どうやらアイスランドの火山噴火が、ヨーロッパ内国際航空便の運行休止やら、空港閉鎖などに大きな影響を与えて国家間の移動にかなりの障害が表れ始めたようである。人の移動もさることながら、医薬品や、電子部品、生鮮食料品等物資の輸送面で相当影響が出て、極めて深刻な事態になっている。ヨーロッパ内の移動でも、ホテルが満室で予約出来なかったり、入国ビザを求められる国民がビザなしで入国出来ず、空港のトランジットルームに留め置かれるケースもある。空港内で寝泊りする人、所持金が減って頭を痛めている人、等々千差万別である。
2週間前にゼミの先輩・利光國夫さんから奥さんと一緒に今日からイタリアへ旅行すると聞いていたので、火山噴火と空港閉鎖で果たして順調に旅行出来るのかどうか少々気になっていた。特に今回は南イタリアを中心にローマ、ナポリ、カプリ島、アルベロベッロを楽しみに巡ると聞いていたが、ヨーロッパ航路のフライト状況は悪くなる一方だ。
予定通り旅行へ出かけられたかどうか気になって、電話してみたら奥さんがすぐ電話に出られた。やはりフライトは飛ばず、自宅を出発寸前に旅行会社からキャンセルの連絡があったという。拍子抜けしてしまったと話された。でも考えようによっては、出発した後で同じような事態になったら最悪の場合帰って来られなくなる恐れもある。それを考えれば不幸中の幸いと頭を切り替えておられた。
それにしても身近の人の間にもこういう形で影響が及んできた。
今日ヨーロッパ系航空会社が、火山灰が流れる空域のアッパーゾーンと、ロウアーゾーンをテスト飛行した結果、飛行に大きな問題はなさそうだということから、場合によっては近日中に航空会社の飛行再開が予想される。いずれにしろ現時点でヨーロッパに欠航便を抱える国は29ヶ国である。
いつになったら、気兼ねなくヨーロッパの空を飛行機は飛ぶことが出来るだろうか。