3489.2016年12月1日(木) ギャンブル依存症を煽る法律

 呆れたというか、馬鹿げたというか、今国会で政府・自民党は「カジノ解禁法案」の成立を目指しているのだそうだ。一強多弱になった自民党は、今や敵なしでやりたい放題である。昨年成立させた安保関連法の下で、先月陸上自衛隊をPKO活動の範囲内として駆けつけ警護などと言い訳しながら、自衛隊を内戦下の南スーダンへ派遣したり、高齢者の年金・医療費問題で高齢者に一層負担を強いるなど、我が物顔の身勝手なやり方で突っ走っている。

 この「カジノ解禁法案」というのは、カジノを含む統合型リゾートの整備を政府に促す法案だというが、自民党が先頭に立って大都市の市街地に賭博場を設置しようということに他ならない。政治家がどうしてこういうモラルに反する発想に簡単に憑りつかれるのかよく分からない。3年前に自民党が主になって同法案を提出したが、廃案になった経緯がある。それがいままた再び博打奨励法案が提出された。そこにはそれなりの理由が当然ある。博打が街の風紀上、また教育上よろしくないことは分かり切っている筈である。それでいながら法律で認めさせようというのだから、何か分からない特別な事情が隠されているのではないかと勘繰らざるを得ない。

 自民党の深慮遠謀は、詰まるところ憲法改正にあるらしい。自民党内にも少しは常識派の議員もいるようだが、公明党内ではむしろ反対する議員が多いようだ。しかし、党内実力者がやると言えば、それに従っている。自民・公明両与党も所詮ヤクザの世界と変わらない。

 2025年に大阪万博の誘致を目指す大阪府知事で、維新の会代表の松井一郎氏は、そのためにカジノが有利と安直に考え、日頃から気脈が通じている自民党にこの法案を成立させるよう働きかけた。維新の会への協力がいずれ憲法改正に有利に働くと考えた自民党は、国民をギャンブル依存症や、反社会的勢力のマネーロンダリングへの懸念を振り切ってでも維新の会へ貸しを作る方が得策との考えに至ったようだ。自分たちの都合しか考えないのが、政治家の頭なのだ。

 今の自民党政権が考えていることは、憲法改正のためにはなりふり構わず、例え賭博が非教育的であろうとも自らに利あるとするならやってみようという腹らしい。これまでギャンブルで財産を失くしている人が大勢いることを何とも思わず、その種の被害者が増えることに手を貸していることになる。賭博が悪いことが分かっていながら、逆にそそのかしている。政府・自民党のやることは、そんな程度のことでしかない。こんな好い加減な考えで国民を良き国民に、国家を誇れる国家へ導いて行けるのだろうか。

2016年12月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3488.2016年11月30日(水) 杜撰さのあまり五輪会場が決まらない。

 今日で2016年駒沢大学マスコミ公開講座が終了した。恒例により講座の後、懇親会が予定されていたが、出かける前からどうも体調がおかしくなり、受講中も背中の右脇腹が痛くなってきたので、了解を得たうえで懇親会出席をキャンセルすることにした。どうも有終の美?を飾ることができず、残念である。今年で10年目であるが、現在やや難聴が進んできたので、来年どうするかは時期が近づいてから考えたいと思っている。今年はいろいろなことがあったが、とても参考になる講座もあった。ゆっくり考えたいと思っている。

 さて、昨日2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催競技会場を決めるための、4者協議が開かれた。元はと言えば、開催経費があまりにも掛かり過ぎることが分かり、経費節減のため新設会場経費を削減、開催地会場変更などを主に、国際オリンピック委員会(IOC)、東京都、大会組織委員会、政府ら各代表者が協議した。結論は出たのかと言えば、半々である。会場のうち、まだ決まっていなかったのは、ボート・カヌー会場、水泳プール、バレーボール球技場の3会場である。ボート・カヌー会場はすったもんだの末、経費を削減して原案通り「海の森水上競技場」に、水泳プールは2万席の観客席を1.5万席に減らすことにより経費を削ることで、新設予定のオリンピック・アクアティクスセンターに決まった。問題はバレーボール会場で、現状は新設予定の有明アリーナを費用を見直したうえで決めるか、既存の横浜アリーナか、クリスマスまでに結論を出すことになった。

 これまでの道筋を見ていると、そもそも最初の計画自体があまりにも杜撰だったということである。当初はコンパクト・オリンピックと言われていたものが、予定経費を大幅に超過して総費用3兆円とも言われて慌てだした。そして、経費面ばかりが取り沙汰され、競技団体や選手たちの意向をあまり配慮せず、関係者が自分たちの立場やエゴばかり主張している印象である。

 これでもまだバレーボール会場の未決が残され、会談に参加されたコーツIOC副会長はどこまで納得されたのか、判然としないが、会談の後で組織委員会の武藤敏郎事務総長は、総予算が2兆円に収められそうだとの発言に対して、上限2兆円は高すぎると述べた。いつになったらすっきりするのだろうか。

2016年11月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3487.2016年11月29日(火) 朴槿恵・韓国大統領、近々退任を決断

 このところ土曜日になると韓国の首都ソウルで反朴槿恵大統領デモが起きて、回を重ねるごとにその数が増している。過去5週連続して行われたデモで、先週は27万人もの市民が大統領退陣を求めて参加した。大統領への支持率も下がり続け、ついに僅か4%にまで低下した。野党が大統領弾劾の声を上げるや、与党内の非朴派議員も同調する流れになり、与党で議員28人以上が弾劾に賛成すれば、弾劾は成立することになる。このところ与野党間で大統領の首に鈴をかけるような動きをしている。そんな時に、大統領は弾劾によって職を退く不名誉を避けようとしたのか、今日午後記者会見でついに任期内に退陣する考えを発表した。韓国では、1987年の民主化以来任期途中で辞めた大統領は初めてである。これまで粘りに粘って決断を下さなかった大統領が、事ここに至ってついに自ら決断を下した。韓国人に対するソウル市内の街頭インタビューでは、大統領がこれまで自分で決断しないことを批判していた。

 さて、フランスでも来年4月に行われる大統領選挙の前哨戦である最大野党の共和党候補者に、サルコジ政権の下で首相を務めたフランソワ・フィヨン氏が選ばれた。フィヨン氏は中道右派とされ、右翼・国民戦線のルペン党首と争うことになる。現職のオランド大統領の人気があまりぱっとせず、フィヨン氏か、ルペン氏のいずれかと大統領選で争うことになるが、現時点では大統領が所属する与党・社会党からも何人かが立候補の意思表明がある。移民問題を抱えてヨーロッパでは、今これまで以上に右傾化の傾向が見られ、トランプ次期米大統領ともども世界的に保守傾向が強まってくるようだ。

 そのトランプ氏とヒラリー・クリントン氏の選挙戦の結果のうち、投票数が分からなかったミシガン州では漸く投票結果を発表した。ミシガン州でもトランプ氏が勝った。トータルでトランプが勝ち取った州は30州、獲得選挙人は306人、獲得投票数は6,238万人(46.5%)に対して、クリントン氏は20州+ワシントンD.C.、232人、6,447万人(48.1%)となり、獲得選挙人数では圧倒的にトランプ氏が優ったが、獲得投票数ではクリントン氏が200万人以上もリードする結果となった。

 決められた選挙制度によってトランプ氏が勝ったわけだが、1人1票の権利を行使して投票を終えた結果は、クリントン氏が勝った。一人ひとりが同じ1票の価値ある投票をして過半数の投票者から信頼されていながら敗北というのは、負けた方としては納得し難いだろうし、制度自体が民主主義に則ったものではないのではないかとの疑問が頭を掠める。我々部外者から見れば、理解し難い結果であるが、果たしてアメリカ国民はこの結果を当然と受け止めることができるのだろうか。

2016年11月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3486.2016年11月28日(月) 「ペンの日」日本ペンクラブ発足の日

 一昨日11月26日は、島崎藤村初代会長の下に日本ペンクラブがスタートした記念の日「ペンの日」である。生憎土曜日に当たっていたので記念行事は今日に引き延ばされ、神保町の如水会館で開かれた。久しぶりに高槻市の石原滝子さんにお会いできるかなと思っていたところ、白内障の手術のため来られないと今朝になってメールをいただいた。石原さんのグループの1人で、わざわざ金沢から来られたイラストレーターの「ひいらぎ・ゆき」さんに初めて会場でお会いした。頂いた名刺がイラストレーターらしく表裏に可愛いイラストがデザインしてあるところが面白い。石原さんのグループなので、年配の方かと思っていたが、案外お若いのは意外だった。

 レセプションの前にゲスト・スピーカーとして五木寛之氏のスピーチがあった。話の中で三好徹さんと小中陽太郎さんのお名前が出された。やはり有名人は違うなぁと思った。次いで永年会員として何人かのベテラン会員が表彰されたが、リストアップされた小中陽太郎さん、下重暁子さん、保坂正康さんらは佳しとしても、松浪健四郎さんがおられたのにはびっくりである。松浪さんは衆議院議員として議場でヤジを飛ばした議員に水を振りかけて辞めた後、現在日本アマチュア・レスリング協会副会長、及び日本体育大学理事長を務めているが、松浪さんの文章なんて見たこともない。もちろんペンクラブ会員だったことも知らなかった。これまで総会や例会でも姿を見たこともない。こう言っては何だが、こういう文学というより別の分野で派手に名を挙げられた方が永年会員として表彰を受けるということ自体、私にはどうもすんなりとは受け入れ難い。

 今日は二次会、そして三次会まで顔を出して帰宅したら深夜に近かった。2日続きの夜分のアルコール入り会合は疲れる。特に今日は立ち放しの時間が長かったので、80歳近くともなると少々きつい。1歳若い須藤甚一郎目黒区議に、難聴の話をしたら補聴器についてアドバイスをいただいた。やはり区議会議場でも聞きづらいらしく補聴器を持参して来ていた。我々の年齢になると年々この傾向が強まるのだろうか。ちょっと寂しい感じである。

2016年11月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3485.2016年11月27日(日) 恒例のクラシック鑑賞を楽しむ。

 今日の朝刊はほとんどキューバのカストロ前国家評議会議長死去のニュースである。流石カストロという感じである。いくつか知らない情報もあったので、脱稿したレポートを若干補足しようと思っている。時代も時代だったろうし、キューバという国も国だったので、こういう不世出の革命家を生み出すことになったが、恐らくこのような偉大な革命家は今後世に出て来ることはないだろう。

 さて、今日は1年に2回開催される上野浅草フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会の日である。妻ともども会場の浅草公会堂へ出かけた。いつも通りゼミの先輩、同期生、後輩らがやって来た。この演奏会ではいつもあまり馴染みがない曲を演奏するので、時折飽きてしまうことがあるが、不思議に今日は演奏された3曲が、皆有名な作曲家によるよく知られた曲だったので、終始楽しむことができた。

 ワーグナーの「ニュルンベルグのマイスタージンガー」、チャイコフスキーの「白鳥の湖」、ベートーヴェン「運命」、そしてアンコールに「くるみ割り人形」を聴いてすっかり好い気分になった。いつかは、好きなベートーヴェンの「田園」を聞きたいものである。

 終演後はいつも通り食事会を15人ばかりで楽しんだ。これまで仲見世近くの「アリゾナ」というステーキ屋を借り切って懇親会をやっていたが、何と9月に閉店したということである。永井荷風お気に入りのレストランで、荷風直々のサインも掲げてあった。長年夫婦で営業していたが、これ以上やっていけなくなったのだろうか。雰囲気もまずまずで良かったのに残念である。そこで従来とは別のレストランを幹事さんが探してくれた。和気藹々自由気ままに話し合って2時間余を過ごした。気の置けない友人たちとの語らいは時間の過ぎるのを忘れさせてくれる。

 今日は演奏会も良かったし、食事もおいしく楽しむことができた。オーケストラでチェロを演奏してくれる赤松さんは、また来月10日から来年の5月の演奏会へ向けてトレーニングが始まるそうで、大変な努力を強いられるが、彼の大変な分をわれわれが気楽に楽しませてもらっている。気楽な連中からは、これからも頑張ってくださいとの檄が飛ばされたが、当の赤松さんにとっては、好きな楽器演奏であるので、楽しいこともある反面苦労も絶えない。音楽を楽しませてもらったり、交歓の機会を作ってもらったり、我々気楽な者にとっては、彼に感謝あるのみである。

2016年11月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3484.2016年11月26日(土) カストロ・キューバ前国家評議会議長死す。

 突然のニュースに驚いた。キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長が亡くなった。90歳である。世界的にも20世紀を代表する人物のひとりである。偶々今カストロらが成就したキューバ革命を中心にしたキューバ・レポートを書いているところだ。9月に安倍首相が初めてキューバを訪問した際、首相はすでに政界を引退していたカストロ前議長を自宅に訪れている。相手が世界的な顔である革命戦士のカストロだったからわざわざ自宅にカストロを訪れたのだが、普通ではあまり例がない。昨年オバマ米大統領がアメリカの現職大統領として初めてキューバを訪れたが、その時もオバマ大統領はカストロの自宅を訪れ会談している。すでに引退しているとは言いながら、依然として国家・国民に強い影響力を及ぼしているカストロに表敬訪問しないわけにはいかないだろうし、カストロも外国の首脳が価値あるお土産を持ってわざわざ訪れた場合には、会わないわけにはいかないだろう。

 1959年チェ・ゲバラらとともにキューバ革命を成功させ、徐々にキューバを社会主義国として発展させた。国民はキューバ革命によって貧困、未就学、無医村などから救われ、今では世界でもマルクス・エンゲルスの理論を確実に実施している数少ない社会主義国である。キューバは革命後半世紀以上に亘ってアメリカから国交を断絶され、経済封鎖を受けたことが経済的に苦しかった。しかし、革命直後にはソ連や他の社会主義国から援助を受けながら何とか苦境を凌いできた。

 漸くキューバ体験記をA4版20枚にまとめたところで、このニュースを知った。カストロは約束したことをきっちり守り、過大な権力を行使せず、私利私欲のないところが、国民から敬愛されているところだ。キューバ国内で耳にするカストロやゲバラに対する尊敬の気持ちは、並みのものではない。暗殺の危険に晒されながら、つい最近まで言動で世界中に反米を訴えていたくらい、アメリカに対しては恨み骨髄だった。ロシア革命に優るキューバ革命を成し遂げたカストロは、発想力、行動力、リーダーシップ、人格などどれをとってもレーニン以上の英雄だと思う。

 偶々キューバ旅行記で、カストロをべた褒めする文を書いたので、カストロの死はタイムリーであり文末に哀悼の言葉を付け加えることにした。

 世界は20世紀の偉大なヒーローを喪った。カストロ氏生存中にキューバを訪れることができて、大分キューバ人のカストロへの親愛の情を臨場感で知ることができたことは幸いだった。

 フィデル・カストロ前国家評議会議長のご冥福を心よりお祈りしたい。

 それにしても亡くなったのはキューバ時間の25日午後10時29分(日本時間26日午前11時29分)で今日の夕刊に一行も記事が掲載されていないのは、間に合わないのだろうか。都内版夕刊の締め切りは何時なのだろうか。

2016年11月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3483.2016年11月25日(金) 今度こそコロンビア内戦和平は成立するか。

 先月3日の本ブログに、南米のコロンビアで長年続いていた内戦について書き込んだ。内戦終結を目指していたサントス大統領側と左翼ゲリラ・コロンビア革命軍(FARC)との間で、和平協定に署名されたが、その後行われた国民投票で僅差ながら和平案反対票が上回った。このため折角まとまった内戦終結の行方が分からなくなった。

 それでも和平に努力を傾けているとして、今年のノーベル平和賞受賞者にサントス大統領か決まった。そこには、一層和平に努力して実現してほしいとのサントス大統領への希望と期待があった。大統領は和平案を部分的に修正して改めてFARC側と交渉して和平案を再びまとめた。この修正案を果たして国民がどう評価するだろうか。コロンビアの和平案が今度こそ認められるよう期待したい。

 さて、「しんぶん赤旗」11月27日付日曜版から目についた2つの記事を紹介しておきたい。ひとつは、JR東海が計画中のリニア中央新幹線建設をめぐり、環境破壊と採算性の問題から反対の声が浮上している。特に採算面で、9兆円強の総工費に国が何と3兆円も補助する話が持ち上がっていることだ。これではまるでJRが旧国鉄に舞い戻るような話ではないか。旧国鉄時代に国有(国営)鉄道という観点から採算を無視して甘い経営をした結果、大赤字を出して倒産し、民間の株式会社として再出発して出直したばかりではないか。今発展途上に復活して来たとは言え、3兆円なんて大金を一民間企業のために投資するなんてことは、断じてあってはならないことだと思う。リニアモーターカー試験コースはすでに完成して私自身何度か山梨の試験区間で試乗させてもらった。確かに速く乗り心地は満点である。だが、東海道新幹線が順調に運行されている中で、多額の投資をして敢えて東京から名古屋まで新線を敷設する必要があるのか疑問だ。その点共産党の指摘は的を射ている。

 もうひとつは、政務活動費の不正受給問題がこじれて、市議が辞任して市議補選を行った富山市についてである。リベラルと言われた社民党が凋落して久しいが、孤軍奮闘しているのが共産党である。富山県は自民党党員比率が全国最高であるが、その富山県で異変が起きている。言うまでもなく、自民党員富山市議の不正が、後から後へと明るみに出たために、自民党人気が下降線を辿っている。今月6日に行われた富山市議補選で、自民党は28議席から23議席へ後退し、逆に共産党市議は2人から4人に増えた。もっと深刻なのは、得票率でも、自民は前回の67.7%から32.6%へほぼ半減し、共産党は4.7%から10.5%にまで伸長したことである。これは、自民党員のやった不正が、市民からそっぽを向かれたということであるが、気を許したり法律的に反することを行うと厳しく指弾されるということである。1地方都市の出来事と捉えず、常に謙虚に正しいことを行わなければいけないという当然のことを教えてくれる。

2016年11月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3482.2016年11月24日(木) 11月の初雪は54年ぶり、積雪は観測史上初めて

 昨日の天気予報で今日は関東一円に降雪予報が出ていたが、予報通り朝から雪が降っていて都内でも山岳地方ではかなり積雪があった。11月の初雪は1962年以来54年ぶりで、都心での積雪は1875年の統計開始以来初めてだそうである。寒いわけだ。加えて一昨日早朝と同様に今朝も地震がありぐらぐらと揺れていた。最近地震が度々やって来るので、こちらも不安である。

 朝食後しばらくして大分白いものが降って来て、わが家の庭も中々風流な趣を見せていた。実は先日慶応病院から夏の人間ドック検査の結果についてメッセージをもらった。こんなことは初めてなので、森内科に相談しようと出かけるつもりだったが、足元不安定なので明日に延期することにした。外は午後まで雪が降り続けて気分的にも寒い。書斎に籠ってレポート書きに専念する。

 今取り掛かっているレポートは、先日のキューバ旅行記である。40年以上も会員のNPO「知的生産の技術研究会」の定期機関紙「知研フォーラム」12月号用に書いていたが、そのまま製本できるようにA4版用に割り付けして原稿16枚に、写真を入れて20枚に漸くまとめたところである。まあ普通の旅行感想記であるが、学生時代の60年安保闘争、その時代に起きたキューバ革命とキューバ危機も取り混ぜて東西対立時代の米ソ、ソ連社会主義連邦の崩壊などについても触れて書いてみた。特にキューバ革命については学生時代から関心を抱いていたので、ある程度書くことができたが、キューバについては資料を探して研究すれば、かなり面白いものが書けそうな気がする。特に革命を主導したフィデル・カストロとチェ・ゲバラのリーダーシップ、行動力、そして人間性については、この度初めて知って改めて2人には尊敬の念を持った。レポートで強調したのは、カストロとゲバラには私利私欲がないことだ。そして国民との約束をしっかり果たしていることだ。彼らは今やほとんど姿を消した社会主義国の模範となる国を造り上げたことがすごい。この点をしつこいくらいに書いた。一般的に権力を握ったら離さないで、むしろ一度得た権力を守るために周囲を身内で固めて強力に権力を行使する人物が多い。来年2月には吉祥寺で同じようなテーマで講演することに決まっているが、ここでも自分の考えを強く打ち出したいと思っている。NPO誌が出版されたら何人かの友人に送ることになっている。

2016年11月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3481.2016年11月23日(水) 安倍政権は行き詰まっていないか。

 昨日トランプ次期米大統領が出したTPP離脱声明は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)出席のためペルー滞在中の安倍首相にとって、やっとTPP案を国会で通したばかりなので、恐らくショックを受けているのではないか。トランプ氏の保護主義一辺倒には、出席者のニュージーランド首相もTPPのTはトランプのTではないかと皮肉を言っていたくらいである。

 また、3日前に安全との政府認識で陸上自衛隊員350名が、南スーダンへ出かけた。駆けつけ警護という意味不明瞭な任務で若い自衛官が戦闘状態の土地へ行ったが、現地では安心どころか、大分危険な空気が流れているようだ。現在国連平和維持活動(PKO)には、文民保護のため南スーダンに約1万2千人の駐留部隊員がいる。この数も徐々に増えているところから考えれば、危険度が増していると言える。7月の激しい戦闘以降国連は更に4千人程度の増員を考えているようだ。とにかく稲田防衛大臣が「安全」と判断したような状況ではないようだ。日本もこの様子だといずれ戦闘に巻き込まれ、犠牲者が出ることが心配される。安倍政権にとっても鼎の軽重を問われる事態になりつつある。

 加えて12月にプーチン・ロシア大統領訪日に合わせて、日ロ間でシベリア、北方領土で経済開発問題が調整されていたようだが、ここにも問題が発生した。昨日のインタファクス通信によれば、ロシアが実効支配する国後島と択捉島に、ロシア軍の地対艦ミサイルの配備が完了したというのだ。これら地域の開発にロシアは日本の経済協力を期待して、その方向で話は進んでいたようである。だが、日本を射程攻撃範囲内に収めるミサイルを配備するようでは、とても話には乗れないのではないか。ロシアの腹を知り合い。領土交渉を進めるためにペルーの日ロ首脳会談で、プーチン大統領は日本の支援を引き出すべく北方領土の共同経済活動を持ち出して来た。安倍首相は、ウィンウィンの関係で話を進めたいと主張したようだが、したたかなプーチンはどう仕掛けようとしているのか。はっきり言って日本にはロシアを説得する技量はない。だからと言って、ロシアの言いなりになっていては拙いのではないか。安倍首相の故郷で会談をするようだが、不本意だが現状維持で収めるより仕方がないのではないだろうか。

 ここでも安倍首相の割りが悪くなってきた。

 この上もうひとつ安倍政権に悩ましい事案が発生した。ベトナム国会は日本がロシアとともに受注した原子力発電所計画を撤回することを可決した。東日本大震災の前年に締結した建設契約であるが、その後建設費が倍増したことと、東日本大震災の原発事故が原因と見られている。長期政権となった安倍首相は、全般的に自信満々のようだが、このようにこのところあまり思うように行っていない。国民が反対することを強引にやり過ぎている。ここは一歩退いてよく考えたらどうだろうか。

2016年11月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3480.2016年11月22日(火) 東北地方沿岸に地震勃発、5年前の余震か?

 今朝6時ごろ突然ぐらぐらっと揺れた。地震である。あまり大きいとは感じなかったが、結構長い間揺れていた。このところ割合頻繁に地震があるが、今日の震源地は福島沖で5年前の東日本大震災と同じエリアでもあったし、震度は5弱でマグニチュード7.4といい、津波警報も出された。大震災の再来かと各テレビ局は挙って特別番組を組んでいた。大震災後最大級のもので大震災の余震と見られている。すかさず福島第二原発3号機の使用済み燃料プールの冷却装置は一時停止した。

 大震災で逃げ遅れた人が多かった事例を参考にしたせいか、テレビでは避難の誘導をしきりに言い続けていた。死者が出なかったのが幸いである。住民の声は、やはり不安だらけである。特に原発地区に住む人たちは、一瞬大震災を思い出したそうだ。最近各地でいくつか原発が再稼働されている。原子力規制員会の厳重な審査に合格したということだが、こういう予想を超えるような大震災が起きた場合、絶対大丈夫だと言えるのだろうか。できるだけ、少しでも原発を減らすようなことが考えられないだろうか。

 今日の津波警報を知って思いがけないことを考えさせられた。夕刊で各地の最大津波高(30㎝以上)を見ると、外房の勝浦、東京湾入口の館山、八丈島が揃って30㎝だった。東京湾内は0㎝だった。考えてみると、もし房総半島がなかったら東京はまともに津波を受けることになる。東京は、こと津波に関しては房総半島が盾になって津波から救われているのではないかと思い知った。

 さて、今日は外電でも衝撃的な事実が伝えられた。他でもない。ドナルド・トランプ次期米大統領が来年1月の大統領就任式当日に、環太平洋経済連携協定(TPP)からの脱退を通告すると明言したのだ。選挙中から公言はしていたが、やはり本心だったのだ。安倍首相もTPPはアメリカ抜きでは意味がないと言っていた。トランプ氏はシンプルにアメリカ第一主義だと声高に叫んでいたが、これは保護主義とも合致する。世界一の大国が、経済的に他国に追われてなりふり構わず世界のリーダー役から降りようというのだ。こんな人物を大統領に選んだアメリカ国民にもがっかりである。これではTPPが宙に舞ってしまう。これまでも日米間で長い時間をかけ話し合い、わが国では漸く国会の承認を得られたばかりだ。これでは日本は売り上げた拳をどうするのか。トランプイズムが世界中の人々を悩ませようというのだ。これからどんどん爆弾を放とうというのだから、困ったものである。

2016年11月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com