4152.2018年9月25日(火) 今年が最後の小田急山岳部OB会

 小田急山岳部創部65周年を祝うOB会が海老名市内の小田急海老名クラブで開かれた。最近は企業のクラブ活動が停滞気味の一般的な傾向として小田急電鉄山岳部もご多分に漏れず現役部員が減少して、退職後そのままOB会に入る会員が少なくなった。OB会も年々高齢化傾向が強まり、今日の出席者平均年齢は、76.7歳である。今日集まった女性2人を含めた18名の中でも、90歳の福登世治さんに次いで私が2番目の高齢者となってしまった。1週間前には87歳の石川茂さんが旅立たれ、今日になって急に来られなくなった人が2名もおられた。。

 岡裕基会長を中心に各幹事が事前に万事万端よく準備してくれた。特に過去における節目の年のOB会の記念写真なんかよく保存して展示してくれたと有難く思っている。会食中に幹事から今後のOB会の在り方について提案がなされた。人員的には年々減少化は避けられず、高齢者団体になると以前のような活発な活動は難しく、この際現状のOB会を同好会に変えようという提案だった。これまでのように幹事から会合の連絡をせず、日時、場所を予め決めて自由に集合する簡便なやり方である。全員幹事案を了承し、来年以降は小田急山岳部同好会として活動することになった。

 今日の出席者と関係者23名に対して山岳部創部65周年を祝って拙著を差し上げた。米寿を迎えられた小林経雄さんが来られる予定だったが、欠席されたのが残念だった。体調がかなり悪いと聞いた。小林さんとは何度も山行をともにして山ばかりでなく、こけしの人間国宝になった木地山の小椋久太郎の工房まで訪ねたり、同じこけし・肘折系の肘折温泉の民宿に泊まったり、妙高・戸隠について「アルパイン・ガイドブック」を書かれた、その妙高高原へも案内してもらった好い思い出をいただいた。段々寂しくなる。

 小田急山岳部員としてこれまで随分登山を楽しんできたが、それは今もって楽しい思い出として心に残っている。膝を痛めてしまったので、今後はいわゆる本格的な登山は難しいと思っているが、学生時代に続いてサラリーマンになっても機会を捉えては近場の丹沢登山から冬の厳しい北・南アルプス登山まで夢中になったことは自分自身の財産となり、その時代の仕事面ばかりでなく、武者修行で海外へ出かけた際や、今日においても多くの面で役に立っている。今日も山仲間同士の打ち解けた会合となり随分楽しいものになった。OB会は12時から始まり、二次会も含めて解散したのが何と午後5時になってしまった。

 OB会は今後形を変えるが、山との接点がなくなるわけではなく、山仲間との交流もなくなるわけではない。今後は山岳部活動としてあまり深刻に考えることなく、気楽に山と付き合っていきたいと思う。

2018年9月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4151.2018年9月24日(月) 不安視されるバチカンと中国の接近

 キリスト教ローマ・カトリック教会の法王庁・バチカンと中国政府が長年対立していたが、懸案だった司教の任命を巡る協議が暫定的な合意に達した。これまで中国が国内で独自に任命した、ローマ法王が破門した司教7人について、バチカンが司教として認めるとの内容が盛り込まれた。この司教破門問題が両国断絶に至った最大のネックだったが、双方の歩み寄りで国交正常化の動きが加速する可能性がある。しかし、バチカンの内外から異論や懸念が噴出しているようでもある。フランシスコ法王は、中国との国交正常化を視野に積極的な外交姿勢を示しているが、中国へ相次ぐ譲歩によってキリスト教が中国政府の支配下に置かれるとの危惧があるからである。

 実は、かねてから関係修復の動きはあったが、ここへ来て台湾との外交関係を持つ国に台湾との断交を求める中国の外交方針と、現在1000万人の信者がいる中国で布教を拡大したいバチカンの思惑が図らずも一致したことがその背景にある。中国は宗教宗派を公式には認めず、地下教会が迫害を受けながらも活動している厳しい現状である。1957年唯一公認のキリスト教「中国天主教愛国会」なる教会は独自に司教を任命してきた。バチカン任命の司教を、必ずしも中国側が認めないケースもあり、両者間の溝は続いていた。爾来長い間に亘って中国とバチカンは対立してきた。近年両者間の往来が増えて行ったのは、冒頭のように両国の思惑がほぼ一致したことからである。そこには、宗教とは別の側面がある。

 それはいうまでもなく政治的な問題である。中国にとってバチカンとの接近は、台湾とバチカンの関係を断ち、台湾を孤立化させるメリットがある。その一方で、バチカンにとっては司教任命権を法王の手に取り戻すチャンスでもあり、中国国内での信教の自由を獲得し、宣教活動を拡大したいとの思惑と期待がある。

 ただ、これは中国とバチカンだけの問題ではなく、台湾との外交関係を締結している国々にも微妙に影響してくる。台湾と外交関係を維持している国は僅か17か国であるが、それらの国々はカトリック信者の多い地域である。これらの国々へも影響が及ぶのではないかと一部に懸念されている。

 果たして1951年に国交を断絶した中国とバチカンが、再び撚りを戻すことになるのだろうか。

2018年9月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4150.2018年9月23日(日) ロシアのドーピング停止処分解除に日本が賛成とは!

 「彼岸の中日」の今日、朝日朝刊の「社説」を読んで些か驚いた。テーマは「ドーピング問題」で、「禍根残した処分の解除」とある。

 このほど世界反ドーピング機関(WADA)が、ロシアの国家ぐるみのドーピングによる資格停止処分を条件付きで解除した。これに対して社説はスポーツの公平性と信頼性に欠けるとしてロシアの停止処分解除を強く批判したものである。ロシアは罰金支払いや再発防止に向けた法整備は認めたものの、国がらみのドーピング違反は終始認めていなかった。しかし、国際オリンピック委員会(IOC)は、2016年リオ・オリンピックと18年平昌オリンピックへロシアの国としての公式参加を認めなかった。ロシアは依然として政府の関与を認めていないが、IOCがスポーツ大国ロシアに対して毅然とした対応が取れず、今回事態が曖昧なままロシアに甘い対応で停止処分を解除してしまった。

 この背景には、世界的に大きな大会はロシアなしには飛車角落ちの印象が残り、記録的にもレベルダウンを免れず、集客力を懸念したIOCがロシアの意向に折れたというのが本当のところのようだ。

 社説には次のように書かれている。「ロシアは14年ソチ五輪、18年サッカーW杯に続き、23年にはアジア大会に相当する『欧州競技大会』の招致に動いている。これを成功させたいIOCの思惑と重なり、まさに『政治』優先で事が進んでいる感が深い」。

 私がショックを受けたのは、日本の対応の件についてである。日本がロシアの処分解除に賛成したことである。ロシアの参加を得て2020年東京オリンピックを盛り上げたいと願っている日本は、見かけの成功のためにスポーツの本質をゆがめてしまった。社説はその罪は極めて重いと断定している。強い衝撃を受けたのは、ロシアの処分解除に賛成票を投じた人物が、世界反ドーピング機関(WADA)の理事を務め、よく知る水落敏栄文部科学副大臣だったからである。

 水落副大臣は、日本遺族会会長を務めているが、私はかつて遺族会職員時代に中部太平洋戦没者遺骨収集事業で20年近くに亘って毎年のようにともにサイパン島に滞在して気持ちの通いあう人だった。昨年夏の全国高校野球大会閉会式では文部大臣代理としてスピーチを行い、その数日後久しぶりに電話で話し合ったものだ。あの真正直な水落さんが、戦争遺族ということもあってやや保守的ではあるが、戦争とも、教育とも一切無関係なロシアのドーピング停止処分解除に1票を投じたとはとても信じられないことであり、少々面食らっている。

2018年9月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4149.2018年9月22日(土) ワールドカップからタトゥーが消える。

 来年日本でラグビー・ワールドカップが開催される。開催日が迫ってくるに連れ少しずつラグビー情報がテレビや、新聞で紹介されるようになった。次男の小2の孫(男児)と幼稚園児の孫(女児)が以前から横浜ラグビースクールでラグビーを楽しんでいる。その孫らが横浜日産スタジアム内で地域のラグビー・スクールの子どもたちと一緒に撮ってもらった大きな集合写真が、ワールドカップの宣伝ポスターに使用されることになったと次男からメッセージとともに、写真をメールで送ってきた。これだからいつまで経っても親子3代に亘るラグビーとの縁は切れない。

 昨日のNET情報及び今朝の新聞によるとワールドカップに出場する選手に対して、ワールド・ラグビー(国際ラグビー・フットボール評議会‘IRFB’)では、来年のワールドカップに出場する選手に公共のジムやプールでタトゥー(入れ墨)を隠すよう要請して、選手団体からは概ね了解を得たそうである。近年日本で活躍する外国人選手の中にも身体に派手なタトゥーが目立つ選手が多くなってきた。今回の対応は、タトゥーが日本では暴力団、ヤクザの象徴のように見られているので、日本人には嫌な印象を与え、日本の宿泊施設や温泉などでは利用を断られるケースがあるからという説明のようである。実際日本国内でタトゥーを彫り込んだ外国人選手が気になって仕方がなかった。一言で言って見苦しい。

 かつてラグビーのジャージーは、ほとんど長袖だった。これならタトゥーは殊更気にはならなかったと思う。それが近年になってジャージーは半袖が多くなり、袖下からタトゥーがむき出しで不快な印象を与えるようになった。南太平洋諸国の選手には、彼らの文化としての一面があり、一刀両断に禁止という強硬な手段を取るには抵抗が予想される。IRFBもかねがね快からず思っていたのかも知れない。偶々タトゥーがワールドカップ主催国日本の文化的な機微に触れる点があると考え、この際タトゥーを隠すよう依頼することになった。

 4年前当時日本ラグビー・フットボール協会会長だった森喜朗氏を準主役として拙著を書いた折に、タトゥーを何とか隠すような方法を取れないものかと直接聞いてみたことがあるが、森会長は南太平洋ではタトゥーが当たり前となって日常生活に溶け込んでいるので、それを止めさせることは難しいと仰っていた。それならこの際ジャージーをすべて長袖にしてみてはどうかと思う。実際高校生は今も長袖を着用しているし、大学ラグビーでもほとんどが長袖ジャージーを使用している。

 まあいずれにせよ、この件に関しては各国の選手たちから理解を得られているようなので、2019年大会ではあまり見たくもないタトゥー(入れ墨)を見なくて済みそうでひと先ずホッとしている。

 さて、今日行われた大相撲秋場所14日目結びの一番で、横綱白鵬が大関豪栄道を破り14戦全勝で、千秋楽を待たずに41回目にして今年初めての優勝を決めた。同時に幕内通算1000勝達成という前人未到の大記録を加えて優勝に花を添えた。白鵬は一時力が衰えたというような声も聞かれたが、今の様子ではまだまだ勝ち続けそうだ。それにしても他の横綱を始め、上位陣もこのままでは少々不甲斐ない気がする。次の九州場所ではもう少し激しい優勝争いをしてファンを楽しませて欲しい。

2018年9月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4148.2018年9月21日(金) 安倍首相のメディアを迷わすスタンドプレイ

 急に寒くなってきた。半袖シャツでは寒い。東京都内の最高気温は今日18.9℃だった。福島に次ぐ寒さだった。それでも明日はまた暑さが幾分戻るようだ。

 今日から始まった駒沢大学ジャーナリズム後期公開講座で、山田克講師が北海道大地震の報道について興味深い解説をされた。この地震では最終的に41人の死者が確認されたが、その過程で警察庁が発表する数字が正しいと判断した新聞各社に対して、安倍首相が閣僚関係会議で述べた死者数に各社が振り回されたケースについてである。首相と菅官房長官が発表した数字は警察が発表したものとは異なり、その根拠がかなり曖昧である。警察は心肺停止者を死者とは数えず、医師の死亡宣告を以て死者と見做す。ところが、首相は心肺停止者も死者に数えて発表した。死者数をカウントするのに妙な思惑が絡んでいるのではないかと勘繰りたくなる。

 実際すでに共同通信社の現役を退いた講師も疑問を抱き、現役記者に詰問したという。

 例えば、地震の3日後には首相が死者9人と話した。翌朝の各紙見出しは首相の言う通り、朝日、読売、産経が死者9人、毎日と日経が5人だった。ところが、首相はまもなくスタンドプレイ第2弾を放った。関係閣僚会議で死者16人と述べた。その日の夕刊では朝日、読売、東京が死者16人、毎日、NHKは11人、日経が9人と報道した。首相の発言には心肺停止者が含まれており、それについてはその後菅官房長官が9人の心肺停止者が含まれていて「死者は9人」と訂正した。

 問題は国土交通大臣や、国家公安委員長、警察庁長官がいながら、なぜ首相がこれまでやらなかった犠牲者数を増やすような表現までして自ら死者数を発表したのか。これは明らかに自民党総裁選を前に、対抗馬の石破氏を意識したパフォーマンスだと思う。今度の災害に際して、石破氏がこういう事態に即して専門の防災省(仮名)設置を検討すべきだと主張したことに対して、安倍首相はそれぞれ担当の省庁があるので、その必要はないと述べていた。

 それにしてもなぜ首相は警察が死者としてカウントしない心肺停止者を死者に組み入れるようなスタンドプレイをやって、メディア、ひいては国民を戸惑わせるようなことをやるのだろうか。官邸内で「最新で大きな数字」志向があることや、首相自身が先頭に立って災害対応をしているイメージ作りを優先している傾向が強いからだという。これだから安倍首相のやることが益々分からなくなる。これでは首相が言うような「丁寧に」「慎重に」は程遠いと言わざるを得ない。

2018年9月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4147.2018年9月20日(木) 自民党総裁に安倍首相3選

 今日安倍晋三首相の自民党総裁3選を決める総裁選が行われ、首相は対抗馬の石破茂元幹事長を破り引き続き向う3年間自民党総裁を務めることになった。言い換えれば、残り3年間日本のかじ取りを担うことになった。

 3年前の総裁選では国会議員票では安倍首相が、自民党党員票では石破氏が勝った。今回はその辺りを配慮して首相陣営は党員票を獲得するために早くから地方巡りをしながら、地方の党員へ訴えていた。結果的にそれが功を奏した形になった。国会議員票でも、党員票でも首相が圧倒した。トータルでは首相の553票に対して、石破氏の獲得票は254票だった。有利と見られた党員票でも224対181で首相が勝った。これだけ見れば、首相の圧勝、石破氏の完敗と見られそうだが、評論家諸氏は石破氏善戦と言っている。

 どちらが勝っても自民党政治が続くわけだが、外野から2人を比較して見れば、首相は森友、加計学園問題の対応でも嘘が多く、不正行為を反省しないことなどから石破氏の方が誠実であり、新しいことをやってくれそうな気がする。これから国民ももっとしっかり政治家を監視する必要がある。

 一方昨日北朝鮮の平壌で今年3回目の北朝鮮・韓国首脳会談が行われた。金正恩・朝鮮労働党委員長と文在寅・韓国大統領が、アメリカの対応次第で北朝鮮が核施設を永久的に廃止することを盛り込んだ共同宣言書に署名した。アメリカの出方次第で核施設を廃止するというのは、6月の米朝首脳会談で合意した内容との間に齟齬はないのだろうか。トランプ大統領は会談は成功したとご機嫌だったが、果たしてそれは本音だったのだろうか。どうも会談の雰囲気からすべてが順調に行っているようには見えなかったが、米朝双方に不満足の中で中途半端なうちに会談の結論を発表させられた感があった。

 6月の首脳会談に必ずしも満足していなかった金正恩委員長と、いつも文句ばかり言うトランプ大統領がいずれ不満を爆発させて、すべてパーということだけは勘弁して欲しい。

2018年9月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4146.2018年9月19日(水) アメリカの一方的な対中国貿易高関税

 「アメリカ・ファースト」なんて自国優先ばかり言い張っている保護主義の国が、身勝手なことを言いながら、貿易相手国に無理難題を吹っかけて相手国を困らせる。これが今アメリカが対米貿易黒字国に対して行っている理不尽な嫌がらせである。かつてこれほど自分勝手な我儘行為を行うアメリカは存在しなかったと思う。トランプ大統領になってからアメリカは無節操で短絡的な手段を行使する変質的な国になった。

 アメリカが最初に言いがかりのようなことを言い出したのは、中国に対する知的財産侵害が理由だった。だが、これではそれほど阻止にはつながらないというアメリカ議会や、産業界の反発も根強い。

 対中関税の高関税措置は、7月に第1弾として340億㌦が、8月には第2弾として160億㌦だったが、今月24日に発せられると見られている2000億㌦の第3弾は、知的財産だけではなく、雑貨や衣類、家具にまで及んでいることが心配である。なりふり構わぬ中国への圧力である。中国からの輸入額は5056億㌦だが、アメリカは第4弾として残る2670億㌦にも高関税を課すつもりのようだ。

 米中貿易戦争も佳境に入ってきた。ただ、中国も言われるままに手を拱いているわけではなく、報復的な対応によって、必ずしもアメリカの思う壺とはなっていない。現在アメリカの景気が好調で輸入が増えていることや、中国の報復関税が影響していることもあって、アメリカの対中貿易赤字はむしろ悪化傾向にある。実際7月には、アメリカの対中輸出が前月比で8.2%も減少している。貿易赤字は5.2%も増加した。それに中国からの安い輸入品の恩恵を受けていたアメリカ人低所得階層にとっても大きな打撃となった。

 対外貿易の本来の目的であるお互いの取引を伸ばそうというのではなく、減らそうという本旨とは逆行するようなやり方が良かろう筈がない。気になるのは、米中2国間の軋轢が世界経済にも響いて世界経済を収縮させることである。トランプ大統領は日本もその標的と考えているようだ。日本も他人事では済ませられない。

2018年9月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4145.2018年9月18日(火) 海上自衛隊が南シナ海で違憲行為か。

 南シナ海に中国の進出が激しくなり公海である南沙諸島や西紗諸島には中国軍による人工島まで造られ、一方的に中国が管轄権を主張する「9段線」を定め、その内部は中国領に等しいとアピールして、国際社会に波紋を投じてから大分時間が経つ。中国海軍はこの周辺海域において軍事訓練を繰り返して出漁したベトナム、フィリピンの漁船を威嚇していた。

 これに対してアメリカ海軍は公海上の海洋通行権と主張して近海を航行したり、合同訓練を行ってきた。

 ところが、驚いたことに最近南シナ海で日本の海上自衛隊が、潜水艦と護衛艦の潜水艦戦を想定した訓練を実施した。これまで日本近海で行っていた合同訓練を公海上とは言え、中国が主張する「9段線」内において中国軍の、それを非難していたわが自衛隊が堂々やってのけたのである。これは完全に自衛隊法規を逸脱した行為ではないか。

 常日頃から中国軍の傍若無人ぶりを非難していた防衛省としては、理屈が通らないのではないか。恐らくアメリカ軍の方針と水面下ですり合わせして、アメリカ海軍に成り代わって実施された訓練だろう。最近のトランプ政権は自国のことばかり考えて、かつては極東の防衛はアメリカの責務であるかの如く自慢気に語っていたものだが、昨今では経費軽減のため、極東地域の防衛を可能な限り日本に任せようとしている姿勢が窺える。

 そのアメリカの防衛戦略に乗ったのが、安倍政権である。安倍首相はしきりに憲法改正を訴えているが、それ以前にこの合同訓練ですでに憲法違反を犯している。こういう人物が向う3年間、なお日本をリードしようとしている。これで良いのだろうか。

 さて、今日日本ペンクラブで理事会と例会が開かれた。例会ではゲスト・スピーカーとしてスポーツ評論家・青島健太氏が話された。以前から彼を知っているが、今日のスピーチでは、スポーツに限らず彼自身の人生体験からスポーツに足場を置いて中々含蓄のある内容を話された。プロ野球選手を辞めてから2年間オーストラリアで現地の子どもたちに日本語を教えていたとは知らなかった。そこで知った9人の野球ではなく、15人の野球チームであったり、25人であったり、ルールを別にすれば、ゲームをエンジョイ出来ることがあるということだった。更に福沢諭吉の言葉を例に取り上げ、スポーツは目的ではなく手段であるとして、プロならともかく学生スポーツの目標は勝つことではないと言われた。慶大野球部のモットーも‘Enjoy baseball’だったという。

 中々興味深く面白い話だった。JAPAN NOW観光情報協会の定期講演会の講師にお願いしたところ快く引き受けてくれたので、大いに楽しみである。

2018年9月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4144.2018年9月17日(月) 「敬老の日」をあと何回迎えられるか。

 今日は「敬老の日」である。日本人で70歳以上の人口割合が20.7%となり、2割を超えたことになる。昔は童謡でも♪村の渡しの船頭さんは、今年60のおじいさん~♪と謡われたように60歳になれば、おじいさんと見られた時代があった。今は高齢化社会と言われ、平均寿命も優に80歳を超えている。65歳以上の高齢者人口でも、高齢化率は28.1%となり、高齢者数は増える一方だが、少子化の影響もあって総人口は減少するばかりである。私自身もまもなく傘寿80歳の誕生日を迎える。あと何回「敬老の日」を迎えることが出来るだろうか。

 因みに日本の高齢化率28.1%は、世界的にみてもダントツに高く、2位のイタリアの23.3%を大きく引き離している。アジア・アフリカ諸国は出生率は高いが、生活環境の悪さなどから若年死亡率が高く、高齢者数が多いのは、日本に次ぐイタリアの後は、ポルトガル、ドイツ、フィンランドなどすべてヨーロッパ諸国である。この高齢化率は2025年には30%、36年には3人に1人が高齢者となるようだから、これからの少子高齢化社会をどう支えていくのか、十分検討する必要がある。

 一昨日の旧「敬老の日」にひとりの女優が乳がんのため75歳で他界した。その名を樹木希林という。演技力は高く評価され、これまでに主演女優賞を2度、助演女優賞を8度も受賞している。この優れた演技力はもちろん素晴らしいが、彼女が常に話題を提供していたのは普段の日常生活、とりわけ夫のロックミュージシャン内田裕也との一風変わった生活だった。過去に夫が離婚届を勝手に提出したが、妻がそれに異議を唱えて離婚無効訴訟を起こして勝訴した。結婚以来45年間に43年間の別居生活という型破りの生活で周囲を戸惑わせていた。亡くなった時、夫は傍にいなかったという。世の中にはこういう変わった夫婦もいるのかなぁと妙な感じに捉われた。

 さて、中国の伝統武術カンフーの発祥地とされている河南省少林寺境内に、中国国旗が掲揚されたことが報じられ、話題を呼んでいる。中国では習近平指導下に共産党による自由、言論、信仰に対する弾圧が年々強まっており、キリスト教教会では強制的な閉鎖が相次いでいる。これに対してキリスト教牧師らが政府を批判する声明文を発表した。これは文化大革命以来初めてのことだと言われている。

 この背景には今年2月に施行された「改正宗教事務条例」なる法令がある。宗教活動が共産党の統治の正統性を脅かし、国家安全に脅威を与えかねないと過剰に考えた政府が規制を強化しているのだという。ちょっと可笑しいのは、中国政府が中国について「宗教界の国家意識と公民意識を強め、中国の特色ある社会主義社会の実現に向けての積極的な行動」をしているとアピールしていることである。中国政府は真の社会主義、社会主義国家の意味が分かっていない。中国が社会主義国家でないことは、中国のやることなすことすべてが社会主義的でないことから明々白々である。何でもかんでも国民を力で押さえつけ、共産党政権は自らが望む好き勝手な国造りを目指しているに過ぎない。

 中国国民は自国政府によって騙されているのが分からないのだろうか。何とも哀れに思えてくる。

2018年9月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4143.2018年9月16日(日) 楽しかった鹿児島・桜島旅行もジ・エンド

 昨日は疲れていたせいか、11時過ぎにベッドに潜るやあっという間に白河夜船だった。今朝も寝ぼけ眼のうちに豪華なブッフェ朝食を済ませてホテルをチェックアウトしたが、好い時節と連休も重なり、ホテルの案内板を見ると婚礼が13組も予定されていた。流石にご当地鹿児島の名門ホテルである。

 フェリー港から目の前の桜島へフェリーで渡った。昨日とはがらっと変わり快晴で、天気予報によると33℃という今日全国最高気温である。日差しの強い中をフェリーで約15分で桜島へ到着した。このフェリーについて感心したのは、24時間市内と桜島間を往復していることと、料金が安いことだった。大人4人に小学生1人、幼稚園児1人で片道何と590円だった。これでよくぞやっていけるものだと思う。鹿児島市内と桜島間の往来が生活者にとっては欠かせなくなっているのだろう。海上から眺める城山のホテル、微かに噴煙を噴き上げている桜島を目の前にして、あまり見られない雄大な風景だと感じた。

 実際に桜島に足を踏んで間近に噴煙を噴き上げている御岳を仰ぎ見ると中々迫力がある。今年2月、4月にも噴火した活火山であり、常に噴火の危険が付きまとう。住民の心労も大変だと思う。島めぐりの「アイランドツアー」は素朴なもので、普通の路線バスにガイドが乗車しているわけではなく、ところどころ観光スポットに停車して,また次の目的地へ向かう所要1時間のツアーである。価格も大人1人500円のリーズナブルなものだ。三々五々外国人客の姿も見かけたが、言葉の問題はあるが、彼らにとっては利用しやすいのかも知れない。桜島から鹿児島市内へ戻って繁華街でランチを済ませて、「西郷どん大河ドラマ館」を見学した。

 タクシー・ドライバーが鹿児島の自慢話をしていたが、これだけ日本の維新に人材を輩出したのは鹿児島だけだし、日の丸も薩摩藩のアイディアであり、軍艦マーチも薩摩の歌であり、渋谷駅前のハチ公は島津家の公爵が飼っていたという。明治維新を成し遂げ、明治日本をリードした希代の偉人たちが近所にぞろぞろ住んでいたというのも鹿児島くらいのものだろう。東京からやや遠いこともあるが、今では少し存在感が薄れている鹿児島について日本人はもう少し関心を持っても良いのではないかと思う。

 名残惜しい気がしたが、空港へ向かい予定通り午後8時過ぎに羽田空港へ到着した。

 次男がすべて手配し、レンタカーも運転してくれて家族4人と6人で効率的に鹿児島の旅を楽しむことが出来た。明治維新についても今まで知らなかったことも含めてかなり新しい知識を仕入れることが出来た。やや疲れを感じるようになったのは、年齢のせいだろうか。再び息子や孫たちと張り合いのある旅へ出かけることが出来るかどうかは分からないが、期して待とうと思う。

2018年9月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com