一昨日自民党の舛添要一・前厚労相が大勢の記者を集め会見を行った。すわっ!自民党離党+新党結成か?と受け取っていたメディアは、「大山鳴動鼠一匹も出ず」に肩透かしを食らい、パフォーマンスお得意の同氏お決まりのぬか騒ぎに終った。いつもに違わず人騒がせな顛末だった。これからも当分党内で執行部批判を続けるつもりだろうが、ある自民党中堅議員が言っていたように、狼少年もどきの行動をやっているようでは信頼出来ないので、同調する議員はいないだろうと醒めた見方をしていた。
一方で昨日地方自治体の現・元首長による新党結成の共同記者会見が開かれた。その名も「日本創新党」と呼称する。国会議員は誰1人参加せず、山田宏・東京都杉並区長、中田宏・前横浜市長、斉藤・前山形県知事らが中心であるが、やはり外からは醒めた声が強い。「地方からの改革」を主張しているのに、現時点、或いは過去に地方行政の責任者でありながら、地方自治を放ったらかして、国会議員を目指して何が出来るのかとの批判的な声があがっている。
先日旗揚げした新党「たちあがれ!日本」からもどうもオーラが感じられない。そんな折も折り、鳩山政権と民主党の支持率がどんどん低下している。今朝の朝日新聞の世論調査をみると、その支持率は危険水域の30%を下回り、何と25%まで下がった。不支持率に至っては61%となった。もう完全に国民から見放されている政権である。「天声人語」では、あのどうしようもなかった麻生前首相の存在感に比較しても劣るとまで酷評されている。それでいて、穏やかな顔に似合わず権力志向はかなり強いようだ。だが、最早政権末期の様相で救いようがない。
昨日徳之島で普天間米軍基地移設受け入れ反対の島民集会が行われ、全島民25,000人の内、15,000人が集結して基地反対の熱気が島内に充満した。これまで公式には徳之島へ移転という発表はなかった。しかし、メディア情報により、移設が現実味を帯びてくるようになると、島民としては放置出来ない。これから民主党は正式に徳之島案を自治体に打診し、説得に当たるようだ。今の状態を考えると島民が受け入れる見通しはまったくない。徳之島案は難しいのではないか。来月末までに決着をつけると公言した鳩山首相だが、時間的にも現状から推してまず不可能に思えてきた。この辺りのもたつきが一層支持率を低下させている原因である。
もはや鳩山首相にとっては正念場である。どうすべきか。自分の発言、約束に責任を持つべきである。