6653.2025年7月31日(木) 朝日新聞社説に「読書のすすめ」

 昨日日本列島を襲った津波の破壊力には恐れ入った。事態が発生してから各テレビはほとんど途切れる間もなくずっと同じような報道を続けていた。北海道から沖縄まで21の都道府県で、200万人以上の人びとに避難指示が出された影響は大きかった。気象庁が公表したマグニチュード8.7(欧米ではM8.8と報道されている)は、1900年以降に世界で発生した地震の中で8番目に大きいものだった(東日本大震災は、M9で4番目に大きかった)。

 カムチャツカ半島周辺では過去にも大きな地震が発生しているが、今回は半島から太平洋沿岸一帯にその影響が及び、アメリカのアラスカ、ハワイ、マリアナ諸島にも津波が押し寄せた。近年日本ではしばしば地震が起き、気象庁ではしきりに地震に警戒するよう警告している。そのせいで、今回は津波警報が発せられるや比較的多くの人々が高台など安全な地域へ無難に避難したようである。また、東日本大震災の被災地に多く津波が襲来していたので、日ごろ避難訓練を続けてきた住民の手際の良い避難が、目立ったのだろう。すべての津波警報が解除されたのは今日午後4時半になってからだった。

 私自身海外で地震に遭遇して想い出すのは、1999年8月17日にトルコで起きたイズミット地震である。M7.6だった。真夜中でぐっすり眠っていたホテルの一室で突然大きな揺れでたたき起こされた。慌てて貴重品だけを手に、階段をロビーまで駆け下りてケガもなく失うものもなかったが、驚いたのはその後イスタンブールへ来て市内のビル街を見た時だった。街の建物は大きく破壊され、アパートのような手抜き建築のビルはかなり倒壊していたが、その一方でイスラム教の古い教会とか、モスクなどはびくともしていなかった。特に、地下宮殿と呼ばれるバシリカ・シスタンで、東ローマ帝国時代に地下の貯水槽に建てられた宮殿は、地震に対してびくともしなかった。近くには近代アパートがボロボロになって崩壊しているのにである。

 それにしても不意に襲ってくる自然災害とは恐ろしいものである。まだ事前予知能力が及ばず、普段から備えをするより術がない。

 さて、今朝の朝日新聞社説に珍しくも「夏休みの読書」として、「世界を広げる『旅』に」と夏休みに子どもたちに読書を勧める文章が掲載されていた。ある大学教授が、知識が増え、国語の勉強になるとそのメリットを挙げている。そのうえで「しっかりとした自分の考え方の土台をつくること、人生の選択肢を広げること」を求めて付け加えている。

 僭越だが、私自身子どものころから本を読むことが好きで読書することによって随分いろんなことを学んだ。成人になってからの読書は、自分の考え方の原点を培うことで役に立ったと思っている。子どものころに読んだ本が、今でも忘れられない。例えば、小学生のころは、芥川の「蜘蛛の糸」や漱石の「坊ちゃん」だった。中学生になると吉川英治が週刊誌に連載中の「新平家物語」、読売新聞に連載された子母澤寛「父子鷹」、そして高校に進学してからは「破戒」や「復活」、「モンテ・クリスト伯」などを読んだ。「復活」や「モンテ・クリスト伯」、「風とともに去りぬ」、「赤毛のアン」などは、後年ストーリーの舞台現場を訪れたこともあり、原作の裏付けを取ることも出来て印象深い気持ちを抱いたものである。

 日刊新聞には、偶には今日の社説のように難しい政治や経済を論じるだけではなく、スマホに気持ちが向きがちの子どもにも参考となるようなことを書いて欲しいと思う。

2025年7月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6652.2025年7月30日(水) カムチャツカから日本へ津波襲来

 昼間突然耳にしたニュースに驚かされた。カムチャツカ半島沖合でM8.7の大きな地震があり、それが津波を引き起こし、太平洋沿岸に南下してきた。北海道から沖縄まで大小の津波が押し寄せ、岩手県久慈港では、1.3mの津波を観測した。横浜で30cm、東京晴海でも20cmの津波を観測した。午前11時07分に岩手県大船渡港を皮切りに、夜になっても日本列島を南北に襲い続けていた。

 アメリカでもハワイとアラスカに津波警報が発令されたという。

 カムチャツカでは、半島の一部で3~4mの津波が観測されたというが、ここ何日間地震が頻発していたという。日本国内でも先日までトカラ列島周辺で連日のように地震が起きていたが、実際地球上でいつ、どこで大地震が起きるのか分からないから不気味である。

 ここ数日中国や韓国でも大洪水が発生し、多くの犠牲者を出したようだが、この地球の気象もおかしい。国内では、今日兵庫県丹波市で過去最高気温の41.2℃を記録した。その他にも今年初めての40℃超が、京都福知山市40.6℃、岡山県真庭市40.3℃、兵庫県西脇市40.0℃でも記録された。

  地球上では自然災害とは別に人為的な政争や内紛もあちこちで起きている。今最も深刻に考えられている悲惨な事象は、パレスチナ自治区・ガザにおけるイスラエルの非人道的な攻撃である。流石にイスラエルの支援国であるアメリカのトランプ大統領も、ガザ地区において飢餓の子どもたちが大勢いるのに、それを妨げるイスラエルの非人道的対応について、ガザ地区では子どもたちが飢餓状態にあると認めざるを得ないと述べた。昨29日1日だけで113人が死亡し、2023年10月の戦闘開始以降死者数は6万人を超えた。

 このあまりにも残酷なイスラエルの攻撃に対して、去る24日にはフランスのマクロン大統領が9月の国連総会でパレスチナ国家を承認する意向を表明したが、昨日イギリスのスターマー首相も飢餓が深刻化しているパレスチナ自治区ガザの状況についてイスラエルが停戦に応じなければ、9月国連総会でパレスチナ自治区を国家としてフランスと同様に承認する用意があると表明した。

 イスラエルの残酷な空爆と非人道的な飢餓戦略により、ガザ地区では多くの妊産婦や乳幼児の命が奪われている。ひとつの例を挙げれば、若い人たちの生命が奪われたことによりガザ地区住民の平均寿命が大きく低下したことである。実際2023年10月にイスラエル軍によって攻撃されるまでは、ガザ地区の平均寿命は75.5歳だった。それがほぼ1年経った24年9月には、35歳も急落して平均年齢が40.5歳にまで下がってしまったという統計がある。それほどガザ地区では若い生命が喪われているということである。ウクライナ戦争も一向に解決の糸口が見えず、戦線で一進一退を繰り返しているだけである。

 明後日には日本に取って終戦80年を残酷に思い出させる8月を迎えることになる。この反省を踏まえる盛夏を迎えるに際して、日本の政治も停滞している。それは先の参議院選で自民・公明党の与党が、大敗を喫して議会の過半数を失ったが石破首相が続投を主張したことに対して自民党内から反発の声が出ていることである。一昨日開催された自民党衆参両院議員懇談会では、予定時間の2時間半を大幅に超過して4時間半も集会が続けられたが、石破首相の退陣を迫る若手議員を主とする反石破の動きに対して、自民首脳陣は7日に両院議員総会を開催することをほぼ決定した。国内外に多くの難問、課題を抱えながらこの数日は、政治が前へ進まない。国のために奉仕したいと広言していた政治家も、当選してしまえば前向きな行動を起こすことにあまり積極的ではない。首相を辞任させることだけに目が向いている。一番気になるのは、首相の足を引っ張ろうとする動きが、裏金や政治献金問題で世間から非難を浴びた旧派閥組織の議員らが結束して要求していることである。こんな国会議員は首相を辞めさせる前に、自らに辞任状を突き付けるべきである。

2025年7月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6651.2025年7月29日(火) 全国の322地区で猛暑日、今年最高の暑さ

 先日の日米貿易交渉の際、こんな疑問を抱いた。アメリカのトランプ大統領と正面から向かい合って赤澤亮正・経済再生相が交渉していた時のことである。テレビを観ているとそのテーブルの上に置かれていたタブレットのような額に大きく‘JAPAN INVEST AMERICA ’と書かれていた。直訳すれば、「日本がアメリカに投資する」という意味になるが、初等英語の知識では、主語が3人称単数なのになぜ ‘INVEST’ に ‘S’ が付いていないのだろうか、最高レベルの日米交渉の場でアメリカが間違った英語を書くわけがないと疑問を感じた。近々発刊される拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の英語版電子書籍の翻訳に協力してもらった大学ゼミの友人に訊ねてみたら、投資自体が1つの投資ではなく、長期に亘る複数の投資であるため、動詞も数回の行動を意味するので、この ‘AMERICA’ は単数ではなく複数扱いにして ‘INVEST’ に ‘S’ が付かないのではないかと連絡をもらった。説明は理解出来るが、この流儀だとすれば、いちいち主語の中身をよく理解しないと単数か、複数かが直ぐには分からないと思う。日本語にも曖昧な表現が多いが、英語にもあまりすっきりしない表現があるものだ。表示がトランプ大統領の机上に置かれていたからこそ、余計に複雑であるような気がする。

 今度は気象の話題であるが、今朝の朝日「天声人語」に中学生の時にラジオで気象通報を聞きながら天気図を書いた話が紹介されていた。「室戸岬では東北東の風、風力3,晴れ、1006ミリバール・・・」とあるが、私自身確かに私立中学1年生の時、「物象」という物理と化学を組み合わせたような授業で、ラジオから流れてくる気象情報にじっと耳を傾けたことがあった。当時の中心気圧を表す「ミリバール」は、今では「ヘクトパスカル(hPa)」と名を変え、1013 hPaを大きな区切りにして、高気圧と低気圧の分かれ目であることを学んだものである。

 今南方の海上では、2つの台風、8号と9号が発生しているが、8号は990 hPa、9号は965 hPaでいずれも1013 hPa以下でかなり気圧は低く完全に台風である。台風のシーズンになって、テレビの画像でも気象予報が発表されると、中学生時代に懸命に全国の観測点の数値を聞き漏らすまいと耳を傾けていたことを懐かしく想い出す。 

 ここ連日のように猛暑が襲来しているが、遂に今日今年になって全国最高気温が記録された。群馬県桐生市で記録された気温は40℃一歩手前の39.9℃だった。東京都府中市では38.1℃を記録し、都心部でも今年最高の36.4℃の猛暑日だった。2010年以降35℃を超える猛暑日を記録した地区が、全国で322地区もあったのは統計史上最多である。

 我々が会社勤めをしていたころは仕事柄顧客回りが多く、外へ出ることが多く夏の暑い盛りは大変だったような覚えがある。それでも今日のような猛暑と言うほどではなかったと思う。今に比べればまだ救われたと言えるかも知れない。これから年々熱さが厳しくなり、日常生活でも苦労することが多くなるだろう。世界中で戦争ゴッコをしているが、どうして戦争当事国は、その有り余った余分な力を地球温暖化防止へ向けることが出来ないのだろうか。

2025年7月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6650.2025年7月28日(月) 手紙を書かないから郵便事業が落ち目になる。

 どうも郵便事情の低迷は日本だけの問題ではないようである。基本的には、郵便物の回収と配達に時間と経費が掛かり過ぎることが郵便事業の財政を圧迫しているようだ。

 デンマークでは今年中に全国にある1,500の赤色ポストが撤去されるという。手紙の配達量は、2000年には14億5千万通もあったものが、昨年24年には、僅かその1割にも満たない1億1千万通にまで減ってしまったのである。これでは採算がとれなくなるのも当然である。郵便制度は単に配達する、利益を得るという話ではなく、手紙を通して繋がりをもたらすものであるという考えがある。低迷の原因はスマホやパソコンにやられたというのが実情である。

 日本でも郵便物数が激減しているのは同じである。2001年度のピーク時には、全国で263億通あった郵便物数は、24年度には125億通と半減した。今では土曜や、翌日の配達をなくし、昨年秋には郵便料金の大幅な値上げもしたが、抜本的な解決には至っていない。赤いポストで長年親しまれた郵便ポストは、現在全国で17万本余もある。23年に調査したところでは、1カ月当たりの投函が30通以下、つまり1日1通以下しか投函されない郵便ポストが全体の4分の1の約4万4千本もある。これでは思い通りにペイしなくなり、経費倒れになるのも理解出来る。

 問題はこの郵便局の体制だけではなく、国民の間に郵便物を書いて投函する人が少なくなったことである。このことは取りも直さず、国民が手紙を書かなくなったことを表している。スマホのやり取りでほとんど意思を伝え、ペンを取って手紙を書く習慣が少なくなっていることが懸念される。手紙が書けなくなることもさることながら、文章をまとめて書く力が付かず、文章力が落ちていることが心配である。

 因みにデンマーク以外のヨーロッパの国々ではどんな状態かと覗いて見ると、どこの国も郵便事業には悩んでいるようで、イギリスでは旧政府系企業の親会社がチェコの実業家によって買収され、土曜配達の中止と平日配達は隔日を制度化している。フランスでは利用の少ない郵便ポストを撤去したようだが、日本ではとても無理だと思う。ドイツでは過去20年間で8千人の人員削減を発表した。どこもビジネスとしては成り立たない事業となっているようだ。

 その中で民営化して20年が経つ日本は、どうだろうか。公営だった郵便事業が、民営化することにより利益を生み出し、郵政が発展するとの小泉純一郎元首相の思惑を実現したが、そうは問屋が卸さなかった。このままの状態が続けば郵便事業の経営を圧迫して倒産という最悪のパターンも考えられないこともない。そのためついに奥の手を使い出した。郵便局網の維持に年間1兆円のコストがかかることから、郵便局長組織の政治力を背景に、年間650億円規模の公的資金を引き出す法改正を国会に提案している。しかし、事業の基本である収入の増加を考えることを忘れてはならないと思う。時間はかかるかも知れないが、学校教育の場を通じて子どもたちが手紙を書く習慣を身に着けることに真剣に、そして前向きに考えるべきではないかと思う。

2025年7月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6649.2025年7月27日(日) クラシック・チャリティコンサートを鑑賞

 毎年恒例となった吉祥寺の武蔵野公会堂ホールで開かれる熊本城復興支援チャリティコンサートに妻と鑑賞に出かけた。これは2016年4月に震度6の大地震で熊本城を主に大きな被害を出した熊本の復興のために、お手伝いしようと始められたコンサートである。このコンサートの主宰者である山本富士雄さんは1級建築士であるだけに、人一倍価値ある建造物が大きな災害を被ったことが辛いことだった。それが、熊本大震災で破壊した熊本城の復興を願って開催された第1回大会以来、熱心なクラシック・ファンの好評を得て毎年続けられている。今日もじっくり聴いていたが、プロ、セミプロの出演者なので、楽しく鑑賞出来た。90歳になるのに前向き思考の山本さんは、背骨が曲がって舞台上を歩く時は痛々しいが、唄い出すと声量があり、中々のテノールぶりである。帰りに山本さんにご挨拶したが、来年はホールが改築作業に入るので、場所を変えて行うという話だったが、意気軒高としていて頼もしく思った。来年もまた鑑賞したいと考えている。

 コンサートが午後4時に閉幕となりそのまま帰ってきたが、今日千秋楽を迎えた大相撲名古屋場所の優勝争いがどうなるか、後半部分の相撲をテレビで楽しめると思って5時20分に自宅に舞い戻ったので、スイッチを入れたら、何のことはない。もう弓取り式の最中だった。千秋楽は進行が速い。優勝は、平幕4人の力士が争う形となってきたが、一歩リードしていた前頭15枚目の琴勝峰が、今日勝ってそのまま初優勝を飾った。今場所は休場力士が多かったことと役力士があまり振るわなかったことが気になった。来場所こそは、東西両横綱の奮起を促すとともに、他の役力士にも頑張って場所を盛り上げてもらいたいものである。

 目下各地で夏の甲子園高校野球大会の代表校を決定する地方予選が行われているが、昨日までに12地区の代表校が決まった。今日は日曜であり、いくつかの地区で決勝戦が行われたので、数日中にほとんどの代表校が決定することと思う。前記12代表校の内、公立校は宮崎商だけで他はすべて私立校である。私立の中でも創立百年以上の高校は、長野県代表の松商学園と広島県代表の広陵高だけで、後は歴史もそれほど長くなく、近年になって野球部が強くなったためにその名を知られるようになった高校がほとんどである。強い私立高校は、これからも部の強化に努め強くなる一方となり、置いて行かれる高校とその実力差は開く一方となるであろう。この傾向が良いのか、あまり賛成できないことなのかは分からないが、「野球高校」と言われる私立高校が、全国的にその名を高めることになるだろう。個人的には、あまりにもプロ的要素が入り込むほどの野球部では、高校生らしくない高校となるような気がして、いかがなものか懸念している。

2025年7月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6648.2025年7月26日(土) 日本は世界でも最長寿国のひとつ

 近年大きな問題のひとつは少子高齢化である。実際に高齢者への福祉厚生などの支出が年々増え、その影響で財政を圧迫しているのも事実である。だが、それは一方で子どもの数が増えないことから生じる少子化の問題でもあり、これを何とかしなければ日本の財政の将来も危ういという悲観論が生まれている。

 2024年の日本人の平均寿命は、女性が87.13歳、男性が81.09歳であることが明らかになった。最も長生きをした年は、5年前の2020年で女性は87.71歳、男性は81.56だった。この女性87歳代、男性81歳代というのが近年の平均ということのようだ。それでも日本人は世界の中でも長生きの民族に属し、男性は世界でも6位の長寿民族であるが、何と女性は1985年以来40年間も首位の座を譲っていない、正に日本人女性は世界一の長生き女性である。

 一方で、寿命が短いことにも原因が考えられる。健康以外に周囲の環境によることが多い。その例として短命の国は概してアフリカに多い。2004年の世界一の短命国だったシェラレオネでは、14~15年にエボラ感染症が大流行して多くの命が奪われた。普段でも毎年のように妊産婦が1,200人、幼児が2万7千人も亡くなっている。これで平均寿命が大きく下がり、2002年のデータでは、約34歳と世界的にも短命だった。クーデター、内戦、治安の悪化などにより、アフリカの国々は極端に年によって短命となる。例えば、シェラレオネより短命だった国がある。ニジェールの14.8歳、これでは中学生の内に皆死んでしまうことになる。チャドでは16歳、以下マリの16.7歳、アンゴラの16.8歳、ウガンダ16.8歳などである。

 私も平均年齢を5年もオーバーして、チャドの人びとの5人分を生きている。この先何年生きられるか分からないが、生きているうちは健康に留意しながら、ボケ防止に効果的だと思う執筆活動などを、これからも引き続き毎日続けて前向きに歩んでいきたいと考えている。その点では、自分の健康管理には細かい記録も取りながら、これを予防医学面で活かしている。幸い近所のかかりつけのクリニックの他に、東京医療センターや慶応病院のような大きな病院が近くにあるので、治療には安心して取り組むことが出来る。幸いにも医療で困るようなことは現時点ではほとんどないので、ラッキーだと思っている。

 ところで、今日の朝日朝刊の一面にがんの外科医師が不足するという看過できない記事が掲載されていた。しかも、記事によると2040年には、がんの手術を担う消化器外科医が約5千人も不足するという深刻な内容である。

 消化器外科に属する医師は、長時間労働などで若手医師から敬遠され、今のがんの診療体制が今後維持出来なくなるということである。これまでと同じような状態が続くようなら医療分野によっては治療する医師の数が足りなくなるという事態を招くようになる。はっきり言って医学分野には、一般的に効率性とか、他の分野に対する配慮が欠ける面が見られ、それがこのような問題を曝け出すような事態になった原因のひとつであるとも思う。厚生労働省は、日本医学会とともにこの深刻な問題の解決のためにしっかり検証すべきだと思う。

  今日の夕刊を以て朝日は土曜日の夕刊発行を止める。8月からは土、日曜日の夕刊は配達されない。労働環境や、輸送体制の維持が難しいということが最大の理由に挙げているようである。すでに毎日、産経なども同じ決定をしている。唯一読売だけが今後も土曜日の夕刊を発行する。

 新聞販売店を守ろうとしたことも土曜夕刊廃止の理由に挙げているが、肝心な報道機関の使命が忘れられているのではないだろうか。

2025年7月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6647.2025年7月25日(金) 沖縄に新しいテーマパークがオープン

 世界各地で相も変わらず紛争が絶えないが、ここへきて隣国同士のタイとカンボジアが国境線付近で戦闘を始めた。日本とは異なり陸路の国境を接している国は、お互いにちょっとしたお節介な行動が隣国の神経を逆なでするのか、争いに発展しがちである。早くもタイ側に住民ら12人が死亡し、国境近くに住む10万人以上の住民が避難したと伝えられている。カンボジア側には、国境近くにある世界遺産のヒンズー教遺産の「プレアビヒア寺院」がタイの空爆に晒されたと伝えられている。公私ともに良いことはまったくない。日本政府も両国に対して自制を促しており、グテーレス国連事務総長も懸念を表明している。

 ウクライナ戦争も一向に停戦の希望が持てず、パレスチナ・ガザ地区ではイスラエルの非人道的な空襲により、多くの住民が飢餓状態に追い込まれ幼児を含む多くの住民が餓死する酷い環境にある。昨日フランスのマクロン大統領が、来る9月に開催される国連総会でパレスチナ国家を正式に承認すると表明した。当然イスラエルは、強く反対している。トランプ大統領に至っては、「マクロン大統領の言っていることはどうでもいい。発表に重みがない」と深いコメントは言わなかった。イギリスとドイツは、慎重で特にこれまでとは変わらない姿勢である。パレスチナ解放機構(PLO)とイスラエルの2国が併存することが平和のための条件と考えられているが、これに以前から強く反対しているのが、アメリカとイスラエルであり、従来よりパレスチナを国家として承認しているロシアや中国との対立が一層はっきりするだろう。

 その点では、戦争とはまったく縁遠い平和で誰からも歓迎されるテーマパークが、今日新たに沖縄に開業した。これまでの東京ディズニーランド(TDL)や、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のようなテーマパークとは一味異なる、太古時代の恐竜が登場する「ジャングリア沖縄」のお披露目である。これは企画も一風変わっているが、オープンした場所も沖縄の北部で、普段あまり観光客が訪れない土地柄である。沖縄本島の名護市と今帰仁村にまたがるところである。TDLや、USJのような大都市にあるのとは違って、観光客が来ない土地であり、今後観光の起爆剤として期待されている。元ゴルフ場だった跡地を利用して建設され、アトラクションの建物がいくつか建てられ、これまでのテーマパークのようにその中で楽しむというのではなく、むしろ自然の中にお客を溶け込ませることを狙って計画されたようだ。土地面積も東京ドーム13個分に匹敵し、約60ヘクタール(he)あり、USJの54he、TDLの51heに比べてもやや広いくらいである。

 何といっても恐竜が飛び出てくるのが目玉のひとつだろう。恐竜も20頭いるという。やはり相当の投資をしたようで、初期投資は約700億円だったそうである。入場料金は大人6,400円からで、TDLの7,900円、USJの8,600円に比較すればやや安い。TDLやUSJとは異なり、経営が日本資本によるところが好いと思う。今後期待通り沖縄観光業の先駆けとなれば結構だと思う。

2025年7月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6646.2025年7月24日(木) 読売と毎日が石破首相辞任のデマ報道

 昨日の猛暑に続き、今日も厳しい暑さが襲来したが、今夏の気象がやや異常なのは国内で北海道の気温が概して高いことである。今日も午前10時現在で昨日も暑かった佐呂間町が、すでに37.1℃で全国トップの高温を記録していた。驚いたのは、上位8位の内7位までが北海道の町であることだ。気温の上昇に伴い、JR北海道では根室線のレール温度が上がっているとして、ゆがみを防ぐために普通列車8本を運休させた。今までの常識では北海道は夏でも酷暑ということはあまりなく、各家庭でもエアコンを設置しているところは少ないようで、今夏のあまりにも厳しい暑さに、各家庭でも遅まきながらエアコン設置の準備をし始めたという。

 今日は全国的にも気温が上昇した。全国で最も気温の高かったのは京都府福知山市の39.4℃だった。2位が福島県伊達市の39.3℃だった。北海道でも40℃まで上がると予想されたが、第3位の北見市が39℃、4位の帯広市が38.8℃で予想された40℃一歩手前だった。命に関わる危険な暑さと警告され、熱中症に厳重な警戒が発せられていた。一方、沖縄の南海上には台風7号が発生し、今夜には沖縄諸島に近づく構えであり、更に台風8号も発生した。南方では台風にも注意を払いながら、猛暑対策にも備えなければならない。

 その台風の呼び方が変わっている。今まで台風はその年に発生した順に従って、1号、2号・・・と数えていたが、今回初めてこの台風7号が「フランシスコ」と名付けられていることを知った。北西太平洋や南シナ海で発生した台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名前が140個用意されていて、それを発生順につけられるそうである。7号「フランシスコ」は、ローマ法王から名付けられたのではなく、アメリカが提案した名前で、マリアナ諸島のチャモロ人の男性の名前から取られたものだという。台風8号の「コメイ=Co-may」はベトナムが提案した名前で、草の名から名づけられたという。知らない内に新しい名前や制度がどんどん進んで行く。日本はどんな名前を提案したのだろう。うっかり目が離せない時代になったものである。

 これから1か月余りの酷暑の季節をどう乗り切っていくか、私自身も高齢であることも考えて気を付けて行かなければいけないと思っている。

 今日知ったことだが、昨日石破首相が辞任を決断したというニュースが夕刊一面で伝えられたようだ。中には読売新聞のように東京と大阪で「石破首相、退陣へ」との大きな見出しの号外まで発行して8月末までに辞任を表明するとの具体的に衝撃を与えるニュースを伝えた。他にも大手新聞の毎日が夕刊トップで伝えた。ところが、石破首相自身がこの辞任論を明確に否定した。どうして読売、毎日のような大手新聞がこのような勇み足を冒すのだろうか。新聞社の信頼を損ない、ニュースの信憑性にも疑問を持たれることになる。他の地方新聞やテレビではそのようなニュースは流していない。読売と毎日は、少々功を焦ったのだろうか。それにしてもやや軽率の誹りは免れない。大手新聞社ともあろうものが間抜けなことをやってしまったものだ。

2025年7月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6645.2025年7月23日(水) 対米関税交渉、関税15%で妥結

 今朝突然驚くようなニュースが入って来た。懸案の日米貿易交渉で、アメリカが日本に要求している相互関税25%を15%に引き下げて合意したという報道である。喜ぶべきか即座には分からないが、アメリカにとっては、来月1日に25%の関税を課すとの方針を、必ずしも日本が納得してはいないので、交渉が長引きそうだと考えて取り敢えず10%引き下げることで日米双方が了解し手打ちとなったようだ。

 これについては、トランプ大統領が一方的に投稿しただけで、肝心の自動車、鉄鋼、アルミなどについてはコメントしていないようだったが、交渉した赤澤亮正・経済再生相の報告を受けた石破首相が自動車なども15%へ引き下げることになったと公表した。この結果が、今日の株式市場において好影響として現れ、東京の株式市場では、日経平均株価は今年の最高値を更新し、41,171円で取引を終えた

 また、この度の参院選の大敗を受けて自民党内には石破首相の責任問題について、広く地方組織などからも首相は辞任すべしとの辞任論が噴出している。もちろん首相辞任の必要なしとする首相支持論もあり、党内でもめている。首相自身ここしばらくは政治の空白を齎すことは避けるべきと都合の好いことを言いながら、このまま居座るつもりのようだったが、関税交渉のメドがついたため、これを理由に続投を主張するわけにはいかなくなった。ただ、午後森山幹事長を交えて、麻生、菅、岸田氏ら3人の元首相経験者と1時間余に亘って会談を行い、石破首相は、「強い危機感を共有した。党の分裂はあってはならない等の話があった。私の出処進退については一切話が出ていない」と語ったようだが、記者の質問には応えなかったことから、厳しい指摘があったのではないかと想像される。

 ともかく目の前の霧は一時的に薄れたかに見える。関税問題の決着により首相自身選挙により噴出した党内の辞任の声、特に地方組織からの厳しい声を正面から受け止め、首相辞任によって党内に流れる不安、対立などの空気を払拭するか、或いはこのまま不信感の中で首相を続投していくのか毅然と決断する必要がある。

 さて、このところの猛暑には少々お手上げである。午前中に訪ねてこられた2人の銀行員が汗びっしょりで外は暑いといってぼやいていた。最近北海道では高気圧が南から押し上げられたような状態なので、北海道も暑くなると観測されていたが、何と沖縄より高温の美幌で38.2℃、佐呂間で37.9℃を記録して、今日最高気温を記録した京都府福知山、福島県梁川の38.7℃に匹敵する暑さである。東京都内では熱中症警戒アラートが発表された。青梅市では最高36.9℃、八王子でも36.2℃、大手町は34.3℃だった。それにしても地球上の北半球はほとんど熱波で、スペインのセビリヤ、コルドバでは今日37℃を記録した。あまり緑地が見られない石造りの中世都市なので、想像がつく。

 経済活動を抑制するとして、二酸化炭酸ガス排出規制に異を唱え、「パリ協定」から離脱したトランプ大統領は、現実の世界を政治的な視点からだけしか見ていないのではないか。「パリ協定」の精神に基づいて、世界の国々とともに地球温暖化対策に真剣に取り組む姿勢を見せて欲しいものである。

2025年7月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6644.2025年7月22日(火) 極右思想が強い参政党新憲法(構想案)

 この度の参議院選挙では、戦前からメディアなどの前宣伝が過剰だったせいもあり、有権者の関心が高く、投票率も3年前の参議院選の52.05%から58.51%へ上昇した。その他にもいろいろな変化があった。そのひとつとして、女性当選者が42人で、全当選者125人に占める割合は、33.6%でほぼ3人あにひとりが女性議員となったことである。

 今回の参議院選で、何といっても驚いているのは、急成長した設立5年目の新しい政党・参政党の存在とその躍進ぶりである。何が受けてこれほど伸展したのかどうもよく分からない。何もかもが不意に飛び出してきたような勢いで、実効力があるかどうかは分からない。斬新な行き方やアイディアには、むしろ戸惑わされる。このような目的が漠然とし、それでいて度々多方面への発信力が若者に受けがいい原因なのであろうか。

 中でも一番びっくりしたのは、すでに党としての新しい憲法案を5月には公表したということだった。まったく知らなかったが、ネットで調べてみると「参政党が創る新日本憲法(構想案)」全文が掲載されていた。とにかく戦前の教育を思わせるような極右的な憲法案である。これでは国民の反感を買うことは間違いないので、参院選ではアピールしなかったのだろう。とにかくざっと目を通してみても前文に続いて国歌「君が代」に始まり、第1章は「天皇」、そしてその第2条で皇位継承として、「皇位は、三種の神器をもって、男系男子の皇嗣が継承する」と書かれている。また、第3章第9条の「教育」では、第3項に「国語と古典素読、歴史と神話、修身、武道及び政治参加の教育は必修とする」と第4項「教育勅語など歴代の詔勅、愛国心、食と健康、地域の祭祀や偉人、伝統行事は、教育において尊重しなければならない」と記載されている。修身復活などまるで戦前の大日本帝国時代の封建的な教育制度に回帰したかのような条文である。そして、第4章第20条には「自衛軍」として、「国は自衛のための軍隊(以下「自衛軍」という)を保持する」と、完全に現在の平和憲法に違反し、軍備を条文化している。更に、今選挙でも話題になった参政党がアピールした「日本人ファースト」から想像される外国人差別については、第19条「外国人と外国資本」として第2項では「土地は公共の財産であり、外国人または外国資本に譲渡しては成らない」、第4項では、「外国人の参政権は、これを認めない」とかなり外国人には厳しい条文である。これらを総括して第7章第33条までの条文から成り立っている。

 ざっとみてやはり憲法案の中には教育勅語や神話、修身を重要視していることから極右思想が随分強いことを感じる。日本が国際社会において活躍しなければならない現代社会において、当然のことながら日本人はもとより、外国人からも歓迎されない憲法案である。

 今後拡大した勢力を要して政界でもそれなりの存在感を示すことであろうが、神谷党代表の言動や、当選者の発言からは確たる思想や哲学的な考えが感じられない。これから政治的問題の対処に当たってどういう発言や対応をするのか、しっかり見守る必要があると感じた。付和雷同派の多い若者たちがこの右翼思想に安易に引き込まれないよう気を付けなければならないとも思う。

 偶々今夕の朝日新聞「素粒子」欄にヨーロッパの政治に詳しい学者の指摘が取り上げられている。「外国人排斥の政党に穏健保守が引きずられ、崩れた時、その国の民主主義はおかしくなる。今はまさに分岐点」。まさにその通りである。

2025年7月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com