4501.2019年9月9日(月) 話題の曺国氏、韓国法相に任命さる。

 中国には5節句があるが、そのひとつに重陽の節句がある。今日9月9日はその重陽の節句である。日ごろ親しくしていただき、何かとご教示に与っている小中陽太郎氏は今日85歳の誕生日を迎えられた。昨日近著「新世代の観光立国」を郵送し、今日ツィッターでお祝いをお伝えしたところお礼のお電話をいただいた。誕生日については昭和9年生まれということもあり、「9」が3つも重なるので、人生において「苦(9)労」を重ねると母上からよく言われたと仰っていた。

 ところで、昨夜から今朝明け方にかけて関東地方へ珍しく強大な台風15号が直撃した。夜中に目が覚めた時、雨戸が風に煽られガタガタと激しい音が鳴っていた。今朝になって都内を通過したが、首都圏の交通機関はほとんど運航停止状態だった。千葉市では、観測史上最高の風速57.5mを記録した。各地に太陽光パネルの火災など普段あまり聞かないような台風の爪痕を残した。停電被害も大きく、千葉、茨城、神奈川の一部では復旧は明後日以降になるという。成田空港では外国から到着した搭乗客が空港からの交通機関がすべて運休のため、空港内にあふれ出て、実にその数は1万人もいたという。一部には、成田着便を羽田へ回航した。

 確かに台風は、近年九州、西日本方面に上陸し関東地方に来ることはあまりない。そういう意味では、久しぶりに台風にぶつかったという嬉しくない印象である。

 さて、このところお隣の国・韓国で話題になっている法相内定の曺国氏が、今日正式に文在寅大統領から法務大臣に任命された。大統領の言い分が揮っている。「疑惑だけで任命しなかったら悪い前例を残す」と言ったそうだが、この考えは少々おかしいのではないか。国の法務大臣たるものは、法律はいかに守られるべきかを監視して、道を外すようなことがあれば法律によって裁くよう命じる職責である。疑惑が生じること自体許されるべきことではない。況してや曺国氏には、家族にいくつかのスキャンダルが報じられ、その中には疑いが深まったものがあり、妻に至っては在宅起訴された状態である。こういう疑念のある人物を敢えて国の要職に任命しようというのは、いかなるメリットがあるのか。この辺りに文大統領が識見に欠けるところがあると考えざるを得ない。韓国以外の国なら、大統領はこのような人物を要職には起用しないだろうし、この人物も自ら身を退くだろう。国民の反応は、曺国氏の法相任命に51%程度の反対がある一方で、賛成も40数%もあるというから、韓国国民の感覚は少々おかしいのではないかと思うし、彼らの常識度がどうも見え難い。

2019年9月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4500.2019年9月8日(日) イギリスという国の無責任と無情

 香港のデモは5日林鄭月娥・行政府長官が逃亡犯条例撤回を表明して以来表面的には鳴りを潜めているように見えるが、いずれ中国政府が黙ってはいないと思うので、再びもめるような事態が起きることが懸念される。

 実は、今朝TBS「サンデーモーニング」で外交評論家の岡本行夫氏が、1997年イギリスが香港を中国へ返還した際、2047年までの50年の間中国は「1国2制度」を守る約束をしたにも拘わらず、中国政府は香港の自治、民主化を脅かすような圧力を香港に与えているが、これについてイギリス政府は中国に対して約束履行を迫るようなことをしないばかりか、何のコメントも言わない。はっきり言うなら、イギリスは中国政府にあしらわれているのである。イギリスは自国にとって利得がなければ、動かなくなったように見て取れる。それが、例え国際的に大きな問題に発展しようとも、「我関せず」と逃げている。

 香港デモ以外にも、昨年NPO誌上にミヤンマーのロヒンギャ難民問題では、イギリスが戦前に問題の遠因を作っていながら、今日では過去の責任を取ろうとせず見て見ぬフリをして責任逃れをしている狡猾さを非難した拙稿を書いた。現在執筆中で来年には上梓したいと考えているメディア批判書にもイギリスのいくつかの大罪について追及している。かつての大英帝国は、恥も外聞もなく過去に自国が犯した罪悪の責任を取らず、自国の問題だけに固執して一切のプライドをかなぐり捨て、散々抑圧した他国の深刻な問題に見向きもしなくなった。

 偶々最近買い求めた「週刊東洋経済」9月7日号の「GLOBAL EYE」欄に最後の香港提督だった元イギリス保守党議員のクリス・バッテン・オックスフォード大学名誉総長が、今日のイギリス政界、並びにジョンソン首相について厳しく批判している。英国政治は世界の反面教師であると指摘しながら、今や昔の面影は見る影もないと手厳しい。バッテン氏は首相を信用ならない策士と言い、ウソをついて出世してきた人物で自爆も辞さないような性格だと非難している。イギリスは、今やEU離脱問題に追われていて、とても香港の民主化にまで気を配るわけにはいかないことは分かる。

 しかし、それにしても香港返還に際して中国政府と結んだ1国2制度の約束がピンチに晒されているのに、中国政府に抗議をするわけでもなく、成り行きに任せて一切牽制球も送らないのはどういうつもりだと言ってやりたい。結局放り出してそのままトンズラしてしまう安易な国であることが鮮明になった。そうなると不幸なのは、イギリスによって植民地化されていた国々の国民ということになる。英国紳士とは褒め言葉でよく言われるが、ジョンソン首相らイギリス人なんてとんでもない食わせ者だったということになる。

2019年9月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4499.2019年9月7日(土) なぜ県は母校通信制課程を閉鎖したのか?

 2年後に母校・神奈川県立湘南高校は創立100周年という祝福すべき節目の年を迎える。そのための行事がいろいろ計画されているようだが、そのひとつに記念誌の発行がある。偶々その記念誌への執筆を依頼された軍事ジャーナリスト小川和久氏と依頼者の母校同窓会元会長・天野武和氏の橋渡しをした中で、図らずも小川氏が卒業した母校通信制閉鎖の件について隠れた事情を知ることになった。

 母校には現在全日制と定時制があるが、かつては通信教育制もあって県外ばかりでなく、母校で学びたいという受験生が全国各地から応募した。

 僭越ではあるが、母校は硬式野球部の甲子園全国優勝を始め、サッカー部の国体優勝や、他の運動部でも栄光ある実績を成し遂げたこともあり、文武両道の高校として比較的知名度が高く通信制生徒が全国から数多く入学を希望した。実際全日制と同様に通信制課程もスポーツが盛んで、定時制・通信制高校野球大会では度々全国優勝の実績もあり、テニスでは杉山愛選手を輩出している。だが、最もユニークな特徴は生徒の大半が横須賀市の自衛隊工科学校生であることである。

 ところが、2004年に神奈川県教育委員会が母校通信制と県立平沼高校通信制を併合させて、横浜修悠館高校という通信制専門の校名で新規スタートすると決定してしまった。この改編には陸上自衛隊が猛反対したようだったが、計画は実行に移された。どうして実績もあり、学校関係者が反対する中で2つの伝統校通信制を閉鎖してまでも新規に通信制高校をオープンさせる必要があったのか、よく理解出来ない。そこには教育的見地よりも財政的理由があったのではないかと勘ぐらざるを得ない。

 そして3年後の2007年母校通信制高校は閉鎖されることになり、母校で閉課程式典が行われた。その折挨拶された母校通信制卒業生で陸上自衛隊陸相補の通信制校長が、今後自衛隊工科学校生徒らに愛唱した湘南高校校歌を歌ってもらうことが出来ないのが悲しいと話されたことが多くの列席者の胸を打った。校歌は北原白秋作詞、山田耕作作曲による格調高いもので、富士山を遠望する情景豊かな学校周辺の情緒を詠った素晴らしい校歌であるだけに、余計そう思われたのではないだろうか。式典に参列された、天野氏もそのスピーチが忘れられないと言っておられる。

 学校の改編などでは悲喜こもごものエピソードや思い出があると思うが、後々までも理解も納得もし難いケースもあるとは思う。しかし、ことが教育に関わることだけに、極力卒業生や関係者の気持ちを忖度され、慎重に検討したうえで配慮して欲しいものである。それにしても在学中直接関係はなかった母校の通信制ではあるが、閉校の裏話を知ると些か身につまされる。

2019年9月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4498.2019年9月6日(金) 人を傷つける悪質なツィッター

 昨日のツィッターに日本人として情けない悪質な投稿があった。今もまだ止まない香港デモの中心人物のひとりで、昨日の本ブログにも紹介した若い女性周庭さんの名誉を傷つけるような行為があったのである。ツィッターにはこう書かれていた。周庭さんが日本の自衛隊に香港デモの支援に来てほしいと言っているとの思いもよらぬメッセージがアップされたのである。これに対して周庭さんが、そんなことは言っていませんと即座に否定した。これは周庭さんに対して失礼であるばかりでなく、真剣に民主化運動に取り組んでいる人たちをも愚弄するものである。どうしてこんな非常識で、人を傷つけるようなことが安易に行われるのだろうか。

 確かに非常識でなければ、誰もが簡便に意見を言える機会が増えたことは決して悪いことではない。それは使い方次第だと思う。ただ、そういう折角得られたチャンスを自分自身の便宜のために使うのではなく、他人を陥れるために利用するとしたら、世の中は他人を信用出来ない、人間不信の世界になるばかりである。実に怖い世の中になったと思う。寂しいことだが、良識的な判断を待つより防ぐ手段はないだろうか。

 さて、銃使用野放し状態と言っても好い西部劇時代のような現代アメリカで、その中心的な存在でもある全米ライフ協会に対して、思いがけずサンフランシスコ市議会は「国内テロ組織」と指定する決議を全会一致で採択した。7月末にカリフォルニア州ギルロイで起きた銃乱射事件により、3人が殺害されたことを受けて提出された提案が認められたものである。恐らくトランプ大統領も真っ青な決議であろう。これまでもアメリカ国内で銃乱射事件が起きるたびに銃規制問題が話題になりながら、一向に実現出来なかった背景には、一部に評判の芳しくないこの組織、全米ライフル協会が立ち塞がっていたからである。銃乱射により毎年多くの罪もない人が殺害されているにも拘わらず、保守的な人々は銃所有は憲法で保証されていると居直って憲法の改正に動くのではなく、一向に銃規制に動こうとしない。政治家も彼らから多額の資金を供与され、今ではライフル協会の支援なしには選挙で当選することは難しいと言われるくらいである。歴代大統領、特に共和党選出大統領は全米ライフル協会の支援なしには、大統領にはなれないと言われている。その典型的な人物は、過去にはレーガン大統領であり、今ではトランプ大統領である。

 このサンフランシスコ市議会の決定はまだ1都市だけの問題であるが、今後過去において銃乱射事件が起きた都市などでは、議会で同じような決議がなされる期待がある。それでこそ民主主義社会と言っても好い。銃の所有を、憲法で認められていると言って市民が銃所持を認められているのは、世界広しといえどもアメリカぐらいのものである。暴力社会との点から言えば、世界で最も遅れた社会がアメリカ社会であると言わざるを得ない。

 このサンフランシスコ市議会の決定が、憲法改正へ向けて銃自由社会を壊す先駆けとなれば、本当の意味でアメリカ社会は人並みの世の中へ一歩前進するということになる。

2019年9月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4497.2019年9月5日(木) 気になる香港デモとイギリスEU離脱の行方

 昨日の本ブログに書き込んだ世界中の関心を呼んでいる香港デモとイギリスのEU離脱に関する動きについて、やはり変化が表れてきた。

 まず、香港デモ関連ニュースであるが、林鄭月娥・行政府長官がデモの引き金となった「逃亡犯条例」の撤回を表明した。しかし、民主派のデモ隊はそれだけでは不十分だとして抗議活動を続けると言っている。彼らは、逃亡犯条例の他に、いくつかの要望を提出していた。それは、①林鄭月娥長官の辞任、②警察の暴力追放、③普通選挙の実施などだった。これらについては行政府側は応じていない。中でも香港行政府の後ろ盾となっている中国政府が最も嫌うのは、普通選挙の実施である。

 それでも6月から始まったデモで市民生活に大きな影響が出て、それが経済や観光面にはっきり表れている。10月1日に建国70周年を盛大に祝いたい中国としては、事態の収束を急ぎたいところであり、その意を受けた香港行政府としてもジレンマに陥っている。そこで行政府としては、最大の要望だった逃亡犯条例の撤回によって何とか鎮火させようと考えたのではないだろうか。民主派は現状に満足せず、行政府から譲歩を引き出すために更に民主化運動を続けていく気持ちでいる。その中で先日身柄を拘束されたばかりの若い女性・周庭さんのひた向きに民主化を追求する姿勢には頭が下がる。今の日本にこれほど熱い情熱を秘めた若者が果たしてどれだけいるだろうか。

 一方でイギリスのEU離脱問題は、日本時間昨夜離脱を延期する超党派の法案が下院議会で賛成多数により可決された。これで就任間もないジョンソン首相はまず1敗を喫した。これに対してジョンソン首相は同法案に対抗するため総選挙の実施を求める動議を提出したが、これも必要な2/3の賛成を得られず、否決された。ジョンソン政権は1日に2連敗を喫した。これでジョンソン首相はまた彷徨うことになった。だが、したたかな首相は総選挙を行うため議会解散を狙っていろいろ秘策を考えているようだ。自ら王室の流れを組むという育ちの良さを自慢するが、やることはこす辛い。イギリス史上最短在任首相になる可能性もある。そろそろ派手なパフォーマンスを引っ込めてピエロ役を止めたらどうか。

2019年9月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4496.2019年9月4日(水) メディアはもっとバランスある報道を

 戦後最悪の日韓関係対立のせいで、新聞はまだしもテレビは連日相当な時間を割いてニュースやエンタメ番組でこの事実関係の経緯を伝えている。日本では国会が閉会しているせいもあり、日本の政治より韓国の政治情勢を注視している有様である。今最大の話題は、日韓関係とは直接関係のない、文在寅大統領の最側近である法相内定の曺国・前大統領府民情首席秘書官の本人及び家族のスキャンダルである。あることないことを事細かに伝えたり、文大統領の見識のなさを取り上げたり、明けても暮れても韓国報道一辺倒の感がある。昨日は曺国氏が休憩を挟んで延々11時間に及ぶ一方的な記者会見を開いた。どこまで真実かは分からないが、国民にこれだけ疑念を抱かせたら普通の神経なら法相就任を辞退すると思うが、曺国氏はそうはしない。よほど法相の座にメリットがあると憧れているとしか思えないくらいである。

 肝心の文大統領は、アジア歴訪に出かけているようだが、それらの国々で日本との関係について立場を説明したり、韓国の対応に理解を求めているようだが、これに対して日本の元外交官が文大統領の行動はあまりにも国家のトップとして見当違いでセンスに欠けていると批判していた。

 あまりにも日韓関係が悪化したせいもあって、先日北方諸島で過激な武力行使を助長するような発言をして、顰蹙を買い、議員辞職まで求められた丸山穂高衆議院議員が、韓国の軍や国会議員が上陸した島根県・竹島について「戦争で取り返すしかないんじゃないですか?」などとまたも武力行使を煽るようなツイッター投稿をして物議を醸している。

 これには、流石に日本近海の台風情報とか、海外でもイギリスのEU離脱に関するジョンソン首相の対応、香港デモなどをもっと伝えるべきではないかとの声も出ている。

 日韓対立は現時点では終息の見通しが立っていない。昨日も訪韓した自民党国会議員が韓国首相から、日本の韓国に対するホワイト国除外の取り消しと引き換えに、韓国によるGSOMIAの破棄を取り止めたらどうかと打診されたようだが、日本側は日韓協定で約束した元徴用工問題の蒸し返しがそもそもの発端だとして、これを韓国が取り下げない以上受け入れられないと応えたというからお先真っ暗である。市民レベルでは相互に割合友好的だったにしても、政治レベルになると一向に解決に向かわない。やはり政治家のレベルは、市民のレベルより低いというのが、日韓共通の現象なのだろうか。

 こんなことで、世界中の注目を集めているイギリスのEU離脱と香港デモ情勢に目が向けられないうちに、イギリスでは昨日10月末EU離脱を延期する超党派案を今晩審議入りすることを決めた。これが可決されれば、首相は10月に議会を解散するとまで息まいている。

 同じく香港では、そもそもデモの原因だった逃亡犯条例の撤回を林鄭月娥・香港行政府長官が今日公式に表明した。まだ予断は許さないが、最大の課題が取り払われたことによって他に4項目提案している民主派の要望はどうなるだろうか。

 以上2つの世界的関心事が、日韓関係悪化の過剰な報道によって充分伝えられない懸念がある。メディア、特にテレビ局はももう少し目を見開いてバランス良く報道して欲しいものである。

2019年9月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4495.2019年9月3日(火) 新刊共著「新世代の観光立国」出版される。

 所属するNPO法人JAPAN NOW観光情報協会が編纂した共著「新世代の観光立国」3冊が今日発行所の交通新聞社から送られてきた。

 同NPO理事で、JR東海相談役でもある須田寛氏から4月にお声がかかり、NPOで業務の一環として出版事業を行い、毎年1冊は観光関係の書を世に出したいので、協力して欲しいとのお話をいただき、須田さんと3名の会員、それに私を加えた5名で前記共著を執筆することになった。執筆者はそれぞれ長年観光関係業務に携わっていたので、その中でも最も得意の分野を執筆担当することになった。海外勤務が長かったJTB出身の北村嵩氏と日本観光振興会(現日本政府観光局)OBの澤田利彦氏、更に鉄道にとりわけ詳しい小田急電鉄OBの杉行夫氏である。

 改めて表紙を手に取ってみるといろいろ感慨深いものがある。本書は僅か1か月でそれぞれが脱稿したので、どうしても駆け足になってしまった。私は須田氏の第1部に続き、第2部冒頭の「観光のあゆみ」を人類の誕生から今日の観光業発展の流れを自由に書いてみた。アフリカで生まれた我々の先祖ホモ・サピエンスが流れ流れて中東からヨーロッパに渡り、アジアへ流れて来た経路をその時代の証拠品や、書物を通して紹介した。この過程でマルコポーロからチンギス・ハン、そして日本の中世の観光業についても触れた。特に参考にしたのは旅行記で、「土佐日記」「十六夜日記」「奥の細道」「東海道中膝栗毛」などである。紀貫之の著した「土佐日記」は、初めて通読してみたが随分教えられることが多かった。とりわけ紀貫之が有名な文章「男もすなる日記といふものを女もしてみむとてするなり」と女性風に綴り、国司としての任地・土佐から京都へ戻る道中を土佐から京都までずっと海路と淀川を遡って都へ帰ったとは、初めて知った。そのために台風や高潮に遭って大幅に予定が遅れ55日間もの日時を要した。今まで読んだことがなかった古典に目を通すことによって日本の古代文学に興味を持った。

 もう少し時間とスペースをもらえれば、もうちょっとマシな原稿を書けたと思っている。だが、何とか考えていることは自由に書けたと思っているので、今はこれで佳しと思っている。

 本書について旅行週刊誌「トラベルジャーナル」の旧知の編集長に書評として取り上げてもらうべくお願いしようと思っている。

 来年の発刊書はテーマとして外国の産業観光についてテーマとして挙がっているが、それが決定したら、ドイツ・フランクフルト近郊在住の今井正純さんに相談し、協力をお願いしたいと考えている。とにかく1冊でも本が世に出ることは、多くの人々に私自身について知ってもらうことであり、その意味では今執筆中のドキュメントに向けてもエネルギーが生まれてくる。

2019年9月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4494.2019年9月2日(月) 大腸の内視鏡検査を受診

 先月の人間ドック受診の結果説明を受けた際、医師から大腸の内視鏡検査も受診することを勧められた。その場で予約をしてもらい今日その大腸検査受診のため慶応病院へ出かけた。

 毎年受診している慶應病院の人間ドックは基本コースでセットされていて、大腸検査が外されているので、これをほぼ10年受診していなかった。いつも行きつけの森医師からもそろそろ大腸検査の必要があると勧められてもいた。

 以前受診した時もそれ相当の服用薬を飲んだが、あまり悩んだことはなかったと思う。それが今回は薬で苦戦することになってしまった。昨日夕食後に一切食べ物を口にしなかったが、ピコスルファートナトリウムという内用薬を飲んだところ、夜中に便意をもよおして3回もトイレへ行くことに成ってしまった。そして、今日のモビブレップなる腸の活動を促し排便を促進する効果があるという粉薬には、家を出る直前まで悩まされてしまった。その粉薬を水で薄めて約2㍑の混合薬にするのだ。更にこれを3時間で飲まなければいけない。その手順は良かったのだが、これが肛門から排出されるのだ。尾籠な話で恐縮だが、これが立ったままの姿勢で自然に肛門から流れ出る、つまり垂れ流しという何ともだらしないことになってしまった。時間的には何とか検査時間に間に合ったが、念のためズボンの下にタオルを挟み込むという色気のない服装で出かけた。

 内視鏡検査はベッドに仰向けに寝た状態でちょうど45分間続けられ、ポリープを4か所切り取ってもらった。その間目の前に映像が映し出され、ポリープを切り取る瞬間を目の当たりにすることになった。

 幸い先日の人間ドック検査でCT、MR、超短波、心電図、肺機能を調べてもらい、大きな症状はないということが分かりホッとしたところである。今日大腸のポリープ削除で取り敢えず内蔵はあまり心配しないで良いようだ。ただ、2~3年前に東京医療センターで憩室炎と診断されたこともあり、憩室が多くて大変だったということは今日も医師が言っておられた。それでも暫くは内蔵で悩むことはなさそうだ。

2019年9月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4493.2019年9月1日(日) 関東大震災から96年

 今日は1923(大正12)年の今日関東大震災が発生したことを忘れずに、防災を心がけようという誓いと願いを込めた「防災記念日」である。例年ほどテレビで報道されていないように感じたが、改めてこの震災について考えてみると被害は東京、神奈川を中心に関東一円に及び、史上最大となった犠牲者の数は10万5千余人を数え、近代に入ってから空前絶後の災難だったことが分かる。

 当時朝日新聞が撮影した動画がネット上にアップされていたが、上野公園の西郷隆盛像や、東京駅前の巡査派出所に安否確認の張り紙がたくさん張られている光景や、無蓋貨車に大勢の人が乗り込んでいるシーンには胸が痛む。

 寡聞にして知らなかったが、震災の8日前に加藤友三郎首相が急逝して、震災当日は総理不在だった。内田康哉外相が臨時に総理を兼任して、震災の翌2日に新首相に山本権兵衛・海軍大臣が就任した。皇族の中にも別邸などの倒壊により閑院宮戴仁寛子第4皇女が小田原で、東久邇宮稔彦第2皇子が藤沢で、山階宮武彦佐紀子妃が鎌倉で亡くなられた。この他にも、松岡康毅日大総長が葉山の別邸の倒壊により、また英文学者で評論家の厨川白村も鎌倉で津波に呑まれ、翌2日に亡くなった。このように名の知られた多くの方々が東京のみならず避暑地の湘南地方で命を落とされている。外国人の中にもフェリス女学院校長やイギリス人外交官も犠牲となった。

 日本では不幸にして昔から地震や台風などの自然災害が多い。ここ数日九州北部を襲った豪雨では、犠牲者の数こそ多くはなかったが、住宅、田畑に甚大な被害があった。「災害は忘れたころにやって来る」と言われるが、今では「災害は忘れるまもなくやって来る」と言ってもいい。

 そんな日本にとって今日は歴史上のエポックメークな1日であるが、暦の上では夏は終わりいよいよ新涼の季節、秋になった。各地の学校は明日から2学期が始まるところが多い。自分自身を振り返ってみると、今からちょうど70年前の1949年2学期は父の仕事の関係で、房州の勝山小学校から現在の千葉市立幕張小学校への転校で始まった。その直後に湯川秀樹博士が日本人として初めてノーベル賞受賞という慶事があったことをよく覚えている。今年の夏は異常に暑かったが、地球温暖化の流れの中で、果たしてとうきょオリンピックが開かれる来年の夏はどんな夏になるだろうか。

 さて、ちょっと首を傾げていることがある。このブログも書き出してから13年目に入っているが、毎日書き続けてきてあと6回で4500回にまでなった。それなりの苦労はあるが、書く題材はいくらでもあり、それ以上に書くことの楽しさがあり、今日まで書き続けてくることが出来た。友人たちも読んでくれているようで、張り合いがあり、それが書き続けていくことへのパワーとなっている。

 実は、このブログというよりホームページへのアクセス数が7月から急激に増えたのである。実際4~6月の1日当たりのアクセス数は平均88回だったが、節目が変わって7月21日から急に増えて8月中の1日平均アクセス数は157回になった。以前に比べて2倍近くに増えたことになる。その原因にはまったく心当たりがない。7月下旬から毎日同じようなペースでアクセスがある。増えること自体はHPを覗いていただいていることであり、有難く歓迎すべきことであるので、あまり気にする必要はないと思っている。ただ、7月21日は参議院議員選挙投票日だった。これについて特別に異説を書いたわけでもないので、不思議だなと思っている。選挙で言えば、7月21日以来毎日組織票が入っているということになるだろうか。あと半年もすれば、少しは原因が分かるかも知れない。

2019年9月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4492.2019年8月31日(土) 年々増える国家予算概算要求

 来年度の国の予算編成に向けた各省庁の概算要求が出そろった。心配されていたように過去最大の105兆円前後の見込みである。10月から消費税が2%値上げされるので、若干ゆとりがあると思われがちだが、各省庁も要求額を上乗せしているので、値上げ分は消えてしまうようである。

 要求額のうち、少子高齢化時代で年金や医療費を扱う厚労省の30兆5千億円と借金返済に充てる国債費の25兆円を合わせて総額のほぼ半分を占める。その他に気になっているのは防衛費である。アメリカから無理やり買わされている高額な装備品がこれまでになく多い。特に国内設置で地元との交渉過程において問題を起こしている地上配備型迎撃ミサイルのイージス・アショア、F35戦闘機などが目立っている。これによって5兆3千億円もの要求額になる。

 問題なのは、日本は今や先進国では異常とも言えるほど多額の累積借金を抱えていることである。しかし、これを健全財政化しようとの声が政権内部はもちろん、国会議員の中からも中々上がって来ない。それは国会議員が国会へ送り出してくれた地元への恩返しとして、国家予算を地元へ回遊するよう派遣された集金マンだと議員、選挙民が信じているからである。更に言えば、現在の麻生太郎財務大臣は財政というものをまったく知らず、すべて財務省役人に任せて席に座っているだけのパフォーマーだからである。何年かに1度は、財政健全化の話題は出るが、結局誰ひとり本気になって反対を押し切ってまで骨の折れる財政健全化をやろうというまともな政治家はいないからである。

 しかし、毎年国家財政の累積赤字は増えている。今ブレーキをかけないといつまでも止まらないだろう。近い将来突然のように借金を回収しようと必ず借金取りがやって来る。そんな日が必ず来る。その時対応できるのか、またその心構えがあるか。少しでも累積赤字を減らすよう普段から地道な努力を続けていくことが大事である。

 それにしてもこのまま財政再建に手を打たないといずれ国の財政は破綻する。そんなことが政治家は分からないのだろうか。

2019年8月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com