アメリカとイランの協議による停戦合意が成立したかと思った。あれだけ世界中のメディアにより伝えられたが、どうも両国の合意の内容に食い違いがあり、合意書に署名するスイスにおいて雰囲気がおかしくなっている。イランのアラグチ外相が、アメリカのバンス副大統領と顔を合わせようとも、ともに写真に納まろうともしない。そんな時にトランプ大統領が、「イランは合意に適切に行動しなければ、やるべきことをやる!」と脅しをかけるような発言をするので、まるで戦闘開始のようである。
ところで、大した成果もなくG7サミットが終ったばかりだが、首脳のひとり、イギリスのスターマー首相について、5月に地方選で大敗したのを機に、首相の指導力を疑問視する声が相次いでいる。そして、去る19日下院の補欠選挙で、グレーター・マンチェスター市長のアンディ・バーナム氏が当選し、スターマー首相と労働党党首選に臨む可能性が強まった。加えてイギリス経済も停滞気味で、スターマー首相は首相を辞める可能性が高いとみられている。近年イギリス首相の交代が頻繁で、過去10年間に現首相を含めて6人である。どうしてかつての大英帝国が、こういう落ち着かない政治環境になってしまったのだろうか。
スターマー首相のケースは、2024年7月の下院総選挙で労働党が単独過半数を獲得して、14年ぶりに政権を奪還し首相となった。しかし、今回労働党が地方選で敗れたことによって国民からの支持を得られていないことが分かったのだろうか、党内からも辞任を求める声が強まっているようだ。
さて、今日は沖縄の「慰霊の日」である。戦後81年が経過して、沖縄に限らず太平洋戦争そのものが年々忘れられていると懸念されている。81年前の今日、沖縄戦で第32軍司令官・牛島満大将と参謀長・長勇中将が自決し、組織的戦闘が集結したとされている。約20万人の島民が亡くなった。糸満市摩文仁の平和祈念公園で行われた「沖縄全戦没者追悼式」に高市首相も出席し、デニー玉城沖縄県知事とともにスピーチしたが、高市首相のスピーチの際には多くの激しいヤジが飛ばされ、終始途絶えることがなかったという。世界は今武力紛争が増えた。武力によって紛争を解決しようとのあさましい発想から多くの人々を死に追い詰める戦争へ簡単に手を染める。平和が不安定になってきたのだ。
偶々沖縄における現地学習について、3月に起きた同志社国際高校の修学旅行中の転覆事故により2人が命を落とした事故は、普天間基地の移設工事現場を「平和学習」と見た海上の学習につき、文部科学省が教育基本法に違反すると認定したことで、新たな議論を呼んでいる。
沖縄には戦後米軍が駐留している環境の中で、日米地位協定のような不平等な協定をはじめ、日米間には理不尽条約と言われる取り決めが多過ぎる。普天間基地の移設については、最近になって米軍から普天間基地、辺野古新基地のいずれも米軍が利用し、普天間基地を沖縄に返還する意向はないようなニュアンスを語っている。イラン戦争のホルムズ海峡封鎖問題でも、米軍は沖縄から部隊を派遣し、憲法上自衛隊を派遣しなかった日本に対して自ら都合の好い発言ばかりしているトランプ大統領の言動からは、沖縄を利用できるだけ利用するぐらいの考えしかないようである。
果たしてアメリカはこの日米不平等の沖縄基地をいつまでこのまま維持しようというのだろうか。