昨夜小池東京都知事出席の下に、お台場海浜公園の世界最大級と目される「東京アクアシンフォニー」の噴水ショーが始まった。レインボー―ブリッジなどを背景に青や金色の光に照らされて水が高く噴き上がり、観客を喜ばせていたという。噴水ショーは、ソメイヨシノをモチーフに噴水を含む高射噴水を組み合わせた演出で、横幅250m、高さ150mもの巨大な水の芸術だという。テレビ画像で観る限り、確かに見栄えの良いショーで観客の受けは良いと思う。噴水ショーは1日10回程度上演の予定である。
ただ、このプロジェクトはいつか都議会で問題になった企画で、あまりにも経費がかかり過ぎることが問題となった。このための整備費として実に総額約26億4千万円が投資され、更に年間運営費が約2億円かかると言われている。東京都民の税金を使って、ほんの一部の人につかの間にしか楽しめないような企画は、地方行政が行う事業としてどうなのだろう。
これと同じような試みは過去にも計画され実現している。それは、2023年度に行われた新宿都庁舎壁面へのプロジェクションマッピングで「TOKYO Night & Light」と称されたパフォーマンスで、この予算額は7億円だったが、経済波及効果として小池知事はどういう計算か分からない約18兆円分もあったと述べている。
小池知事は、新プロジェクトについても巨額費用への批判はあるが、年間の観覧者が約3千万人と推計し、経済波及効果は約98億円を見込んでいるそうである。小池知事はいつも経済波及効果を重視するような発言をするが、果たしてこのような派手な瞬間的に楽しめるような企画を多額の税金を投入してまでやる必要があるのだろうか。我々都民には全くと言っても良いほど事前に知らされることはないし、納得する説明会を開くようなこともない。
それにしても小池知事という人はこういう珍しく、派手なものが好きで関心を抱く人である。すぐ口に出す経済波及効果というものは、直接手に入る金額ではない。従って苦しい財政であるなら、普通はこれほどの出費には相当ブレーキがかかる筈である。それでも小池知事は、敢えて派手で観光客を呼び込む政策を行おうとする。
もうひとつ、気を付けなければならないことは、今東京都は財政的に比較的裕福であると言われている。それは東京都の努力だけではなく、多額の法人税収入が東京都に入るからである。このため他の自治体がその幾分かを振り分けるよう税制の改正を提案している状態である。確かに東京都の財政的ゆとりは、その政策にはっきり表れている。それだけにあまり目立つような企画を立案するのは如何かと思う。あの豊かな神奈川県川崎市にしても東京都との財政格差があり過ぎるために、川崎市民の中には東京都への移転を考えている人が結構いると言われている。
元々派手好みの小池知事には、庶民の生活実態がよく分かっていないのではないか。