6783.2025年12月8日(月) 84年前真珠湾攻撃、太平洋戦争突入へ

 ビートルズのジョン・レノンが銃で殺害されたのが、45年前の今日、12月8日である。真夜中に近い時間だったので、日本では9日になる。私はちょうどその時フランスの港町マルセイユにいて号外でその訃報を知ったのだが、フランスでは8日の夕方だった。太平洋戦争が真珠湾攻撃により始まったのも8日であるため、ジョン・レノンの死と太平洋戦争開戦日がどうしてもダブってくる。

 私の最も好きなビートルズの曲は、♪IMAGINE♪と♪YESTERDAY♪であるが、歌えるわけではなく、聴いているだけで充分である。残念だが、半世紀近くに亘ってもうレノンの新曲は聞くことが出来ない。あのマルセイユの駅前で号外をもらった時の騒々しかった光景を、時に懐かしく想い出すことがある。

 太平洋戦争が始まってから、今年で84年になった。もう悲惨だった戦争も過去のことになりつつあるようで、政治家を始め保守的な人々の間では、防衛費の増額、敵基地攻撃能力、そしてアメリカの防衛計画への追従など、戦争を残酷悲惨なものであるとの認識が薄れつつあるようだ。それは何と言っても戦争を知らない世代が増えてきたことによるものである。

 今から80年前の終戦の年に小学校(当時国民学校)に入学したが、幼かった割には戦争が身近に生々しい記憶として残っている。入学して最初の夏休み中に終戦となったが、その間に住んでいた房州の町に焼夷弾が落とされ、夜な夜な鋸山山頂の探照灯が夜空を照らし、サイレンが鳴ると同時に、近くの防空壕に逃げ込んだものである。サラリーマンになってからも旧日本軍部隊の戦没者慰霊団を旧戦地へ案内したり、旧厚生省の戦没者遺骨収集団を20年以上も関わっていたことから、各戦地の旧戦跡を度々訪れ、一層臨場感によって戦争の怖さを知ることになった。戦時中鉄道駅の改札係には、モンペ姿のおばさんが立ち、物資も配給制になり、戦争に取り囲まれた中で身を潜めるように生活していたものである。

 あれから想えば、私も早や後期高齢者になり、余生を生きている間に戦争は起きないことを願いながら、毎日を送っているようなものである。

 この記念すべき今日の新聞には、あまり穏やかな記事が掲載されない。朝日朝刊一面には、靖国神社内の遊就館に展示された、真珠湾で潜水艦「特殊潜航艇」に乗り戦死された9名の軍神に関する記事と、昨日中国軍機が沖縄公海上空で自衛隊機に対してレーダー照射を行った関連記事が掲載されている。戦争に前のめりの首相は早々に「冷静、かつ毅然と対応する」と述べ、中国駐日大使を外務省に呼び、強く抗議した。しかし、中国政府は、「日本側が悪意を持って追跡、監視して活動を妨害し、繰り返し航空機を中国が公表した訓練区域に突入させた」と非難し、「日本側の世論の誤った誘導に断固たる反対を表明する」と付け加えた。中国は、レーダー照射については一切コメントしていない。

 ハワイのパールハーバーでも日本軍の空襲により亡くなった2,400人の追悼式典が行われた。この追悼式には、山本五十六の出身地・新潟県長岡市長をはじめ、現地日本人の他に日本からも何人かが出席したようである。

 高市首相の台湾有事発言以来、日中間の対立は深まり、中国側には民間でもやや悪質な言動が現れだした。国家の上層部が相手国と対立すると、一般の国民にも嫌な印象が生まれ、戦争に発展するのではないかとの警戒心が生まれる。決してそうではないことを祈っているが、今どきの戦争好きの首脳が戦争の恐ろしさを知らないだけに、安閑としてはいられない気持ちになる。

2025年12月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6782.2025年12月7日(日) トランプ大統領に「平和賞」だと?

 今年は、ベネズエラの野党指導者マリア・マチャド氏がノーベル平和賞を受賞することが決まっている。ところが、マチャド氏はテロ行為に関与したとして、反政府主義者と国から睨まれ監視されて外出も出来ず、果たしてノーベル賞授賞式に出席できるか否か、難しいところである。反米左派のベネズエラには、麻薬対策としてトランプ政権が圧力を強め、アメリカ海軍艇が海上で遠巻きに包囲している。一触即発の物騒な空気である。そこへ何とアメリカのトランプ大統領が、昨日「平和賞」を授与されたとの報道に度肝を抜かれた。だが、トランプ氏が欲しがっているノーベル平和賞ではない。トランプ氏へ授与される「平和賞」とは、国際サッカー連盟(FIFA)が、ほんの1か月前に設けた「FIFA平和賞」で、ほとんどの人が知らない間に、昨日ワシントンD.C.のジョン・F・ケネディ・センターで行われた2026年サッカー・ワールドカップの組み合わせ抽選の場で、インファンティーノFIFA会長からトランプ大統領へ突然伝えられ、トロフィー、メダル、賞状が直接手渡されたのである。

 日本のメディアでもその抽選は、昨日一部伝えられたが、その場にトランプ氏が座っている理由が分からなかった。どうもFIFA会長のワールドカップにトランプ氏の支持を得たいとの思惑で、この平和賞設置がどれほどFIFA内で議論され、トランプ氏に最初の受章者に決定したことに賛意を得たのか、まったく分からない。

 その受賞の席で、トランプ大統領は図々しくスピーチを行ったが、いつもながらに「自分が外交的に介入することによって、数千万の命を救い、戦争を勃発直前に阻止してきた。これはまさに私の人生における偉大な栄誉のひとつだ」と、自らの行動を過大に礼賛するだけだった。

 さすがに海外のメディアからは厳しい批判が相次いでいる。特に露骨に非難しているのは、アメリカの全国紙「USA TODAY」で、「FIFAが創った偽物だろうと、トランプは平和賞にふさわしくない」のタイトルで、ノーベル平和賞を切望していると伝えられる大統領に向けて「FIFAの平和賞とやらをじっくり味わうがいい。あなたが手にする唯一の平和賞だから。誰も驚かなかったが、トランプはFIFAがおだて上げるためにでっち上げ『まったく真剣に受け止められていない賞』を受賞した」と痛烈に皮肉っている。カタールのアルジャジーラ紙は、「インファンティーノのトランプへの平和賞、FIFAの中立性に疑問を提起」の見出しで、トランプ氏は受賞の前日にカリブ海でベネズエラに致命的な空爆を命じたことや、数日前には、ソマリアの人びとを「ごみ」と呼んだり、パレスチナ人への周知の虐待にも拘らず、イスラエルへの武器供与を続けていると批判した。

 オランダの全国紙は、「この『平和賞』は、インファンティーノFIFA会長がトランプ大統領にごまをするため、わずか1カ月間前に急遽創設された。しかも、この賞には候補者もいなければ、審査員さえいない」と厳しく指摘している。

 今日の朝日朝刊にも一面と二面に大きく取り上げられ、一面には「スポーツと政治接近 祭典に影」と書かれている。

 純粋なスポーツであるサッカーにも、今後怪しげな忖度とか、政治的な介入が懸念される。トランプもトランプだが、FIFAもFIFAである。ウソばかりつき、身勝手な言動ばかり冒している大統領を、民主主義国家を自称するアメリカがよくも黙っているものだ。

 議会で弾劾決議によって大統領を追放することは可能であるが、過去に事例がないようだ。トランプ大統領にこのままやらせ放題で残り3年余を我慢するより仕方がないということだろうか。最後にアメリカ国民にトランプ大統領について彼らの本音を聞いてみたい。

 このままトランプ氏を大統領の座に留まらせていても良いのだろうか?

2025年12月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6781.2025年12月6日(土) BS朝日、番組司会者・田原総一朗氏をクビに

 自民党、日本維新の会の連立合意の基本事項である衆議院議員1割削減法案が、与党内でまとまったようで両党とも承認した。それによると法施行から1年以内に結論を出すとしているが、各党の思惑もあり、中々難しいのではないだろう

 国民民主党は、それと同時に企業・団体からの献金を規制する案を、公明党とともに共同で提案している。問題は、各党なりにプラス、マイナス面ある定数削減と合わせて、選挙制度改革をプラス面の多い大政党に有利な改革を自民党がリードしようとしていることである。現在衆議院は、小選挙区と比例代表が並立する選挙制度を実施している。小選挙区は大規模な政党が有利とされ、比例は少数政党が議席を得やすいとされている。特に維新が、自民党に自らの立場を考えずに大政党に有利な定数削減の対象をすべて比例区からと提唱したことである。自民党も流石に受け入れられず、小選挙区25名、比例代表区20名で折り合いをつけた。今年度補正予算も決まり、今後政党間ではこの議員定数削減が大きな課題として議論される。

 ところで、10月末にメディアでひとつの事件があった。BS朝日の討論番組「激論!クロスファイア」で、首相指名選挙を控えた高市早苗・自民党総裁の発言について、司会者の田原総一朗氏が「あんな奴は、死んでしまえと言えばいい」と過激な発言をした。その結果、BS朝日は、数日後に臨時取締役会を開催し、田原氏の発言は政治討論番組としてモラルを逸脱していると判断し、謝罪の言葉を述べ、当の番組自体の放送を思い切って終了することを決めた。同時に番組はVTR収録のため不適切な発言を編集でカットすることが出来たが、番組担当者がそれを怠ったとして番組終了関係者に懲戒処分を課した。

 本音を言うなら、私も以前から高市氏にはそう思わせるような発言があり、話し方とともにあまり好感を抱いていなかった。友人の中にもそう思う人は大分いる。その後高石氏が首相に就任して国会で、台湾有事につき踏み込んだ発言をして、中国を怒らせ対立する事態を引き起こした。田原氏も常日頃から、政治家と接触していて高市首相の言動に眉を潜めていたのではないかと推測できる。

 日中間の政治的対立は当分の間解決しそうになく、現在の高市首相の行動からは再び同じよう軽率な発言が飛び出すように思えてならない。昨年卒寿を迎えた田原氏はまだまだ健在で、その真っ当で政治家に厳しい持論は高く評価されている。それにしても2017年以来毎週日曜の夕刻に放映されていた名物番組がテレビから姿を消すのは、何とも惜しい気がしてならない。BS朝日の素早い結論も、田原氏の発言が強引で無礼な点はあったにせよ、番組打ち切りまでやることはないように思う。自民党との関係を悪化させたくないという思い込みからではないかと思う。これもやはりメディアの政治家への過剰な忖度ではないかとも考えられる。

2025年12月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6780.2025年12月5日(金) リンカーンを排除し、後釜にトランプ?

 アメリカ国内のみならず、世界中に利己主義、フェイクニュースのような悪質な言動を繰り返しているアメリカの身勝手なトランプ大統領に関する皮肉と悪しき言動が、昨日の朝日「天声人語」欄に紹介された。

 来年はアメリカ合衆国が独立してちょうど250年になる。この機会にトランプ大統領は、最小単位の通貨である1セント硬貨の16代大統領リンカーンの肖像デザインを終了することを決めてしまったのである。1セント硬貨の製造には3.69セントもかかることを理由にした。新コインの製造に何セントかかるのかを明らかにしていないが、トランプ大統領はリンカーンの後釜の肖像デザインだけさっさと決めてしまった。

 1度訪れたことがあるアメリカ・サウスダコタ州のラシュモア山の岩山に、4人の歴代大統領の彫像があり国立記念碑とされている。4人はジョージ・ワシントン、トーマス・ジェファーソン、セオドア・ルーズベルト、エイブラハム・リンカーンで、いずれもアメリカの歴史上その功績が忘れられない偉大な大統領である。中でも最もアメリカ人が尊敬する大統領はリンカーンである。奴隷解放をやり遂げ、南北戦争による国家分裂の危機を避けた大統領としてすべての年齢層から慕われ支持されている。その一方で、歴代大統領44人の中で最も人気のないのが人種差別化を実施しようとしているトランプ大統領である。リンカーンとトランプはともに共和党選出の大統領であるが、どうしてこうも支持が両極端に別れてしまうのだろうか、不思議な想いがする。

 そのトランプ大統領が1セント硬貨の肖像リンカーン大統領に代わって、誰に決めたが興味のあるところだが、まさかと思える決断をした。何とトランプは、自らを1セント硬貨の肖像に決めたのである。開いた口が塞がらないとはこのようなことを言うのだろう。

 「天声人語」氏もその臆面のなさにはまったく恐れ入って二の句が出ないようだ。更に国連で自分こそがノーベル平和賞に相応しいと押し付けがましい欲望を語ったことや、二酸化炭素ガスの排出が地球温暖化に大きく影響しているとの「パリ協定」から、中国と並ぶCOの最大排出国でありながら、一方的に協定から離脱するパフォーマンスには世界中が呆れている。そんな我が儘、ウソツキで不人気な大統領が、卑しくもアメリカ人から最も尊敬されているリンカーン大統領を押しのけて、自らがその後釜に収まろうとの図々しさには、言うべき言葉もない。

 ところで、お金については日本にもすっきりしない疑問がある。取り立てて問題視されたこともないが、お札の肖像に少々首を傾げたくような疑問がある。それは昨年7月から新1万円札の肖像画に、聖徳太子、福沢諭吉に次いで明治の財界人、渋沢栄一が収まった新札を発行したことである。確かに渋沢は、幕末から明治にかけてまだ日本経済がよちよち歩きの時代に、多くの事業を興し外国との交渉にも辣腕を発揮して、明治日本の経済界の大きな推進役を担った。業績だけを評価するなら余りあるであろう。だが、1万円札とは有難く押し頂いて使う我が国最高の価値あるお札である。大人はもとより、子どもでも使うことがある。その最高金種の目立つ表面に業績面はともかく、多くの妾を抱え、妻妾同居をしたり、一部には20人以上の子どももいて私生活が並外れて乱れモラルに欠けていた、渋沢を取り上げるのは如何であろうか。人間的なモラルの問題は気にしないということなのだろうか。渋沢を肖像に取り上げることに関して、関係者は揃って賛同したのだろうか。もう少し真っ当な生活を送った真面目な人物を選んだ方が良かったのではないかと私は今も疑問を抱いている。

2025年12月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6779.2025年12月4日(木) ラグビー日本代表、2027年ワールドカップに期待

 昨日2027年オーストラリアで開催される第11回ラグビー・ワールドカップの組み合わせ抽選が行われ、日本はフランス、アメリカ、サモアと同じEグループで戦い、決勝トーナメント進出を目指すことになった。2勝1敗なら問題ないが、仮に3位になっても他のグループ3位と戦い、勝てば決勝トーナメントへ進出できる。その可能性はかなり高いと思う。

 日本チームは年々力を付け、特に2015年第8回大会では、1次リーグで世界最強国のひとつ、南アフリカと戦った末に大番狂わせの34-32で勝った。これには、世界中のラグビー・ファンが驚いたようだ。この実況中継をしていたのが、豊原謙二郎・元NHKアナでノーサイド寸前に日本が逆転トライを決めた時の興奮と絶叫ぶりは、しばし話題になった。偶々彼は私の高校ラグビー部の後輩で、後にラグビー部の会合でそのトライの話をしたことがある。残念ながら日本はその大会では決勝トーナメントには進めなかった。力が入った次の日本で開催の大会では、1次リーグで4戦全勝の戦績の結果、決勝トーナメントに出たが、同じグループの南アにリベンジされ敗れてしまった。

 日本チームが強くなった原因のひとつに、チームに体格の大きい外国人選手の選出が認められたこともある。国籍に捉われず、外国人選手を日本協会が日本チームで活躍し、日本代表選手と認めれば、日本代表チームに選ばれる可能性がある。2027年のオーストラリア大会における日本代表チームの活躍が期待出来る。

 ついては、年末年始に大阪花園ラグビー場で、恒例の全国高校ラグビー選手権大会が開催されるが、今年度大会には気がかりな点がある。それは強豪県とそうでない県の2極解離が甚だしくなってきたことである。それは、特に出場校数で都会と地方の差がはっきりしてきたことによるものである。今年度は105回大会とあって全国大会の出場校を5校増やし、予選出場校の多い都会の高校からは各県から2校選出したことである。驚くのは、大阪府は以前からかなりレベルが高く今大会に限って大阪第1、第2、第3地区からそれぞれ選出し、大阪府内からは花園へ出場した回数の多い3校(東海大大阪仰星高、常翔学園高、大阪桐蔭学園高)が選出される一方で、出場校が少なくなり、予選参加に僅か1校しか参加せず、そのためその代表校となった、島根県代表校の智翠館高校チームの選手らの気持ちは複雑だと思う。

 次男の息子が中学3年であるが、現在少年ラグビースクールの強豪チーム、横浜ラグビースクールで鍛えられており、来年度から高校で更に本格的にプレイしたいようで、今年も正月に息子と大阪花園まで観戦に出かけレベルの高い試合を見たいと言っていた。

 私も高校ではラグビー部主将を務め、青春をラグビーに注いだので、ラグビーにはどうしても気持ちが入る。3日後に秩父宮ラグビー場で関東大学ラグビー選手権の優勝がかかった早明戦が行われる。これも今から楽しみにしている。

2025年12月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6778.2025年12月3日(水) 国会議員定数削減、約束通り実施せよ。

 自民党と日本維新の会が連立協定を結んだ合意事項のひとつに、衆議院議員定数の削減がある。基本的に議員数については、役に立たない無能議員は無駄な経費であり必要ない考えがある。一般的には人口に比して議員数が妥当かどうかが議員定数の根拠のひとつになっている。これには、日本の国会議員定数は人口100万人当たり5.6人で、経済開発協力機構(OECD)加盟国38カ国中36番目で、イギリスに比べれば4分の1で、決して多くはなく、むしろ少ないという資料がある。ただ、日本では国会議員に支払われる年間の手当は、1人約7,500万円といわれ、中には領収証の不必要な調査研究広報滞在費と称する怪しげな約100万円の経費も含まれている。その他に3人の公設秘書にかかる経費も含まれる。実際には、代議士ひとり当たり約1億円の人件費がかかっている。これらは当然国民の税金から支払われるものであり、無駄と思えるものが支払われているのは納得し難いところである。

 野党は必ずしも削減に賛同しているわけではない。共産党なぞは、死票が増えるからと議員数削減に反対している。自民、維新の与党内でも相当反対意見があったと思われる。それでも世論に応えて決断した。当初維新は比例代表区のみに定数削減を実施する考えだったが、その定数削減計画は維新が要求していた比例区のみの削減ではなく、自民党首脳陣の意向を汲んで決められた小選挙区25名、比例代表20名となった。自民党に押し切られて不満を抱えながらも合意に踏み切ったのだ

 ついては、その合意した小選挙区25名の各地区別の削減数が昨日公表された。東京都が20名から17名に3名減らしたのを筆頭に、大阪府と首都圏の神奈川県、千葉県から各2名、北海道から沖縄県までの16道府県で各1名を減らして合計25名を削減する計画である。

 該当の選挙区選出の議員にとっては死活問題であり、当然反対論が出ている。とりわけ比例区選出議員の多い中小政党にとっては厳しいものである。先月4日付毎日新聞にも大阪府を圧倒している維新の言い分を批判して、「本拠地・大阪の小選挙区で勝利が見込める維新や、自民、立憲民主などの大政党には『身を切らない改革』であることが浮き彫りになった」と報じられている。決定までにはまだ揉めることが予想されている。

 ただ、前記OECDの数値に関わらず、一般的に国内では国会議員数が多いとされ、無駄な経費も止めどもなく、これまでにも国会議員の定数を削減すべきとする世論の声は強かった。今日も自民党政治制度改革本部が合同会議で当課題について検討をしたようだ。どう議論が展開しても1度定数削減を決めており、世論も賛成している定数削減の主旨を見誤ることなく決めて、きちんと結論を出して欲しい。

 さて、今日は大分冷え込んだ。東京都心の最高気温が、12.8℃だった。ジャンパーを着こんで近所のウォーキングに出かけた。最近は、1日5千歩以上を目標にしている。幸いここ3カ月は以下の通りターゲットを達成している。9月5,476歩、10月5,587歩、11月6,130歩だった。11月は1万歩を超えた日もあり、ちょっと多かったが、ともかく5千歩以上はクリアすることが出来た。通いつけの医師には、よくやっているとお褒めの言葉を頂戴した。3日天下とならないようしっかり毎日5千歩以上を歩こうと思っている。

2025年12月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6777.2025年12月2日(火) 外国人が敬遠されていた当時の「唐人お吉」

 最近あまり上演されているような話は聞かないが、かつて芝居で「唐人お吉」が人気を博していたことがある。以前から特に関心を抱いていたわけではないが、このお芝居の「唐人お吉」とはいかなる人物だろうかと興味を持った。意外だったのは、「唐人お吉」は天保12年に伊豆下田の船大工の家に生まれた実在の人物だったことである。「選択」12月号によると彼女の人生が不幸な人生だったと紹介している。しかも選りによって川に身を投じて自らの生涯を終えている。不幸の始まりは、お吉がちょうどその時代に浦賀沖に現れた軍艦を率いたペリー提督の後に、まだ日米通商条約が結ばれる前に下田の玉泉寺に滞在した初代駐日総領事タウンゼント・ハリスの侍女として雇われるようになったことである。

 クリスチャンで生涯独身だったパリスの世話をしたということもあり、所謂男女の関係はなかったと思われていが、お吉は当時警戒されていた外国人(異人)の「お妾さん」と噂され、実際はそうではなかったにせよ、近所の人たちからは石を投げられたり、後ろ指をさされるような辛い生活を送っていた。「異人と交わった女」として、陰口を叩かれ、お吉をハリスの元に送り込んだ下田奉行所のお役人は、外務省で出世を果たして行く一方で、お吉は身を落としていくばかりだった。最後には乞食にまで落ちぶれ、挙句には50歳で投身自殺をして、その遺体を埋葬もしてもらえなかった。ハリスとお吉の間には旦那と妾のような関係はなかったようだが、下田の街の人たちからは「外国人のお妾さん」と言われ、外国人が嫌われていた時代だっただけにお吉の立場は随分苦しいものだったようである。残念なことにお吉を温かく保護、擁護してくれる懐の深い人たちが下田の街いなかったのだろう。気の毒な人生を送ってしまった。

 私も唐人お吉については、名前と簡単なストーリーを知っているだけで、ほとんど知らなかったが、「選択」を読んで、少しは知るようになった。

 昨日普段からお世話になっているITコンサルタントに来宅してもらい、パソコンとプリンターのチェックをしてもらい、プリンターについては大分長い間使用して以前から具合が悪く、取り換えてもらうことで新しいプリンターを持参してもらった。メーカーも別で、機種も異なるので実際試用してみたが、中々思うようには動かない。多分マスターするまでにこれから結構時間がかかりそうだ。パソコンは、デスクトップはそのままにして、チェックしてもらったのはノート・パソコンである。このブログもノートPCを使いながら18年半もの期間書き続けてきた。細かい点だが、タイプをしても文字が出ないようなケースがあり、それを直してもらったところである。

 これからPC類にはまだまだお世話になるので、大事に使用していつまでも書き続けて行きたいと思っている。

2025年12月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6776.2025年12月1日(月) 地球上の各地に人災、災害が襲っている。

 このところ自然災害や、人災とも言える香港高層住宅大火災など国内外に忌まわしい災害が襲っている。国内では最近起きた大分市佐賀関大火災の惨状がある。これは死者こそ1人で騒ぎの割には、犠牲者は少なかったことは不幸中の幸いとも言えるが、焼失した家屋は182棟もあり、鎮火するまでに11日間もかかった。そして何と言っても強い関心を呼んだのが、香港の32階建ての高層集合住宅ビル大火災である。公営マンション7棟が焼けた。今日までに151人が亡くなった。負傷者79人の他に、まだ行方不明者が30名ほどいる。燃焼中のビルを見ると、炎が下から真っすぐに立ち上り煙突効果を呼んで、短時間の間に大きく燃え広がったものと見られている。これには、過失というより人災ではないかと当局は工事中の業者を取り調べている。

 偶々この時期にマラッカ海峡で発生した熱帯低気圧が、実に1週間にわたり豪雨や突風をもたらし、東南アジア一帯にそれぞれ多くの犠牲者を生んだ。死者だけでも昨日までにインドネシアで442人、タイ南部で162人、マレーシアで3人もいる。スマトラ北部では、JICAに勤める日本人8人が孤立していたが、そのうち7人は小型機で身柄を確保され、残る1人は本人の意思でそのまま残り、一応身柄の安全は確認された。この他にもスリランカでサイクロンによりこれまでに334人が死亡し、370人が行方不明で、全国で50万人以上が被災した。特に酷かったのはインドネシアで、西部スマトラ島内3州が洪水と土砂崩れで大きな被害を受け、死者が増加した。

 近年多発するようになったこのような自然災害は、突き詰めれば地球温暖化による影響が大きい。その原因である二酸化炭素の削減について締結した「パリ協定」から、身勝手に離脱した、中国と並び最大の炭酸ガス排出国であるトランプ・アメリカの責任は重いと思う。その意味でもこれら大きな自然災害を引き起こした責任の一端は、トランプ大統領の政策によるものであり、彼が世界最大の国家アメリカの大統領を辞さない限り、地球上の自然災害は起こると言っても好い。

 ところで、インドネシアの首都ジャカルタが、昨日国連が認定し公表したところによると、人の動きが最も激しい都市ということになった。2018年に世界の「人口が多い都市」では33位だったが、今年2025年には一気に1位だった東京を抜いてトップの座に就いた。東京は3位に落ち、2位には同じくアジアからバングラデッシュの首都ダッカが入った。全般的に大都市が増える傾向で、現在世界で82億人の人口のうち、45%が都市部に集中している。しかし、都市化の影響が進み、2025年までに世界人口の3分の2が都市部に居住すると考えられている。

 さて、今日から師走である。今年も残すところあと1カ月となった。恒例の今年の「流行語大賞」が今日発表された。何と高市首相が自民党総裁に選出された直後に語った「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」と「働く」ことを5回も繰り返した表現だった。これが各党党首との討論会の前夜に、4時に出勤し、関係する省庁スタッフに早朝出勤を要請することになり、一部で問題になっている。賞を選定する主宰者から表彰され、ニコニコしていたが、台湾有事を含めて難題を抱え、笑っている場合だろうか。現役の首相がこの種の賞を受賞したのは、あの「最低の首相」鳩山由紀夫氏以来だという。どこか似たようなところがあるのではないか。

2025年12月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6775.2025年11月30日(日) 国家の危機に難しい立場の新聞社

 いま映画「国宝」が、6月に公開されてから大当たりで、異例の興行収入を記録している。観客動員数は1千万人を突破し、興行収入は173億円に達した。国内の興行収入を22年ぶりに更新したそうである。

 「国宝」の原作は吉田修一で、2017~18年に朝日新聞に連載したものであるが、そのほぼ10年前に朝日夕刊に吉田の「悪人」が連載された。これがつまらない小説だったので途中で読むのを止めたほどである。元々吉田は、芥川賞他多くの賞を授賞している英才であるが、どうも私にはなじめない作品が多い。「悪人」以後吉田の作品は読んでいないが、この「国宝」も読まなかった。ところが、「国宝」は芸術選奨文部科学大臣賞と中央公論文藝賞をダブル受賞した作品で、今から思えば読まなかったことは過失だったかもしれない。「国宝」は歌舞伎を舞台に描かれた作品で、アメリカ映画界からも称賛の声が聞こえる。

 しかし、私には新聞連載小説が面白くないことを実例を挙げて、これまでブログに度々取り上げてきた。実際現在連載中の柚木麻子「あおぞら」も途中で読むのを止めてしまった。しかもブログに取り上げた拙稿自体が、Googleのレポートによると大分関心を持たれたのか、アクセス数はいつもトップ・クラスなのである。

 ところで、つい長い間購読している朝日新聞に関する報道や、記事などに関心が向いてしまうのだが、毎日確実に読んでいる記事に一面の「天声人語」がある。文章の表現、限られた文字数のまとめ方などが随分参考になる。東京朝日新聞が発行されたのは、1888年であるが、「天声人語」が初めて掲載されたのは、1904年大阪朝日新聞紙上だったというから日ロ戦争が始まった年である。今年9月の大阪・関西万博開催中に朝日新聞は5万号を発行した。この間1907年に夏目漱石が、09年には石川啄木が社員として入社している。

 歴史を辿ってみると終戦後間もない1945年11月7日付朝日紙上には、「宣言」と称して新聞社としての戦争中の報道を反省し、再出発を誓う言葉を掲載している。「常に国民とともに立ち、その声を声とする」との見出しで戦時中の報道姿勢を反省し、国民に寄り添う報道を約束したものである。新聞社は戦時中軍部に協力することを要請され、軍事情報を優先的に扱い、ややもすると軍部の意見を鵜呑みに伝えていた傾向がある。その姿勢を反省したものである。これは朝日だけの問題ではなく、読売にも同じような反省と自戒の念を自紙上に伝えた。私の良く知る元テレビ会社勤務の政治ジャーナリストの父上は、戦時中読売新聞社に勤務していて、終戦直後に読売紙上に「社説」を書いたと伺っているが、次のメッセージは父上の主張だろうか。1945年9月5日付読売一面に「戦争責任はあくまでも政府と軍閥側にあり」として、「戦争責任は国民が平等に負うべきものであるという当時の風潮を『詭弁』である」として批判し、戦争に協力した政治家、思想家、芸術家などの責任を厳しく追及する必要がると主張している。

 これらの記事を読むと、連載小説とは、全く別物の深刻な内容を含んだ記事であり、考えさせられる。時の情勢により自己の立場を守るのは、難しいメディアの存在を考えれば、言うべき的確な言葉も見つからないが、政治や戦時報道に関わる部門に勤務していた苦しい気持ちは分かる気がする。

2025年11月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6774.2025年11月29日(土) 戦争へ前のめりの首相、防衛費大幅増額

 高市首相、及び自民党、日本維新の会は、国民をどうしようとしているのか。一体何を考えているのだろうか。政治家らしいことをやっているのか。巨額の補正予算の実現に何の責任も持っていないようだ。医療費を4兆円も削減し、その一方で防衛費を大幅に増やして大軍拡をやろうとしている。政治家はみな悲惨だった太平洋戦争を完全に忘れている。国会議員が全員戦後世代であるにせよ、戦争を実感として理解しようという気持ちに欠けている。

 高市政権は、今年度の補正予算に18兆3千億円も支出しようとしている。責任ある積極財政を謳い文句に、元々金に糸目をつける気のない首相は、いくら支出しても金は金庫に眠っているとの感覚である。財務官僚は何か、財政の何たるかを首相に説明したのだろうか。毎年きちんと歳入、及び歳出を帳尻合わせして赤字予算を組まないよう、普通の組織では考えるものだが、高市早苗という空気感のない女性は、まったく赤字なんて気にしない。当初予算には、概算要求基準など予算の肥大化を防ぐ仕組みがある程度機能していたが、結局無駄だった。国家にとって国家予算は歳入と歳出をバランスよく合わせるよう歳出項目を徹底的に調整し抑えるものだが、首相はそのような重要なことを気にもせず、歳出を必要、要求額に応じて積み上げていく。国家予算作成上大切な1年間でバランスを取るプライマリー・バランス(基礎的財政収支)もまったく気にしない。単年度の赤字にはとらわれない姿勢を示しているのだ。いずれ調整するぐらいの感覚でいる。しかし、過去の例を見ても、放漫財政の直後に帳尻を合わせ、累積赤字を減らして次年度予算を作成した例を知らない。この野放図な高市私観が、今年度の補正予算で18兆円超にまで達した大きな原因である。

 しかも、この巨額の補正予算の内訳を見て分かるのは、特に高齢者に冷淡で、働ける若者と同様の負担を強いて全体として医療費を大幅に削減することである。その反面、削除分を防衛費に回し、勝手に積み増しして、当初予算と合わせて今年度防衛費を11兆円とした。これは2027年度に達成したいと考えていた国内総生産(GDP)比2%目標を前倒しで実現することになる。この流れは、トランプ大統領に忖度して彼の希望を呑み、遠からず対GDP比の3.5%を実現しようという腹づもりである。

 高市首相の防衛予算への関心は些か異常である。恐らくGDP比3.5%への志向は強まるだろう。特に「非核3原則」にあまり関心がない印象がある。核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」の3原則に首相の関わり方として、昨日石破茂前首相が、高市首相の非核3原則の見直しを検討することについて、緊急時の米軍による核持ち込みは、核抑止力のために絶対必要か、余り意味を見いだせないと否定的見解を示した。前首相が首を傾げる問題点を、高市政権下の閣僚や、自民党員らが容易に認める構図は極めて危険だと思わざるを得ない。これも高市首相に戦争体験がなく、戦争の恐ろしさが実感としてまったく分かっていないからである。

 いま首相の台湾有事の存立危機事態発言により、中国とは対立関係が深まり悪化しているが、中国は周囲を見ずに一直線に前だけを見る国だけに、よほど発言に気を付けないといつか破裂する恐れがあることが心配である。

2025年11月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com