先日の日米貿易交渉の際、こんな疑問を抱いた。アメリカのトランプ大統領と正面から向かい合って赤澤亮正・経済再生相が交渉していた時のことである。テレビを観ているとそのテーブルの上に置かれていたタブレットのような額に大きく‘JAPAN INVEST AMERICA ’と書かれていた。直訳すれば、「日本がアメリカに投資する」という意味になるが、初等英語の知識では、主語が3人称単数なのになぜ ‘INVEST’ に ‘S’ が付いていないのだろうか、最高レベルの日米交渉の場でアメリカが間違った英語を書くわけがないと疑問を感じた。近々発刊される拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の英語版電子書籍の翻訳に協力してもらった大学ゼミの友人に訊ねてみたら、投資自体が1つの投資ではなく、長期に亘る複数の投資であるため、動詞も数回の行動を意味するので、この ‘AMERICA’ は単数ではなく複数扱いにして ‘INVEST’ に ‘S’ が付かないのではないかと連絡をもらった。説明は理解出来るが、この流儀だとすれば、いちいち主語の中身をよく理解しないと単数か、複数かが直ぐには分からないと思う。日本語にも曖昧な表現が多いが、英語にもあまりすっきりしない表現があるものだ。表示がトランプ大統領の机上に置かれていたからこそ、余計に複雑であるような気がする。
今度は気象の話題であるが、今朝の朝日「天声人語」に中学生の時にラジオで気象通報を聞きながら天気図を書いた話が紹介されていた。「室戸岬では東北東の風、風力3,晴れ、1006ミリバール・・・」とあるが、私自身確かに私立中学1年生の時、「物象」という物理と化学を組み合わせたような授業で、ラジオから流れてくる気象情報にじっと耳を傾けたことがあった。当時の中心気圧を表す「ミリバール」は、今では「ヘクトパスカル(hPa)」と名を変え、1013 hPaを大きな区切りにして、高気圧と低気圧の分かれ目であることを学んだものである。
今南方の海上では、2つの台風、8号と9号が発生しているが、8号は990 hPa、9号は965 hPaでいずれも1013 hPa以下でかなり気圧は低く完全に台風である。台風のシーズンになって、テレビの画像でも気象予報が発表されると、中学生時代に懸命に全国の観測点の数値を聞き漏らすまいと耳を傾けていたことを懐かしく想い出す。
ここ連日のように猛暑が襲来しているが、遂に今日今年になって全国最高気温が記録された。群馬県桐生市で記録された気温は40℃一歩手前の39.9℃だった。東京都府中市では38.1℃を記録し、都心部でも今年最高の36.4℃の猛暑日だった。2010年以降35℃を超える猛暑日を記録した地区が、全国で322地区もあったのは統計史上最多である。
我々が会社勤めをしていたころは仕事柄顧客回りが多く、外へ出ることが多く夏の暑い盛りは大変だったような覚えがある。それでも今日のような猛暑と言うほどではなかったと思う。今に比べればまだ救われたと言えるかも知れない。これから年々熱さが厳しくなり、日常生活でも苦労することが多くなるだろう。世界中で戦争ゴッコをしているが、どうして戦争当事国は、その有り余った余分な力を地球温暖化防止へ向けることが出来ないのだろうか。