5752.2023年2月11日(土) 今日は昔の紀元節、建国記念日

 昨夜セルビア大使館へ向かう途中で、転んでケガをしてしまった友人の奥さんの状態があまり良くないことを昨夜友人が知らせてくれた。顔面を傷つけたことや、両膝が痛むようで、先般膝に人工関節を埋める手術をしてもらった病院で直ぐにも検査をしてもらうということから、14日に夫妻も一緒に鎌倉・江の島へ旅行する予定をキャンセルしたいと知らせてきた。こればかりはやむを得ないことであり、ヴァイオリニストの豊嶋さんと2人で行くべきか、日程を変更してゼミの友人にも参加してもらうか次案を検討中である。

 それにしても積雪により都内でかなり多くの負傷者が出たと聞くが、とんだところで身近に犠牲者を出してしまった。やはり都会の雪は怖い。

 さて、今日は国の祝日「建国記念日」である。土曜日ということもあり、人によっては単に休日と思っている人も多いようだ。今日糖尿病クリニックで定期検査を受けた帰路、そのまま妻と自由が丘で、ランチと買い物をした帰りに駅前でバスに乗ろうと並んでいたところ警官がやって来て、今日は祭日だからバスストップは別の場所だとアドバイスされた。日曜、祭日は定位置ではなく、別の場所から出発する。言われてみて初めて気づいた。これではいつまで待ってもバスは来ない筈だ。

 それにしても今年は建国記念に関する行事などもテレビでは何も伝えられない。いままで比較的遠慮しながら報道していたが、今年はほとんどメディアでも報道されていない。何か意図的なものを感じる。防衛費倍増とか、敵基地攻撃とか、或いは憲法違反などと国民の間に反感があることを見越して、殊更報道を控えたのだろうか。日本の建国記念日は、戦前は紀元節と呼ばれ、昔からの言い伝えで紀元前660年に神武天皇が即位した日を明治政府によって紀元節と定められた。終戦翌年の紀元節には、学校で紀元節の歌♪雲に聳ゆる高千穂の~♪を講堂で歌ったことを覚えている。やや神がかったような故事であるが、今日偶々同じく建国記念日を迎えたイランでは、1971年建国2500年祭を祝ったが、1979年イスラム革命によりホメイニ師派が、パーレヴィ国王らを追放し王制が廃止された。今日のイラン・イスラム共和国が創建された1日とされている。

 ついては、昨日日本銀行次期総裁人事が公表された。新総裁は植田和男氏である。民間銀行のトップ人事とは異なり、政府の経済政策と一体となった行動を強いられるだけに、政府と通じ合う人物が就任すると見られていたが、その通りかつては日銀の審議委員を務め、日銀の政策運営に深く関わった経験が重視されたようだ。日銀総裁の交代は10年ぶりで、これまま黒田路線が歩んできた異次元の金融緩和路線を今後どのように捉え、歩むのかが問われることになりそうである。

 植田新総裁は、文系出身ではなく珍しく東京大学理学部卒業後、マサチューセッツ工科大学大学院で研究活動に取り組んだ典型的な理系である。それでも東大経済学部教授を務めたので、経済学の分野でも大分研究を積んだものと推察出来る。一旦は1㌦=140円前後まで円安相場が高騰したが、今は130円前後に落ち着いている。国の財政にも大きく影響するだけに、今後どう外国為替政策を進めるのか、新総裁の手腕が問われるところだろう。

2023年2月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5751.2023年2月10日(金) セルビア大使館でクラシックの夕べを鑑賞

 期待して待っていたセルビア大使館の「クラシックの夕」に出かけた。JR品川駅で待ち合わせたゼミの友人と大学後輩の友人夫妻と待ち合わせしていた。昨日来メディアでもしきりに都内の積雪を懸念していることを伝えていた。朝からボチボチ降っていた雪も、幸い午後には雨になった。外はかなり寒いのと、雪が凍って滑らないよう気を付けて歩いていた。思わぬトラブルがあった。友人の奥さんが大使館のごく手前の上り坂で転倒し、顔面を強く打ってしまった。立たせてもどうもふらついているような気がしたところ、夫が心配なのでこのまま帰ると言い、残念だが、諦めてUターンした。4人が2人になってしまったが、止むを得ない。

 大使館に着いたら、もう受付が始まっていてゼミの友人とそそくさとそれほど広くない演奏会場へ入った。多分普段は会議室用とか、イベント用に使用される部屋だろう。予定通り午後7時にアレクサンドル・コヴァチュ大使の挨拶に続いて、ヴァイオリニスト豊嶋めぐみさんとピアニスト今井美子さんの二重奏で始まった。大使席の真後ろに着席していたが、やはり生の楽器の音色はテレビで聴くのとは違って胸に迫るような感じである。演奏曲はすべて知らない曲ばかりだったが、生の演奏に触れられたということと、知り合いの豊嶋さんがずっと出ずっぱりで素晴らしい演奏をしてくれたことが、とにかく良かった。友人の奥さんの傷の具合と経過が少々気がかりである。

 さて、防衛費を自民党が一方的に大幅に増やすことを決めたことを議論せずに、国会では財源をどうするか、他の経費を充てるが、増税するかを議論しているが、本末転倒であることは誰しも分かっている。だが、いつの間にか防衛費の増額は中国の覇権主義を考えれば当然との論理から規定事実化されている。アメリカとの約束と言いつつ、日本は防衛力の強化を進めているが、これとて専守防衛どころか日本国憲法に違反するような強引さである。安保3文書で敵基地攻撃能力の保有を打ち出し、国家防衛戦略では自衛隊司令部などの地下化を進める方針のようだ。いつそんなことを、誰の了解を得て決めたのか。防衛省の先走りにも困ったものだが、いつの間にやら沖縄では自衛隊施設の地下化計画が進められようとしている。

 それにしても安倍政権以来、野党の力不足から与党自民党はやりたい放題の有様で、事前に事象を国会や国民に提示し、その上で説明するという基本的な言動を行っていない。今沖縄で行われようとしている自衛隊施設の地下化は、防衛予算の増額、敵基地攻撃と続く、自民党の独り相撲であるが、いずれも国民にしわ寄せが来るにも拘わらず、国民や沖縄県人には説明しない。すでに2022~24年度に陸上自衛隊石垣駐屯地など10か所で地下化を進める計画であるが、24年度以降に海上自衛隊の施設の地下化を決めている。

 これらの計画によって施設周辺の安全が脅かされることになる。一旦敵が攻めてきたら自衛隊は、地下に逃げ込むことが出来るが、沖縄県人は逃げ場がないではないか。つまり、急場になれば政府、自衛隊は国民を見捨てるということになる。この地下化に対して公に反対を唱えているのは、共産党だけである。なぜ、他の野党やメディアはこの沖縄棄民政策に反対の声をあげないのか。戦争を知らない世代ばかりが、働き場所にいるからだろうか。

2023年2月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5750.2023年2月9日(木) トルコ地震の被害が急激に拡大

 トルコの地震が隣国シリアを含めて、生存率が急激に下がると言われる発生後72時間を過ぎ、すでに犠牲者の数は1万5千人を超えた。私も1999年8月17日に被災した、20世紀で最大級の犠牲者を出したイズミット地震が、死者17,262人、負傷者43,953人だったが、間もなくこれを追い越す勢いである。

 被災地の外は気温零下で雪も見られる。この厳しい寒さの中を、また崩落した石などの傍のテントの中で人々は助けを求めている。イズミット地震の際にも感じたことだが、建造物が随分簡単に倒壊している。これでは中にいた人は助からないだろうと想像される。こうも簡単にビルが崩壊するのはパンケーキクラッシュと呼ばれ、上部から地上1階まで真下に一気に崩れ落ちる形だが、トルコ人の建築基準が甘いのではないかとの指摘がある。実際には建築基準は日本とトルコは同じようだが、トルコ人はそれをきちんと守らない場合が多く、建築基準を満たしていない建物が多いようだ。これでは、地震の多いトルコでは危険極まりない。今後復旧するまでにどのくらいの時間と経費がかかるのだろうか。日本をはじめ、各国から救援物資が送られ救援隊が駆けつけている。

 さて、明日は南岸低気圧の影響で、関東甲信地方では山沿いを中心に大雪となる恐れがあり、国土交通省・気象庁は不要不急の外出は控えるよう呼び掛けている。東京23区でも3cmほどの積雪が見込まれている。雪に弱い東京のため、交通障害を警戒して鉄道会社では時間の余裕を持って出かけるようお願いしたり、高速道路の予防閉鎖を検討しているというから随分用心深いものだ。

 生憎と言うべきか、偶々明日は駐日セルビア大使館でクラシック音楽の夕べが開かれ、楽しみにしている。セルビア在住で知人のヴァイオリニスト豊嶋めぐみさんが、友人のピアニストとともに大使主催の演奏会を催してくれ、それに招かれたのである。友人3人と鑑賞に出かける予定であるが、明日の天候が雪と予報されてからやや気がかりである。それを心配されたのか豊嶋さんからメールを送ってこられた。それはそれとして、以前から楽しみにしていたことでもあり、ヴァイオリンとピアノの合奏を楽しみにしている。奇縁なことに女性大使のアレクサンドラ・コヴァチュ大使は、ベオグラードにいる友人山崎洋さんの奥さんがベオグラード大学で日本語を教えていた時の教え子だったこともあり、日本語が堪能で明日豊嶋さんの仲介で拙著「八十冒険爺の言いたい放題」に署名して差し上げる約束をしている。積雪は気になるが、音楽会は大いに楽しんできたい。

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5749.2023年2月8日(水) 海外収容所内から詐欺を指示する日本人

 フィリピンの収容所で特殊詐欺グループに関わっていたリーダー4人の内2人が、昨日日本へ送還されて来た。ここ数日メディアで大きく取り上げられ、テレビでも生々しく報道されてきた事件である。これまで囚人としては、想像も出来ないほど収容所内で身勝手に行動していた彼らは、グループとして国内で約65億円以上の被害を与えているという。更に、悪質なのは、東日本から九州まで14都府県に亘って広範に直接手を下さず、実行役を使って殺人まで犯していることである。

 何といっても一番驚くのは、収容所内で私物の所有が認められ、特に携帯やスマホを使って外部との連絡を取っていたことと、金銭を支払い係官を買収して収容所内で特別待遇を受けていたことである。日本ではこういう違法な話は耳にすることはないが、途上国ではありがちなことでもある。実際マニラ市民の中には、「国民としてとても悲しい。でも生活費に比べて一般的な給料が少ないことや、賄賂が組織的に許されている環境が今の状況をつくりだしている」という者もいる。私自身東南アジアを旅していて、似たようなケースに何度か遭っている。

 気になるのは、今日来日されるマルコス・フィリピン大統領が日本を訪れる前までに、他の収容犯も日本に引き渡したいという日比両国の思惑である。いかなる事情があるにせよ、三権のひとつ、司法を行政の都合で蔑ろにしては、とても民主主義国家とは呼べないのではないだろうか。夕方マルコス大統領は専用機で来日した。

 以上のような不条理な事象に比べて、昨日「もう充分やり切った」と競技からの引退会見をした車いすテニスの世界チャンピオン・国枝慎吾さんの潔い勇退は、ずっと爽やかである。ざっと実績を見ても、シングルスで全豪11回、全仏8回、全米8回、全英1回の優勝を成し遂げ、パラリンピックでも4回も優勝したとは、いくら選手層がそれほど厚くはない車いすテニスとは言え、超人的な成績だと思う。2004年のアテネ・パラリンピックで金メダルを獲得してから早や20年近くが経過し、その間ずっと世界のトップ・プレイヤーでいたのは天才的だと言えよう。

 政府は、国民栄誉賞を検討しているようだが、長きに亘って実績充分で模範的なスポーツ選手でもあり、ぜひそうして欲しいと願っている。

 6日未明にトルコ南部で発生した地震は、その後も新たな犠牲者が出て、その数1万人を超えたと伝えられている。各地で余震も起きていることから、更に犠牲者が出ることが懸念される。

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5748.2023年2月7日(火) トルコ大地震発生と小学校同級生の訃報

 また、トルコで大地震が起きた。この国は日本と同様地下には、アジア・プレートとユーラシア・プレートの境界線があるため、大きな地震が起こりやすい。1999年夏トルコを訪れ、チャナッカレに滞在した8月17日の真夜中にM7.6のイズミット大地震に遭遇した。ホテルで就寝中だったが、大きな揺れに起こされ、貴重品を持って階段を駆け下りた。私がそれまでに経験した中でも最大級の地震で、その後市内の荒れ方を見て哀れにも軒並み倒壊した建造物の脆弱さに驚いたことが強く印象に残っている。

 昨日未明にトルコ南部からシリア北東部一帯にかけて起きたその地震は、M7.8 を示した。イズミット地震より更に強大だったことが分かる。被害も甚大で、時間の経過とともに犠牲者も増えている。夕刻には5千人を超える犠牲者が出ているという。イズミット地震より震度が大きいことを考えると、今後1万7千人以上の犠牲者が出たイズミット地震より多くの犠牲者が出てくる可能性がある。

 トルコの大地震にトルコの人々に同情していた時、小学校のクラス会の幹事役から電話で女子同級生が亡くなったことを知らせてくれた。彼女は、毎回クラス会に積極的に出席し、皆にも声をかけクラス会が続けられるよう貢献してくれたひとりである。コロナ前の2019年のクラス会を最後にそれは途絶えているが、その直前までご主人ともども中華料理店を経営していたので、今度会ったらうまいタイミングでコロナ前に止めて良かったねと声をかけてあげようと思っていた。

 卒業した千葉市立幕張小学校は、一昨年創立150周年を迎えて、学校側から創立150周年記念号を発行するので、当時の町や学校、友だちなどの思い出を書いて欲しいと依頼され、学校の印象と恩師の思い出について書き寄稿した。5年生時に房州の勝山小学校から転入した時、素晴らしい終生の恩師に出会った。恩師は、生徒に愛情を籠めた授業はもとより、課外活動でも熱心に指導してくれた。校外で俳句を作ったことや版画の作成、手紙を書くことの大切さ、本を読むクセをつけることなどを話してくれ、それらは私の人生にとっても大きな力となり終生財産となった。歌舞伎もご一緒に鑑賞したことがありお亡くなりになるまで、交流を続けた。今著述業として拙いなりにも何とかやって行けるのは、この幕張小恩師のお陰であると思っている。

 卒業後も幹事役がよく面倒をみてくれ、クラス会も70年に亘り続いている。しかし、寄る年波ですでに他界した友人や、遠方に住んでいたり、健康面の理由でクラス会も年々参加者が減り、寂しくなる一方だった。中でも女性陣の中でリーダーシップを取っていた彼女が旅立つとは思ってもいなかった。ただ、コロナ禍の最近3年間ほどは年賀状を送れども彼女から受け取ることがなかったことと、拙著を何冊か送っても何の知らせもなかったので、健康を害しているのではないかと気にはなっていた。

 すでに葬儀は済ませたようなので、クラス仲間ともども彼女とお別れをしに千葉市内の自宅へ来週お邪魔することになった。お転婆娘だった彼女もついに天に召されてしまった。ご冥福をお祈りしている。また、寂しくなる。合掌

2023年2月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5747.2023年2月6日(月) 中国政府の違法で説得力に欠ける主張

 とかく対立しがちの米中関係の雲行きが、また怪しくなってきた。中国の民間用無人飛行船をアメリカが撃墜したことに、中国はいきり立っている。しかし、今回の気球侵入事件は中国側に弱みがあることは間違いない。気象観測用の気球が不可抗力でアメリカ国内へ入ってしまったと遺憾の意を表明していた。だが、素人目にも中国政府の言い分には、本音を隠しているような印象を受ける。遠く中国大陸から気球を太平洋上に向かって飛来させ、アリューシャン列島からカナダへ入国し、モンタナ州を通りアメリカ大陸を横断し大西洋上で撃墜された。これでは不可抗力というより意図的な企みであると考えざるを得ない。事前になぜアメリカ政府にその趣旨とルートを通達しなかったのだろうか。しかも、飛行したルートのモンタナ州には核大陸間弾道ミサイル(ICBM)が地下サイロに設置された空軍基地などの重要な軍事施設がある。偵察用飛行と思われても弁解の余地がなかろう。

 この点については元自衛隊海将が、飛行船は航空機と同じと考えられているので、明らかに領空侵犯であると語っていたし、今日来日したネルソンNASA長官も、どうして中国がこのような飛行船を飛ばしたのか理解出来ないと話していた。ところが、この撃墜に対して中国外務省は、大げさに過剰反応を示し、国際慣例の重大な違反だと強く反発している。無人だったのがせめてもの救いであるが、中国の言い分は自らの立場を正当化するためにだけ述べられたもので、常識的には通用しない。いずれ撃墜された部品が発見されたら、気象用であるか、偵察用であるかがはっきりするだろう。仮にその時偵察用部品が発見された場合には、中国政府はどのような弁解をするか興味深くなってきた。

 今後米中関係対立が深まらないことを祈るばかりであるが、中国は南シナ海の海洋進出でも国際裁判所から国際法違反を指摘されていながら、聞き入れようとせず、自らの立場だけを主張して侵略行為を行い、国際法の精神を知らない国家・国民であることを世界中に知らしめているだけである。

 さて、あらゆる物価の値上げで消費者物価の高騰が留まらないが、とりわけ家庭で必需の電気料金が約3割の値上げをはじめ水道料金、ガス料金の値上げのあまりの値上げ幅に打つ手もない。それは家計への影響ばかりでなく、一般にはあまり知られていない国宝である文化財の保存にも大きな影響が出ている。昨年創立百周年を迎えた東京国立博物館(東博)では、光熱費の値上がりに悲鳴を上げている。例年年間の光熱費は約2億円であるが、今年は倍以上の約4億5千万円に膨らむ見込みという。それは文化財を守る収蔵庫で原則的に24時間、空調が稼働しているからである。燃料価格の高騰が今後も続く場合には、東博では来年度光熱費が7億円という、途方もない費用に膨らむ可能性もあるという。これは東博だけの問題ではなく、他の国立博物館などでも文化財の修理や新規購入を延期せざるを得ないところまで来ているようだ。

 普段博物館に出かけてもこういう内部の問題にはまったく関心を持たないが、現実には多くの問題を抱え、それがウクライナ侵攻のような国際的に大きな戦争になると余計影響力が表れるものだということを改めて知った。

2023年2月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5746.2023年2月5日(日) 書籍販売数が減少、電子書籍にも壁

 平安時代の歌人藤原定家に次のような和歌がある。

 ~大空は 梅のにほひに 霞みつつ くもりもはてぬ 春の夜の月~

 立春が過ぎたが、今年の陽気は寒いのか、我が家の梅はまだ開花しない。もちろん鶯はやって来ない。だが、今夜は定家が詠うように夜空に真ん丸いお月さんがくっきりと見える。平安時代の月と変わらないのではないか。

 近年一般的な読書離れのせいか、本の販売数が減り続け、その影響で書店を閉めるところも多いようだ。2015年に書籍市場が1.5兆円を割ってから年々減り続けている。出版科学研究所の分析によると、今後も毎年数百億円規模で減少し続けるだろうという。その一方で最近伸び続けている電子出版市場も、昨年初めて対前年で減少した。紙の書籍、電子出版ともに減少したが、構造的な需要現象によるようだ。ただ、電子書籍の内訳は、コミックが圧倒的に多く、全電子書籍のほぼ90%を占める。コミックの内容に新鮮さが欠けるのか、その電子書籍の伸びにも陰りが見え、毎年2割ずつ成長していた伸び幅が一気に縮小し、ついに伸び率自体も初めて1桁に落ちた。私も昨年初めて拙著「八十冒険爺の言いたい放題」を電子書籍化したが、その売り上げのほどはいかがだろうか。

 全般的に書籍の出版が減少する傾向は否定出来ない。これは特に若者が本を読まなくなったことに起因していると思う。本は読まず、新聞も読まず、ひたすらスマホでネット情報を仕入れているようだが、これでは文章力も身に付かないと思う。以前から気になっていたことだが、小学校で文章を書くことをしっかり教えないことにその遠因があるように思う。昭和20年代に小学生だったが、当時国語には「読み方」と「綴り方」があった。言うまでもなく、読み書きを習ったのだ。その習性が身に付き、小学生時代から本を読み、しばしば幼いなりに手紙を書いていた。今日の国語教育には、基本的な読み書きの訓練が疎かになっているのではないかと心配である。

 さて、暇つぶしにネットを見ていて、こんな面白いリストが目についた。アメリカの雑誌「US NEWS & WORLD REPORT」が毎年「世界一の国」ランキングを発表している。昨年の総合順位では、1位スイス、2位カナダ、3位イギリス、4位ドイツ、に次いで日本は、前年の7位から5位に上がった。失業率の低さ、質の高い労働力、低い法人税や、ハイテク産業、金融業を中心としたサービス業の水準の高さなどの強い経済力が総合的に評価されたようだ。

 また、世界で最も文化的影響力のある国は、1位イタリア、以下2位フランス、3位アメリカ、4位日本、5位スペイン、6位イギリス、7位韓国、8位スイス、9位ドイツ、10位オーストラリアだった。この他に「先見の明のある国ランキング」と些か基準が曖昧に思えるリストでは、日本が1位とは驚いた。果たして本当だろうか。2位はアメリカだが、3位韓国、4位シンガポール、5位中国とアジア勢が上位を占めた。

 どんな形であれ、世界から認められるのは、誇りにして良いと思う。

2023年2月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5745.2023年2月4日(土) アメリカへ飛来した中国製気球の不審

 2年前の2月2日にミヤンマーで軍事クーデターが起き、アウンサンスーチー国家顧問以下政府首脳陣が軒並み身柄を拘束され、国軍が政権を掌握した。その後昨年2月にロシア軍のウクライナ侵攻が始まり、世界の目はそちらに移って行った。ミヤンマーについてはあまり報道されることもなく、派手な戦闘のウクライナの方が世界の注目を集めることになり、報道されないミヤンマーでは民主化への圧力が増幅されて、あまり芳しいことではないと懸念していた。この実態を国連も心配して、グテーレス事務総長は、今年8月までに国軍が総選挙を実施すると語っていたが、その信憑性を懸念している。そこへ国軍は、1日非常事態宣言を6か月間延長すると公表し、更にその適用範囲を拡大するとも述べた。国軍による民主化弾圧の勢いは止む気配がない。ミヤンマーに対する国連決議を行っても中ロなどが反対してミヤンマー国軍も受け入れる気持ちはなく、このままの状態が一体いつまで続くのだろうか。

 さて、米中間の冷却化が懸念され、昨年11月バイデン大統領と習近平国家主席、両首脳が電話会談をした折に、米中間の緊張が不測の事態に発展することを回避するために、お互いに意思疎通の維持により開かれた外交を確認したばかりである。ところが、この2、3日雲行きが怪しくなってきた。発端は中国製気球がアメリカ本土モンタナ州に飛来したことである。これをアメリカが偵察飛行ではないかと非難したところ、中国はアメリカの言いがかりのような反論だった。ところが昨3日夜になってアメリカ本土で見つかった気球は中国から飛来したものだと認め、民間のもので気象などの科学研究に役立てるもので、不可抗力でアメリカに誤って入ったと遺憾の意を表明した。アメリカは現在この気球を追跡しているところだが、訪中予定だったブリンケン国務長官は、気球飛来をアメリカの主権と国際法の明白な侵害と述べ、延期を決断した。中国外務省は、両国外交関係者の責務は予想外の状況に冷静に対処することだとのコメントを発表したが、どこか他人事のような感覚である。

 そこへまた新たな気球情報がもたらされた。別の中国の偵察気球が、中南米の上空を飛行していると国防総省が発表した。本当のところは偵察気球なのか、単なる科学気球が迷い込んだものなのか、現時点でははっきりしていない。それにしても中国はどうしてこんな怪しげな気球をアメリカへ向けて飛行させたのだろうか。偵察気球なのか、或いは中国政府が述べる科学的なものなのかは、実物を捕捉してみれば一気に解決するのではないか。中国政府が科学的な気球というのなら、実物をアメリカに提示し納得してもらってはどうだろうか。こんなことで米中間の対立が進み関係がこじれることの方が余程心配である。

 この中国政府の言い訳三昧のコメントに比べて、珍しく岸田首相が今日首相秘書官を更迭した一刀両断の方がよほどすっきりする。更迭の理由は、荒井勝喜秘書官の性的少数者や、同性婚を巡る発言を言語道断と厳しく断罪したものである。

2023年2月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5744.2023年2月3日(金) ミクロネシア大使館新築祝賀式典に出席

 ミクロネシア連邦大使館が、目黒区内に新築され近日現在の六本木から移転することになった。詳細は、まだHP上にも明かされていないが、節分の今夕渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで新築移転記念祝賀レセプションが開かれ、正式にその存在が公表された。私たち夫婦も、ジョン・フリッツ大使ご夫妻からご招待をいただき、出席させてもらった。

 2014年に上梓した「南太平洋の剛腕投手」の中で、主人公役だったアイザワ・ススム酋長の甥にあたるフリッツ大使を、副主人公役の森喜朗元首相からご紹介いただき、以来何度かお会いしている。特に、ミクロネシア独立記念、及び日本とミクロネシア外交締約記念パーティが、コロナ禍以前には毎年11月に開催されていたので、その都度ご招待をいただき、出席していた。大使とお会いするのは、4年ぶりになるだろうか。

 前記拙著の出版記念パーティを新宿で開いた時には、大使は四国へ出かけておられ、出席していただけず、代理に大使秘書に出席していただいた。従って妻は、秘書にはお会いしているが、大使にお会いするのは初めてである。

 会場は多くの招待客で溢れていた。入口に私が寄贈した花輪が一番目立つ場所に置かれていた。あまりにも多くの招待客が訪れたので、会場入り口前で出迎えていた大使ご夫妻に挨拶する前に時間が来て大使は会場へ入られた。今日の招待客は500人は下らないのではないだろうか。

 冒頭来日中のパニュエロ大統領が約30分に亘って感謝のご挨拶をされた。その途中不意に岸田首相がSPに護衛されて登場された。大統領の挨拶に続いて岸田首相もスピーチをされた。首相夫人も別途来られた。まさか両国の首脳がスピーチされるとは思ってもいなかった。しかし、ミクロネシアは戦前の日本統治時代を含めて、長い間日本とは友好的な関係にあった。国民の約20%が日系人と言われているくらいである。実際に私自身何度もミクロネシアを訪れたことがあり、現地の日本人に対する親しみと優しい気持ちをしばしば実感したものである。正式な外交関係が締結されて今年で35年になる。これからも両国間の関係は、強まることこそあれ、弱まることはあるまい。

 残念だったのは、今日会えると思っていた人たちがまったく現れず、結局妻とともに大使への簡単な挨拶程度と秘書に挨拶しただけで終わってしまったことである。森喜朗元首相と水落敏栄日本遺族会会長は、ご都合が合わなかったのだろうが、一番期待していたフリッツ大使の親戚筋に当たり、大使が東海大学に留学していた当時の身寄り先だった、辻堂の相澤重男氏ご夫妻が来られなかったことである。体調が悪いとはかねがね承知していたので、何とか会えることを楽しみにしていると手紙に書いて拙著を送ったりもしたが、余程具合が悪かったのだろう。

 中小87個の貝を結んだ首飾りをそれぞれ首にかけてもらい、帰りがけには2人分の花束とお土産までいただいた。随分気持ちが行き届いていると感じたものである。考えてみれば、アルコールを飲んだのもお正月以来1か月ぶりのことである。

 新大使館は、目黒通りに面した場所のようだから、我が家からは一本道で近い。いずれ新大使館を見学がてら一度訪れてみようと思っている。

2023年2月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5743.2023年2月2日(木) 2022年分税務確定申告書類を提出

 朝9時のやや早い約束時間に合わせて確定申告書の作成用資料を抱えて、玉川青色申告会に出かけた。1年間の領収書を貼り付けたノートや、医療費分の領収書綴り、現金・預金の入出金をすべて記入した金銭元帳など、昨年とほぼ同じ資料を揃え、それは手提げカバン一杯になるほどのかなりの分量になった。青色申告会で担当してくれた係員から、これらの資料はこの数年ほぼ必要なくなったと言われて唖然としてしまった。あれほど気持ちを籠めて作り上げた資料でもあり、海の藻屑のようなことになるとはがっかりだった。

 しかし、昨年は確か医療費の領収書綴りを税務署へ提出したような記憶がある。とにかく昨年までに比べて随分簡易になったようだ。すべてがデジタル化されたせいでもある。それでも申告科目別・月別統計表はじっくり時間をかけて精密に作成しただけに、係員が税務署宛の「所得税及び復興特別所得税の確定申告書」、「公益法人等寄付金特別控除額の計算明細書」、及び「所得税青色申告決算書」を作成・記入するに際して随分役立ったようで良かった。簡単に係員から説明を聞いた後で、青色申告会ビルの真裏にある玉川税務署へ立ち寄り、それらの書類を提出し受け付けてもらった。一般的に税務署では、確定申告書類の受付は2月半ばから3月半ばまでの1か月間と言われているが、必ずしもそうではなく、昨年初めて期限前に申告して受領してもらい、今年も期限前に提出することが出来た。これで約3週間集中して資料作りに当たっていたが、とにかく私にとって1年の恒例行事のひとつをやり終えてホッとしたところである。これで明日から別の仕事に取り掛かれる。

 さて、昨日東京医療センター膠原病内科へ3か月振りの受診に出かけた。血糖値を示すHbA1cは、最近ほぼ安定して5.9で、最近7回検査した結果では、すべて測定値は5.8か、5.9である。糖尿病は最早あまり心配する必要がないようなことを医師は言っておられた。一方、高齢者に特有の変形性膝関節症は、毎日リハビリをしているが一向に良くならないとお話したところ、これは治る見込みはほとんどないとまたもや断言されてしまった。ただ、日常生活で困るようなところがなければ、リハビリさえ続けていればこれ以上悪化することはないと妙な宥め方をされた。その後、通いつけの松本整形外科へ報告がてら松本医師に実情を説明に行った。松本医師は両手指の不自由は確かに治らないかも知れないが、毎日リハビリを続けることは大事だと仰り、数頁の図入り「変形性手指関節症と日常生活の工夫」なるビジュアルなガイドブックをいただいた。

 確かに致命的ではないにせよ、ちょっとした動作にも力が入らないこともあり、日ごろ不自由を感じて厄介ではある。しかし、加齢による症状で治る期待は抱けないということでもあり、ここは開き直って現実を受け入れるしかないように思う。あと何年生きられるのか分からないが、これが我が運命だと割り切るしかないようだ。

2023年2月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com