6795.2025年12月20日(土) 危ない自民党幹部らの発言

 このところ大小取り交ぜていろいろ話題が多い。今日の朝刊を一目見ても、日銀の長期金利の引き上げ、首都直下地震の発生と被害想定と対策に関する報告書、そして昨日首相官邸のお馬鹿さん幹部の発言である。

 長期金利の30年ぶりの高いレベルへの引き上げには、いろいろ影響が現れているようだ。円安停止を目論んだが、ニューヨーク2日間だけでも、むしろ円安を2円も亢進させる結果となったようだ。長期住宅ローンを支払っている人には、大分響くようでその解説も熱心に行われていた。

 首都直下地震発生情報については、政府の有識者会議が報告書に、M7級規模の地震が発生した場合、最悪で死者1万8千人、全壊・焼失建物は40万棟、避難者数480万人、帰宅困難者840万人、災害関連死4万1千人と公表した。最近地震がよく発生するが、あまり普段からその場合にどう防止し、被災を免れることができるかと深刻に考えたことはないが、こういう形で政府が国民に警戒を呼び掛けることは大事なことだと思っている。

 ただ、首都直下の東京都はこの報告書に関して、直ちに都の見解を公表した。それによると、①電力に関する検証や対策は、国が主体的に行うべき、②災害関連死の算定根拠は不十分、その他にいくつか注文があるようだ。首都直下地震だけに東京都は独自に調査を進めていたとみられ、あまり専門家集団が発表した報告書に納得しているわけではない。

 その他に一番問題なのは、日本は核兵器を保有すべきだという政府の「非核三原則」に逆らう発言を取材の記者には名前を知らせないよう釘を刺したうえで本心を語った。この幹部は、恐らく自民党内でも最右翼の人であろう。首相の相談役みたいな幹部である。今朝の「天声人語」によると、野党や自民党の一部からも更迭を求める声が出ているという。中谷前防衛相は、「政府の立場として個人的意見を軽々に言うことは控えるべきだ」と警告している。昨年ノーベル賞平和賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は、「政府高官の核兵器保有の発言に断固抗議する」として、被害者の存在を無視しており許せないと厳しい指摘をした。

 自民党内には、この幹部の様な人物がかなり多いことを示した事件だった。幹部の発言とその後の鎮静の様子から察すると、自民党には高市首相以下ほとんどが、同じような考えを持っていることを伺わせる。まず、全員が日本国憲法を読み直し、「武器放棄=非戦」の精神をしっかり頭に叩き込むことである。

 しかし、こんな言ってはならないことを軽々に口に出すことは、やはり戦争体験がないからである。戦争が起きたら全員が命を失うぐらいの気持ちがないと、この右翼的な人たちには分からないのだろう。恐ろしいことである。

2025年12月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6794.2025年12月19日(金) 観る立場によってドラマの評価が正反対に?

 専門家と我々の様な素人のドラマの見方と感想には、意外にも余りにも隔たりがあると知り、少々ショックを受けた。それは、今週の日曜日の本ブログにも触れたが、ちょうどその日にNHK大河ドラマ「べらぼう」最終回を終えたのを観て、最後の最後までよく分からない筋書きに幾分批判じみた感想を書いた。率直に言って「べらぼう」は、これまでの大河ドラマの中でも興味が湧かなかったドラマのひとつだった。ストーリーに一本筋が通っておらず毎回内容が変わり易く、はっきり言って視聴者としては付いて行けなかったと言える。実際、毎週公表された視聴率ベスト20には、ついぞ顔を見せなかったほどである。大河ドラマでは珍しい現象である。妻も同様にストーリーが分かりにくいと言っていた。

 ところが、一昨日朝日朝刊テレビ番組紹介欄に「記者レビュー」と題する小論が載っていた。その中である編集委員が、「べらぼう」をべた褒めなのである。脚本に問題があると見ていた私には、意外にも「史実を踏まえつつ、活劇感や蔦重と花魁の恋路などの捜索を交えた森下佳子の脚本が出色」とその脚本を高く評価し、私が自信を失うほどのえらい持ち上げ方である。友人らの評価を聴いても、何となく観ているが、ストーリーはよく分からないと言っていた。それが脚本が出色だというのだから、何と言ってよいのか分からない。こんな具合で来年度以降も同じように、脚本が出色な作品を大河ドラマとして放映されたのでは、もう観る気がしなくなるだろう。

 さて、戦時中にこんな辛い生活を送った家族がカナダにいたことを初めて知った。それは、日本軍がハワイ真珠湾攻撃によって太平洋戦争が開戦された直後のことである。アメリカ国内の日系人は、強制収容所に収監されたが、カナダでは財産没収と同時に、国外追放を迫られた多くの日系人がいた。カナダ生まれの日系人にとっては、如何に日系人とは言え、日本語を話せないのに日本へ追放されることは、辛いことだった。それには、真珠湾攻撃と同時にイギリス領香港を日本軍が攻撃し、多くの香港在住のカナダ人が犠牲になったことがある。

 1988年になってカナダ政府は、この時日系カナダ人に対して不当な取り扱いを行ったことを認めて、彼らに謝罪と補償を行ったという。当事者である日本人、そしてアメリカ人でありながら日系人として苦衷を飲まされた日系アメリカ人や、日系カナダ人のような戦争の被害者が沢山いるものである。どうあっても戦争は悲劇を生むばかりである。戦争は絶対避けなければならない。

 ところが、事もあろうに高市首相に安全保障政策などについて意見具申をする立場にいる自民党の首相官邸幹部が、昨日日本を取り巻く厳しい安全保障環境を踏まえ、個人的な考えとして「日本は核兵器を保有すべきだ」との考えを示したというから、びっくりである。核不拡散条約との兼ね合いや、非核三原則などを承知している筈の担当幹部がこれだから、信用ならない。皆戦争の恐ろしさを口では言うが、実際には戦争体験がないので、戦争の本当の怖さを知らないから軽薄に戦争へつんのめるのだ。こういう輩には、せいぜい自衛隊に体験入隊させて、実弾の飛び交う恐怖の伴う経験をやった方が良いと思う。恐らく高市首相は内心ではほくそ笑んでいるのではないかと思う。右翼思想の首相以下、現内閣は皆戦争大好き人間ばかりが群れ合う組織になっているのではないだろうか。全員改めて憲法を通読することを求めたい。

2025年12月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6793.2025年12月18日(木) 自治体首長の国政指図は是か非か?

 高市自民党総裁が首相になって初めて開かれた臨時国会が、昨日閉会した。2025年度の巨額の防衛費を盛り込んだ18兆3千億円の補正予算を維新、国民民主、公明の賛同を得て成立させたことを、首相自身自画自賛している。ただ、この膨大な補正予算額は、コロナ期を除いて最多で、その財源の6割超を国債発行によって賄う。借金財政については幾分無頓着な高市政権によって、国家の累積赤字が益々増大することが懸念される。

 ところで、当初連立相手の「日本維新の会」とともに公約した衆議院定数削減については、与党内の意見がまとまらず、先延ばしとなった。同時に野党から強く要求されていた団体献金問題の結論も先送りとなった。少数与党だった自民党単独政権も、その後日本維新の会との連立、更に一部の無所属議員が自民党会派に加わったことで衆議院議席の過半数を越え、その勢いで予算を通過させたものである。だが、多くの問題が積み残されており、年を越した来年1月開催の通常国会に持ち越されることになる。先延ばしとなった衆議院定数削減問題は、自民、維新の連立に絡む問題であり、申し出た維新としては何としても次期国会で実現しなければならないだろう。

 ただ、最近テレビにしばしば顔を見せるようになった維新の共同代表、吉村洋文・大阪府知事が、高市首相と両党の国政共同運営について話し合っている。法的に許されてはいるが、国会議員でもない吉村氏が国の重要な政策を首相と話し合い、結論を出すことは、おかしいのではないかと思っている。国会で議決すべき問題を国会議員でもない吉村氏が強く関わることは、むしろ問題だと思う。もうひとりの共同代表である藤田文武衆議院議員に任せて、どうしても直接交渉したいなら、次回の衆議院選を経て国会議員になってから高市首相と対等の立場で議論し、結論を出すのが責務ではないかと思う。

 さて、3年前に奈良市内の駅前で、安倍晋三元首相を銃撃し殺害したとして殺人罪の罪に問われていた山上徹也被告の最終審理である公判で、今日検察側は被告に無期懲役を求刑した。母親が旧統一教会の信者で、多額の資産を教会へ献金して家族が生活に困窮し、その恨みを被告は旧統一教会へ向けたが、機会が訪れず、安倍元首相が旧統一教会と関係が深いことから、安倍元首相に恨みはないが、選挙応援に駆け付けた安倍氏の応援演説中に安倍氏を狙撃したものである。安倍氏を狙うことは本筋ではなかったと安倍夫人にも詫びて、検察の言う通りに間違いはないと正直に告白していた。

 極めて不幸な事件になってしまったが、旧統一教会日本支部はすでに解散を命じられ、本家のある韓国でも旧統一教会(世界平和統一家庭連合)が、国会議員らに不正な金品を手渡していたと、警察の家宅捜索を受け、韓鶴子総裁も取り調べを受けている現状である。

 被告は複数の身内が自死するほど家庭的に不幸な事情に同情が寄せられているが、検察は事件と家庭の事情とはこの際無関係であるとしている。これから、最終的な処分が決まるまで、かなり時間がかかることだろうが、元総理大臣が白昼堂々大勢の国民が注目する中で殺害されるとは、法治国家の日本としては珍しい事件である。この先どうなるか分からないが、ともかく司法に則って被告の処分は最終的に決められるであろう。

2025年12月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6792.2025年12月17日(水) 高市首相へ反戦を訴える沖縄の高校生

 アメリカに気を遣っているせいか、アメリカに関係したニュースがあればメディアは挙って報道する。しかし、普段はあまり報道しない日米間の不平等を表す日米地位協定が、米軍基地が大きな地位を占める沖縄では殊更大きな問題となっている。分かり易く言えば、裁判権が日本になく、米軍人が基地の外で事件を起こしても日本の警察権が基地内までは及ばず、仮に犯人が基地内へ逃げ込めば日本の警察はお手上げとなる理不尽さにある。

 米軍基地については、現在3点ほどクローズアップされている問題がある。ひとつは、都内立川基地内で発生した環境汚染とされた有機フッ素化合物(PFAS)が、基地周辺に漏れて環境汚染をもたらしているが、自治体が立ち入って調査することができないことである。2つ目は、ドイツやイタリアでは国内法を駐留米軍にも適用させているが、日本ではそれが出来ず、これこそ不平等、不公平な地位協定である。3番目は米兵が基地の外で凶悪犯罪を冒しても、身柄引き渡しを求められないことである。

 上記の諸問題に加えて、昨今の高市首相に対する不満を現地沖縄の高校生がアピールした。先月23日に「高市首相発言に対する意見文」として、「沖縄高校生平和ゼミナール」が首相宛てに書状を提示した。

 その意見文によると、まず今問題となっている台湾有事発言の結果、中国との外交が対立し始めたことについて、率直に、かつ厳しく「自分の立場をわきまえずに軽率な発言をしたが、日本という国を代表する立場だということを認識すべきである」、「非核3原則を見直してはいけない。沖縄が再び戦場となること、核の島となることを拒否する」、「アメリカの言いなりの政治を続け、国民を犠牲にするつもりか。私たちが欲しいのは、武力や戦争ではなく、人権と平和である」、「子どもが核反対、戦争反対と言えるのに、政府はなぜ戦争をそそのかすような発言をするのか。理解できない」、「もしも戦争が起きた時に、一番被害を受けるのは市民です。武力でなく、話し合いで平和を保とうと努力すべきです。もっと言葉に責任を持ち、国の代表なら私たちの人権や平和を守る外交をして下さい」と厳しいながらも真面な要旨をほぼ上記のように書き込まれたA4用紙1枚にびっしり書き込まれた意見文を提示した。

 沖縄の人びとは、高校生でも戦争の危険、怖さというものがよく分かっている。これに対して首相サイドがどう対応したのか分からないが、首相もこの意見文に目を通して、それなりに不安を感じている沖縄の高校生たちに、真摯に返事を書くべきだと思う。今の首相の心境としては、このような批判的な声にいちいち応えている余裕はないとしても、これほど現実の危機を肌で感じ、戦争だけは避けて欲しいという純粋な若者の気持ちに応えるべきだと思う。

 しかし、我々戦争に反対する立場から、こういう声を無視して戦争へ前進するが如き行動は絶対にやってはならないと思う。基地の街、沖縄の住民だからこそ危機感が身に染みているのだろうから、これからもどんどん発言して、内地の高校生から大学生にまで戦争危険論をアピールして欲しいと思うし、首相以下政府要人も真剣にこういう若者の純粋な気持ちを受け止めるべきである。

2025年12月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6791.2025年12月16日(火) パンダが日本からいなくなる。

 上野動物園にいるジャイアントパンダのシャオシャオとレイレイが、来年1月に中国へ返還されることが決まり、その後日本にはパンダがいなくなる。上野の街では失望感が強い。今日上野動物園には大勢のお客さんがパンダを一目見ようと訪れたが、長い行列に待ち時間も相当かかったようだ。大人から子どもまで多くの人々に愛されていたパンダがいなくなることに、寂しいとか悲しいとの声が伝わって来る。パンダは中国だけにしかいない愛らしくも、絶滅危惧種動物だけに、欲しいから「はいどうぞ」と右から左へ譲れるものではないが、大好きな人にはぜひとも傍にいて欲しい愛らしい動物である。

 外国にいるパンダもすべて中国からの借り物である。愛らしく、それでいて希少動物だけに各国から中国へ譲れないが期限付きで貸してほしいとの要望が絶えず、日本もこれまで中国から30頭以上が貸与された。

 1972年日中国交正常化に伴い、中国政府から貸与されたカンカンとランランが初めて上野動物園にやって来て人気が沸騰し、観覧しようにも制約付きでやっとパンダを見られるような有様だった。現在中国は17カ国に53頭のパンダを貸与しているが、各国からの引き合いも強く、中国政府はパンダ貸与を利用して「パンダ外交」を試行している。最近訪中したフランスのマクロン大統領が、フランスへの接近を図る中国の思惑により、2頭のパンダを貸与されることになった。一方で昨年フィンランドの動物園は期限よりも8年以上早くパンダ2頭を中国に返還した。その背景には両国の緊張関係があると伝えられており、現在台湾有事問題から中国との外交関係が悪化した高市政権の日本とは、このまま対立関係が続くようだと当分パンダを見たい人は、中国の動物園を訪れて鑑賞するしか方法はない。そういえば、私がパンダを見たのは1回きりであるが、それは1971年に初めて上海を訪れた際上海動物園で見た時だった。

 愛されるパンダが日本にいることは望ましいことではあるが、それより「パンダ外交」などに惑わされることなく、現在の対立状態を何とか以前のような国交正常化状態に戻す努力をしてもらいたいものである。

 今の高市首相の右翼志向には、以前から不安に駆られていた。それが台湾有事発言となったが、似たようなもっと危機感を伴った事態が起きる危険性を抱えている。さりとて首相を取り巻く閣僚陣の中に首相を諫めるような人物はいそうもない。

 他方、中国政府の非民主化政策は、益々強圧性が増長され、2019年に香港で起きた反政府デモを香港国家安全維持法(国安法)施行により力づくで香港市民を屈服させ、21年には選挙制度を改変し、立候補予定者には政府に忠誠を誓う「愛国者」であるかどうかを求める有様だった。先ごろ香港で中国国内唯一の選挙が実施されたが、当選者は当然全員「愛国者」ばかりだった。

 そこへ昨日長らく香港の民主化をリードしていた「リンゴ日報」創業者・黎智英氏を国安法違反で有罪判決(量刑未定)を下した。今年78歳の黎智英氏の健康が優れず、欧米の政府は早期釈放を望んでいた。昨日の有罪判決を知ったトランプ大統領ですら、中国政府に不満を述べている。選挙の結果を受けて香港では、前途を悲観したのか、民主派主要政党である民主党が党の解散を決めた。これによって中国政府は、一層非民主化の道を突き進み、それが高市政権との衝突事態を引き起こさないかという懸念である。

 怖いのは、人の意見を一切受け入れず、唯我独尊ですべての権力を行使する独裁国家体制であり、習近平中国は、その道をひた走り、中国国民は揃って習近平の顔色を覗っている状態である。

 昨日こともあろうに国連安保理事会で、中国の国連大使が議論のテーマとは場違いな日本批判をぶったそうである。国力はついてもいつまでも中国は子どもだなぁと慨嘆せざるを得ない。

2025年12月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6790.2025年12月15日(月) 市政混乱の末に新伊東市長選出

 一昨日行われた伊東市長選の結果、学歴詐称などで就任半年足らずの間に2度までも、市長不信任案可決により失職した田久保真紀・前市長が性懲りもなくまたも立候補したが、予想通り落選した。この市長選には、過去最多の9人が立候補して競われたが、結局当選したのは無所属で、国民民主党推薦の杉本憲也・元市議会議員だった。公職選法では、市長当選には最低でも全有効投票の4分の1以上を獲得することが必要で、立候補者が多いだけに票が分散してその可能性が懸念されていたが、幸い杉本新市長は、40%の得票率で堂々当選した。杉本氏は43歳で最年少だった。今年5月に田久保前市長が新市長になってから、前市長の疑惑発覚から伊東市は混乱し、市政は滞り伊東市民も些かうんざりしていたであろう。この市長選と前市長の市議会解散による市議選と合わせて、計1億円が無駄に消費されたという。観光都市である伊東市にとっては、市のイメージは明るく清潔であることが求められる。今後杉本新市長がこれまで田久保前市長が与えた悪いイメージをどう払拭することができるか、鼎の軽重を問われることにもなる。

 市長選はマイナス・イメージばかりではない。市民の関心が高かったため投票率は、大分上がって60.54%となり、前回5月の投票率を10.89%も上回った。前回田久保氏に敗れた元市長の小野達也氏は、自民党の推薦を得ながらも、前回は新人田久保氏に敗れ、今回は杉本氏に及ばなかった。田久保氏は前回は現職市長だった小野氏を破ることに成功したが、今回は大きく引き離された3位だった。やはり学歴詐称のマイナス・イメージは致命的だった。それにしても田久保氏は、絶対当選は疑わしいと見られていたにも拘らず、費用もかかる出直し選に、よくぞ立候補したものだと思う。

 さて、こんなことが今更というか、漸く判明したという原爆被災者にお気の毒という言葉しか言うべき言葉がない。被爆して亡くなってから80年も経過して漸く身元が判明する不幸に遭った人が、今更いると知ってあまりにもかわいそうである。その女性は13歳で原爆に遭遇し、亡くなったが、今日まで身元が分からなかった。当時13歳で広島女子高等師範学校附属高等女学校生だった。広島市内で祖母と一緒に暮らしていた。両親、きょうだいは1945年春満州へ渡ったが、少女だけは広島で勉強を続けたいということで親、きょうだいと別れ、祖母と暮らしていた。被曝死したが、身元不明のまま安置されていた遺骨がDNA鑑定の結果、80年ぶりにやっと遺族のもとに帰ることになったという。80年も経ってこのような稀なケースが現れるというのは、まだまだ同じように 信じられない悲劇がこれからも明かされることがあるということでもある。

2025年12月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6789.2025年12月14日(日) 浅草でクラシック・コンサートを鑑賞

 恒例の上野浅草フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会がいつも通り、今日第79回が浅草公会堂で行われた。1年に2度開かれるので、平常心で公演を期待して待っている。そもそもこれは大学ゼミ仲間のひとりが、チェリストとして演奏活動に当たっていることから、都合のつくゼミ仲間が毎回楽しみに鑑賞に来るようになった。今日は10人ほどが来られた。

 このコンサートでは、オーケストラは普段我々があまり馴染みのない曲目を演奏することが多いが、今日はそうではなかった。オッフェンバッハの♪天国と地獄・序曲♪、ドビュッシーの♪小組曲♪、ビゼーの♪カルメン♪と、アンコールに同じビゼーの♪アルルの女♪を演奏した。比較的聴き慣れた曲目だったので、つい演奏が進むに連れて首で音頭を取っているほど気持ちが好い。チェリストの仲間がわざわざ作ってくれた演奏曲目の紹介文が中々よくできていて、分かり易く、今まで知らないことまで知ることになった。終わってから皆気分良く、近くのホテルの最上階カフェに場所を代えて諸々近況について話し合った。久しぶりに楽しい会話のひとときを持つことができた。次回は来年7月である。皆再会を期して家路に就いた。

 さて、今日NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」が最終回を迎えた。江戸期に吉原で書店を経営し、その名を高めた蔦屋重三郎が主人公である。今年1月から1年間毎週欠かさず観ていたが、こう言っては失礼だと思うが、今までこれほどつまらない大河ドラマはあまりなかったと思う。出演者もそれなりの俳優が出ているし、ストーリー上にも江戸時代の松平定信公、厳しくも著名な老中田沼意次や、文化人として平賀源内、本居宣長、山東京伝、十返舎一九、喜多川歌麿、東洲斎写楽ら多士済々の有名人が登場する。その割にストーリーは新聞連載小説と同様につまらない。その理由は、筋書きが分かりにくいことだと思う。毎回どうしてこうなるのだろうと疑問を抱くような内容である。戯作者は当然大作を仕上げるのだから、それなりの覚悟で取り組んでいることだろう。だが、結果的には、前週のテレビ視聴率ベスト20が公表されるが、知る限りこの大河ドラマが1度として顔を出したことがない。これでは主役の横浜流星も張り合いがないだろう。

 不思議に思えるのは、NHKが低視聴率について視聴率向上のための改善策を練っているようには見えないことである。NHKの大河ドラマとなれば、NHKとしてもある程度の視聴率を上げることを使命としているのではないかと思う。脚本がダメだったのか。大河ドラマ・ファンとしても残念である。来年の大河ドラマは秀吉と秀長の豊臣兄弟が主役のようであるが、今年の様に期待外れにならないことを願っている。

2025年12月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6788.2025年12月13日(土) 東京都と他自治体との財政格差の是正

 1年間に最も注目された漢字が「今年の漢字」として京都の清水寺で披露されるが、今年は北海道や東北地方でやたらに出没し、人に被害を与えた「熊」の漢字が「今年の漢字」に決まった。平年はこれほど姿を現さなかった熊が近年増えたようで、12月の越冬シーズンに入ってからも街中にしばしば姿を見せ、人を傷つけていた。ハンターも年々減少傾向にあり、駆除するにせよ、駆除するハンターの数が減っては手の打ちようがなく、熊が現れる北海道や東北各県では、急遽ハンターを増やす計画を進めるようだ。熊の危害を恐れ、観光客も冬の北海道、東北地方では減少気味で、観光業は頭を抱えているようだ。

 「熊」に次いで、「今年の漢字」の候補に挙がっていた漢字は、2位「米」、3位「高」である。米は米価が高騰し、農林水産省も対策に乗り出し、連日のように卸売り価格が紹介されていたが、関係する農協や農家、更には卸売り業者や輸入業者らの思惑もあり日々価格が上下していた。「お米券」なる商品券も地方によっては配布され、米に対する関心は確かに盛りあがっていた。3位の「高」は、物価高に因んだ漢字であるが、首相の名前「高市」の1文字を取り上げたという点もあるようだ。

 さて、先日来一部から聞こえてきた税収格差の問題に関して、政府・与党が格差是正につき是正策を検討し始めた。これは以前から指摘されていた東京都と他の46道府県の「税収格差」の不満の声を少しでも失くそうというものである。税収豊かな東京都は、その税収の一部を他の自治体へ再分配され、税収を奪われる議論になりかねないと警戒し、猛烈に反対の声を上げている。

 昨日小池百合子・東京都知事は、「東京都を狙い撃ちにして、税収を一方的に収奪する」、「地方税制の改悪」ようなものと激しく抵抗の姿勢を見せている。東京都だけが、豊かな財政基盤にあるのは、法人住民税と法人事業税の2つの法人税、及び固定資産税が、国ではなく、企業が登記した自治体に納められることから、法人登録の多い首都東京には、自然法人税収入が多くなるという道理である。政府・与党が考えているのは、都に入る税の一部を地方にまわす仕組みである。総務省と東京都が独自に算出した数値によると、総務省の資料では独自施設に当たられる金額は、都が1人28.1万円で、地方は平均7.8万円で、都は他の地方に比べて3.6倍も多いという。その一方で東京都は、都は23.8万円で、地方は22.9万円とほぼ同水準に留まるとしている。そこには双方の算出根拠に相違があるからで、独自施策に使える経費に差異があるからだ。複雑に違いを包括している双方の比較には、お互いに納得し得ない点があると思う。

 ただ、すでに本ブログでも取り上げたが、首都圏神奈川県川崎市と川1つを隔てただけの東京都では、自治体から各家庭への補助金、助成金が1年間分だけでも大きな差額があり、東京都への転居を検討する人も増えていると聞く。

 東京都は、運悪く他の地方自治体すべてを敵にまわすような環境をどうやって説得させることが出来るのか。法に依って得る収入は、極力平均化すべきであり、全額ではないにしても一部は、他道府県に配分されるのはやむを得ないと思う。単に、不満を撥ねつけるだけでは済まないと思う。

2025年12月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6787.2025年12月12日(金) 心臓の血流に何事もなければ好いが・・・。

 10月に心臓の不整脈は落ち着いていると慶應病院で診断されたが、それでも血流の乱れがあるようで、アイソトープ検査を受けることになった。今8時半に自宅を出て、帰宅したのは午後4時過ぎだった。はっきり言えば、ベッドに横になってCTスキャンのような検査を午前と午後の2回にわたって受けたようなものである。正式にはアデノシン負荷心筋血流シンチグラフィーというそうであるが、心筋の血流量を測定する検査である。心筋血流に増加、減少が生じる疾患、つまり狭心症、心筋梗塞、心筋症などを対象にしている。心臓の不整脈を初めて指摘された時、少々気にはなっていた。

 午前中は心臓に負荷をかけ、午後は負荷をかけず正常な状態でスキャンを撮ったような感じである。結果は来年1月の診察の際教えてもらえるので、その時いかなるお沙汰があるか、分からないが、場所が場所だけにあまり呑気に構えてもいられない。まぁ運を天に任せるより仕方があるまい。

 さて、アメリカの経済誌「フォーブス」が、10日2025年版の「世界で最も影響力のある女性100人」のランキングを発表した。何と高市首相が世界で3位である。すでに10月イギリスのBBCやオーストラリアのシドニー・モーニング・ヘラルド紙は、高市氏が自民党新総裁に選出された時点で、「日本版『鉄の女』が初の女性首相となる見通し」と報じたほど、海外では高市首相の動静は広く注目されていた。

 前記「フォーブス」は、高市首相について強硬な保守派と紹介し、すでに大胆な発言を次々と行い、物議を醸したものもあると指摘している。同誌は、高市首相に関して「国内総生産(GDP)4兆2千億㌦規模の国家、日本を率いる初の女性首相で、半導体供給網や防衛力の再編、人口構成の変動など多くの課題に対応する重要な舵取りを任された」と紹介し、「その決断は東アジアのパワーバランスと世界の製造業の安定につながる」と分析している。

 それでは1位は誰かというと、4年連続でEUのフォンデアライエン欧州委員長であり、2位はヨーロッパ中央銀行のラガルド総裁だった。4位はイタリアのメローニ首相、5位にはメキシコのシェインバウム大統領がランクされたが、その中へ食い込んだ高市首相の評価は、外国人の間でも認められと言えるのかも知れない。それにしても就任2か月足らずで上位に食い込んだ高市首相の存在感と行動への期待は並々ならぬものである。ただ、あまりにも保守というより右翼的な言動が目立ちすぎるので、それが中国との対立を引き起こしたひとつの原因でもある。

 記者会見で高市首相の3位について質問が向けられた木原官房長官は、殊更3位に拘ることなく、「承知をしている。高市内閣としては総理のリーダーシップの下で、今の暮らしや未来への不安を希望に変え強い經濟をつくるとともに、日米同盟を基軸としつつ自由で開かれたインド大平洋を外交の柱として力強く推進させたいと思っている」と、敢えて素っ気ない素振りをしつつも高市首相をヨイショしている。

2025年12月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6786.2025年12月11日(木) ノーベル平和賞とFIFA平和賞

 昨日今年のノーベル賞が受賞者10人のうち9人に授与された。日本からも化学賞に北川進・京都大学副学長、生理学・医学賞に坂口志文・大阪大学特任教授に授与され、それぞれスウェーデンの首都・ストックホルムで栄誉を受け、スピーチを行った。その後晩餐会が行われ出席した。

 1949年小学5年生の時に、湯川秀樹博士が日本人として初めてノーベル理学賞を授賞し、戦後打ちひしがれていた日本国民を大いに力づけたと言われた。爾来日本出身で日本国籍の人、及び団体は28人、その他に日本・日本関連地出身で外国籍6人を合わせると、これまでに日本人関係の受章者は、34人になる。

 各賞の中で、平和賞だけは、恒例によりスウェーデンではなく、ノルウェイの首都オスロ市庁舎で行われた授賞式には、今年の受賞者であるベネズエラのマリア・マチャド氏が出席する希望を持ちながら叶わず、代理として娘さんが出席する異例な式典となってしまった。マチャド氏は、20年以上に亘り民主化のために尽力したことが評価されたものである。その後1日遅れでオスロに到着したが、残念ながら授賞式には出席できなかった。

 マチャド氏が出席できなかったのは、2014年以来ベネズエラを統一している反米左派のベネズエラ統一社会党を率いるマドゥラ大統領に反対し、国会議員職を剥奪され強権政治による拘束から逃れるために国内に身を隠していて出国出来なかったからである。マチャド氏の例を見るまでもなく、今や世界には理不尽なことが多すぎる。

 ついては、去る7日の本ブログにも取り上げたことだが、このほど国際サッカー連盟(FIFA)が、新たに創設した「FIFA平和賞」をインファンティーノFIFA会長が、アメリカのトランプ大統領に授与したことに対して、ロンドンの人権団体フエア・スクエアが、FIFA会長が政治的中立に関する内規に違反した疑いがあるとして、FIFA倫理委員会に調査を要請したと明かした。

 FIFAも露骨に政治へ介入するようになった。しかも、お土産付きである。ノーベル平和賞が、喉から手が出るほど欲しかったトランプ大統領としては、実績作りの第1段階を超えたくらいに思っているのだろう。そして次の第2段階として、本物のノーベル平和賞を狙っているようだ。FIFAがトランプ氏に平和賞を贈った理由として、パレスチナ自治区ガザにおける和平合意に仲介した功績を称えているが、同じように仲介に乗り出しながら、その和平案は、コロコロ変わって一向に合意の気配は見えない。ベネズエラ沖合に米海軍艇を派遣し、今日は石油タンカーを拿捕した。いつもながら脅しをかけている構図などは、平和とはまったく縁遠いものである。これがトランプ流儀である。

2025年12月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com