1078.2010年4月26日(月) ゾルゲ事件シンポジウム

 先日社会運動資料センター代表の渡部富哉氏からシンポジウムの案内状を送っていただいた。麻布台にある在日ロシア大使館で「第2次世界大戦におけるリヒャルト・ゾルゲの諜報活動の意味と役割」と題する興味深いシンポジウムが開催されるとの内容で、すぐ往復ハガキで申し込み今日午後出かけてみた。ロシア大使館内部へ入るのは初めてだったが、やはり大国意識の強いロシアらしく中々立派な建物で、門前は機動隊が警戒して物々しく、ハガキを見せて閉じられた正門脇の木戸口から入らせてもらった。シンポジウムは2階の大レセプションホールで行われた。参加者は個人的にゾルゲ事件について学んでいる人がほとんどのようだが、年配者が多い。それは、取りも直さずゾルゲ事件自体が現在の日本では関心が失われ、それに伴い若者からも興味が失われている表れではないかと思った。

 ロシア大使館が会場を提供し、わざわざ本国の軍事史研究所から研究員V.Loto氏を招き、ミハイル・ベールイ駐日大使がスピーチされるほど、このシンポジウムに熱を入れているのは、祖国の英雄となったゾルゲの評価を訴えるという狙いの他に、5月7日に迎える露独戦争(大祖国戦争)勝利65周年記念日を祝うという意味もある。大使の話では、第2次大戦で2,700万人の犠牲者を生んだ旧ソ連では、ゾルゲの評価は低かった。それが1964年のフルシチョフ時代になって漸く再評価され、今では祖国救済の英雄とされている。

 百名を超える参加者は、3人のパネリストが休憩15分を挟んで4時間半に亘って語る話を熱心に聴講した。

 加藤哲郎・一橋大学名誉教授は、ゾルゲ事件を東京とモスクワ、上海からだけの視点ではなく、アメリカ、ベルリン、その他の土地における活動を合わせて精査する必要があると話された。

 渡部氏は、独特の論調できつい指摘をされた。今までの尾崎秀実論、従来のゾルゲ論を見直すつもりでいて欲しいと言って、特に川合貞吉に関する人間性とか、虚偽の弁明について厳しく批判していた。昨年明治大学で行われたシンポジウムでも、川合貞吉に対する批判が繰り返された。「生きているユダ」を著した元日本ペンクラブ会長・尾崎秀樹は、尾崎秀実の実弟でもあるが、兄の死刑の理由を調べるために最初に接触したのは、その川合貞吉だった。秀樹は川合を同志とまで言っていたが、その川合がゾルゲ事件の真実を曲げて伝え、ウソで固まった文まで書いていたとは信じられない。私にとってはまだまだ謎だらけの事件である。

 まあとにかくゾルゲ事件には、いろいろな見方や考え方がある。中には穿った意見もある。中国が公開していない情報が明らかになれば、ゾルゲ事件はまた新たな展開を見せるかもしれない。とてもすべてを研究しきれない。それにしても今日のシンポジウムは中々意欲的で、今どき中々珍しい試みだと感じた。

2010年4月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1077.2010年4月25日(日) ギリシャは財政破綻一歩手前

 火山噴火したアイスランドは一昨年来苦しい財政状況が続き、各国から不安げな視線が注がれていた。まだ国家経済が破綻していないが、一歩手前である。噴火は彼の国にとって踏んだり蹴ったりである。一方、同じように債務超過に陥り破綻寸前だったギリシャが、ついに国際通貨基金(IMF)とEUへ支援要請に踏み切った。

 パパンドレウ現政権の前政権時代に隠していた巨額の財政赤字が発覚し、一気に財政危機が表面化した。これからギリシャ国民は耐乏生活に耐えていかなければならない。2009年の財政赤字は、実にGDPの12.7%に当たる。

 ギリシャでは元々個人収入は低いが、公共サービスが割合行き届いていて、教育費は大学院まですべて無料で、医療費も格別に安いという。それでいて税率が特に高いということはなかった。このアンバランスが財政を圧迫した。

 しかし、朝日新聞によれば、問題はむしろ「超巨大な政府」にあったようだ。人口が僅か1,120万人でありながら、公務員が100万人もいて全労働人口の1/4を占める。大学生の就職人気はダントツに公務員がいい。給与や年金などでも仕組みが複雑で、個人事業主は推定年収で税金を徴収するみなし課税を採用するなど好い加減な点も多く、こういう雑駁な点にメスを入れないと抜本的な解決にはならないと思う。借金をしてもその半額が年金支払いに向けられるようでは、財政基盤が固まる筈がない。

 パパンドレウ首相からは、前政権から沈みゆく船を引き継いだと恨み節も聞かれるようだが、わが国でも対岸の火災視していられる場合ではない。毎年累積していく財政赤字は、早く手を打たないと早晩第2のギリシャ化しないとも限らない。

 情けないことに自分自身のために金稼ぎと名誉欲にはあくせくするくせに、国家のために責任を持ち長期的な視点で財政政策を考え、将来の国家のために禍根を残さないよう配慮するようなまともな政治家と官僚はほとんどいない。

2010年4月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1076.2010年4月24日(土) 子ども手当てにびっくり支給申請

 どこまで条件を満たしているのか不明だが、こんなケースもあるのかと驚いたのは、まもなく支給される子ども手当てに対してなされた、ある在日韓国人の支給申請である。兵庫県尼崎市在住の韓国人男性が市役所にタイで養子縁組した子どもの手当てを申請した。この男性の妻はタイ人で、子どもは全員タイに住んでいる。在日外国人で海外に住む子どもに対する手当ては、認められていないわけではない。

 男性は市役所に養子縁組を証明するタイ語で書かれた数十ページの書類を提示したという。厚労省の見解は、①年2回以上の親子の面会、②来日前に親と同居暦がある、③継続的に生活費などを送金、等々を満たしていることが条件である他に、このケースは制度の趣旨に合わないとして支給の対象外と尼崎市へ回答したという。

 しかし、あまりにも異常なのは、この男性が養子縁組したのはタイ国内の修道院と孤児院の子どもで、何とその数が554人というのだから、首を傾げざるを得ない。仮に月額13,000円を全員に支給したとすれば、年間の受給額は8,600万円余りという。来年度からはその倍額になる。

 真実は分らないが、これは誰が考えたっておかしい。子ども手当て受給狙いであることは想像がつく。しっかり調査をしたうえで、毅然と対応すべきである。

 朝日夕刊掲載の「徳田秋声、軍国主義を暗に批判」という記事が目についた。戦時中軍部を正面から批判する勇気のある作家や評論家、学者はあまりいなかった。私の尊敬する河上肇博士でさえ、政府のあらゆる圧力に耐え切れず、信念を貫くために研究から身を退く「没落宣言」をしたくらいである。

 記事によれば、小林修・実践女子短大教授は「時局に批判的な文学者が報国会に背を向けたのに対し、秋声は主要組織の中で、冷静に消極的批判を展開しようとしたことがうかがえる」と言っている。秋声の非戦的行動は寡聞にして知らなかったが、秋声の研究家・故野口富士男氏の評論に興味が湧いてきた。野口氏はどう分析しているのだろうか。

2010年4月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1075.2010年4月23日(金) 外交密約裁判で外務省が控訴

 先日外務省外交密約文書問題で、東京地裁は外務省の文書紛失に関して、その紛失を認めず、探して情報公開せよとの判決を下し、原告が完全勝訴した形となった。原告である西山太吉さんの執念が実り、一段落したと思っていたところ、一昨日になって外務省はこの判定に不満を示し控訴した。見つからない書類を公開しろというのは無理な話で、判決には承服出来ないとの言い分である。

 この判決を世間は高く評価していたので、まさか国が控訴するとは思いもよらなかった。しかし、外務省は敢えて控訴に踏み切ったのである。原告団の一員に加わっていた小中陽太郎さんが、外務省の控訴がないよう願って中日新聞名古屋本社版にその思いを寄稿されたが、小中さんからわざわざそのコピーをメールで送って下さった。小中さんたち原告団の思いは報われず、外務省は控訴した。これからどういう経過を辿るか何とも言えないが、落ち度は外務省にあることははっきりしている。密約あり、肝心の書類を紛失したりで結論は分っているが、これからも無駄な時間と費用がかかると思うと原告団にとってはいたたまれないだろう。

 さて、まもなく上海万博が開催される。万博事務局はトラブルのないよう、予行演習を何度も繰り返して万全を期している。最近の中国を見ているといろいろ懸念されることが多い。すでに予行演習でも入口で押し合いへし合いだった。それより万博PR曲が日本のシンガー・ソングライターの岡本真夜の「そのままの君でいて」をパクったと事務局に苦情が寄せられた。どうやら本当らしく、今事務局と岡本側との間で話し合いが行われている。その他にも、中国のパビリオンがかつて日本館として展示されたパビリオンに似ているのではないかとか、万博マスコット人形がアメリカ製マスコットと酷似しているのではとの指摘があったり、これからもひともんちゃくありそうだ。

 全体の入場者数を過去最高の大阪万博を追い越す7千万人を予想しているようだ。せいぜい半年間の開催期間中事故を起こさないよう無事に所期の目的を果たすことを祈るばかりである。

2010年4月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1074.2010年4月22日(木) 政治家は常人と同じ脳と心臓を持っているか。

 この6月から高速道路料金が変更になる。料金体系が複雑過ぎてすんなりとは理解出来ない。自民党政権末期に現在の軽・小型乗用車を上限1,000円に決めた。これに対して昨年の衆議院選挙で民主党は、マニフェストに高速道路無料化を謳い、国民に支持された。ところが民主党は来る6月から最高額上限を2,000円にするとの方針を打ち出した。無料どころか値上げである。理由は財源不足だそうだから、かなり好い加減なマニフェスト作成だと呆れていたところ、一昨日になり豪腕小沢一郎・民主党幹事長がマニフェストに反することは国民から受け入れられないので、再考するように鳩山首相に物申した。こうなると小沢に弱い鳩山としては、再検討を約束せざるを得ない。これでまた朝礼暮改的方針変更と思いきや、今度は管轄の国交省・前原誠司大臣が受け入れられないと反発し、鳩山首相に直訴して、条件つきながら再び値上げ案が実行されそうな雲行きである。こんな調子であっちへ行ったりこっちは戻ったり、一向にまともな方向へ進まない。

 一連の流れを見ていると、ここにも鳩山首相のひ弱さと信念の欠如が垣間見られる。まったくリーダーシップが発揮出来ないのである。政府としてどうするのかとの強い方針や哲学がまったく見えない。民主党政権発足以来声高に主張していた「政策一元化」はどうなった? 豪腕小沢に言われるとすぐ腰が引ける。これではとても普天間基地移設問題なんか解決出来ないのではないかと不安に駆られる。

 それにしても、当初マニフェストで国民に無料と約束したにも拘わらず、逆に値上げというのはどうもいただけない。前原大臣はメンツをつぶされたと思っているのかもしれないが、高速道路建設案がまかり通って、財源不足から高速道路料金値上げ案が出てきた時に、マニフェストとの整合性に当の大臣はもちろん、政府内で誰も何の疑問も感じなかったのだろうか。前原大臣はその辺りの自らの不明について後ろめたく思わないのだろうか。国民にとっては極めて大事なことだが、政治家の間ではどうでも良いような問題なのだろう。

 オオカミ中年の舛添要一・前厚労相が今日ついに自民党に離党届を提出した。一旦改革クラブに入党して改革クラブを道づれに「新党改革」を立ち上げようとの魂胆である。舛添氏は改革クラブの政党助成金をそのまま引き継いで、自分は「舛添新党」党首に納まろうとの腹積もりである。舛添氏は自民党の参議院比例代表選挙で、自民党支持層により選出された議員である。谷垣総裁、大島幹事長が舛添氏は議員を辞職して自民党に議席を返すべきだと不満を述べていたがそれも一理ある。

 改革クラブの代表者・渡辺秀央氏は舛添氏が改革クラブに入党したのだから、「舛添新党」ではないと言っているが、改革クラブの議員の間には舛添氏の行動に疑問を抱く人もいる。そういえば、渡辺代議士が自民党議員時代に海外視察旅行で渡航のお手伝いしたことがあるが、嫌味な人だったことをふっと思い出した。

 昨日もこのブログに書き込んだが、益々政治家のオツムは劣化している。最早救いようがない。

 さて、昨日の気温は都内で32℃程度だったが、今日は10℃と急激に冷え込んだ。まるで真冬の気候である。各地で積雪があった。このところ1日置きに暑くなったり、寒くなったり目まぐるしく変化している。このため野菜が値上がりして一般家庭の家計を苦しくしている。いつになったら春風駘蕩となるのだろうか。

2010年4月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1073.2010年4月21日(水) 政治家どもの知能が相当劣化している。

 アイスランド火山噴火による飛行停止の影響も漸く落ち着いてきたようだ。すでに最初の飛行キャンセルから5日目である。何とか成田空港からも定期便が飛び出した。

 それにしても世界的にこれだけ大きな問題になりながら、この問題の将来の危機対策について、どこの国からも解決策を論じようという前向きな意見が表れてこないことが不思議でならない。これは自然現象なので、今後も突然爆発したり噴火する可能性がある。日本だって火山列島上にあり、今回の噴火を対岸の火災視できない。日本の政治家もダラシナイが、他の国々の首脳も似たりよったりでどこかボケているような気がする。ましてや、18日に営まれたポーランドの故カチンスキ大統領の国葬出席を予定していながら、結局空港閉鎖で目的地へ行けず国葬に欠席した、オバマ米大統領、サルコジ仏大統領、メルケル独首相、チャールス英皇太子、サバテロ・スペイン首相、ハーパー・カナダ首相ら錚々たる大物が、みんな目的を果たせなかった。自分たちもことの重大さが分っているはずなのに、一歩も前へ進もうとしない。

 目先のことだけに計算高いのか、哲学がないのか、どうも近頃の若手?政治家は、あまり信頼出来そうにない。一段落したら改めて将来的な課題として取り上げるだろうか。注目してみたい。

 さて、また新党結成の動きが出てきた。一旦記者会見をしながら、「大山鳴動鼠一匹出ず」の狼中年・舛添要一氏が、また「やるぞやるぞ」の姿勢を示し出した。次の総理大臣として一番人気の舛添氏がこういう形で自壊自滅するのがもったいないような気もする。あるジャーナリストが証言していたが、今朝の東京新聞1面に自民党のある幹部が舛添要一氏に対して離党勧告したという記事が掲載されていたという。これで尻に火がついた舛添氏が浮き足立ったのかもしれない。

 それにしても何とまあ次元の低い政治ゴッコをやっているのだろうか。

 もうひとつ、今日の国会論戦で呆れた党首討論のやりとりがあった。谷垣自民党総裁の鳩山首相に対する質問で、「ワシントン・ポスト紙の核安全サミットの最大の敗北者と呼ばれているが、どう思うか」と尋ねられて、「確かに同紙の言う通り私は愚か者かもしれないが・・・」の発言には、呆れかえった。谷垣総裁も怒り心頭と言った。一国の総理大臣としてのプライドも矜持も観られない。これが国を代表する総理大臣の言うことか。実際「情けない」の一言である。結局政治家なんて誰でもなれて、誰でも無責任なことが言えるということなのか。

2010年4月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1072.2010年4月20日(火) また新党結成か。

 元気の良い知事、橋下徹・大阪府知事が大阪の改造を目的に、新たに「大阪維新の会」と名乗る地域政党を発足させ、現在の大阪府の行政組織改革を目指すと宣言した。これには一部の大阪府議、大阪市議、堺市議らも参加して、23の特別区を抱える東京都同様に行政単位を特別区化して、大阪都設立を目指すということらしい。今のままでは大阪府は行き詰まるとの知事の危機感の下に、抜本的な構造改革を狙った試みのようだが、元々大阪市長と考えが合わずに悉く対立していて、ついにキレた末に一歩踏み出したきらいがある。実現すれば、大阪市は特別区として大阪都に組み込まれて大阪市が消滅するので、大阪市長の考えとは元々相容れないものだろう。考え方としては面白いし、詳しく知りたいと思っていたが、今朝の新聞には小さな記事としてしか取り上げられず、マス・メディアが食いつく内容ではなかったのだろうか。とかくパフォーマンスが派手で目立ち勝ちの知事の行動に新聞が飛びつかないのは少々意外だった。所詮線香花火のような話題にしか過ぎなかったのだろうか。

 NHK「ニュースウォッチ9」で、サイパン玉砕の際自決した日本人出征兵士の日章旗を還すために、アメリカ人元軍人の甥夫婦が新潟を訪れた話題を報道していた。日本人兵士とその遺族が判明して、無事に返還されたが、身に詰まされる話だった。

 かつて毎年のように旧厚生省の大東亜戦争戦没者遺骨収集団にお供して、サイパン島を訪れ黒衣役としてお手伝いしていたことがあり、戦争の惨劇をサイパン戦に参加した元兵士や、島民から直接聞かされていたので他人事ではないような気がする。

 今回身元が判明したのは、前回放映された時に日の丸に書かれていた兵士の名、家族の名が決め手になった。しかし、山中に追い詰められ自決したとされる兵士の遺骨は戻っていないという。サイパンでは他の戦地に比べれば、戦没者数に比べて収容された遺骨の数が割合多い方だが、戦死した兵士の鉄兜の中から持ち出された日章旗が還りながら、肝心の遺骨が還らないというのが、何とも残念な気がした。

2010年4月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1071.2010年4月19日(月) 鳩山政権の支持率は僅か25%

 一昨日自民党の舛添要一・前厚労相が大勢の記者を集め会見を行った。すわっ!自民党離党+新党結成か?と受け取っていたメディアは、「大山鳴動鼠一匹も出ず」に肩透かしを食らい、パフォーマンスお得意の同氏お決まりのぬか騒ぎに終った。いつもに違わず人騒がせな顛末だった。これからも当分党内で執行部批判を続けるつもりだろうが、ある自民党中堅議員が言っていたように、狼少年もどきの行動をやっているようでは信頼出来ないので、同調する議員はいないだろうと醒めた見方をしていた。

 一方で昨日地方自治体の現・元首長による新党結成の共同記者会見が開かれた。その名も「日本創新党」と呼称する。国会議員は誰1人参加せず、山田宏・東京都杉並区長、中田宏・前横浜市長、斉藤・前山形県知事らが中心であるが、やはり外からは醒めた声が強い。「地方からの改革」を主張しているのに、現時点、或いは過去に地方行政の責任者でありながら、地方自治を放ったらかして、国会議員を目指して何が出来るのかとの批判的な声があがっている。

 先日旗揚げした新党「たちあがれ!日本」からもどうもオーラが感じられない。そんな折も折り、鳩山政権と民主党の支持率がどんどん低下している。今朝の朝日新聞の世論調査をみると、その支持率は危険水域の30%を下回り、何と25%まで下がった。不支持率に至っては61%となった。もう完全に国民から見放されている政権である。「天声人語」では、あのどうしようもなかった麻生前首相の存在感に比較しても劣るとまで酷評されている。それでいて、穏やかな顔に似合わず権力志向はかなり強いようだ。だが、最早政権末期の様相で救いようがない。

 昨日徳之島で普天間米軍基地移設受け入れ反対の島民集会が行われ、全島民25,000人の内、15,000人が集結して基地反対の熱気が島内に充満した。これまで公式には徳之島へ移転という発表はなかった。しかし、メディア情報により、移設が現実味を帯びてくるようになると、島民としては放置出来ない。これから民主党は正式に徳之島案を自治体に打診し、説得に当たるようだ。今の状態を考えると島民が受け入れる見通しはまったくない。徳之島案は難しいのではないか。来月末までに決着をつけると公言した鳩山首相だが、時間的にも現状から推してまず不可能に思えてきた。この辺りのもたつきが一層支持率を低下させている原因である。

 もはや鳩山首相にとっては正念場である。どうすべきか。自分の発言、約束に責任を持つべきである。

2010年4月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1070.2010年4月18日(日) アイスランドの火山噴火が航空路を乱している。

 どうやらアイスランドの火山噴火が、ヨーロッパ内国際航空便の運行休止やら、空港閉鎖などに大きな影響を与えて国家間の移動にかなりの障害が表れ始めたようである。人の移動もさることながら、医薬品や、電子部品、生鮮食料品等物資の輸送面で相当影響が出て、極めて深刻な事態になっている。ヨーロッパ内の移動でも、ホテルが満室で予約出来なかったり、入国ビザを求められる国民がビザなしで入国出来ず、空港のトランジットルームに留め置かれるケースもある。空港内で寝泊りする人、所持金が減って頭を痛めている人、等々千差万別である。

 2週間前にゼミの先輩・利光國夫さんから奥さんと一緒に今日からイタリアへ旅行すると聞いていたので、火山噴火と空港閉鎖で果たして順調に旅行出来るのかどうか少々気になっていた。特に今回は南イタリアを中心にローマ、ナポリ、カプリ島、アルベロベッロを楽しみに巡ると聞いていたが、ヨーロッパ航路のフライト状況は悪くなる一方だ。

 予定通り旅行へ出かけられたかどうか気になって、電話してみたら奥さんがすぐ電話に出られた。やはりフライトは飛ばず、自宅を出発寸前に旅行会社からキャンセルの連絡があったという。拍子抜けしてしまったと話された。でも考えようによっては、出発した後で同じような事態になったら最悪の場合帰って来られなくなる恐れもある。それを考えれば不幸中の幸いと頭を切り替えておられた。

 それにしても身近の人の間にもこういう形で影響が及んできた。

 今日ヨーロッパ系航空会社が、火山灰が流れる空域のアッパーゾーンと、ロウアーゾーンをテスト飛行した結果、飛行に大きな問題はなさそうだということから、場合によっては近日中に航空会社の飛行再開が予想される。いずれにしろ現時点でヨーロッパに欠航便を抱える国は29ヶ国である。

 いつになったら、気兼ねなくヨーロッパの空を飛行機は飛ぶことが出来るだろうか。

2010年4月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1069.2010年4月17日(土) 異常な自然現象の発生

 シベリア鉄道に乗るために新潟空港からウラジオストックへ向かったのは2003年3月だった。あの時もJR新潟駅前の「東急イン」に前泊した。7年振りの新潟の今朝は、時節柄市内にこそ雪は見られなかったが、一部県内をはじめ各地に降雪があった。東京都内でも4月としては1969年以来の雪となり、一時上越新幹線も運行を見合わせダイヤが乱れた。

 妻の父親が新潟へ転勤となり市内に住んでいた昭和20年に、妻はこの新潟で生まれた。生誕の地「学校町」について、ホテルで場所の見当をつけ、タクシーで訪ねてみることにした。運転手の説明を聞きながら案内してもらい、周辺で何枚か記念写真を撮った。妻も今まで気になりながら生まれた土地を訪れる機会がなかったが、漸く目的を果たすことが出来た。やはり嬉しそうで、その後二男のマンションを訪れても話題はそれだった。

 二男には十日町名産と言われる「へぎそば」を食べさせてくれる蕎麦店「小嶋屋」でご馳走になった。その名物蕎麦は知らなかったが、中々味のある蕎麦で旨かった。息子もあと1週間で37歳になるというのに、高級賃貸マンションに独り住まいで未だに結婚する気がない。現代の若者と同じく独身貴族生活をエンジョイして困ったものだ。晩婚傾向の現代、身近にひとつのサンプルを抱えることになった。世間並みの話をして早く所帯を構えるよう勧めたが、果たしてどうなるか。

 さて、中国青海省の地震は死者が1,100人を超えた。世界中から注目されているが、15日に別の自然災害が発生した。アイスランドで火山が噴火して、死者は出ていないようだが吹き上げられた火山灰が空中を浮遊してヨーロッパ北部上空を流れている。飛行中の航空機にとってはそれら火山灰がエンジンに吸い込まれるのが最も危険らしく、ヨーロッパで多くの空港が閉鎖され、それに伴い航空会社も欠航せざるを得なくなった。JALもANAも16日は欧州便が途中で成田へ引き返したり、キャンセルしている。航空便の欠航により、移動手段も大きな打撃を受け、航空機の旅客はユーロスターや、自動車へ代わった。列車は満員で、移動が思うままにならない。国際会議でも各国の首脳が目的地へ辿り着くことができず、国連も当面スタッフの派遣を見合わせる。

 こんな状況下で先日亡くなったポーランドの故カチンスキ大統領の国葬には、アメリカのオバマ大統領、ロシアのメドベージェフ大統領も出席の予定らしいが、果たしてポーランドへ無事到着することが出来るのかどうか懸念されている。それよりも故大統領の遺体が葬儀当日までに葬儀場へ移送出来るのか心配されているくらい、今回の火山噴火は世界中に大きな影響を与えている。

 さらに火山噴火で溶けた氷河の水で洪水が発生して付近の住民が避難を始めている。最近の日本の気象も様子がおかしいが、世界的にも地震、津波、火山噴火、等々が発生している。一体なぜこういう自然現象の急変が一時的に発生しているのだろうか。疑問と不安にぴたりと応えて納得させてくれる解説が見当たらない。

2010年4月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com