283.2008年2月21日(木) 国際ペン・フォーラム前夜祭

 いつもなら日比谷の東京會舘で開かれる日本ペンクラブの月例会が、今月はペンの年間行事の一環として「世界P.E.N.フォーラム『災害と文化』」前夜祭を兼ねて、新宿・京王プラザホテルで開催された。件のフォーラムは明日から4日間代々木の全労済ホールで、自然災害に関係する劇、映画、各種の催しが行われる。各国からのゲストも参加した前夜祭は、江戸火消組による木遣りがあって中々威勢のいいものだった。ペンとしても力を入れ、意気込みのほどが感じられる。ただ、挨拶者が多いことと、スピーチが長いのでもう少し参会者の年齢等も考慮して端折るなり、カットするなりした方がよいと思う。実際会場でもそんな声が聞かれた。開会が午後6時で、セレモニーが延々1時間も続いていたのは少々興ざめである。

 小中陽太郎さんは無理しても来るとメール連絡をいただいていたが、姿を見せなかった。いま小田実さんについて書いておられるとのことだったので、忙しいのだと思う。阿刀田高会長、浅田次郎常務理事にはご挨拶したが、昨年週刊誌上で読んだ、浅田さんがモン・サン・ミッシェルで会った日本人若者カップルについて書かれたエッセイに関して尋ねてみた。

 モン・サン・ミッシェルのテッペンは中庭と回廊から成っているが、浅田さんが若いカップルからカメラのシャッターを押して欲しいと頼まれ、気安く引き受けたが、彼らが浅田さんだとはまったく気がつかなかったという。浅田さんにとってはそれが不満で愕然とされた。それを面白おかしく浅田さんはエッセイに書かれた。今日浅田さんに「彼らは分からなかったんでしょうかねぇ?」と、意地の悪い質問をしたところ、本気になって「本なんか読んでないんでしょう」と憮然としていた。それが失礼ながらまた面白い。程度が低い近頃の若者なんて所詮そんなものだろう。

 さて、一昨日明け方房総半島沖合いで、漁船が海上自衛隊イージス艦「あたご」と衝突して船体が真っ二つに割れ、乗り込んでいた父子が行方不明となった。防衛省、海上自衛隊の説明が明快でなく、疑念の目で見られている。今後相当問題になりそうな様相である。

 海外では、コソボ自治区がセルビアから独立を宣言し、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツが承認した。セルビアはもちろん、ロシアも強烈に反対している。

 アメリカ大統領選は民主党候補のつばぜり合いが、益々ヒートアップしている。オバマ候補が流れに乗って勢いをつけ、スーパー・チューズディ以降9連勝で、ついに獲得代議員数でもクリントン候補を圧倒した。このままオバマ候補の優位が保たれるか?

 ついに、キューバの象徴であった、カストロ議長がその座を退くという。81歳だから激職の議長職は少しハードだと思う。アメリカにとっては、実に好ましからざる人物だっただろうが、最早東西冷戦は終止符を打ち、キューバも旧ソ連という後ろ盾がなくなったので、カリスマ性は完全に失せた。われわれ安保世代にとっては、象徴的な人物である。キューバはこれからどんな道を辿るのだろう。

2008年2月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

282.2008年2月20日(水) 元上司との懐かしい昔話

 久しぶりに元上司とお会いして昼食をご馳走になり、その後のコーヒータイムを含め、5時間もの間話詰めだった。若かったころ経理時代の上司で、いろいろお世話になったのにわがままを言っては困らせてしまったことが気にかかっていた。かねがね一度お会いしたいと思っていたところ、一昨年秋電話をいただきご自宅へお邪魔して、懐かしい話に興奮して時の経つのも忘れて7時間ぐらい話し込んだような気がする。

 もともと経理という仕事が性に合わなくて、いやいやながら机に向かっていたようなので気持ちが集中出来るはずもなく、毎日職場でうっとうしい気分のまま過ごしていた。一大決心をして会社を辞めようと、海外留学を考えていたそんな時代の直属の上司である。辞表を提出した時に説得されたが、頑固に退職ばかり主張して上司をはじめ周囲を悩ませていた。結局1968年8月に「プラハの春」事件で、チェコ留学が吹っ飛んだことから、辞表を取り下げるというみっともない結末で幕引きをした。上司は、いまでもその当時私がこのまま仕事を続けるよう説得したことが、私のために良かったかどうかとのジレンマに陥るというが、個人的なわがままでそのような精神的な負担をかけたことを申し訳ないと思っている。経理時代は気が向かないままに、ちゃらんぽらんな仕事ぶりだったのではないかと、いま思い出すと反省しきりであるし赤面の至りでもある。でも、今になって振り返ってみると、その後経理を続けていたことが、天職と信じている旅行業に転職する結果となり、そこで自分が思うように精一杯やれたような気がする。サラリーマンとしては、必ずしも順風満帆と言うわけではなかったが、人生の勉強は充分することが出来たと思っている。それが今でも自分のエキスになっている。悩み深かった若気の至りで、ご迷惑をかけた元上司に対して今では思いのままを素直に話せることが嬉しい。上司も不出来な元部下と会って旅行談を聞くのが楽しみだと言ってくれている。ありがたいことである。これからも時々お会いして、人生が楽しいと思えるような話が出来るよう、自分自身ももっと研鑽を積みたいと思っている。

2008年2月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

281.2008年2月19日(火) 中條高徳氏の気炎溢れるセミナー

 永田町の憲政記念館で、第2回「ふるさとテレビ」顧問セミナーが開かれた。先月の第1回は、当日になって喉が痛み出して参加出来ず、今日初めて出席した。講演会場でテーブルに着席してカレーライスを頂きながら、講演開始を待った。

 講師は、アサヒビール名誉顧問・中條高徳氏で日本の伝統、文化、しつけ等について、全国で元気のない現代人の心に「活」を入れておられる。日本は国家としての緊張感が足りないとも言われた。今年81歳とはとても思えない、張りのある声の通る元職業軍人である。

 主に「ふるさと」について話された。「ふるさと」と「戦争」について、ご自分の強い思いと信念をお持ちの方である。自分の存在、生活、人生の原点は、自分の「ふるさと」であることを忘れてはならないと強調された。「ふるさと」は母親の子宮であり、自分は十月十日間母の子宮で育ち、しかも自分が選ぶことなく育った場所であるとの強い気持ちについて熱っぽく話された。

 元職業軍人、そして元陸士60期生としての強いプライドと戦争観を持ち、「いかなる戦争においても国際法が適用されるべき」「勝者の論理が優先するのが戦争」と捉え、大東亜戦争について、また日本の敗戦についても持論を話された。職業軍人としては国家のために身を捧げることで国家に貢献する。国際法に則り、日本は止むを得ず戦争を始めた。敗戦は力が足りなかったからだと仰る。敗戦後、日本人にとって最大の願いは、国体の護持であったが、戦後処理、憲法制定はすべて勝者の思い通りになされた。しかし、日本人の気持ちは、アメリカが朝鮮戦争を朝鮮半島で戦うことによってマッカーサー司令官にも理解された。だが、それはアメリカ政府にとっては不都合で危険思想であり、それによって結局マッカーサーは解任されたとのお説であった。

 また、人には強い縦軸がバックボーンにある。つまり、先祖であり、子孫である。この縦軸を通して日本固有の伝統、文化が継承されていく。これを壊してはならない。地域社会、隣組との関係は横軸であり、「恥」を知るのはこの横軸である。

 次のような話もされた。「言い分にはいつも正しいふたつの考えがある」とか、「時の正義」と言われる通り、正しいことも時代に合わないと正しいと見られないことがある。

 アサヒビールの経営者としては、戦後の企業分割のせいもあり、企業再生に苦渋を飲んだようだが、結果として「スーパードライ」のようなヒット商品を生み出し、結論として、「豊かさは人に気づきを忘れさせる」「勢いは勢いを呼び、勝ちは勝ちを呼ぶ」との哲学を得られたように感じたがどうだろうか。

 中條氏の話は必ずしもすべてが正しく、すべてが誰にも受け入れられるというわけではないが、いま日本人にとって一番大切な精神論を分かりやすく伝えるという点で、元軍人が日本の文化観を守りながら、戦後の経済界で自分を確立させた成功談について、その原因を熱の入った信念の吐露の中で披露してくれたと思う。81歳に負けてはいられない。

2008年2月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

280.2008年2月18日(月) 寺島実郎氏定期講演会

 「知的生産の技術研究会」の定期講演に、顧問を務めておられる寺島実郎氏の講演をお願いした。毎年大体この時期の恒例として寺島講演会も定着して、毎年決まって聴講に来られる人もいる。昨日八木会長から受付の手伝いをして欲しいと依頼されたので、少々早めに会場のテラハウスへ出かけた。

 高校の先輩である天野武和さんと和田正温さんもお誘いしたら快く参加してくれた。やはり寺島人気で熱気が溢れ、会場には100名を超える受講者が待っておられた。寺島さんの講演は、7日に伺ったばかりだが、その時は前段に大勢のお祝いの挨拶やら、その後のパーティもあり、中に挟まった寺島さんご自身の講演はほんの30分程度だったので、何となく物足りなく消化不良の点があった。今日は、質問も交え2時間たっぷり時間をとってくれた。

 寺島さんの話は、相変わらず核心をずばりと突く小気味よさがあり、いまナウい話題を捉えては次から次へ関連づけて解説してくれて、聴く者を納得させてくれる。話に数字の裏づけが伴うので、とにかく説得力がある。講演時間がたっぷりだったおかげで、前回に比べ論点を掘り下げて、分かりやすく説明してくれた。

 前回同様中国の巨大さ、進展について、アメリカとの対比の中で日本がいつまでもアメリカの後追いでよいのかとの問題点を再び指摘された。

 いまの日本経済力低下を救うために、輸出に有利な円安誘導を唱える声があるが、過去湾岸戦争時に原油価格高騰を凌いで経済破滅を防止出来たのは、国内産業成長によって培われた底力と、外国経済の波を円高によって吸収したものであり、一概に円安、低金利がよいとは言い切れない。また、企業物価指数として素材原料と最終財の極端なギャップや、ワーキングプア、さらに失われた10年についても熱をいれて話された。

 今回特に力説していたのは、空海についてだった。昨年夏高野山のセミナーで講師を務めて、改めて空海を学んでいるという。空海が理工系の人だったとは初めて知った。

 日本国内では、科学で飯を食えない。そのようなプラットフォームが整備されていないと嘆いてもおられた。まだまだ書ききれないほど話されたが、受講者は私語もなく熱心に聴いておられた。ほとんどの人が満足されたのではないだろうか。終わってから、天野さん、和田さん、それに「JAPAN NOW観光情報協会」の杉さんに感想を尋ねたら、とても良かったと言っていた。こういう講演会は主催する方としても、やりがいがあって楽しい。

2008年2月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

279.2008年2月17日(日) 日本語の乱れ

 一昨日新潟から一時里帰りしていた二男が今日新潟へ戻った。やはりその土地に住んでいる人間から聞くとなるほどと思うことがある。1つはガソリン代について聞いた話だ。車がないと仕事にならないようだが、ガソリンの需要が多い地方都市なので、経済原則から言えば安くて当然である。ところが輸送費がかかるのか、逆にガソリン代はかなり高いらしい。やはりこういう問題は、現地に住んでみないと分からない。2つ目は、新潟は雪国であるだけに人々は雪に慣れ、雪について詳しく知っている。雪が降ってくるのを見て、この雪は積もるか、積もらないかを即断出来ると言って感心していた。

 今年は全国的に積雪が多く冬山の遭難者も多い。ところが、油断したのか航空機の人為的なミスが札幌・新千歳空港で起きた。日本航空機が離陸しようと滑走路を飛び立つ寸前に、同じ滑走路の前方で着陸したばかりの同じ日航機がまだ残っていた。雪で前方が見えなかったというパイロットの証言だが、札幌は冬になれば毎日雪が降るので、その対策は充分やっていたはずである。管制官のいう通り鸚鵡返しに繰り返せばよいのに、違う言い方をしたらしい。マニュアル通りに操作していなかった。これは、明らかに慣れからくる油断だ。幸い事故にはつながらなかったが、生命に関わる事故と連動しかねないだけに、航空会社は乗務員を再教育して、マニュアルの再点検を徹底して欲しい。

 昨日文科省による学習指導要領の改訂が発表されたが、国語については、適切に表現し正確に理解する能力を育成し、伝え合う力を高める云々とある。皮肉なことに、今朝の日経紙最終頁のエッセイに作家・工藤美代子氏が「原宿はらはら」というテーマで、最近の原宿風景を描写していたが、近頃の女子中学生の服装と言葉遣いの乱れに呆れ果てていた。長い間住んで愛着もあり懐かしい原宿だが、とても住んでいられなくて最近引越ししたそうだ。

 今朝の「天声人語」にも最近の言葉遣いには、会話を弾ませる大切な熱を奪う言い回しが多いと嘆き、その例として「自分の中では・・・」とか、「わたし的には」、「~かな、みたいな」という表現が間々見られると指摘している。文科省は精一杯やっているのだろうが、言葉の破壊に力を貸しているのは、間違いなくテレビ局だろう。あまりにも愚劣なバラエティ番組で低級な笑いを誘って、程度の低いタレントが程度の低い視聴者に迎合している。このまま日本語が破壊され続けると、日本の古典はいずれ外国語になってしまう。

2008年2月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

278.2008年2月16日(土) 学習指導要領の改定

 文部科学省が、学習指導要領を改定する。09年度から段階的に移行して、小学校が11年度、中学校が12年度から全面実施する。「ゆとり教育」に対する懐疑的な声がかなり出ていたうえに、国際的にも日本の児童・生徒の学力低下がはっきりしてきたので、改定には大きな反対はないようだ。

 しかし、「ゆとり教育」が問題ありとするなら、当然精査して、まず不十分な箇所を補う方策を考えてみるのが、教育のような地道なアイテムにとっては最も大切ではないだろうか。徹底的に議論を重ね、時間をかけて解決していくことこそが、教育には大切だと思うが、ダメと断定してばっさり切ってしまう点は、とかく優柔不断の日本人にしては珍しい。これでは「ゆとり教育」は何だったのかということになる。少なくとも「ゆとり教育」が検討され、それを取り入れるために充分分析され、そのうえで新しい道へスタートしたはずだった。それを草木もなびくが如く、すべてアンチ「ゆとり教育」というのでは、徒に時間を浪費していただけだったということになる。現場の教師や、生徒のことを考えずに、統計結果だけを捉えて概念的に決めてしまうやり方は、どうだろうか? あれだけ「ゆとり教育」を大騒ぎして鳴り物入りでスタートさせていながら、10年足らずで方針転換だから、現場に関わっている教育者が一番苦労されるのではないだろうか。

 今度の改定では、授業時間数が確実に増える。特に、理数系の授業が大幅に増える。しかし、教師の数は充足されているのか。文系ならともかく理数系の教師の養成が大丈夫なのか、おいそれと充足出来るとも思えない。すると、従来の理数系の教師に負担がかかることになる。「ゆとり教育」で評判のよくなかった「総合的な学習」は、すでに授業時間数が減らされているらしい。授業時間が増える分は、「総合的な学習」が削られるようだ。

 そのほかには、数学で3.14を条件付きながら、3.1として計算してもよいなどと馬鹿げたことを言っていたが、案の定今後は再び3.14でなければならないということになった。

 最大の問題は、表向きでは教育は最も大切と言っておきながら、本音としては金を稼がない文部行政は、政治家からは最も軽視されている。すべて文部官僚に任せ、事が起こればポーズとして動く。それが証拠には、一番長期的な戦略が求められる仕事であるにも関わらず、結論だけは短期的な即決を求めていることからもみてとれる。

2008年2月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

277.2008年2月15日(金) 市川昆監督作品・映画「ビルマの竪琴」

 映画監督の市川昆氏が亡くなった。大変話題の多い監督だった。ヘビースモーカーとしても知られていた。監督をされた東京オリンピックの記録映画が、芸術か記録かと論議を呼んだことが懐かしい。凝り性の市川監督は、随分多くの名画を撮ったが、本人が納得しないともう一度同じ映画をリメイクして撮った。私自身どちらかというとあまり映画は観る方ではないが、市川監督が撮った2つの「ビルマの竪琴」だけは、いずれも観た。第1作はモノクロで安井昌二が水島上等兵を演じた。第2作はカラー映画で中井貴一が主演した。なぜ監督はこの映画を2度も撮ったのか。今朝の日経「春秋」によれば、「赤い土の色、僧侶たちの黄色い衣、金色に輝くパゴダをカラーで撮りたい」渇望を忘れられなかったからだそうだ。確かに赤、黄色、金色はビルマを象徴するカラーと言えば言える。しかし、監督が惚れこむほどビルマを表すのにカラーに魅力は感じない。私は、第1作のモノクロ映画の方が、ビルマの落ち着いた雰囲気をよく表していると思っている。

 映画は現地ロケを敢行したが、ビルマにおいては非現実的なシーンをいくつか撮っている。私自身かつてビルマへしばしば行っていた頃に、2つの点でビルマの人たちから教えられたことがあった。ひとつは、第1作で日本兵が土足のまま、ラングーンの象徴、シェ・タ・ゴン・パゴダ内を走り回るシーンで、あの光景はあり得ない。確かにあそこでは靴を脱がなければ、上へは上がれない。2つ目は、お坊さんが楽器を奏でることは絶対ないということだった。修行する僧侶が悦楽のための楽器なんか絶対に弾くことはないと強く言われた。小説の内容は、なかなか日本人の琴線に触れるストーリーで、戦後まもなく出版されたこともあり、戦地に残る日本兵のことを考えると身に詰まらせられて、つい涙もろくなった時代性が背景にあった。原作者の竹山道郎氏は元一高の教授だったが、残念ながらビルマへ行ったことがなかった。それが、細かい点で整合性を欠く結果になってしまった。

 まあしかし、小説も映画も良かった。市川監督のご逝去でついビルマに話が行ってしまったが、国情が落ち着いたら再び行ってみたいと思っている。国民性が素晴らしく、懐かしい国である。

2008年2月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

276.2008年2月14日(木) 悲しいかな、南大門消失

 3日前の夜、韓国ソウル市内の中心にある韓国歴史建造物の象徴的存在だった南大門が放火により焼失した。南大門は韓国国宝第1号で、消火作業の近くで心配そうに見つめる韓国人が焼け落ちた瞬間、泣き崩れるシーンが放映され、身につまされた。その前を何度か通ったことがあり、また韓国人のプライドでもあることを知っていただけに彼らの気持ちが痛いほどよく分かる。

 600年前に建造されたこの木造建築物は、いまも韓国の人々にとっては大切な文化財であり、国民の心のよりどころであっただけに惜しみても余りある。1950年に日本でも同じように、金閣寺が修行僧の放火によって焼失した。いずれも同時代の貴重な建造物だった。ただ、どうも解せないのは、これだけ大切なものがどうしてこんなに警備の手が薄く、簡単にホームレスが入り込み、放火されてしまうのか。なぜ防火用のスプリンクラーも設置されていなかったのか分からない。それに、消防と文化財保護担当者との縄張り争いのような両者の間に齟齬を来たしていたような憶測もあり、消火活動がスムーズに出来なかった点も指摘されている。それにしてもやはり管理が甘かったとしか言いようがない。消防士も悔し涙を流しながら、消火出来なかったことも悔しいが、国宝を失ったことがもっと悔しいと話していた。元ソウル市長で、次期韓国大統領の李明博氏も早速現地を訪れた。再建されるとのことだが、所詮本物ではない。同じところに同じ形をした、同じデザインの建物が建ってもそれは、はっきり言って偽物である。一旦失ったものは大きい。そして、永久に帰ってこない。国宝や重要文化財を管理する人は、こういうことも念頭に本腰を入れて防止策を講じて欲しいと思う。

 さて、昨日検察長官会同において、鳩山邦夫法相がまた呆れた発言をした。昨年鹿児島県警の捜査手法が冤罪だったとの決着がついていた事案を、蒸し返して冤罪と呼ぶべきではないと考えているというような発言をして、当事者、常識人を怒らせ、世間を呆れさせている。これほど失言・放言を繰り返す大臣、しかも法の番人である法務大臣はそう滅多にいない。大臣としてのセンス、資格がないし、本来大臣になってはいけない人だったのだ。つい最近も友人の友人はアルカイダだどととぼけた発言をして世間の顰蹙を買ったばかりである。

 現行の死刑制度についても、刑が確定したら自動的に刑を執行出来ないかと不謹慎な発言もしている。この人は苦労をまったく知らず、世の中のことが全然分かっていない。こういう人がトップにいる法務官僚もたまったものではない。もっと頭にきているのは、国民である。親から「選挙で当選する印籠」を世襲しただけの世襲議員はこれだから困る。いつも騒ぎを起すのは、世襲議員ばかりではないか。こんな放言・失言癖のある人は、また近いうちに放言をやりかねない。安倍首相に任命されたからといって、そのまま引き継いだ福田首相の任命権者としての責任が問われないわけではない。福田首相は一日も早く鳩山法相を罷免すべきである。

2008年2月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

275.2008年2月13日(水) やっと判ったソウル市郊外倉庫大爆発事故

 今日も昼と夜に予定があった。昼は、「JAPAN NOW観光情報協会」の企画会議で、5月開催の同協会総会提案議題について検討するための会議である。総会の準備のための準備のような会議で、昨年亡くなった橋元副理事長の後任推薦、新理事の紹介があった。

 夜は、新宿「隋園」で「知的生産の技術研究会」八木会長と杉沢幹事の決算書類の確認に秋田事務局長とともに立ち会う。高校の先輩である杉沢さんは、以前から親しくご交誼いただいているので、その後の八木会長主催の食事でも4人で気さくに話し合いながら楽しいひとときを過ごすことが出来た。秋田さんも知研女性事務局長として、平素より万般に亘り会長を助けて会の運営に尽力してくれている。献身的なボランティア活動で、会にとっては大変ありがたいことである。

 さて、先日来気になっていた韓国ソウル市郊外利川の倉庫大爆発事故について、元朝日記者のお2人に尋ねてみたところ、ご存じなかった。事故発生の1月7日夜のテレビニュースを見ていなかったなら知らないのは当然であるが、ニュースの内容を話したらお2人とも信じられないというのが第一声だった。実際一旦テレビで報道されたニュースが、ある時を境にぷっつんと遮断され、以後まったく伝えられないなんてことは、通信網が発達している今日、誰が聞いても信じられない話である。「JAPAN NOW観光情報協会」の事務所で、インターネットで検索したところ、「あった!」。記事が見つかった。朝鮮日報紙で報道されていた。すでに、50人が亡くなっていた。被害者への補償がこじれているとも書かれていた。そのWEBサイトの大事故に関して1月9日付本稿「ご意見番の意見」が掲載されていた。丁度おかしいと思った気持ちを書いたブログである。ご意見番も格が上がったものである。事実は事実として、事故は実際に発生していたのである。かつてNHK「私の秘密」で「事実は小説より奇なり」と高橋圭三アナが口を切って始まった番組があったが、まさに「事実は小説より奇なり」である。

 では、どうして韓国では報道されていることが日本国内では報道管制が敷かれてと言ってもよい状態なのだろうか。何か隠された秘密があるような気がしてならない。なぜ日本のマス・メディアは追求しないのだろう。

 一昨日疑問が氷解しないままこの疑問について、朝日新聞「声」欄に投稿した。取り上げてくれるかどうか判らないが、マス・メディアとしては当然追求すべき問題だと思っている。

 話題を変えよう。昨日のアメリカ大統領選挙戦、民主党の候補者争いは、スーパー・チューズディ以降7つの州でオバマ候補がすべてクリントン候補を破り、ついに代議員獲得数でも逆転した。クリントン候補の1185票に対して、オバマ候補の獲得数は1208票となった。ここへ来てオバマ候補が一歩先んじた感がある。しかし、まだ予断を許さない。

2008年2月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

274.2008年2月12日(火) 酒好きの会「酒のペンクラブ」にご参加を

 午後月例の「JAPAN NOW観光情報協会」の観光セミナーで、前スイス政府観光局の鈴木光子氏の講演を伺った。生憎ご持参のパワーポイントが起動せず、いろいろ手を尽くしたが使用出来なかった。他人様の機器を使用する時は、よほど慎重に準備しないとこういうことも起こりうる。

 内容的には観光局内部で働いた人でないと分かないことや、気がつかない点について分かりやすく説明された。スイス人気質についても話されたが、中で感銘を受けたことは、何事においても国の政策はすべて住民投票の結果に基づいて動いているという点だった。

 私も2点質問した。ひとつは、トラックの高速道路料金がべらぼうに高いのは、EU発足時に外国籍の物流トラックがスイスを通り過ぎるだけで、スイス国内には公害を撒き散らしながらスイスに何の経済効果ももたらさないと、国民からも批判の声が上っていた。トラックの高い高速道路料金はそれを阻止するために、設定されたのではないかということである。

 もう一点は、スイス・モビリティ活動で、スイス国内に自動車道路以外にハイキング、サイクリング、マウンテン・バイク、ローラースケート、カヌーのルート作り、総延長16,400kmの計画があるとのことだったので、少し距離が多すぎるのではないかと質問した。結局スイス人にとってはそんなに長い距離ではないし、実現真近であると聞いて、スイス人の考え方と計画性に感心した次第である。

 夜は、「酒のペンクラブ」2月会合が溜池の「酒菜・おかず」で開かれた。最近会員になったばかりなので、初めて出席した先月に続いて参加した。この会には独特の雰囲気と持ち味があるようだ。立派な月刊紙「酒だより」も発行している。すでに創立以来30年になるという。一昔前の風流や典雅を愛する人たちが集まっている風情も感じられる反面、酔っ払って道路上に大の字になって仰向けに寝込んだり、立ちしょんべんしたり、今どき珍しく酒道における豪の者が多い。会の名前の通り文人が多いようで、出版社勤務の人、書店経営者、新聞記者、それに会社勤めの人、リタイアした人、揃ってお酒大好き、話大好き、人間好きな人たちが1ヶ月に一度東京のど真ん中で、会合と称して飲み比べ、味比べをやっているようである。言うならば無礼講である。溜池界隈の一寸気のきいたお店で、安い会費、持ち込み自由というのだから、今どき珍しい。全国の日本酒、焼酎、ウィスキーを偶々用立てることが出来た会員が持ち寄り、他の会員がこれをご馳走になるという趣向だ。前回は、キューバ産の蒸留酒を持参した女性もいた。それでいて飲みたい人はビールもやって会費が高々4,500円だから、時勢柄こういうお店を探す幹事さんも大変だなあと新人会員は率直に思う。中々ユニークな人が多くて話は楽しいし、安い銘酒は飲めるし、飲み場所を知らない、貧乏呑ん兵衛にはこんな有難い会はない。よろしかったらぜひ会員になることをお勧めしたい。

2008年2月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com