4290.2019年2月10日(日) 韓国国会議長の言語道断な発言

 今朝も外はうっすらと雪化粧だった。暑い国から来ている外国人旅行者が無邪気に戯れている姿が微笑ましい。幸い湿りっ気があって庭の樹木が生き返ったようだ。しばらくすれば梅の花が咲き、昨年はやって来なかった鴬が訪れるかも知れない。雪国では大変だと思うが、普段雪が降らない地方では反って落ち着いたムードになっているとも言える。

 さて、この静かな雰囲気を破る言語道断な発言を韓国の立法のトップが唐突に行ったのである。韓国国会議長の文喜相氏がブルームバーグ通信社のインタビューに応えた話の中身は、日本に対してあまりにも失礼であろう。彼は、従軍慰安婦問題は天皇が慰安婦に直接謝罪すれば解決すると軽々に述べたのである。一国の国会議長という自らの立場も弁えない失礼極まる言葉を、アメリカの通信社に軽薄に語ったというのだから、非常識も極まれりである。

 韓国は日本と協定を締結しても時が経てば、それを無視することをこれまで平気でやって来た。時間が経てば当初の主旨とは異なると言ったり、締結に携わった人物はそういう解釈で締結したのではないと言ったり、関係者は今はいないと言ったり、協定を締結しても時間が経てばそれをないがしろにする国民性である。それは慰安婦問題同様に徴用工問題にしてもしかりで、1965年結ばれた日韓請求権協定や、2015年締結した日韓基本条約で不可逆的解決がなされたにも拘わらず、約束を守らずに都合よく持論を主張するお国柄である。慰安婦や徴用工の問題はすでに日本が多額の賠償金を支払い解決済みの筈である。それをあれは筋が違うとか、そういう趣旨ではなかったとか、あらゆる手練手管で言いがかりをつけるのだ。今や日韓両国が穏やかならぬ感情に捉われているのは、日本がいくら誠実に話しても解決済みの問題を再び持ち出して新たな難題を持ちかけてくるからである。韓国という国を今ではまったく信用出来なくなった。これからは日韓2国間交渉、或いは協定は第三国に加わってもらい3国間協約を締結するしか手段がないように思う。

 仮に今回国会議長の言葉通り天皇が謝罪しても、何年後かには、まだ問題は解決していないと言う出すことは明白である。韓国には「解決」「誠実」「約束」「遵守」「履行」という言葉がない。韓国の言うことを今では日本人全体が不信感を以て受け止めている。北朝鮮の日本人拉致に対する姿勢を見ても、同じ朝鮮人として韓国の対日感とほぼ同じものだと言えるような気がする。自分たちはいくらアコギなことをやっても一方的に「解決」済という。韓国とは隣国同士でもあり、仲良くしたいが、あまりにも傲慢で常識を無視する不誠実な対応には、残念だが、しばらく深い付き合いを避けるより仕方がないのではないかとさえ思っている。

 韓国には3度ばかり訪れて親しくなった人もいる。シンポジウムに参加しパネリストを務めた時には、個人的に随分懇切にお世話になった。とても親切で良い印象を持った。だが、現実には日韓関係は悪化する一方である。いつになったら日韓友好が本物になるのだろうか。大変残念に思っている。

2019年2月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4289.2019年2月9日(土) 北海道で観測史上最低の気温

 今朝起きたら庭にはうっすらと雪がかかっていた。関東地方の南方洋上を低気圧が通過している影響だそうだ。都内23区では5cmの積雪だった。昨晩から今朝にかけて積雪があると天気予報が伝えていたが、確かに冷え込んで雪が降ってもおかしくない陽気である。今日も時々雪がちらついていた。全国的にもかなり冷え込んで予報では明日にかけてまた雪が降るという。北海道では観測史上最も強い寒気が入って各地とも厳しい寒さで積雪も多く、道内でも最も寒いと言われる陸別町では今冬全国で最低気温の零下31.8℃を記録し、陸別町を含めて4地点で最低気温が零下30℃を下回った。

 さて、今日は呆気にとられた外電が2つあった。ひとつは、タイのタクシン元首相派のタイ国家維持党が、ウボンラット王女を次期首相候補として届け出たことである。王女はプミポン前国王と美貌のシリキット王妃の娘で、ワチラロンコン現国王の姉に当たる。アメリカ人と結婚して話題となり一時王室を離れたが、その後離婚して現在は王室の待遇を受けている。AKB48のヒット曲をタイ語で唄って話題になったり、王室の固い印象とはかけ離れた明るいイメージのある解放的な王女であるが、これに対して現国王が中立であるべき王室としては、王女が首相候補として立つのは不適切と表明した。今ひとつ力不足のタクシン派としては、起死回生の一手だったようだが、国王から反対されては選挙を続けられまい。夜になって王女が立候補を取り下げたとのニュースが伝わって来た。

 もうひとつどうかと思ったのは、米朝首脳会談の開催場所が当初話題になっていたダナンではなく、首都ハノイに決まったが、その決め方と公表の仕方である。その決定をホワイトハウス・スポークスマンが公表するのではなく、トランプ大統領自身が個人的にツィッターで発信したことである。大統領自身はツィッターをどう捉えているのか分からないが、少々軽薄な気がしている。世界中から注目を集めている情報を国の公的機関から発するのではなく、大統領の私的(公的?)なツィッターから飛び出てくるというのは、閣内で十分な根回しも出来ていないのではないか。アメリカ人にとってダナンはベトナム戦争中に上陸を行ったエポックメーキングな湾岸都市であり、幾分拘りもあったのではないだろうか。しかし、金正恩委員長にとっては北朝鮮の外交機関のないダナンより、自国の大使館がある首都ハノイの方が何かと便利だったのではないだろうか。いつも強気のトランプ氏が、「ロケットマン」に譲歩したのだろう。国内経済が苦境に追い詰められている北朝鮮にとっては、経済制裁解除を強く望んでおり、金委員長にとっても重要な首脳会談である。

 これだけ注目されている会談が、気まぐれのような形で公表されるようだが、トランプ大統領としてはそれで佳しとしているのだろうか。

2019年2月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4288.2019年2月8日(金) 昨今の残酷な児童虐待の実態

 このところ連日児童虐待に関する悲惨なニュースがメディアで報道されている。事件は1月24日に10歳の小学4年生の女児が父親から虐待を受けて亡くなったことから、学校、及び教育委員会の子どもの気持ちを考えない対応、そして児童相談所の杜撰な扱いが問題視されている。それにしてもこれまでの児童虐待とは、若干問題の捉え方が異なり、死亡した女児をどうして救うことが出来なかったのか、専門家も交えて意見が交換されている。一連の報道をよくよく考えてみるに、あまりにも女児に対する接し方の中にか弱い女児への心の通った対応という点に関係者全員が問われるべき問題点があると思う。今朝の朝日でも一面トップと社会面でも大きく扱われ、異常な事件だということがよく分かる。

 幼い子どもを保護すべき父親が暴力を振るい、それを承知していた母親が救いの手を差し伸べなかったことが悲劇をもたらした大きな原因である。すでに両親ともに逮捕されている。女児が父親からの暴力に耐えられず、学校に訴えたにも拘わらず学校は彼女を助けられず死亡させられた。彼女が学校に訴えた手紙の最後部には「~先生、どうにかなりませんか」と4年生にしては、しっかりと自分の置かれた辛い環境と先生へ本当に助けて欲しいとの懇願が表れている。それは無駄だったということになるのだろうか。学校は助けてあげようとの気持ちが空回りして、その手紙を父親に見せてしまった。児童相談所の対応も拙かった。

 野田市、千葉県だけの問題ではなく、全国的に注視される虐待対応問題となってしまった。厚生労働省も乗り出し、昨日は安倍首相も2度とこのような事件を起こさないよう関係個所へ通達を出すようなことを公表した。

 今回の事件が異常なのは、暴力を振るった父親はとても許されるものではないが、傍にいた母親が子どもに対して何の力にもなってあげられなかったことが、このような悲惨な結果を招いた。

 かつてはあまり騒がれなかった児童虐待が、メディアが発展したせいもあり公に知られるようになった。背筋の寒い思いがする。昨年1年間に虐待の疑いがあるとして警察が児童相談所に通告した子どもの人数は8万人、対前年22.4%増となり過去最多となった。これは刑法犯が前年より10.7%、16年連続で減少している中であまりにも過剰である。これは厚生労働省と文部科学省だけの問題ではなく、国を挙げて取り組むべき課題であると思う。

 偶々国連子どもの権利委員会は、昨日日本に対して体罰の全面的禁止の法制化について勧告した。内容的にも日本では学校で体罰が禁止されていても親が子どもをしつける時に許容されている現状があると指摘した。いつになったらすっきりした解決案が作成されるのだろうか。

2019年2月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4287.2019年2月7日(木) マリア・カラスの映画を鑑賞

 昨日妻から映画「私は、マリア・カラス」を観に行きたいが一緒に行かないかと誘われ、マリア・カラスのソプラノを是非聞いてみたい気持ちもあったので、午後日比谷シャンテ・シアターへ出かけた。一昨年フランスの映画会社が制作したもので、日本では昨年12月に公開されたものである。ドラマ風のストーリー性のある映画かと思っていたら、デビュー以来名声を博してから亡くなるまでのオペラ歌手人生を時系列的に追って彼女の私生活と、周囲で起きた諸々の出来事を彼女へのインタビューを交えながら描いたドキュメンタリーである。

 映画の中で「トスカ」「椿姫」「カルメン」等々名曲が披露される中で彼女のソプラノを聴いていると、声の質や、歌唱力において20世紀の歌姫、最高のオペラ歌手と言われたのもムベなるかなと頷ける。ギリシャ人で世界の海運王と呼ばれたアリストテレス・オナシスと愛人関係にありながら、オナシスが彼女に無断でジャクリーン・ケネディと結婚して世界を騒がせた。その裏話が面白い。オナシスは息子や娘がおりながら浮名を流してジャクリーンと結ばれたが、カラスとは9年間も付き合いながらジャクリーンとの結婚については一言も話すことなく、彼女は大きなショックを受ける。意外だったのは、その後オナシスとカラスは縒りをもどすが、オナシスとジャクリーンの結婚生活はどうなったのか。別れたのかと思いきや、ジャクリーンの経歴を見るとオナシス夫人とある。

 3人とも金も名声も得て自由で思い通りの生活を送っていたと想像される。まるで別世界の話でもある。ただ、映画自体はカラスの歌声をじっくり聞かせてくれた。楽しいひとときであった。

 それにしても持病もあっただろうが、贅沢三昧な日常生活を送っていたのだろうと想像させるのは、3人それぞれにあまり長命ではなかったことである。カラス53歳、オナシス69歳、ジャクリーン64歳で天に召された。

 さて、今日は「北方領土の日」であるが、テレビではそれぞれニュース番組で国土返還の熱気がトーンダウンした様子を伝えていた。では、新聞はどうか。残念ながら朝日は今日の朝刊、夕刊ともこの件については1行も触れていない。これまでロシアが何と言おうと不法占拠されたとする日本の立場を堂々主張していたが、最近では完全にロシアペースになり主張が弱くなっている。安倍政権の対ロ交渉が段々後ろ向きになっている。それは現場での元島民の姿勢にも表れている。例えば、北方領土返還全国大会のスローガンとシュプレヒコールが、「北方4島を返せ」から「日ロ平和条約を締結しよう」に代わっている。この様子では、盗人国ロシアに無法に奪われた北方4島は永久に日本に帰ってこないのではないだろうか。

2019年2月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4286.2019年2月6日(水) 頭の痛い確定申告シーズン

 このところ連日確定申告の準備作業に追われている。毎年恒例のことでもあり慣れてはきたが、面倒なことだが手作業で入出金を1件ごとに金銭元帳に書き込み一覧表を作成する。これを玉川青色申告会に持参して税務署への申請資料を作成してもらっている。従って正確に資料作りをしなければならない。パソコンでソフトを使えば簡単に作成出来ると言う友人がいるが、反ってそのこと自体が面倒なので、旧態依然としたやり方で気持ちを込めて作っている。それでもそんな基礎資料作りに毎年3週間近くもかかっている。今日は金銭元帳への記入で1ヶ月分の記入が済んだところで終えることにした。作業を終えるまでにまだ数日はかかりそうだ。

 トランプ大統領が今年の一般教書演説を例年より遅れて行った。その中で今月27、28日に米朝会談をベトナムで行うことを明らかにした。どこの都市で開催されるのかという点については一切明言しなかったが、メディアは先行して中部都市ダナンで開催されるとすでにダナンに決まったような報道である。しかもダナンについて都市紹介をしているが、ことごとく人気のあるリゾート海岸であると強調しているが、もっとベトナム戦争中の1965年に米海兵隊が初めてベトナムへの上陸作戦を行った名高い地として、当時注目されたベトナム中部の湾岸都市だったことを伝えるべきである。

 果たしてトランプ大統領は経済制裁解除を求めている金正恩・北朝鮮労働党委員長と会って、思惑通り成果を上げることが出来るだろうか。アメリカ国内では不法入国者を防止するためメキシコとの国境沿いに壁を建設する計画が議会で承認されず、何とか実績を示したいとして米朝会談の結果で成果を上げようとして、金委員長との話し合いに積極的である。しかし、果たして名うての業師・金正恩を説き伏せることが出来るだろうか。

 INFから離脱を発表して国際的にも評価が下り坂のトランプ大統領は、ここで一転実績を示すことが出来なければ、益々実績、人気ともに坂を転げ落ちることだろう。

2019年2月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4285.2019年2月5日(火) 日大悪質タックル問題の捜査結果は真逆に

 毎年この時期になると藤沢市内で高校時代の親友6人で「E勇士の会」と称してランチを共にしている。今日は、さいたま市在住の加藤くんが足を痛めていて外出出来ないということから欠席したが、他の仲間も健康と言える状態ではなく見かけ上五体健全なのは私ぐらいで、皆オペ・ゾーン周辺を彷徨っていて段々行動半径が狭くなっている。昨年傘寿を迎えた同級生の消息にもあまり威勢の好い話はない。再来年は母校創立百周年に当たるので、それまでは何とか健康体でいたいと思う。1年ぶりにあって他愛ない話にうつつを抜かすことになるが、それがまた何とも言えず楽しいから持つべきものは心の許せる友ということになる。

 さて、このところ結論がひっくり返る意外な結果には驚かされる。昨年5月散々世間を騒がせた日大アメフト部の悪質タックル問題が、これまでの経過から見て予想もしなかった判断が示された。警視庁は選手に悪質タックルを命じたとして傷害容疑で取り調べていた日大内田前監督と井上前コーチに、選手への指示は認められなかったとして傷害容疑はないとする捜査結果を出した。その一方でタックルをした選手を傷害の疑いで書類送検するという。メディアを通じてこれまで伝えられていたストーリーや世間の見方とはまったく逆の結論になったことに驚いている。しかも事件が明るみに出た後に関東学生アメフト連盟や、日大の第三者委員会では選手の説明は信用出来るが、監督、コーチの主張は事実を捻じ曲げていて信用性に乏しいとして、選手の供述がほぼ正しいとの結論を出していた。この第三者委員会が反則の指示を認定したことにより、日大は指示を否定していた監督、コーチに対して懲戒解雇を決定したほどである。

 なぜこれまで世間が納得していたストーリーが覆ったのか。細かいことまでは分からないが、警視庁は200人以上の関係者への聞き取り調査と当日の試合映像を詳細に分析した結果、関東アメフト連盟の認定との食い違いが10カ所も見つかったという。しかし、関係者の証言も得たというが、そのうえに映像を分析しただけで結果がひっくり返るような真実が分かったのだろうか。

 一番気の毒なのはケガをさせた日大の選手である。監督、コーチから相手選手を「けがをさせろ」と指示されたと受け止め、事実ケガをさせたが、第三者委員会から条件付きで許され、しかもケガをさせた関学選手との間で示談が成立している。にも拘わらず、傷害容疑で今更書類送検するとはケガをさせた選手には少々酷だと思うし、結果は理不尽ではないかと思う。日大は内田前監督から解雇処分されたことに対して訴訟を起こされているが、それはどうなるのだろう。メンツをつぶされた関東アメフト連盟と第三者委員会はどう受け止めるだろうか。

 これからまた問題が蒸し返されそうな気がする。

2019年2月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4284.2019年2月4日(月) ODA援助のケニア・モンバサ港が担保に?

 今日の朝日朝刊を読んでケニアの中国からの融資に関する記事にびっくりしている。近年中国の発展途上国への融資が拡大し、それを返済できずに担保を中国に取られている情報をしばしば耳にする。中国の表向き「援助」と言われる融資がかなり高利とされ、返済出来なくなった例が大分あるようだ。中でもスリランカ政府が中国政府との返済でもめた南部ハンバントタ港整備工事のかたに同港の運営権を99年間中国政府に譲渡した屈辱的な事例がある。ケニアで問題になっているのは、中国が首都ナイロビとモンバサ間の鉄道施設を建設したとして中国がケニアに対して貸与した金額の返済に遅滞が生じたため、日本がODAで拡張工事を行っているモンバサ港の運営権を中国政府に譲渡するとのまことしやかな噂が現地で囁かれているということである。

 もう一点疑問を感じたのは、ナイロビとモンバサ間の鉄道建設と言われているが、そこにはすでに鉄道が敷かれていて1968年に私自身夜行1等寝台でナイロビからモンバサへ向かったことがあることである。決して古びた施設ではなく、モンバサ到着時間もほぼ定時だったと思う。サービス、乗り心地も良かった。それをわざわざ中国の巨額の「援助」を仰いで建設するほどのこともないと思える。

 記事によると見出しには「日本整備の港・・・中国の担保に?」とか、「不透明な契約『債務のわな』懸念する声」と現地でも疑心暗鬼のようだ。

 モンバサではキリマンジャロを眺望すべく同地でタンザニア入国ビザを申請したが、一旦発給されたビザが私の旅券上の渡航先国欄にタンザニアが記入されていなかったため、その直後に取り消され、雪のキリマンジャロを見損なった苦い経験がある。その折モンバサで訪れたフォート・ジーザズがその後世界遺産に登録されたという愉快な思い出もある。

 今日ドイツのメルケル首相が来日し、安倍首相と経済協力について話合ったようだ。メルケル首相の最大の目的は、中国の知的財産権の侵害によって市場を荒らされたドイツとして日本とともに中国への対応を話し合うことのようである。ドイツは中国との貿易量がアメリカを抜いてトップにまでなったが、最近知的財産を犯されるような事件が多発したこともあり、対中貿易を再検討したいと考えている。中国に関する問題はつくづく難しいと思う。ドイツも日本もお互いに知恵を出し合い、中国にグーの音も出させないよう真っ当な言い分を主張してもらいたいものだ。

2019年2月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4283.2019年2月3日(日) のどかな節分気分に水を差す米ロのINF離脱

 今日は節分である。成田山新勝寺で有名人が豆まきを行うのは年中行事になっているが、来年第13代市川団十郎を襲名する成田屋・市川海老蔵一家を主に、横綱白鵬、NHK大河ドラマ出演者らが内揃って舞台から豆まきを行っていた。まだ会社勤めのころは毎年正月明けに新勝寺にお参りしていたものだった。それにしても今日は日曜日と重なったので、随分大勢の参拝客が訪れていた。華やかな正月から春にかけて平和そのものののどかな風情が落ち着いた日本の文化を表しているのではないかと思う。

 ところが、世界では米中対立が懸念される中で、大国同士の対立が露わになってきた。アメリカのトランプ大統領が中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱を表明するや、ロシアのプーチン大統領もこれを受けて立つ感じで条約の履行停止をし、新型ミサイルを開発する対抗手段を宣言した。アメリカはアジアでも中距離ミサイルを配備する計画のようだが、こうなると日本も軍事大国のミサイル軍拡競争に巻き込まれかねない。仮にアメリカが陸上配備型中距離ミサイルのアジア太平洋地域への前方展開に踏み切れば、日本の安全保障環境への影響は避けられない。トランプ氏のINF条約からの離脱宣言はTPP、パリ協定離脱と同様に、まったく他国と協議する姿勢が見られず、気に食わないから止めるとまるで駄々っ子のようである。

 このまま核開発戦争がエスカレートした場合、現在の沖縄米軍基地が同じく核開発を進めている中国の射程距離に入ることによって、トランプ氏は日本にも核抑止力を備えた防衛体制を国内の自衛隊基地に設置することを望むであろうし、それを安倍内閣が容認するのではないかと推察される。日本国内も一触即発の核防衛システムを整備するようなことになり、「専守防衛」なんて絵に描いた餅になる。アメリカと中国、ロシアとの対立が日本にも大きな圧力を加えることになる。

 それにしても長い冷戦を経て、1987年漸くレーガン大統領とゴルバチョフ書記長が調印したINFをいとも簡単に離脱しようとする軽薄さには失望するばかりである。トランプ大統領が離脱宣言をした背景には、米ロを差し置いて中国が核開発を進めている事情もある。しかし、トランプ大統領には失望させられることばかりである。こんな世界の指導者にはさっさと退場して欲しいものであるが、弾劾の可能性は薄く、来年の大統領選で敗北を期待するより他に術はないか。

2019年2月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4282.2019年2月2日(土) 県民投票に沖縄全市町村が参加、しかし?

 今月24日に沖縄で普天間から辺野古へ米軍基地移設を問う県民投票が行われる。いくら知事以下県民が反対を唱えても政府が一向に聞く耳を持たないことに対して、沖縄県として県民の生の声をそのまま政府に突き付けて移設、というより辺野古埋め立て工事を思い止まらせようとの考えである。ところが5人の保守市長が県民投票を行わないと言い出した。仮に5つの市で県民投票を実施しなかった場合、有権者の約3割が県民投票に参加出来ず、全沖縄の声をアピールするには力強さがないということから玉城知事以下移設に反対する県民にとっては頭の痛いところだった。結果がどう転ぼうと保守派が県民の真意を捻じ曲げられる恐れがある。そこで何とか県民投票を実施したいと知事が市長へお願いしていたが、けんもほろろだった。そこで知事派は一計を案じた。「賛成」「反対」の二者択一の選択ではなく、主体性のない「どちらでもない」という中途半端な選択肢を加える、つまり3つの選択肢「賛成」「反対」「どちらでもない」の中からひとつを選ぶことになった。この曖昧な声を加えることによって、保守的な市長は県民投票を受け入れることに同意した。しかし、この選択肢は賛成、反対のどちらとも受け取れ、この立場を明確に打ち出さない票が多数現れたらどう始末をつけるのか、問題を複雑にするような気がしてならない。つまりこの「どちらでもない」が為政者に都合よく解釈される恐れがあるということである。自分の有利なように話を納めるのが得意の安倍首相以下政府関係者に利用されないよう、国民はもとよりメディアがしっかり監視する必要がありそうだ。

 かつて大分県佐伯市、千葉県白井市、埼玉県狭山市で市町村合併に関する住民投票で、これと似た「どちらでもよい」が導入されたことがある。最大だった佐伯市の場合約12%が「どちらでもよい」だったらしいが、ひょっとすると沖縄のケースはもっと増える可能性もある。米軍基地移設に関わる問題は沖縄だけではなく、日本各地の米軍基地問題でも考えられる問題であり、決して「どうでもよい」わけではない。それが賛成派、反対派に都合よく利用されることが心配である。それだけに5人の市長の同意を取り付けたうえで、「賛成」「反対」の二者択一を採用した方がよほどすっきりすると思っている。何とか説得出来ないものだろうか。

2019年2月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4281.2019年2月1日(金) 書籍の販売高がピーク時の半分

 昨年8月の人間ドック検査の結果前立腺と白内障の兆候が表れていると診断され、その直後に泌尿器科と眼科で診てもらった。前者はセーフ、後者は半年後にもう一度検査しましょうということだったので、今日半年ぶりに眼科で診てもらった。幸いなことに白内障に侵されているが特別悪くなってはおらず、このまま経過措置ということで、半年後に改めて診断しましょうということだった。大きく悪化していなかったことにホッとした。

 最近書籍が売れず、出版社や書店が四苦八苦していることは仄聞しているが、これは学生を主に若い人たちが本を読まないことが大きく影響している。最近は1年に1冊も本を読まないという大学生がいるというから、何のために大学へ入ったのかよく分からない。我々の学生時代とは随分変わったものになったようだ。

 実際2018年の出版販売額は対前年5.7%も減少して、1996年のピーク時の半分以下に落ち込んでいることが分かった。ピーク時の売り上げが2兆6千億円強だったのに、2018年には1兆3千億円弱にまで落ち込んでしまった。しかも14年連続で前年割れという惨状である。実は、私の知る出版経営者も今年いただいた年賀状によると今年中に会社をたたむという。5年前拙著「南太平洋の剛腕投手」について小中陽太郎氏が書いた書評を取り上げてくれた。良心的な出版関係の旬刊雑誌を地道に発行し続けていたのに惜しいことである。単行本の売り上げ以上に定期刊行雑誌の売り上げが落ち込んでいるらしい。僅かに電子出版市場の売り上げだけが伸びている程度である。

 根本的には若者が本を読まなくなったことが一番効いていると思う。電車内でも高齢者以外乗客の7割ほどはスマホに夢中である。我々高齢者が目の前に立っていても若者がシルバーシートに座り続けてスマホに夢中の現状は、少しおかしいとかねがね思っていたが、現実に書籍の販売が伸びないというのはスマホに人気を奪われてしまったということに他ならない。

 文化の一端が崩壊したとも言えるのではないかと思う。その点では私自身も近年読書量が減って情けなく思っている次第である。スマホはやらないので、昔ほどでないにせよもう少し読書量を増やす努力を傾けないといけないと考えている。

2019年2月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com