから何十年もたつというのに、どうして日本にはいまだに事実を認められない人々がいるのだろうか?と強い疑問を投げかけている。

 実際、憲法改正議論にしても、肝心なことを見過ごしてことを急いている印象が拭い切れない。最早首相の腹の内はかなりアメリカ人ジャーナリストに読まれている。このままでは危険な道へ進むのではないかとのお節介を、謙虚に反省してみるのも一流政治家へ歩むためのベースであり、宿題ではないだろうか。

 今日子どもの日の東京ドームでは、プロ野球・巨人対広島戦に先立ち、長嶋茂雄氏と松井秀樹氏の国民栄誉賞授賞式と松井選手の引退記念試合が行われた。初めて行われた首相官邸外の国民栄誉賞授賞式には安倍首相も出席され、直接賞状や記念品を手渡したり、2人の授賞スピーチも行われた。それはそれで大変温かくほのぼのとしたセレモニーとなり、ひとつの時代を画した名選手に対して大向こうを唸らせるような効果的な舞台になったと思う。長嶋氏がバッター、松井氏がピッチャー、原巨人軍監督がキャッチャーを務めた始球式では背番号「96」を着けた首相自身も球審として参加しておられた。「96代目」首相ということからそうなったらしいが、政界スズメは今話題の憲法改正のステップである「憲法第96条」にあやかったのではないかとの穿った声も聞かれる。ともかく2人の堂々たる行動実績や立派なスピーチをした松井選手にあやかって、安倍首相も一国を代表する総理大臣としてもう少ししっかりした言動をしてもらわないと困る。

2013年5月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2182.2013年5月4日(土) 憲法改正議論はこのままで良いのか。

 昨日早朝から奈良から長男家族5人がやって来て、すぐに東京の田舎っぺが喜び巡る、JR東京駅丸の内駅舎と東京スカイツリーへ揃って出かけたが、何せ連休の真っ盛りのためスカイツリーが混んでいて、やっと夜8時にエレベーターの搭乗予約が取れたと言っていた。しかし、それが反って素晴らしい夜景を楽しむことができて小中学生の孫たちは大喜びである。今日も去年まで近所に住んでいた横浜の友だちへ会いに行くと言い、揃って車で出かけた。普段夫婦だけの所帯へ大勢で押しかけて来られるので、生活ペースがすっかり狂って眼の手術を終えたばかりの妻があれこれ気を遣うことは並ではない。孫たちが訪ねて来るのは大歓迎だが、身体をこわしはしないかという点だけが気になる。明日帰るというが、どっと疲れが出なければ良いがなぁと思っている。

 さて、昨日のブログに書き込んだ憲法改正について、今日の朝刊に幾人かの有識者の意見が紹介されている。自民党の憲法改正志向、就中96条改正について概ね批判的である。

 例えば、自身憲法改正論者と断ったうえで、小林節・慶大教授は現在自民党が取り組んでいる憲法96条の改正の条文、所謂国会議員の2/3以上の賛成が得られなければ、憲法改正はできないとの条項を1/2以上の賛成で改正できるよう変更しようとしていることに、憲法条文の中身ではなく、その改正のための手順を変えてまでして憲法改正のためのハードルを下げようとするのは、裏口入学のようなものだと手厳しい指摘をしている。

 実際今までこういう裏の手順で行えば憲法改正が容易にできるとは思ってもみなかった。法律の隙間を突くような狡賢い戦法ではないか。外国にはこれまでに自国の憲法を改正した例がかなりある。改憲論者はこれをひとつの突破口にしている。だが、彼らの改正は本丸で憲法の基本的議論を戦わせたうえで改正されている。例えば、アメリカ憲法は過去に何度か改正されているが、それは正攻法の改憲論議の末に、国会議員の2/3以上の賛成を得て、その他に各州議会の3/4以上の賛成を得て初めて憲法改正が認められたものだ。入り口で手続きをいじくってハードルを下げるような阿漕な手段は取らない。

 マス・メディアの考えも各社各様に異なる。元々右寄りだったサンケイと朝日では正反対であるし、最近右翼思想の見られる讀賣はサンケイに近い論調である。

 それにしても安倍政権が昨年の衆議院選で過半数を得て、アベノミクスの好況によりとんとん拍子で右肩上がりとは申せ、いかにもことが性急過ぎるのではないか。今彼らの頭の中には、自分たちだけで新しい憲法を制定し、後世に名を残したいとの名誉欲が凝り固まっているようだ。それは、例えば憲法には国民投票の具体的な仕組みの規制がないことを良いことに、その手続きを定めた国民投票法をも投票年齢20歳から18歳に下げてしまおうと考えていることでも分る。戦争を知らない世代の投票を期待することによって、さらに改正をしやすくしようと考えているのだ。

 今や何でもありの状態で、よほど気をつけないと国民が知らぬ間に騙されて徴兵され、戦場へ借り出されることが当たり前になる。そうなってからでは遅いと思うのだが・・・。 

2013年5月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2181.2013年5月3日(金) 憲法記念日に憲法改正問題を考える。

 今年のゴールデン・ウィーク後半初日の今日は憲法記念日である。最近になって例年になく改憲論議が喧しい。特に今年改憲論議が目立つのは、自民党内に安倍政権の右翼志向に沿って憲法改正へ布石を打ちたいとの願望が強いからである。しかし、憲法改正を唱える以上、憲法がわが国にとって最も重要な法律であり、国民的に広い分野から正々堂々意見を開陳してもらって議論を戦わせ、立法精神を損ねることなく改正論に挑んでもらいたい。

 世論調査や各種のアンケート調査を見ても、確かに近年現行憲法を改正するべきだとの声が漸進的に高まっていることは事実のようだ。

 だが、そこには2つの問題があると思う。ひとつは、改正への道筋として、正面から憲法改正に向き合い、その中身の改定を議論するのではなく、その入り口で憲法改正のために、96条で定められている国会議員の2/3以上の賛成が必要とされている法令を、何と1/2以上で佳しとする法令に変えて、姑息にもそのお墨付きを得た段階で、中身の改正を都合の良いようにやろうという腹積もりのように感じ取れることである。ざっくり言えば、国民投票も国会議員投票もその1/2以上で憲法を改正できるようにしてしまおうというのである。

 もうひとつ問題なのは、戦後昭和22年に憲法が公布されてから、事情が少しずつ変わって軍隊を放棄した筈であるにも関わらず、自衛隊と名づけた軍隊が存在することと、最高裁から憲法違反と決め付けられた衆議院選挙区制度について、国民の間でこれら憲法違反について糾弾しようとの声がほとんど盛り上がらないことである。それは現状では国民が憲法を身近な問題として考えることもなく、憲法自体が遠い存在となってしまったからだと思う。

 以上のように国民の間で憲法改正への世論が盛り上がってきたわけではなく、一部の国会議員らがアベノミクスに伴う経済好況を足がかりに一気に「軍事国家」「私利抑制・公利優先」「表現の自由抑制」等々をファッショ的にやってしまおうと考えているのではないか。この勢いには流石に良識的な右翼でさえ、腰を引いているような状態である。

 これらの右翼急進的な動きが生まれてきた背景には、そのきっかけとして尖閣諸島問題や靖国神社参拝反対など中国による反日的行動があることは間違いない。しかし、自国の憲法はあくまで自国民が他国とは無関係に独自に議論し制定すべき問題である。その点で、現在のこじれた日中関係と芽を吹き出した右翼的言動は、極めて危険であり、新たな火種を灯しかねない。それを考えれば、政府がその流れに乗って自分たちの都合だけで改正論議を行うのではなく、国民の総意を受け入れ、「万機公論に決すべし」との考えに拠るべきではないだろうか。

2013年5月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2180.2013年5月2日(木) 幼馴染との細く長い交遊

 日経新聞朝刊に「交遊抄」というコラムがある。一昨日の「交遊抄」の中で名を挙げられていたのは、一瞬小学校時代の同級生の弟のことではないかと思えた西宮市内の病院長についてで、元りそな銀行副社長がその医師としての実績と人生観を褒め称えている。この弟さんには小学生の時以来まったく会ったことがなく、ほんのちょっぴりイメージが浮かんでくるだけだが、友人から聞いた限りで推察するに弟さんに間違いないと睨み、早速彼にメール送信して尋ねたところ、やはりその通り友人の弟さんだと判った。元りそな銀行経営者が弟さんは救急救命活動に取り組み、酒も飲まずゴルフもやらず、新設病院で365日24時間診療体制を取っていると敬服して書いておられる。友人同様に弟さんも人間的に素晴らしい人のようだ。

 友人とは終戦の年に房州の勝山国民学校に入学してから5年生の1学期終了までの4年半の間、2年間同じクラスだった。お互いに戦中戦後の貧しく落ち着かない時代に初等教育を受けたが、山野を駆け回り、海で泳ぎ、自由奔放に遊び呆けたことが懐かしい思い出として印象に残っている。彼は優秀で、珍しく姉、兄、妹、弟がいる5人兄妹の真ん中で、5人とも小さな町では傑出して目立ち、その秀才、才媛ぶりは申すまでもなく、その美男美女ぶりも知らない人がいなかったくらいである。今更ながら友人のご両親の家庭教育に敬服する次第である。

 友人とは父親同士が大学の同窓という、半農半漁の田舎町にしては珍しく家庭環境が似ていたせいだろうか、親しく付き合い、途切れ途切れになりながらも今日まで友人として70年近くも永続的に交流を続けることができた。

 私は父の転勤のため度々引越しと転校を重ねたが、幸い彼とは妙に気心が通じてこれまで細い糸を切ることなく文通を続けてこられた。彼と別れてから64年になるが、その間会ったのは彼が一橋大生時代に鵠沼のわが家に滞在した時、また私が彼の下宿先を訪ねた時、彼の住友商事ロンドン支店駐在時にロンドンの日本料理店「サントリー」で食事をした時、そして4年前の私の出版記念会とその直後に千葉市内で食事をした時だけの、たったの5回である。彼は商社マンとして忙しく世界を駆け回った一方で、私も同じように旅行業に携わりながら世界を旅した。お互いに多忙な中でも「蜘蛛の糸」はぷっつり切れることはなかった。稀なくらい珍しい交遊関係と言えるが、確かにハッピーな友人関係だと思う。今にして心から思う。よくぞ長きに亘ってわれわれの友情は保たれた・・・と。

 それでも細くても固い友情の絆は結び、継続することができる。その気になればこそである。まめに手紙を書いたことが良かったと考えている。友人の思いやりに感謝しつつ、良き友に恵まれた幸せにひとりほくそ笑んでいる。夏には久しぶりにまた会おうと約束したところだ。

2013年5月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2179.2013年5月1日(水) 鎌倉は世界遺産に登録されず。

 惜しいことと残念なことがそれぞれ1つずつあった。

 惜しいこととは、今年世界遺産に登録がほぼ当確と見られていた古都・鎌倉が登録されないことがはっきりしたことである。4日前に「鎌倉学会」設立総会で、世界遺産登録はほぼ確実であると参会者の誰もが信じ、加えて元鎌倉副市長も国際記念物遺跡会議(イコモス)とのやりとりの中で可能性が極めて高いことを匂わせる発言をしていた。私も学会のために世界遺産に関して、情報収集、紹介等についてお手伝いできるということを竹内謙代表幹事に約束したところだ。

 さらに、つい一昨日の日経紙には鎌倉の世界遺産登録が確実視されるかの期待を抱かせる7段の大きな記事が掲載されていた。曰く「鎌倉待ちわびる 世界遺産登録」とある。

今日のニュースを聞いて、ほかの学会員も今ごろ大分がっくりきているのではないだろうか。

 鎌倉が不登録と勧告された根拠として、「武家の古都・鎌倉」は歴史的な重要性こそ説明されているが、①顕著な普遍的価値が証明されていない、②社寺はあるが、武家の権力を示す遺跡が少ない、③都市化の影響を無視できない、という点で世界遺産にそぐわないと明らかにされた。ここまで存在した制度と実態を抽象的な形にでも表現することを求められるとは思いも寄らなかった。鎌倉にも少々油断があったのではないだろうか。

 他方、もうひとつの候補地である富士山は自然遺産としてではなく、文化遺産として登録されることになった。その名も「富士山と信仰・芸術の関連遺跡群」とされ、富士山が信仰の山であることと、葛飾北斎や歌川広重の浮世絵に見られるように文化的、芸術的な視点から捉えられていることが分る。いずれにしろ、富士山が日本の象徴であることが評価されたことは嬉しいことである。北原白秋作詞、山田耕筰作曲の母校・湘南高校校歌も♪秀麗の富士を 高く 西に仰ぐ この丘~♪と冒頭から富士山が唄われるように、在学中母校の図書館からよく富士を遠望したものである。

 正式に決定されるのは6月だが、すでに富士山決定の号外が発行される有様である。これが新たな観光振興のさきがけとなれば、世界遺産さまさまというところだろうか。

 残念なことは、2020年東京オリンピックの招致活動の一環としてニューヨークを訪れていた猪瀬直樹・東京都知事が、つい口をすべらせて「イスラム国はお互いにケンカばかりしている」とか、「トルコの人たちは長生きしたいなら争いのない日本へ来たらよい」等々、IOCが禁じている立候補都市を批判する発言をしてしまったことである。何とも軽率というか、無思慮というか、先ごろの知事選で最高得票を獲得した同じ人物とは思えないほどの大チョンボをやってしまった。今朝の新聞を見ても招致委員の中心人物がオウン・ゴールを蹴ってしまったと手厳しく非難している。

 尤も猪瀬知事は元々自信家で不遜な言動で知られている。愛煙家である知事は、喫煙を個人の権利として当然と考え、周囲から嫌煙権について詰問されてもまったく意に介さず、傲慢過ぎるほど激しく自己主張を貫く人物である。

 例えば講師を務めた東大で講義中にタバコを吸い、学生から注意されるや学生席は禁煙、自分の教壇周辺は喫煙席と開き直り、挙句の果てに反対なら授業を聞かずに出て行け、とその傲慢ぶりは周囲が呆れるほど徹底していた。こういう人物は周囲が見えなくなり、いつかはチョンボを犯すものだ。どうして、外国にまで東京のPRに出かけて顰蹙を買う言動をするのか、情けなく思う。オリンピックの他の立候補都市である、イスタンブールとマドリードから格別非難の声は上がっていないが、世界中に猪瀬バッシング、東京バッシングの声が渦巻くことは逃れようがない。これで東京オリンピック開催の期待はしぼむことになるだろう。しかし、これでは招致活動に励んでいる人たちに冷水を浴びせるものだ。猪瀬知事にはもう少し自覚を持って行動して欲しい。残念である。実に残念である。

2013年5月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2178.2013年4月30日(火) 北方4島返還をどう実現させるのか。

 安倍首相が日本の総理大臣として10年ぶりにロシアを訪れ、昨日プーチン首相と会談した。日ロの間では現在も平和条約が締結されておらず、日ロ貿易、天然資源開発、シベリア開発等の経済的課題を抱える両国にとっては、将来を考えると一日も早く平和条約を締結したいところだ。

 最大のネックは北方4島返還交渉だろう。日ロとも目の上のタンコブをできるだけ早く取り去り、懸案の問題を解決したいものだ。

 しかし、現状は返還に向けた条件と周辺環境は年々厳しくなっている。近年ロシアは極東開発を進め、液化天然ガスの採掘を始めとして、4島には多額のインフラ投資を行い、同時に学校教育で4島がロシアのものであるということを徹底して教えている。これは韓国が義務教育で竹島を同じように韓国古来の領土と教え込んでいるのと同じである。

 さらに返還交渉をより複雑にしているのは、現実に島にはロシアの人々が生活しているからである。尖閣諸島や竹島以上に、北方領土の領有権が日本にあることは明白であるが、住民が生活を築いていることが今後解決に向けて大きなハードルになりかねない。

 ロシアとプーチン大統領の腹の内は分らないが、第2次大戦終戦前後に旧ソ連が強行した北方4島略奪のあくどい手練手管を考えると、彼らに簡単に日本へ4島を返還する気持ちがあるとも思えない。相当な取引条件を押し付けてくるのではないだろうか。お坊ちゃまの安倍首相にとって、百戦錬磨のプーチンをかわすテクニックがあるだろうか。ちょっと心配である。

 と考えていたら、今日の日経夕刊に思いがけない記事が載っていた。それによるとプーチン大統領が、かねてから口にしていた「引き分けという解決方もある」ことを示唆したのか、過去に他国との領土問題で係争地の面積を等分する方式を採用した経緯について安倍首相に語ったとある。

 ロシアには過去に中国との国境紛争でアムール川の中州を2分して解決したほかにも、ノルウェーと大陸棚の境界を等分した実績がある。昨日話したことがどこまで真実か不明だが、日経によれば4島のうち、総面積を等分して小島の歯舞、色丹と国後島、一番大きい択捉島の一部を日本に返還して解決を図る方式のようだ。今や膠着状態となった北方4島問題解決にはひとつのきっかけが必要だと思う。現状ではいつ解決できるのかまったく分からない。4島一括返還は理想だが、現状では難しいように思える。返還交渉に入るかどうかは別にして、この等分返還も考えてみる価値はあるが、相手はしたたかなロシアのことでもある。ロシアの本音がどこにあるのかしっかり見極めたうえで、検討することを視野に入れてみてはどうか。

2013年4月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2177.2013年4月29日(月) 政治家への叙勲は再検討すべきではないか。

 ゴールデンウィーク前半の最終日、「昭和の日」の今日、春の叙勲受章者が発表された。受賞者4099人の中で最高位の桐花大綬賞は羽田孜・元首相で、次位の旭日大綬賞は藤井裕久・元財務相以下16名に授与された。彼ら17名はそれぞれにそれなりの功績を挙げたとは思う。しかし、その顔ぶれを見ると17名中12名が政治家である。1つ、2つランクを下げれば、ずらっと民間人の名が並んでいる。他の分野から政治家になった人もいるが、結局政治家になったからこそ羨むようなご褒美をいただけたのではないだろうか。 

 明らかに日本は「政治家重視社会」、「役人天国」であると言わざるを得ない。政治家が国のために本当に貢献してくれたかどうかは甚だ疑問である。現下に見られる政治家の浅慮で粗雑な行動には、むしろ国家の信用を損ない、危うくする危険性の方が高いのではないかと気になっている。

 この23日付ブログでも指摘したが、浅はかなお坊ちゃま、麻生太郎・副総理以下猪突猛進派の国会議員が靖国神社へぞろぞろ参拝したことが、中国と韓国に無用の刺激を与え、益々外交関係を悪化させてしまった。だが、参拝したご当人たちにはまるで反省の色がなく、開き直って自己弁護しているが、所詮中身のない利己的な自説を言い訳がましく展開しているだけに過ぎない。まったく無神経で呆れた国会議員たちである。

 それが中韓両国から必要以上の反発を呼んだばかりでなく、かねてより中韓両国と日本の関係、そして日本の外交姿勢の危うさを気にしていたアメリカ政府は、靖国問題で日中、日韓関係がこじれた険悪な関係について真剣に懸念を表明している。今北朝鮮に対する対応で、周辺諸国が緊密な連携を図らなければならない時に緊張が高まることは各国の連携障害になると、穏やかならぬ心情でいるようだ。

 安倍首相は、総理大臣就任に当って民主党が壊してしまった日米関係の再構築を行い、その絆が固まったと日米首脳会談直後に大見得を切っていたが、とんでもない首相の勘違いだったということになる。

 そんな中で時の勢いだろうか、かねてより右翼的な言動が目立っていた稲田朋美・行政改革相が、昨日靖国参拝を行った。この微妙な時期に敢えて顰蹙を買うような行動を起こす神経が理解できない。この人は弁護士であるにも拘わらず、ごく最近も新藤義孝・総務相とともに竹島へ強引に乗り込もうとして韓国政府筋から拒絶された粗雑な行為は、常識人として思慮が足りないし、空気が読めず公平感もなく、弁護士としても失格ではないだろうか。況や大臣としての資質、品格は持ち合わせているようにはとても思えない。もう少し安倍首相は閣僚の人選に当って適材適所、人間性、資質等を考慮すべきであろう。

 損益勘定だけで動く常識と見識不足の政治家を、どうして国民は頼りにすることができるだろうか。国から高額の給与を受け取り、国家へ奉仕することは当然の責務であるにも拘わらず、国家に傷をつけかねない国会議員に国の最高の勲章を授与することはどうしても納得できない。考えてみてもこんな理不尽なことはない。国家議員と国家公務員は対象から除外する等、この辺で叙勲制度を再検討すべきではないかと考えている。

2013年4月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2176.2013年4月28日(日) 沖縄「屈辱の日」に国の記念式典開催の怪

 政府主催による「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」が「日本主権回復の日」とする今日、憲政記念館で天皇・皇后両陛下ご臨席の下に開かれた。政府の一方的な式典開催のスケジュールの発表に対して、この数日この日を「屈辱の日」として反発する沖縄、及び有識者の声がメディアを通して伝えられている。沖縄にすれば極めて不本意、かつ不条理で、国が沖縄県民の意思を無視して勝手に祝典を行っているが、沖縄にとっては、未だ国内における全米軍基地敷地面積の74%が沖縄に偏って沖縄に負担を強いて存在する現状に、何が「主権回復」なのかと屈辱的な反感を表している。

 今日4月28日を記念式典に決めたのは、サンフランシスコ講和条約の発効で、連合国による戦後占領支配から解放された記念日というのが政府の言い分である。ところが、沖縄にしてみると主権回復は本土だけであり、沖縄は引き続きアメリカの占領状態が続いた。そして日本政府の施政権下に戻ったのは1972年で、しかも基地抜き、核抜きという条件が見事に反故にされ、沖縄は基地にこそ存在感があるような異常な自治県となった。

 この沖縄における米軍基地の存在がありながら、なぜ主権の回復につながるのかとの素朴な疑問が沖縄県人にはある。

 結局、何と言い繕うとも自民党安倍政権にとっては、沖縄のことは自分たちの政権運営上まつわりついたハエぐらいにしか思っていないのではないか。勘ぐって考えるなら、沖縄は1972年に日本へ復帰するより、むしろそのままアメリカの施政権下にあってくれた方が良かったぐらいにしか考えていないのではないか。

 安倍政権はアベノミクスの経済効果に味を占め有頂天になって、この際国民不在であろうとも自分たちの片思い政策を一気にやってしまおうと考えているのではないか。それは閣僚や国会議員の靖国参拝のような無思慮で無作法な行動にも端なく表れている。こんなパフォーマンスはただ中国や韓国を刺激しているだけで、戦没者に尊崇の気持ちを捧げることより、中韓両国民の神経を逆なでしているだけである。今日の式典だって、徒に沖縄県民の気持ちを刺激しているだけである。安倍政権の右傾化は益々加速し、いよいよ憲法改正、そして国防軍を持ち、一昨日NPTで「核の不使用」共同宣言に署名しなかったように、いずれ「核」保有国になることを密かに考えているのではないか。麻生副首相にしても同じだが、これだから苦労知らずの甘ったれたお坊ちゃまは怖い。

 それでいて安倍首相は式典で、「沖縄が経てきた辛苦に、ただ深く思いを寄せる努力をして、未来へ向かって希望と決意を新たにする日にしたい」と何とまぁ白々しい式辞を述べるのだろうか。

 最早安倍首相の本音ははっきり見えた。経済効果でカムフラージュしながら政治、外交の場で自らの右翼思想を練り上げているのだ。これを周囲では誰も止めようしない。これでは最早救いようがない。

 さて、今朝の日経紙「文化」欄に作家・浅田次郎氏が「見果てぬ花の咲く如く」というエッセイを書いている。本ブログの4月17日、18日に書きこんだ同氏の連載小説「黒書院の六兵衛」について読後感と浅田氏から直接聞いた感想に触れたものだが、その浅田氏が自分でもよく分らないうちに、結論が固まったような印象をエッセイの中で書いていて興味深い。18日に浅田氏にお会いしてストーリーの事実関係について尋ねた時、「いやぁ、あれはウソ、ウソですよ。だって小説ですもの」と浅田氏に軽くいなされたが、ご当人も夢の中にいるような気持ちだったのだと知って浅田さんの気取らない庶民的なお人柄に好感を持った。

2013年4月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2175.2013年4月27日(土) 「鎌倉学会」の発足に当って

 今日は忙しい一日だった。淑徳大学池袋サテライト・キャンパスで小中陽太郎さんの平賀源内の講義を聞いた後、直ぐ鎌倉へ向かった。先日元市長の竹内謙氏から強いお誘いがあった「鎌倉学会」の設立総会に出席するためだ。彼のラグビー部の同期生が3人出席していた。私がラグビー部OB会長を務めた時に副会長として支えてくれた入野耕二さんにも久しぶりに会えた。彼らの年代は鎌倉市内の住人が多く、結束が固い。

 参会者は30人ぐらいだった。学会の会則も役員もまだ決まっていない。はっきり言って現状はまだ海のものとも、山のものとも見当がつかない。参会者からそれぞれ意見や考えが発表されたが、何を目指すのかは竹内氏から①地域で活動、②市民自治、③未来志向、の3本の柱が語られ、アカデミックに特化しないと話されただけだ。一応現在の政治、学会のあり方では進歩が期待できないという彼の持論から、地域を核に自由な発想によっていろいろな問題に取り組もうとの提案が示された。

 今日のところは最初の集まりであるので無理もないが、実際に動ける何人かの幹事を予め決めて、ある程度取り扱うジャンルを決め方向性を少し打ち出しておいた方が良かったのではないかと思っている。

 実際このような活動を幅広く平行して行うということが案外難しい。事実政治的な活動を期待しているような意見もあった。変に政治色の強い、妙な市民運動になっては、竹内氏が考えている本来の目的とは乖離するように思う。あまり間口を広げ過ぎても手が回りかねなくなるのではないかとの心配もある。名称をどうするかについても、それぞれ希望と思惑があるようでもある。「鎌倉『市民の会』」を提案された人もいたが、これでは鎌倉市民だけの会になってしまう恐れがある。

 私自身も愚見を提言したが、あまりテーマを広げすぎると収拾がつかなくなるのではないかと懸念を述べ、文化的な分野に的を絞った方が良いのではないかと話した。今年世界遺産登録を目指している鎌倉の市民団体でもあり、世界遺産の件で協力することはできると話した。次回の打ち合わせまでに、もう少し具体的に考えを固めることが大切だと思う。

 しかし、いずれにせよ言い出しっぺの竹内氏がイニシアチブを取り、先頭に立って文化的「鎌倉学会」をリードしていかなければならない。気苦労が多いと思うが、できる範囲で協力を惜しまないつもりだ。

 さて、先週明治大学のセミナーで話があったが、松本清張著「日本の黒い霧」について登場人物の遺族(スパイ事件の伊藤律の子息)が出版元の文藝春秋に抗議し、文春から提示された和解案を受け入れたことについて、今日の朝日夕刊に記事が掲載された。文春側は重要な作品であり、出版取り止めはできないが、歴史的経緯や時代の制約を伝える注釈を付けるということを遺族に申し入れ、了解してもらった。その伊藤家に宛てた文藝春秋・村上和宏出版総局長名の文書コピーをセミナーでいただいたので、近日同書を読んで冤罪とも言える伊藤律スパイ事件についてよくよく考えてみたい。

2013年4月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com