1072.2010年4月20日(火) また新党結成か。

 元気の良い知事、橋下徹・大阪府知事が大阪の改造を目的に、新たに「大阪維新の会」と名乗る地域政党を発足させ、現在の大阪府の行政組織改革を目指すと宣言した。これには一部の大阪府議、大阪市議、堺市議らも参加して、23の特別区を抱える東京都同様に行政単位を特別区化して、大阪都設立を目指すということらしい。今のままでは大阪府は行き詰まるとの知事の危機感の下に、抜本的な構造改革を狙った試みのようだが、元々大阪市長と考えが合わずに悉く対立していて、ついにキレた末に一歩踏み出したきらいがある。実現すれば、大阪市は特別区として大阪都に組み込まれて大阪市が消滅するので、大阪市長の考えとは元々相容れないものだろう。考え方としては面白いし、詳しく知りたいと思っていたが、今朝の新聞には小さな記事としてしか取り上げられず、マス・メディアが食いつく内容ではなかったのだろうか。とかくパフォーマンスが派手で目立ち勝ちの知事の行動に新聞が飛びつかないのは少々意外だった。所詮線香花火のような話題にしか過ぎなかったのだろうか。

 NHK「ニュースウォッチ9」で、サイパン玉砕の際自決した日本人出征兵士の日章旗を還すために、アメリカ人元軍人の甥夫婦が新潟を訪れた話題を報道していた。日本人兵士とその遺族が判明して、無事に返還されたが、身に詰まされる話だった。

 かつて毎年のように旧厚生省の大東亜戦争戦没者遺骨収集団にお供して、サイパン島を訪れ黒衣役としてお手伝いしていたことがあり、戦争の惨劇をサイパン戦に参加した元兵士や、島民から直接聞かされていたので他人事ではないような気がする。

 今回身元が判明したのは、前回放映された時に日の丸に書かれていた兵士の名、家族の名が決め手になった。しかし、山中に追い詰められ自決したとされる兵士の遺骨は戻っていないという。サイパンでは他の戦地に比べれば、戦没者数に比べて収容された遺骨の数が割合多い方だが、戦死した兵士の鉄兜の中から持ち出された日章旗が還りながら、肝心の遺骨が還らないというのが、何とも残念な気がした。

2010年4月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com