3219.2016年3月6日(日) 感動した2つのドキュメンタリー番組

 アメリカ大統領選予備選が、先のスーパー・チューズデイに続いて昨日は共和党が4州で、民主党は3州で行われた。このところ内外から批判が強まっているトランプ氏は2州を制したが、クルーズ氏が他の2州で勝利を収めた。一方、民主党ではサンダース氏が2州を抑えて、クリントン氏は1州だけでしか勝利を収められなかった。トランプ氏、及びクリントン氏のいずれも抜きん出た勝ちっぷりということにはならなかった。これまでの勢いが少し頓挫したかのようにちょっと様相が変わってきたようである。

 最近になってトランプ氏が共和党の指名を獲得しそうな勢いを懸念した共和党保守派の党員の間では、この流れを憂慮して何とかトランプ氏以外の候補者に支持を与えてほしいと著名な有力者が結束してトランプ氏へ投票しないよう署名して呼びかける有様である。

 今日の日経朝刊に、昨年日経が傘下に収めた英「フィナンシャル・タイムス」紙チーフ・エコノミクス・コメンテーターのマーティン・ウルフ氏が、ワシントン・ポスト紙にネオコン新保守主義のロバート・ケーガン氏が寄稿したコメントについて日経紙にレポートを書いている。「トランプ氏は実現不可能な、パラノイアとも言うべき排他主義的政策の扇動者であり、外国人嫌いで、無知な人間だ。自分の虚栄心を誇示するような醜悪な建築物を建てることに熱心で、政治の仕事に就いた経験はない。世界で最も重要な政治色に求められる資質を全く満たしていない」「トランプ氏は共和党が作り出した怪物フランケンシュタインでもある」とその内容は実に手厳しいコメントである。

 トランプ氏は、表向きは周囲の支持者に熱狂的に推された様子が紹介されるが、本人はもとより周囲の関係者も時の経過に連れ、これだけアンチ・トランプの風が吹いてくると、いかにこれまで予備選で勝利を収めても心底一抹の心配をしているのではないだろうか。

 お陰でわれわれ外野席で観戦している身には、不謹慎ではあるが、アメリカ大統領予備選は興味津々のドラマとなってきた。

 さて、昨夕NHK・BSで「グレートネイチャー▽南米・イグアスの滝圧巻の水量の謎を追え」と、「ガウディの遺言 サグラダ・ファミリア天才建築家100年の夢」の2つのドキュメンタリーを続けて鑑賞して、いずれも強い感銘を受けた。

 前者は、ブラジルとアルゼンチン、パラグアイ国境に位置する世界3大瀑布のひとつで、そのスケールには感嘆するが、改めてその激しい水量に圧倒された。特にイタイプー発電所脇を流れ落ちる水量の迫力はこれまで見たこともないものだった。これまで2度見学し、1度は近くのホテルに宿泊したので、流れ落ちてくる水の轟音も忘れられないものだった。テレビでは、月光に映える七色の虹を見せてくれたが、ここでは虹はいつでも見られる。だが、夜間に月光を浴びて見られる虹は神秘的で、不思議な感じがしたものである。

 後者のサグラダ・ファミリアは、現在もなお建築途上にあるが、これに35年間も日本人としてただ1人関わっている建築家外尾悦郎氏が女優・薬師寺ひろ子さんを案内して、ガウディの哲学、建築技術、歴史の他に、ガウディが何を想ってこの偉大なサグラダ・ファミリアに精魂を傾けたかを話され、挙句に後半では外尾氏が設計した扉をはめ込む光景を紹介していた。その後にサグラダ・ファミリア内で初めて開かれた荘厳な聖歌付きオーケストラ演奏で、指揮されたのが海外で活躍されている日本人指揮者・大野和士氏だった。教会内で演奏する場合は音を空間のある建物上部へ向けて演奏するよう心がけると話されたことが印象的だった。序に言えば、大野氏は高校の誇らしく尊敬すべき後輩である。

2016年3月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3218.2016年3月5日(土) 国と沖縄が和解し、辺野古工事一時中断

 昨日のトップ・ニュースは、沖縄・辺野古海岸埋め立て工事の代執行訴訟で、国が裁判所の和解勧告を受け入れたことである。これにより政府は現在進めている米軍普天間基地の移設先工事を一時中止し、解決へ向けて改めて沖縄県と話し合うことになった。

 このところ政府と沖縄県は訴訟合戦になり感情的になって双方が背を向けていたが、政府・自民党は沖縄県議選や参議院選を控えて、訴訟合戦は好ましくないと考え、ひとまず裁判所の勧告により話し合いのテーブルに就き、解決への道筋を歩もうとしているように見える。だが、安倍首相は話し合いはするが、辺野古への移設が唯一の選択肢であるとの国の考えは変わらないと言っているだけに、これから双方ともどういう解決策を探るのか気が揉めるところである。

 政府はアメリカとの間で移設は2022年にと合意を交わしているだけに、県との交渉が長引けば再び米軍との話し合いもしなければならない。政府としてはアメリカとの約束がある一方で、沖縄県側にも、翁長知事が語っていたように、知事選で公約として沖縄から米軍基地撤去を訴えただけに政府の要望を受け入れるわけにはいかない。

 問題が誇大になったのは、2009年第1次民主党政権成立時に、鳩山由紀夫首相が深く考えることもなく人気取りのパフォーマンスのために掲げた「沖縄米軍基地県外撤去」公約にある。鳩山民主党政権には、その信念や実行力はなく、もともと選挙対策のためだけの言葉でしかなかったのである。こうして期待を抱かせて沖縄県民を裏切ることになった。国と県がこれから落としどころをどのように見つけていくのか。沖縄県民の気持ちと立場を考えると、われわれ本土の人間は米軍基地負担をすべて沖縄の人々に押し付けてしまったことに呵責の念を禁じ得ない。

 この点で今日「啓蟄」は、冬ごもりしていた虫たちが動き出す時期だが、沖縄県民に対してその他の日本国民は思い切り背筋を伸ばすことが憚られるような気がしてならない。

2016年3月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3217.2016年3月4日(金) 新国立競技場建設計画は大丈夫か。

 2020年東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場に、当然設置されるべき聖火台が設計上考えられていなかったことが明らかになった。何とまぁお粗末なことだろうか。昨年来2020年オリンピックに関しては、この新国立競技場建設計画が一旦白紙に戻され、改めてデザイン採用をやり直した末に昨年12月漸く新デザイン案が決まったばかりだった。更にその後オリンピックのエンブレム・デザインは盗用ではないかとの疑念が持ち上がり、これを取り下げ、新たにデザインを募集して5月に新しいエンブレムを決定するところである。これほどの大プロジェクトが2度までも重大な過ちを引き起こすなんて前代未聞で、国際的にも大きく信用を失墜する。それが、今度の聖火台設置漏れは3度目の失態である。

 今回明らかになった聖火台の設置について言えば、誰が考えてもそれ自体当然頭の中に入っていなければならない筈であり、オリンピック組織委員会から聞き取った要望の中にはなかったという建築家の言い訳は許されるものではない。過去においてもオリンピックは聖火台とは切り離せない必須なものであり、仮に要望書の中に記載されなくても、組織委員会に聖火台はどうしますかと問い合わせるのが普通であり、責務ではないだろうか。

 外から見ていると、どうも組織委員会の委員たちはオリンピックというものを自分たちの問題として考えておらず真剣味が足りないように見て取れる。

 とかく日本の技術とか、運営は他の追随を許さないほど優れていて任せておけば安心であるというような過度な自信に捉われがちであるが、反面結構他人任せのところがあり、それが案外墓穴を掘らせることになるものだ。

 隈研吾氏のデザインによる新設計図は、基本的に木造建築であり、場所に拠っては消防法に触れる点が懸念される。また、スタンドは屋根付きであり、その上に聖火台を設置すれば重量負荷に耐えられないとの懸念もあり、そう簡単に計画変更が出来るものではない。IOCの規定を当初から配慮していなかった節もあり、これからどうやって期待されるメイン・スタジアムを建設していくのか。

 まだ、時間はあるので、慎重に、しっかり精査してこれ以上同じようなチョンボを犯さないよう作業を進めてオリンピックが盛大に開催されるよう願うばかりである。

 それにしても杜撰だったというしか言葉もない。

2016年3月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3216.2016年3月3日(木) 米大統領選共和党トランプ候補に不安説

 アメリカ大統領選の山場であるスーパー・チューズディの結果、民主党ヒラリー・クリントン氏と共和党ドナルド・トランプ氏が11州の内、それぞれ7州を制して党指名に向け優位の立場に立った。ある程度予想された結果であり、周囲はこの結果を受け入れているが、共和党のトランプ氏は他の2人の候補者を引き離しつつあり、このまま推移すればトランプ氏の優位が続き、最終的に指名を獲得するのではないかと囁かれている。同時に、トランプ氏が勝利する度に氏に対する不安が少しずつ表面化してきた。

 しかし、白人の貧困層や、非インテリ層から圧倒的な支持を受けているトランプ氏だが、あまりにも過激な発言は共和党内主流派の保守派を始め、良識ある党員らから「トランプ大統領」の可能性が危惧され始めている。最近になってメディアも党主流派に注文を出している。すでに主要メディアや海外メディアから、トランプ氏の傍若無人とも思える発言は、外交上問題が多く、外国とのトラブルを招きかねないと懸念され始めた。自分たちの考えていることを率直に言ってくれ、これまでの政治家にはない言動をして期待を持たせてくれるトランプ氏が、今では早々に退却するどころか、レースの先頭を走っている。

 日本を訪れているアメリカ人観光客へのインタビューを見ても、トランプ氏にはあまり賛同者がいないが、アメリカ国内では徐々に支持を伸ばして、期待される反面警戒もされ始めた。こういう予想外の人物が現れる環境にあるのが、アメリカ社会の逞しく素晴らしいところである。アメリカが発展したのは移民をアメリカの大地に受け入れ巧みに活かしてきたからであり、その点移民を排斥しようというトランプ氏は、今日のアメリカを築いた過去の栄光と歴史を否定するものであり、仮に「トランプ大統領」となったら、今後もこのままアメリカ社会への支持と信頼を取り続けていくことが出来るかどうか疑問視されている。

 さて、今日は弥生の節句、お雛祭りの1日である。テレビでも各地の珍しいお雛様の飾り方などを紹介している。一般的に7段の雛壇に向かって最上段の左側にお内裏様、そして右側にお雛様が飾られる。寡聞にして知らなかったが、明治時代まではその位置は逆だったそうである。大正天皇になってからヨーロッパ王室の左上位を真似て、それまでのお内裏様右上位から左上位の現在の並び方に変えられたそうである。平安時代から飾り付けられていた伝統的な雛人形が、いくら時代が変わり西洋志向になったとはいえ、大正天皇の意向を受けて、いとも簡単に伝統としきたりを変えるとは意外だった。案外他にもこれに似たようなしきたりのようなものがあるのではないだろうか。

2016年3月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3215.2016年3月2日(水) 身勝手な一部の生活保護受給者

 今年1月の朝日朝刊「声」欄に、別府市内の一部の生活受給者がパチンコ店で遊んでいたとして、市が生活保護支給を一部カットした。この処分を厚労省は適切ではないとしたが、これについて65歳のパート男性が非難する投書をした。厚労省の考えは間違っているし、他の地方自治体を委縮させることになるのではないかと懸念している。これに対して意見が賛否に分かれている。

 厚労省の意見に賛成する人は、投書者はパチンコや競馬などのギャンブルに対する偏見があるのではないかと意見したり、高邁にも生活保護は憲法で定められた「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」であると都合よく解釈して投書者を批判している。パチンコや競馬が社会の害悪なら、それらを禁止すべきだとまで言っている。

 賛成、反対ともそれなりの考えがあるなら、それを公表することは結構であるが、厚労省の指導に同意する人は、その生活保護費用が国民の税金から捻出されていることを忘れているのではないだろうか。出来るなら生活保護を受けたくとも希望がかなわない人もいる。金額的にももっと欲しいという受給者もいる。行政としても出来れば、誰しも満足出来るような金額を希望者にすべからく支給したいところであろう。だが、血税で賄われる原資には、当然ながら限度がある。その中で何とかやりくりしながら、最低生活が維持出来る金額を支給しているのである。憲法で保障された最低限度の文化的な生活営む権利を行使させるためというより、奢侈的な生活のために行政が補助するわけではない。これでは、原資に何とか協力している納税者は救われまい。

 アルバイトをしている64歳の男性は、パチンコは身近で手頃な楽しみで、依存し過ぎて生活を破壊することとは別問題だとまで主張し、競輪は時折払い戻しの小金を得て幸せを感じているとまで述べている。こんな浪費まで納税者が面倒を見るようでは、憲法の条文から最低生活の権利を削除したいくらいである。

 それほど同意見の人がいるとは思えないが、どうしてこういう自己本位の人が現れ、税金を無駄に使われてしまうのだろうか。言いたくないが、こういう人たちは、これまで真剣に働いてきたのだろうか。あまりにも身勝手な言い分ではないだろうか。こういう輩には、まったく腹が立つ。

 さて、アメリカで注目のスーパー・チューズデイの結果は、民主党ではクリントン前国務長官がサンダース上院議員を圧倒し、共和党は乗りに乗っている不動産王トランプ氏がほぼ制覇した。まだ、道筋は長いが、クリントン氏とトランプ氏が更に優位に立ったことは間違いない。

2016年3月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3214.2016年3月1日(火) 認知症患者の家族はどこまで責任を負うべきか。

 早いもので今日から弥生3月である。寒暖のアップ・ダウンはあっても春へ向けて徐々に暖かくなっていくだろう。

 さて、2007年に愛知県大府市で認知症の男性が、1人で外出してJR東海の列車にはねられ死亡した事故により、多額の費用がかかったことから、JR東海が監督責任があるとされる家族に損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁は今日家族に賠償を命じた高等裁判決を破棄し、JR東海側の請求を棄却し家族側の逆転勝訴となった。

 1審の名古屋地裁では、男性の長男を事実上の監督者と判断し、妻の責任も認定し、2人に約720万円の支払いを命じた。これに納得出来なかった家族が控訴した2審の名古屋高裁では、長男の責任義務は否定したものの、「同居する妻は原則として監督責任を負う」として妻には1審の半額約360万円の賠償責任があると判断した。

 これに対してJR東海と家族の双方が上告していた。その判決が今日下されたのである。

 実は、この頃から高齢化社会の現状と認知症の高齢者介護の問題が社会問題として頻りに取り上げられ、高齢者を抱える家族の監督責任とはいかなるもので、どこまで責任を問われるのか、論議を呼んでいた。

 認知症患者を完全介護の福祉施設に預けることが出来るなら、家族としては救われる。だが、実際問題として介護すべき家族にとって希望通り引き取ってもらえることは、現状では中々難しい。仮にそうなったとしても安くはない費用を払いきれるかどうか確信が持てない。こういう家族にとって不安な精神状態にある時に、黙って家から出た認知症のお年寄りが事故を起こしたからと言って、それを家族が背負ってかかった費用を負担するというのは少々厳しい話だと思う。

 その点で、どういう判断が示されるか、今日の最高裁判決を注目していた。

 その最終判断が下されたわけであるが、その判断は家族を始めとして、大凡の部外者から受け入れられるものであろう。だが、JRにとっては多額の経費がかかったことでもあり、すんなり納得出来るものではない。当事者ばかりでなく、高齢化社会の課題として今後同じような事象が発生した時にどう対処すべきかという点で、参考しながら法的に、また実務的にどうすべきかを真剣に考える時に来ているのではないか。

2016年3月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3213.2016年2月29日(月) アメリカ大統領選に纏わるジンクス

 今年のアメリカ大統領選挙に関して、予想や各候補者のプライバシーなどが報道されているが、これまでどこのメディアも伝えない情報がある。それはジンクスとも言えるものだ。

 それは何か? 実は、アメリカ大統領には離婚歴のある人物はなれないという言い伝えがある。1952年行われた大統領選で共和党は元軍人のアイゼンハウアー元帥を推薦したのに対して、民主党はイリノイ州知事のアドレー・スティーブンソン候補を立てた。その時スティーブンソン氏について有能ではあるが、離婚歴があるのが障害になって大統領にはなれないだろうと一部メディアから悲観的に予想され、当時かなり大きく報道された。事実スティーブンソン氏はその数年前に21年も連れ添った夫人と離婚していたのである。結果的にスティーブンソン氏は元帥に敗れた。

  そしてその4年後再びアイゼンハウアー大統領と対決したスティーブンソン氏はまたもジンクスに憑りつかれたかのように敗れたのである。

 アメリカのように比較的離婚率が高く、国民が離婚に鷹揚な国でも国家・国民をリードする大統領ともなると私生活まで干渉されるものかと両候補再戦の折高校生だった私は考えさせられたものである。

 このジンクスが現在も生きていれば、今年の選挙戦で毒舌ぶりを発揮して圧倒的な人気を得ている共和党候補者トランプ氏は、当然勝てないということになる。そもそもこの迷信を信じたならトランプ氏は果たして立候補しただろうか。実際トランプ氏は離婚を2度も経験して今では3人目の夫人と家庭を築いており、選挙運動では3人の元・前・現夫人ばかりか、彼女たちとの間の子どもまでトランプ家3代を挙げて演出、スピーチ、PRなど選挙戦で家族を巧みに利用しているしたたかさである。今回はメディアが候補者の個人的な家族構成について報道するだけで、離婚と立候補の関連にはまったく触れていないように思う。あまり誇らしくないプライバシーを敢えて暴くこともないが、かつては事前に離婚歴は大統領選にはマイナスの勲章だとPRしていた半世紀前に比べると、昔日の感がする。アメリカ人の国民感情は変容したのだろうか?

 さて、序にもうひとつユニークな話題を紹介したい。旅行家として知られる兼高かおるさんは知る人ぞ知る今日「閏日」生まれで4年に1度しか誕生日を祝えない。偶々昔の上司のひとりが、彼女の兄上と慶応で同級生だった縁で、彼女について度々聞かされたことがある。兼高さんは、私も会員になっている「日本旅行作家協会」名誉会長であるが、拙著「南太平洋の剛腕投手」執筆の際、主人公ススム・アイザワ大酋長について兼高さんから生前お会いした故アイザワ大酋長に関するお話を伺い、拙著のさわりでも触れた。

 兼高さんはいつもまだ20歳代としきりに仰る。1928年生まれなので、今日で88歳の米寿になられるが、誕生日の回数でいけば、確かに22歳のうら若き乙女ということになる。あまり女性の年齢についてあれこれ言うのは憚れるので、これにて失礼。

2016年2月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3212.2016年2月28日(日) 新しいホームページ作り

 いま新しいホームページに作り変えるために作業を進めているが、今日は先日に引き続きITコンサルタントの小糸さんに自宅へ来ていただき、内容と作業進捗状況をチェックした。内容的には現在の中身を踏襲し、主にデザインをこれまでの素人っぽいものから、HPらしいもっと垢ぬけた現代風のものに変えようということである。流石に小糸さんはプロとして、これまでいくつもの同じようなプロジェクトをこなして来られたので、私なりの個人的表現を損なうことなくハード面を作ってくれて、その点で有難く思っている。

 差し当り一番苦労しているのは、いくつかのアイテムのうちこのブログの扱いである。すでに8年以上3千日・3千回分を超えた日々の書き込み原稿へのアクセス作業の準備で、1日単位に区切った原稿にして、序に気が付いた間違いを正すことをやっており、これにかなり時間がかかる。精々1日に20日分程度しか作業は進まない。何とか新年度の始めには、新しいHP「知の狩人 知の旅人」をデビューさせたいと考えている。

 さて、海の向こうのアメリカ大統領選では民主党4度目の予備選がサウス・カロライナ州で行われ、ヒラリー・クリントン前国務長官が、対抗馬のバーニー・サンダース上院議員に50ポイント近い差をつけて圧勝し3勝目を挙げた。もう少し拮抗した勝負になるのかと期待していたが、予想外の結果となった。

 ここ数日共和党では、トランプ氏の人気と勝利に話題が集まっている。良識的なアメリカ人の間では、このままトランプ氏が共和党の指名権を得るのを真剣に気にしているという印象である。あまりにもトランプ氏の過激な発言に最初のうちは、いずれ脱落するだろうとの楽観的な見方があったが、むしろ益々勢いを増し今や共和党選のフロント・ランナーとなっている。

 しかし、流石にアメリカ大統領として人格面などでいかがなものかと懸念され、他の候補者が勝つことを願う新聞の論調も見られるようになった。典型的なのは「ワシントン・ポスト」紙で共和党と党内保守派の党員らに対して奮起を促し「トランプ大統領就任を阻止するために行動すべき時だ」との社説を掲載したほどである。海外でも英エコノミスト紙は「トランプ大統領を考えるだけでも空恐ろしい。就任を止めるべきだ」と厳しい論調である。

 お互いに3勝1敗となったクリントン氏とトランプ氏が、今後波に乗り一気に突っ走るか、興味と関心のあるところである。その命運を決するひとつのキーは、明後日3月1日のスーパー・チューズデイと呼ばれる予備選である。ここである程度帰趨は決まると思う。他人事ではあるが、選挙ごっこをしているわが国の国会議員の選挙よりよほど興味を持たせてくれる。

2016年2月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3211.2016年2月27日(土) シリア内戦一時停戦

 海外から2つの大きなニュースが入って来た。ひとつはアメリカとロシアが合意して提案したシリア内戦が今日午前0時(日本時間午前7時)に一時停止されたことである。この一時停戦はシリア政府と対抗する反体制派の間で合意に達したものである。確かにシリア内戦はアサド大統領のシリア政府とこれに対抗する反体制派の戦いがその始まりであり、この両者が合意すれば、内戦終結の期待が持てる。ところが、内戦勃発後次第に外部勢力が介入するようになって事態は複雑になった。中でもISと言われる「イスラム国」を始め、アルカィーダのような過激派組織が介入するようになって、敵味方の区別さえつかなくなった。今日の一時停戦も、シリア政府と反体制派との間で約束された停戦であり、今最も恐れられているISが除外されている。表面的にいかに停戦が成立していてもISが自分たちには無関係としてこれを無視して武力を行使すれば、たちまち停戦は止み、再び戦火が勃発するだろう。

 両陣営とも臨戦態勢は崩していないようだ。IS、或いはクルド人過激派の動き如何によっては、いつ何時再戦に突入するとも限らない。ここ数日の様子が注視される。

 2つ目のニュースは、昨年来すったもんだしていた国際サッカー連盟(FIFA)会長選挙でスイスのインファンティノ前FIFA事務局長が決選投票の末次期会長に選出された。国際オリンピック委員会(IOC)に次いで世界でも最大の権力を誇るスポーツ団体だが、これまで不正・汚職の噂が絶えなかった。

 新会長は45歳の若い弁護士であるが、2000年に欧州サッカー連盟入りして2009年にFIFA事務局長に就任して、これまでの一連のスキャンダルの拠って来る原因を承知しているので、早速新提案をしている。権限の強い会長長期任期に制約を設けて、会長の任期を3期12年までとしたことである。12年でも長すぎると思えるが、これまではアベランジェ元会長22年、ブラッター前会長18年を考えれば、前進と言えるのではないか。放送権料収入や、広告料など豊かな財源を持つだけにこれまで金銭面での汚職が絶えなかった。真面目にプレイする選手たちを冒涜するような行為である。これに懲りて金銭面も、その他の運営面も明瞭にして人気スポーツであるサッカーを更に繁栄させてもらいたい。

 国内のおまけのニュースとしては、今年から南半球の強豪チームが争う世界最高峰のスーパー・ラグビーに参戦が決まった日本代表チーム「サンウルブス」が、南アフリカ・チームと初の公式試合を行った。ラグビー人気を反映して前売り券は完売だったが、肝心のゲームは残念ながら26-13で敗れた。しかし、世界レベルのチームと試合を重ねることが、チーム力強化のうえで欠かせないことであり、これからの実戦経験とそれによるチーム力向上に期待したい。

 もうひとつ珍しいニュースとしては、2000年に発見された小惑星「61189」に、「王貞治」という名前が付けられたと国際天文学連合が発表したという微笑ましい話題である。この「王貞治」小惑星は直径が3㎞で、火星と木星の間にあり太陽を3年8ヶ月かけて一周する。5桁の数字の中に、偶々王選手の選手時代の背番号「1」と、ホークス監督時代の「89」が入っていて、命名の申し出に王さんも快く了解したという。

2016年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3210.2016年2月26日(金) 人口減を知った「2.26事件発生80周年の日」

 昨年10月に行われた国勢調査の結果、1920(大正9)年以来わが国の人口が前年に比して初めて減少した。総人口は1億2千7百万人で、5年前に比べて94万7千人(0.7%)減少した。日本の将来像を考えるとゆるがせに出来ない深刻な問題である。近年少子高齢化社会が進んではいたが、現実にその傾向を数字で示されると認めざるを得ない。高齢者は年々確実に増えているので、いかに新生児が少ないかということが分かる。男女の比率は、戦後男子が戦死などで一挙に減ってから男が少ない。男が6千百万人に対して、女が6千5百万人である。

 昨日の本ブログにも書き込んだように、首都圏集中及び地方都市過疎化現象が顕著になってきた。大都市集中と言われながらも今回の調査で特徴がはっきりしてきたのは、6大都市の中でも大阪、神戸、京都圏内が減少し、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の人口が増えている。大都市集中というより、首都圏集中ということである。

 この現実を受け止め、人口が密集しつつある首都圏の交通、住宅環境、インフラ整備、災害対策、福祉・教育対策、等々について国と自治体は万全の対策を施してもらいたいものである。

 さて、今日はあの2.26事件発生から丁度80年目に当たる。わが国にとって軍国主義の道を突き進んだ過程で勃発した歴史的大事件であり、歴史を捉えると看過してはならないファッショである。然るに、メディアではこの事件の報道を恣意的に抑えている印象がしてならない。そのメディアの対応に不満があり、毎年この日前後に2.26事件とマス・メディアの対応について拙稿の中で鬱憤を晴らしている。

 今年も新聞にはまったく記事が見当たらない。テレビでは民放には関連番組がなかったが、流石というか、NHKでは一昨日「歴史秘話ヒストリー」で岡田首相暗殺未遂事件を取り上げた「二.二六事件奇跡の脱出劇」をストーリーにして際どい岡田啓介首相の首相官邸脱出劇をドキュメントとして興味深く描いていた。また、今夕の7時台、9時台のニュースでも史実を大分詳しく報道していた。時の首相が襲われ、高橋是清蔵相、斎藤実内相、渡辺錠太郎教育総監ら、時の有力政治家が暗殺された日本史上でも特筆されるクーデターであるだけに、歴史教育の中でひとつの事象として教えるだけでなく、将来の日本を考えるうえで貴重な資料と捉え、学校教育の中でもしっかり教えるべきであると思う。とにかくこの事件を契機に、大日本帝国は軍国主義の道を駆け抜けて戦争へ突き進んで行った。日本人なら決して忘れてはならない大事件なのである。

2016年2月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com