6473.2025年2月1日(土) 拙著の英語版電子書籍化について

 昨年5月に都内のある出版社から話を持ち込まれ、今進行中の業務がひとつある。それは、4年前に上梓した拙著「八十冒険爺の言いたい放題」が、日本語の分かる在日アメリカ人の何人かが読まれて、面白かったので、これを英語版で出版されてはどうかと出版社に話があったそうである。それがスタートである。その話を最初に聞いた時、幾分興味が湧いたが、本当だろうかと疑問もあった。それでも前向きに話を進め、書籍ではなく電子文書化して発行することで了解した。すでに一昨年日本語版の電子書籍版は発行して、一時アマゾンの売れ筋ベスト5に入ったことがある。今回の英語版出版に当たって、出版社に尋ねたのは、英文は英語翻訳に習熟した人がされるのかということだった。その返答に驚いた。何と今流行りのAIで文章化するというのだ。そして、今日その初校の原稿が出版社から送られて来た。ざっと230頁に亘る「大著」である。

 初校に目を通すに当たって、私自身英語力に特別に自信があるわけではない。況してやコロナ渦の影響もあり、2017年にバルト3国を訪れて以来海外旅行をしておらず、英語の臨場感覚から遠のき、最近ではほとんど英語を使わなくなってしまった。そんなわけで英語力に自信を失いかけている時だけに、初校をチェックするに当たり、大学ゼミで普段から親しい後輩の、アメリカ滞在経験が長い、英語翻訳本を何冊か出版されている女性に最終チェックをお願いすることにしている。

 初校の綴りをパラパラっと捲った限りでは、「タイトル」、「目次」、「固有名詞」などに気になる箇所が散見された。特に一番重要な前記の「タイトル」が「Experiencing the Real World for Eight Decades」とされている。これではあまり前向きな行動がタイトルに表れていないような気がしている。「八十冒険爺」を「An Over 80 Aged Adventurer」にしては、とか、「Experiencing」より「Challenging」とか、「Acting」、「Trying」にした方が良いのではないかと身勝手に考えている。いずれにしろ、最終的には後輩女性のお手を煩わさなければいけないと考えている。ちょうど税務申告書の作成に取り掛かっている最中でもあり、時間的に少々きつい。それでも出来上がって世に出たら、どんな評価を受けるだろうかと興味は尽きない。

 3月には、NPO「知的生産の技術研究会」の仲間たちが、新しい季刊誌を発行することになり、私も仲間のひとりとして一文を寄稿した。今後3カ月ごとに寄稿することになっており、86歳にしては少々忙しい。

 さて、今日は全国的に厳しい寒さが襲うと数日前から気象予報で予告が出ている。特に関東甲信地方は、山沿いで雪が積もるところがあり、東京都内でも明朝にかけて雪が降るようだ。漸く咲きかけた梅の花も出鼻を挫かれることになるのではないだろうか。まだ、我が家に鶯は訪れないが、シジュウガラや他の野鳥はしばしば飛んで来て目を楽しませてくれる。鶯が訪れ「ホーホケキョ!」と啼いてくれるのを一日千秋の思いで待っている。

2025年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6472.2025年1月31日(金) 腸閉塞の恐れなし。安田純平氏の消息

 去る25日に内科医院で撮ったX線写真の状況から、急遽病院が休みの中を東京医療センター救急外来へ飛び込み、同センターで改めてX線、CT、点滴の検査をしてもらった。その結果を医療センターから内科へ手紙で知らせたとのことで、今日内科へ出かけた。心配していたX線の陰の部分が、場合によっては、腸閉塞の恐れもあると聞いていたが、その心配はないようだった。ホッとしたが、これですべて良しというわけではなく、小腸の周辺に薄い影のようなものが少し残っていると指摘された。無理しないようこれから腰を据えて回復に取り組むことになった。

 さて、大分以前から気にかかっていたのが、興味を惹かれていたフリー・ジャーナリストの安田純平氏の最近の活動である。2015年にシリアで武装勢力に拘束され、18年に帰国した。実は、昨日東京高裁がトルコからの入国拒否を理由に外務省が安田氏の旅券発給を拒否したのは不当だとして、旅券発給拒否処分を取り消した一審判決を支持した。

 安田氏が拘束されていた3年の間に、日本政府がシリア政府に身柄解放と引き換えに多額の身代金を支払ったとの噂が伝えられた。その真偽については、政府は一言もしゃべらないが、噂は信憑性を以って伝えられている。安田氏は海外取材に行こうと新たに旅券を申請しようにも国が出国を認めようとしない。従って帰国後安田氏は出国出来ず、レポートも書くことが出来ない。現地で取材して生々しい臨場感のあるレポートを期待する人にとっては、こういう積極的に現場に飛び込むジャーナリストのレポートに触れられないのは、海外の紛争の場の現実を知らされないことである。政府は日本人ジャーナリストが、海外の現場で取材し、身柄を拘束される都度相手国と交渉し、噂である身代金を支払うなどの懸念から海外へ取材に出ようとするジャーナリストにブレーキをかけようとしているようだ。その結果、海外における戦場や、紛争地、或いは危険が予想されるような現場で生の取材をしてそれを国内へ伝えようという日本人ジャーナリストやメディアがいなくなる。

 このような事態になれば、外国の戦場の臨場感のあるニュースは、すべて外国通信社から入手することになる。それでは、日本人的視点から、或いは日本人としての見方とは異なったニュースになるのではないか。

 幸い漸く東京高裁が安田氏に対する旅券発給拒否の処分を取り消した。判決では、トルコへの渡航を認めないだけではなく、トルコ以外の国々へも渡航禁止処分を課すのは、自由に渡航する権利を侵害していると判断したのだ。国は旅券発給拒否の理由として、トルコから入国禁止措置を受けたためとしているが、旅行法から考えてもトルコ以外のすべての国への渡航の道を閉ざして出国そのものを実質上禁じるというのは、行政の裁量権の乱用とみられたのだろう。

 これで取り敢えず、安田氏は正々堂々と日本人として自分の旅券を取得して、再び世界へ向かって取材旅行に出かけられることになった。早く安田氏から彼なりの生々しいニュースを知りたいものである。

2025年1月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6471.2025年1月30日(木) トランプ大統領に倣いヨーロッパが右翼化

 今抱えている健康上の悩みのひとつに心臓不整脈がある。2週間前に受けたホールター心電図の結果を知るために今日慶應病院循環器内科を訪れた。結果的には医師から不整脈の様子は、現在のところ特に見られないと安堵するようなことを言っていただいた。2か月後にまた同じ心電図検査を受ける予定である。取り敢えずホッとしたところである。

 さて、今朝の朝日新聞社説に「トランプ新政権―強権政治へ向かうのか」の見出しで、就任して以来10日を経過した大統領の言動を書き出し、その独善的な政権運営に非難を交えて前途を懸念している。これまでにも私自身本ブログにいくつも挙げてきたが、トランプ大統領のとても常識的とも思えない政治家としての言動を批判し、かつそれを止められなくなったアメリカ政界とアメリカ国民に失望している。良識的に容認される筈のないことを述べては、顰蹙を買いながらも止めようとしない唯我独尊ぶりである。中小国に対して威圧で臨み、中国やロシアには取引を求める。恐らく日本に対しては本心では、終戦直後と変わらない日本占領意識、と疑似植民地化を求めているのではないだろうかと疑念を抱いている。言動は保守的から極右的となり、民主主義大国も実態としてはトランプ帝国である。

 実は、トランプ・アメリカに限らず、今ヨーロッパでも民主主義が危機を迎えつつある。各国の議会で極右と極左が台頭し、これまでヨーロッパの民主主義を支えてきた中道勢力が後退している。とりわけ極右政党の飛躍、発展が際立っている。フランスでは、極右政党「国民戦線」を創立し、先日他界したジャン・マリー・ルペン氏の娘マリーヌ・ルペン氏が統率する国民戦線の伸張により、昨年の国民議会選挙でマクロン大統領の与党「再生」は大敗し、249議席から159議席にまで議席を激減させされた。マクロン政権は、今や手足を抑えられ風前の灯になってしまった。

 ドイツにもその傾向が見られる。第2次大戦中ユダヤ人を抑圧し、アウシュビッツ収容所が多くの訪問者が見学する中で、ドイツ人はユダヤの母国イスラエルに遠慮がちの対応を示していたが、近年はドイツにも再びネオナチ現象が現れ、またもやイスラエルに厳しい目を向けている。

 その他の国の首脳の中にも、旧東欧圏のハンガリーのオルバン首相や、ドゥダ・ポーランド首相も右翼的言動のトランプ大統領の登場を歓迎しているという。そこに隠れネオ・ファシスト呼ばわりされているメローニ・イタリア首相が、ヨーロッパの右傾化推進に存在感を表してきた。

 この状況をニューヨーク・タイムズ紙は、あるイタリア人政治ジャーナリストに筆を執らせ、トランプ大統領がヨーロッパに同盟国を広げ、「トランプ主義連合」を作り、その格好のパートナーがメローニ首相であるとの記事を紹介した。世界は益々騒がしくなりそうである。東海の孤島「日本」には、まだ上陸していないが、早晩日本にも右翼旋風が襲うことだろう。心しなければならない。

2025年1月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6470.2025年1月29日(水) 大関豊昇龍、第74代横綱へ昇進

 大相撲初場所は、大関豊昇龍の優勝で幕を閉じたが、場所中にひとり横綱だった照ノ富士が引退を表明し、横綱がいなくなってしまった。そこへタイミングよく豊昇龍が優勝し、今日午前伝達式を済ませて豊昇龍が横綱へ昇進した。いつものことながら伝達式で相撲協会から使者を待っていた豊昇龍は、「気魄一閃の精神で精進いたします」と決意を述べた。これで来場所も引き続き、ひとり横綱が結びの一番に控えることになった。

 それにしても、照ノ富士に続いてまたもやモンゴル出身力士が綱を張ることになった。モンゴル出身の横綱は、白鵬以来6人目である。力は横綱として備えていると思うので、大いに期待したいと思う。それにしても初場所は豊昇龍より綱取りでは一歩先んじていた筈の大関琴桜が、少々哀れである。九州場所で優勝し、初場所前には優勝争いは琴桜を中心に論じられてきた。その期待の琴桜は、体調万全と思われていたが、何と5勝10敗という散々たる成績で横綱への道は一時遠のき、3月春場所に負け越せば大関の地位からも陥落という背水の陣を敷かざるを得ない立場に追い込まれてしまった。琴桜は数少ない日本人横綱候補である。心機一転改めて横綱を目指して欲しいものである。

 さて、新年になって昨年亡くなった友人のご家族からお葉書を受け取った。それが今年は3人もいる。その中に一昨日奥様からいただいたお葉書で最初の小学校時代の友人の永眠を知らされた。親友の死は辛く寂しいものである。終戦の年に、国民学校(現小学校)へ入学して以来の80年間の付き合いだった友人が遂に天へ召されてしまった。終戦となり、その後の荒んだ生活の中で気兼ねなく学校へ通って、ともに野球に夢中になっていたものだ。友人は5人兄姉弟妹で皆学校の成績も良く、事あるごとに父から友だちを見習いなさいと言われた。彼は5人姉兄妹弟だったが、私も5人兄弟妹だったせいか、妙に気が合った。家族同士も親しく、お互いに交流していた。学校では5年生の夏休みまでの交流で、その後は私が転校したために離れ離れになってしまった。それでも文通を通じて時折会ってもいた。

 彼との一番の思い出は、商社に勤めてロンドン駐在員だった当時に、偶々私が経済視察団のお供でロンドンを訪れた時のことである。事前に久し振りに異国で会うのも好いなぁと思い、連絡を取りロンドンで食事をともにしたことである。家族同士も親しく、お互いの家を訪れてご家族にも親しくしていただいた。思い出すとキリがない。同い年でもあるので、私の運命もそう長いものではないと思っているが、こればかりは運命であり、神にお任せするだけである。

 もうひとりの友人も同い年で大学の山仲間である。卒業して故郷の松山で地元の銀行に務めていたので、ずっと年賀状のやり取りを主に、時折手紙で現状を伝え合っていた。その彼が数年前に奥様と松山市内の施設に入って以来ほとんど交流がなくなってしまった。娘さんからのお葉書によるとあまり健康ではなかった様子が分かる。学生時代にともに北アルプスに登ったことが懐かしい。芥川賞作家の大江健三郎氏とは再従兄弟だと聞いていた。

 私もこのところちょっと体調が優れないが、極力事前にチェックすべく人間ドックを受診し、クリニックに通い、医師のアドバイスに従って無理をしないよう健康管理に努めている。それにしても弱気にも以前はあまり感じなかった生と死を考えるようになったのは、親しい友人たちの訃報が増えてきたこともある。もう少し明るく前向きに進むべきであろう。

2025年1月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6469.2025年1月28日(火) 日本中がテレビに群がったフジTV幹部記者会見

 1タレントの不祥事がテレビ会社の稚拙な対応により、これほどテレビ業界でテレビ局幹部の長い記者会見が注目されたことは珍しいと思う。昨日フジテレビで行われた幹部役員による記者会見は、午後4時から今朝2時半まで2日間に跨って延々10時間半に及び、その場でフジTVの会長、社長の辞任も公表された。

 先日1度記者会見を開いたが、フジTV独自の一方的な実施で、テレビカメラを締め出したり、出席者を限定するなどして芳しい評判ではなく、改めてオープン方式で開催するよう求められ、昨日テレビ放映を含め、広く会見を行った。結果的に視聴率は最大で一時13%を超えたというからヒット商品並みである。

 今回の主題は、タレントの中居正広とひとりの女性との性トラブルにフジTVの社員が関与したとの懸念から、フジTV自体の責任も問われたものである。このスキャンダルで先日芸能界を引退した中居は多くのファンを抱えて、テレビ局としても重宝し他のテレビ局を含めて、各番組が放映中止とされるまで多くの番組を担当していた。

 元々芸能界は男女の交際については、緩く雑なところがあるようで、本件だけが取り立てて糾弾される謂れはない。ただ、今回のケースは、当の女性が中居を訴え、その事実が週刊文春に取り上げられて、フジTV社員の身勝手な関与に対する非難が上がり、会社としてもこのまま無視することが出来なくなった事情がある。まだ働き盛りの中居正広にとっては、絶頂期に身を退かざるを得なくなったことは不本意であろうが、所詮自ら蒔いた種である。

 フジTVとしては、この記者会見に陰の経営者、日枝久取締役相談役が出席しなかったその理由等を詰問され、応えに難渋していた。同社社長就任後47年間もの長きに亘って実質的に強い権限を握っていた日枝氏の辞任を要求する声も上がっていた。結局会社側としては、日枝氏は現在現場の業務に関わっていないので、本件とは直接関係はないと欠席の理由は伝わっていた。テレビ広告はキャンセル続きで、フジTVにとっては今後経営的にも厳しい前途が予想される。どうやってこの修羅場を乗り切っていくのだろう。

 そんな時に、スケールは大分小さいが、同じようにTBSラジオ番組でパーソナリティーを務めていた生島ヒロシ氏が、TBSの人権方針に背く重大なコンプライアンス違反があったとして、TBSは昨日生島氏を出演の番組から降板を決定した。

 生島氏と言えば、知名度はあるが、自らのドキュメント放映で、視聴者に宿題を抱えたままそれに応えず、その後姿を隠してしまった。どうもそのやり方に納得がいかなかったことを覚えている。それは2000年3月のことだった。私がパキスタンとアフガニスタンの国境カイバル峠へ出かけて間もなく、生島氏が国境を越えてアフガニスタンに行くとドキュメントで公言した。国境までは私も行けたが、そこからアフガン領内へ入るのは、外国人には特別の許可がなければ難しい。にも拘らず、彼は国境へ向かった。ところがやはり入国出来ず、戻って来た。テレビカメラに向かってニコニコしながら「ではこれから別のルートから入国します」と無謀な言葉を残した。その後彼がアフガンへ入国したとの番組続編や、ニュースは聞かれない。その場の雰囲気で出来もしないことを適当に語る無責任な人物なのだと分かった。こんないい加減な人物をメディアで長い間重用しているのも、如何かと思う。生島氏もしばらく頭を冷やした方が良い。

2025年1月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6468.2025年1月27日(月) 世界に戦争と対立はあるが、真の平和と反省はない。

 日本国内ではそれほどザワついた空気が流れていないが、海外では各地で騒がしい騒乱状態のところがかなりある。現実的にも、歴史的にもドキッと胸を刺されるような事象が発生している。

 まず、お隣の韓国では先日史上初めて大統領として逮捕された尹錫悦大統領が、昨日内乱の首謀者として起訴された。尹大統領は拘束期間の延長を認められなかった検察により、大統領の供述を得られないまま起訴された。大統領としては内乱をまったく考えておらず、巨大野党の議会独裁に国政が麻痺しているとして、軍人や警察に命じて国会に動員して国会議員や、彼らの関係者の拘束を試みようとしたとして検察の主張に反論している。法的な問題もあり、今後収束までにはかなり時間がかかることだろう。

 次に、相変わらず派手な言動で世界中に物議を醸しているアメリカのトランプ大統領の就任後の行動である。冒頭こう発言した。「我々は1週間で他の政権の4年間より多くのことを達成した」、「バイデン政権が作り出した災難をひとつ残らず修復する」である。よくぞこれほど自慢たらしく、先輩たちに敬意を払うこともなく彼らの功績をこき下ろし、自らの自慢話をするものである。

 そして、不法移民の「史上最大の強制送還」と称して、グアテマラには早くも多くの移民を送還したが、昨日コロンビアでは強制送還された不法移民を乗せた軍用機2機の着陸を拒否され、大統領はコロンビアに対して25%の関税や制裁の報復措置を取ると表明した。これがエスカレートして今度は、コロンビア側がアメリカからの輸入品には、50%の関税を課すという有様で騒ぎは広がるばかりである。

 他にもいくつもの荒手がある。カナダとメキシコに25%の関税を課す発言については、正式には来月1日に明確にするということであり、2021年4月の議事堂襲撃事件の参加者ら約1,500人に恩赦を与えて釈放もした。更に、地球温暖化に関係のある気候変動対策の「パリ協定」と、世界保健機関(WHO)から離脱するための大統領令に署名したことである。重戦車トランプ号はブレーキがかからないようだ。

 東欧では、ベラルーシの独裁者ルカシェンコ大統領が、昨日行われた大統領選で驚くことに7選を果たしたが、選挙自体も独裁的で反対勢力を徹底的に排除したものである。大統領の任期は5年間であり、すでに30年も権力を握っている。大体この選挙は、ルカシェンコ大統領が当選するよう仕組まれたもので、投票率は高く85.7%、大統領の得票率は86.82%と常識的にには信じがたい票を獲得した。ロシアのプーチン大統領と気脈を通じており、今後の暴虐ぶりが懸念される。

 一方で、今日はホロコースト(大量虐殺)の象徴と言われるアウシュビッツ収容所が解放されてちょうど80年になる。現地では、生存者、及び遺族が出席して追悼式典が行われた。現場に行かなければ真実は分からないとの信念から、実際に8年前に訪れて見た。悲惨で目を背けたくような光景と多くの悲惨な展示物が見られた。その時、ドイツ人が戦後百万人ものユダヤ人を殺害した罪を反省したのであろうか、イスラエルに対する気遣いと遠慮を何となく感じた。それが、今のイスラエル軍のガザ地区攻撃に強く反対を唱えない理由ではないかと思ったものである。

 原爆投下と同じように、2度と繰り返しませんと誓っても、周囲がその声を無視するのが世界である。出来るならぜひともアウシュビッツを訪れてみることをお薦めしたい。

2025年1月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6467.2025年1月26日(日) 大相撲表彰式に出席した首相の行動

 もうじき春が訪れる。我が家でも梅の花はまだ蕾であるが、シジュウガラや他の小鳥がやって来る。しかし、まだ鶯はやって来ない。以前はよくきれいな啼き声を聴かせてもらったものだが、昨年はついにあの声を聴くことが出来なかった。今年こそは何とかあの鶯の美声を聴きたいものである。

 例年2月4日を立春と呼び、その前日3日を節分という。それが気象庁によると今年に限って1日繰り上がって、節分を2月2日に、立春をその翌日3日にするそうである。今年は地球と太陽の位置関係などから、立春が1日早まり、立春の前日も例年より1日早い2月2日になる。

 1年は365日であるが、地球が太陽の周囲を好転する周期は365日より少し長いことから、立春と決められた位置に到達する時刻は毎年少しずつずれていく。そのため4年に1度閏年を設けて調整しているが、ずれは完全にはなくならない。この立春のずれの調整と同じように、暦の上でも閏年とは別に、いつの日にか、閏年調整日のような1日が導入されることだろう。

 さて、存在感が今ひとつの石破政権は、昨晩になって3月に開かれる核兵器禁止条約の締約国会議に自民党国会議員を派遣するための検討に入った。先日昨年ノーベル平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の代表者が、首相官邸で首相と面会し、核兵器禁止への具体的行動を起こすよう訴えたのに対して、やや冷たい対応をして被団協代表者らを失望させた。それは、せめて核兵器禁止条約締約国会議に政府代表をオブザーバーとして派遣するよう要望したが、首相から前向きな応えを引き出せなかったことが、現在の自民党政権の考えを表していると見られていた。

 しかし、日本政府としてはオブザーバー参加を見送ることをすでに決めている。ただ、今年が終戦、及び被ばく80周年の年に当たり、唯一の戦争被爆国として世界中から日本の対応に注目が集まると見られており、自民党としては会議に関与し、核兵器廃絶に向けた意志を国際社会に示したいとの思いもある。そこで石破首相は、今年もオブザーバーとして会議には参加しないが、非公式に広島県選出の議員を派遣することを決めたようだ。どうも煮え切らず、日本としての核反対の意志を世界に発信しようとの姿勢が見えない。被爆協のみならず、多くの日本国民を落胆させている。

 今日大相撲初場所が、千秋楽を迎え、3年ぶりに12勝3敗の3人の力士による優勝決定戦巴戦が行われ、大関豊昇龍が大関になって初めて優勝を遂げ、来場所横綱昇進への期待を持たせてくれた。優勝表彰式に、内閣総理大臣杯を通常国会開会中で問題山積の時でもあり、まさか石破首相自身は来ないだろうと思っていたところ、土俵上に首相が上がり、大きな首相杯を豊昇龍に授けていた。国民が見ているような際には、多忙の中でもよく顔を出すものだ。この辺りが石破首相の気配りであり、国民が等しく求めている核兵器禁止条約の締約国会議にはオブザーバーさえ出席させない思いやりに欠ける二面性である。

 今日も私のお腹の具合はすっきりしないが、明日もかかりつけの内科医で診てもらおうと思っている。

2025年1月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6466.2025年1月25日(土) 医者通いの結果が、警官を呼ぶことに

 今日は我が家にとっては、苦悩とボケの1日だった。

 朝胸に痛みを覚えて、すぐかかりつけの内科医院へ出かけた。土曜日は午前中しか診てもらえないので急いだ。幸い空いていて直ぐに医師に話したところ、胸をあちこち触った後で硬いところがあるので、レントゲン写真で診てみましょうということになった。その結果、医師が「写真で見ると心配な点がある」と言い、小腸と大腸の周辺に陰らしいものが写っていた。小腸の陰は、腸閉塞の可能性もあるので、すぐ大病院で診てもらった方が好い。但し、今日はほとんど休みだろうから近くの東京医療センターの救急外来室が良いでしょうと言われ、医師から救急外来室へ電話でお願いしていただいた。しばらくして担当の医師が待っていてすぐ受け入れると連絡があり、タクシーで東京医医療センターへ直行した。今日の我が家の問題が、この時とんでもない形で発生したのである。生憎スマホを自宅へ忘れて来てしまい、気にはなったが、妻に連絡が出来なかった。医療センター内には公衆電話が見つからず、そのまま救急外来室へ向かった。一方妻は、私が朝10時過ぎに医院へ向かい、午後2時過ぎになっても何の連絡もなく、妻は医院へ電話で問い合わせようとしたが、午後は休みになっており、私の所在が分からなかった。

 一方、私はCT検査、レントゲン検査、そして初めて経験する「点滴」を受け、その結果、医師からこのまま入院して腸閉塞の手術を受けるかどうかを尋ねられた。突然のことでもあり、今日は一旦帰宅して、明後日に内科医と相談して結論を出すことにした。

 この間妻は私の所在が相変わらず分からず、迂闊にも分からなくなりつい警察に電話してしまった。これでことが大きくなり、110番が都内警察署管内に私の行方を捜索する対応をした。その後警官ひとりが我が家を訪れ、私が認知症かなんかで自宅方面が分からなくなっているのではないか、と気にされていた。妻は、警官から私が認知症の恐れがないか、名前や住所を言えるかまで尋ねられたそうである。

 私は午後3時過ぎに支払いを終え、解放されたので、公衆電話から自宅へ電話をしたところ警察官が今自宅に来られているとの応答に、ありゃと思い、すぐタクシーで帰宅した。門前に警官の自転車が置かれていたので、やっぱり警察官が来ているのだと思い、玄関の扉を開けると若いお巡りさんが、私の帰宅をニコニコしながら待っていた。これで「高齢男性が行方不明」事件はあっさり解決したが、私が無事帰宅したことを証明する写真が必要だと私の写真を撮られた。警察に迷惑をかけたことに、申し訳ない気持ちが残っていた。この事件はこれで終わりとなったが、腸閉塞事件は月曜日以降に持ち越された。

 残念なのは、この健康上の理由で、明後日軍事アナリストの小川和久氏と元日本テレビ政治部長の菱山郁朗氏を、二子玉川のホテルでお引き合わせして会食を楽しむ予定だったが、止むを得ずキャンセルせざるを得なくなったことである。陽気の良くなる桜の季節に改めて会食を持とうとご了解をいただいたところである。

 どうも今日はおかしな1日となってしまった。

2025年1月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6465.2025年1月24日(金) 石破首相は、トランプ大統領と渡り合えるだろうか。

 昨日の本ブログの延長戦になるが、今回のフジTVの騒ぎで同社社員の組合加入率が大幅に増えたと伝えていた。入社と同時に自動的に組合員になるクローズド制ではなく、オープン制のせいか、大企業としては意外に少なかった組合員が一気に増えたようである。全社員の内従来は僅か80人しか社員が組合に加入していなかったが、昨日までに新規加入者が増え、500人を超えたというから驚く。フジTVの社員は約1,300人であるから、組合加入率があっという間に6%から38.5%にまで増加したことになる。メディア業界というのは、その特殊性の故か組合員になる社員が少ないと言われている。一般的には、社員の組合加入率は、千人以上の大企業で約67%、千人未満百人以上の中企業で19%、百人未満の小企業で2.2%であるから、フジTVにとっては大異変である。

 さて、今日石破茂首相にとっては初めての通常国会開幕で、天皇陛下ご臨席の下に施政方針演説を行ったが、少数与党に陥ったことから派手に言葉を振りまくのではなく地味な演説になった。予算案等を通過させるためには、野党の協力がなければ成立しないので、腰が低くなるのはある程度やむを得ないのではないか。首相の施政方針演説の中で「楽しい日本」という言葉と考えを述べたのは、幾分トランプ政権下のアメリカを意識したのではないだろうか。SNSなどが原因で世の中に罵詈雑言が溢れているが、その点で日本ではお互いが思いやる国でありたいと考えているそうである。そのために政策に、「令和の日本列島改造」とどこかで聞いたような言葉が出て来た。田中角栄元首相の「列島改造」で道路や鉄道などのハード面のインフラ整備を重視したのに対して、令和はソフトによって新たな人の流れを生み出し、一極集中を是正して多極分散型の多様な経済社会を構築していく方針を示したいようである。

 一方アメリカでは、世界中を驚かし、惑わせているトランプ大統領が教会で司教に説諭され、それに反論するなど早くもその無神経な言動が世間を騒がせている。トランプ大統領がワシントンの大聖堂を訪れた際、フッデ司教から「性的マイノリティーの人たちの中には命の危険におびえている人たちもいる。移民の大多数は犯罪者ではない。今おびえている人々に慈悲の心を持って下さい」と諭された。これに対して大統領は、慈悲の心を持つよう諭した司教に対し、謝罪を求めた。まともなアドバイスに対して謝罪を求めるとはどういう考えか。アドバイスや注意などを絶対受け入れようとしない傲慢な大統領らしい。

 他にも早くも側近のイーロン・マスク氏が、大統領が言い出した孫正義氏らの巨額の人工知能プロジェクトに疑問を呈した。側近から異論が出ているのだ。いずれ各方面から異論や、反対の声が上がってくるだろう。アメリカ国内だけならまだしも、内政干渉だとしてドイツなどEC国やイギリスなどヨーロッパ主要国から批判が高まっている。

 日本の石破政権がこの剛腕トランプと日米交渉で互角に渡り合って行けるのか、聊か心許ないが、この点ばかりは石破首相を悪漢トランプに負けるなと力強く精一杯応援したいと思う。

2025年1月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6464.2025年1月23日(木) タレントの不祥事でTV局にも危機感

 このところ大きな話題となったタレントの中居正広が、今日芸能界を去ると公表された。彼の冒した行為は厳しく非難されるべきであるが、あまりにもメディアで興味本位の話題となり、問題とされたフジテレビの対応が、事件当時と現在もクリアでないという点が咎められている。ひとりのタレントの女性に対する性暴力という不祥事から、今ではその女性が所属していたフジTVのその後の対応と説明がすっきりしないとの声が拡大している。昨日は、関西テレビの社長がフジTV在職時に事件を知り、このまま放置出来ないと港浩一社長にその事件を伝えた。ところが、港社長はテレビ局や週刊誌の記者に取材させなかった一昨日の記者会見では、自身は知らなかったようなことを話した。そこへ内外から記者会見がすっきりしないとの声が出て、フジテレビでは改めて対策を検討中である。

 今日フジTVの「めざまし8」に出演した社会学者の古市憲寿氏が生放送で、「フジTVは企業の体をなしていない、有り得ないことが起こっている。フジサンケイ・グループの総帥である日枝久代表と経営陣に1回辞めてもらわないと、問題は収束しない」と厳しい言葉を述べたのである。日枝会長と言えば、フジサンケイ・グループのトップとして87歳の現在まで40年間もグループを引っ張ってきた。古市氏はフジTVから干されることも覚悟したうえで、敢えて率直に本音を述べたようである。元フジTVアナからも、中居正広にすべて責任を押し付けて逃げて終りにしようというつもりか、と厳しい糾弾の声も聞こえる。

 しかし、ここへ来てフジTVのスポンサー企業が、櫛の歯が抜けるように次々とスポンサーから降りると申し出て、その数実に75社を超えた。こうなると会社の経営上も大きな支障が出てくる。すでにフジTVの最大の株主で、モノ言う株主として評判のアメリカの投資ファンドが、港社長へ今週中にカメラを入れたオープン形式で会見を開くよう強く申し入れている。今後話が決着するまで他にも犠牲者が生まれたり、いろいろ付随的な問題も出てくるだろう。どうも次元の低い話になりがちであるが、ここにはテレビ業界と芸能界の関係性において陰惨で複雑な問題もあり、一刀両断とはいかないようだ。

 さて、上記の世俗的な話題とは大分異なるが、今日財務省が2024年の貿易統計を発表した。それによると我が国の昨年の貿易収支は5兆3千億円の赤字だった。これで4年連続赤字である。財政支出は社会保障費、防衛費を主に毎年増え続け、国の借金も増えるばかりである。しかし、政府自民党内からは、赤字を減らそうとの声があまり出て来ない。確かに輸入には、円安が影響してこのまま円安状態が続けば、余程の覚悟で政策を立てなければならない。それ以上に国会議員の頭の中に財政支出を減らそうとの考えがまったくないことが問題である。随分言われていることだが、このまま放漫財政を続けて、国が借金地獄から永遠に抜け出せなくなるのを黙って見ているのかと問いただしたい。

2025年1月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com