4496.2019年9月3日(火) 新刊共著「新世代の観光立国」出版される。

 所属するNPO法人JAPAN NOW観光情報協会が編纂した共著「新世代の観光立国」3冊が今日発行所の交通新聞社から送られてきた。

 同NPO理事で、JR東海相談役でもある須田寛氏から4月にお声がかかり、NPOで業務の一環として出版事業を行い、毎年1冊は観光関係の書を世に出したいので、協力して欲しいとのお話をいただき、須田さんと3名の会員、それに私を加えた5名で前記共著を執筆することになった。執筆者はそれぞれ長年観光関係業務に携わっていたので、その中でも最も得意の分野を執筆担当することになった。海外勤務が長かったJTB出身の北村嵩氏と日本観光振興会(現日本政府観光局)OBの澤田利彦氏、更に鉄道にとりわけ詳しい小田急電鉄OBの杉行夫氏である。

 改めて表紙を手に取ってみるといろいろ感慨深いものがある。本書は僅か1か月でそれぞれが脱稿したので、どうしても駆け足になってしまった。私は須田氏の第1部に続き、第2部冒頭の「観光のあゆみ」を人類の誕生から今日の観光業発展の流れを自由に書いてみた。アフリカで生まれた我々の先祖ホモ・サピエンスが流れ流れて中東からヨーロッパに渡り、アジアへ流れて来た経路をその時代の証拠品や、書物を通して紹介した。この過程でマルコポーロからチンギス・ハン、そして日本の中世の観光業についても触れた。特に参考にしたのは旅行記で、「土佐日記」「十六夜日記」「奥の細道」「東海道中膝栗毛」などである。紀貫之の著した「土佐日記」は、初めて通読してみたが随分教えられることが多かった。とりわけ紀貫之が有名な文章「男もすなる日記といふものを女もしてみむとてするなり」と女性風に綴り、国司としての任地・土佐から京都へ戻る道中を土佐から京都までずっと海路と淀川を遡って都へ帰ったとは、初めて知った。そのために台風や高潮に遭って大幅に予定が遅れ55日間もの日時を要した。今まで読んだことがなかった古典に目を通すことによって日本の古代文学に興味を持った。

 もう少し時間とスペースをもらえれば、もうちょっとマシな原稿を書けたと思っている。だが、何とか考えていることは自由に書けたと思っているので、今はこれで佳しと思っている。

 本書について旅行週刊誌「トラベルジャーナル」の旧知の編集長に書評として取り上げてもらうべくお願いしようと思っている。

 来年の発刊書はテーマとして外国の産業観光についてテーマとして挙がっているが、それが決定したら、ドイツ・フランクフルト近郊在住の今井正純さんに相談し、協力をお願いしたいと考えている。とにかく1冊でも本が世に出ることは、多くの人々に私自身について知ってもらうことであり、その意味では今執筆中のドキュメントに向けてもエネルギーが生まれてくる。

2019年9月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com