4493.2019年8月31日(土) 年々増える国家予算概算要求

 来年度の国の予算編成に向けた各省庁の概算要求が出そろった。心配されていたように過去最大の105兆円前後の見込みである。10月から消費税が2%値上げされるので、若干ゆとりがあると思われがちだが、各省庁も要求額を上乗せしているので、値上げ分は消えてしまうようである。

 要求額のうち、少子高齢化時代で年金や医療費を扱う厚労省の30兆5千億円と借金返済に充てる国債費の25兆円を合わせて総額のほぼ半分を占める。その他に気になっているのは防衛費である。アメリカから無理やり買わされている高額な装備品がこれまでになく多い。特に国内設置で地元との交渉過程において問題を起こしている地上配備型迎撃ミサイルのイージス・アショア、F35戦闘機などが目立っている。これによって5兆3千億円もの要求額になる。

 問題なのは、日本は今や先進国では異常とも言えるほど多額の累積借金を抱えていることである。しかし、これを健全財政化しようとの声が政権内部はもちろん、国会議員の中からも中々上がって来ない。それは国会議員が国会へ送り出してくれた地元への恩返しとして、国家予算を地元へ回遊するよう派遣された集金マンだと議員、選挙民が信じているからである。更に言えば、現在の麻生太郎財務大臣は財政というものをまったく知らず、すべて財務省役人に任せて席に座っているだけのパフォーマーだからである。何年かに1度は、財政健全化の話題は出るが、結局誰ひとり本気になって反対を押し切ってまで骨の折れる財政健全化をやろうというまともな政治家はいないからである。

 しかし、毎年国家財政の累積赤字は増えている。今ブレーキをかけないといつまでも止まらないだろう。近い将来突然のように借金を回収しようと必ず借金取りがやって来る。そんな日が必ず来る。その時対応できるのか、またその心構えがあるか。少しでも累積赤字を減らすよう普段から地道な努力を続けていくことが大事である。

 それにしてもこのまま財政再建に手を打たないといずれ国の財政は破綻する。そんなことが政治家は分からないのだろうか。

2019年8月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com