407.2008年6月24日(火) 愉しい酒のペンクラブ

 駒沢大で2時限受講した。報道メディア論の菱山講師から最終講座の前に昼食をともにしながら懇親会を持ちたいと提案があった。大賛成である。学生は別の日に講師の自宅で昼食をともにするという。中々洒落た提案を素直に受け入れ、授業のほかに地元の他の受講者から話を聞けることを楽しみにしている。こういうアト・ホームなコミュニケーションの場は大歓迎である。

 2時限を終了するとほぼ6時、酒のペンクラブ例会の開始が6時である。駒沢大から歩いて東急線駒澤大学前駅へ行き、そこから渋谷駅、表参道駅、赤坂見附駅へ出たら目の前に目指す「海千」があった。よくこんないい店を見つけるなあというのが、本音である。洒落た和食の店である。いつもの酒好きな人が集っている。今日は私なりの挨拶でビルマ人の人柄の良さをPRした。小中陽太郎さんが帰りに一緒に都立大学駅へ寄って、行きつけの「ポケットコーナー」へ寄ろうというので、そこでゆっくり話をした。小中さんの挨拶の中で「平賀源内」について書いているというので、あれっ?小田実さんはどうなったのかと気になり、地下鉄の中で小中さんに尋ねてみると、どうも小田実と平賀源内を平行して書いているようなことを仰っていた。小田さんについては、女優岸恵子との関係についても話してくれた。小中さんとタクシーで帰ってきたが、どうもゾルゲは本当にスパイだったのだろうかと仰っていた。

 前回初めてお会いした近藤さんと仰るご年配の方には、同姓の誼で弟分として親しくお話させていただいた。なかなかインテリの方で話好きであるが、話が長すぎるからといって中途半端に話を切って逃げるというわけにはいかない。「海千」では酒ペンの最後の客になりそうだというのに、もう少し飲んでいこうと誘われ、困ったと思っていた矢先に、小中さんがうまい具合に声をかけてくれ逃げ出す?ことができた。ただ、気にかかったのは、近藤さんのお持ちの小冊子の表紙に山崎洋さんの異母兄、ポール・ブーケリッチ氏の写真があったからである。そのままにして立ち去ったが、どうも気になる。ゾルゲ事件、或いは尾崎秀実と多少関係があるのではないかと思っている。

2008年6月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

406.2008年6月23日(月) 海外団体旅行の事故補償

 2006年10月トルコで日本人観光客の乗ったバスが事故を起した。深夜降雨の中でスピードを出しすぎたバスがスリップして横転したのだ。無理な旅程で先を急いでもいた。その後主催旅行会社と被害者との賠償交渉が未解決のまま暗礁に乗り上げている。同年12月中国で起きたバス事故も解決していない。日本国内なら当事者であるバス会社と被害者、遺族が直接話し合うことはできるが、外国のバス会社だと中々直接交渉ができず、とりあえず主催旅行会社が交渉を代行せざるを得なくなる。旅行会社に直接の賠償責任はないが、被害者側にとっては心情的に旅行会社とバス会社をひとくくりに考えがちなので、不満の矛先はどうしても旅行を主催した旅行会社に向けられる。補償交渉の不調を心配して、以前から国土交通省も海外旅行傷害保険の加入を積極的に勧めている。

 7年前、同じような安値販売会社がエジプトのアレキサンドリアで、1ヶ月以内に2度も同じ場所で同じようなバスのスリップ事故を起した。その翌月この会社は性懲りもなくペルーのマチュピチュで同じようなバス事故を引き起こした。原因はいくつかある。その最たるものは、安値販売、安値仕入れによる旅行商品の質の低下の問題である。一例を挙げれば、現地安値販売会社から安く仕入れるため、ハードスケジュールになり、そのうえ長距離走行に危険なオンボロバスを使用する。タイヤが磨り減ったバスがスピードを出し、雨でも降ればスリップ事故の可能性は限りなく高まる。

 いまもめている旅行会社の事故も同じような条件だったのではないか。つまり、目先の儲けのために安全を忘れていた。旅行業界も相変わらず懲りない。

 因みに、7年前のバス事故については、添乗員が事故防止のためにタイヤのチェックなどをやっていなかったのではないかということを付け加えて、旅行業界紙にツアーの問題点について寄稿したところ、批判されたと思い込んだ旅行会社から業界紙へ私の素性を教えろとクレームがつけたという。そんな料簡だから、事故が減らないし、その後の補償交渉もまとめられないのではないか。旅行会社は、もう少し安全を担保する旅行会社としてのプライドと責任感を持ってもらいたいと思う。

2008年6月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

405.2008年6月22日(日) 中国の悪評がヒートアップ

 「NATIONAL GEOGRAPHIC」日本語版が1995年に発刊されて以来ずっと購読している。黄色い表紙のこの月刊誌がアメリカの学校図書館には必ず備えられていて、アメリカの学校訪問のたびに生徒たちが教材の一部として参考にしているのを目の当たりにして、日本にもこんな雑誌があればいいなと思っていた。日本語版が発刊されたのを機会にすぐ購読申し込みをした。以来熱烈な愛読者である。文章も分かりやすく、写真がきれいで、紙質もいい。毎月のように付録としてついてくる地図がとりわけ役に立つ。これまでに私自身拙い意見を投稿して、3度ばかり採り上げられた。

 月刊誌で中々のボリュームもあり、すべての記事を読むことはあまりないが、5月号は表紙に「中国-崩れ出した神話」と書かれ、全文を「まるごと1冊中国大特集」と名づけ、すべて中国関連記事で埋められている。遠慮なく言えば、大体中国に対するストレートな非難記事である。

 時も時、中国があらゆる分野で話題になっているが、四川大地震のような不幸な出来事もあった。だが、チベット騒乱事件や、自由抑圧、貧富格差、環境汚染、食品偽装、スーダン・ダルフール問題、少数民族問題、等々はすべて中国自身が招いた問題である。

 昨日の朝日「天声人語」によれば、世界のホテル界で一番評判の良い旅行者は、日本人旅行者で、文句を言わず、おとなしく、部屋を汚さず、お金を落とすということらしい。その反対に、ワースト3は、中国人、インド人、フランス人の順だという。ここでも中国人は評判が悪い。

 「NATIONAL GEOGRAPHIC」5月号では、幾人かの外国人記者が中国のやや暗い側面に目を向け恥部を赤裸々に描いている。その中のひとつに、中国式資本主義の下ではどうして民主主義が育たないのかと疑問を投げかける。中国共産党がいろいろな角度から監視し、制限を加えているからである。特に、マス・メディアに対しては制約が多いという。そして、「国境なき記者団」が判定する民主化度が、何と169カ国中163位だという。どうもあまり好意的に見られていない。

 中国経済は近年急成長を遂げ、過去30年間のGDPの年平均伸び率がほぼ10%で他国にはこんな経済成長を遂げた例はない。経済的に、しかも一部の人間に恩恵を与えた形で潤ったが、教育面、モラル、格差是正、農村過疎化、少数民族問題等に多くの問題点を抱えたまま露呈した。

 偶々夜の民間テレビに桜井よし子氏、小池百合子氏らが出演して中国環境汚染の最悪のケース、癌村が話題になっていたが、「NATIONAL GEOGRAPHIC」にも癌村は大きく取り上げられている。黄河、長江の河川汚染と水量不足も相当深刻な状態である。中国も国際的にこれだけ世界の秩序を乱す元凶呼ばわりされるようになっては、誇り高い国民性ゆえ黙って引っ込んではいられまい。ならば、一度国家として国際社会へ向かって、しっかりした国家戦略と理念を打ち出し、世界の厄介者にはならないということを言動で示すべきときであろう。

2008年6月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

404.2008年6月21日(土) あの地震から1週間

 岩手・宮城内陸地震が発生して1週間が経った。現在までに死者12名、行方不明者10名の惨禍を残している。東北地方山間部を襲い、山は崩れ、道路は寸断され、川は形を変え、地形が変わってしまった。いろいろな損害も発生している。過去の地震とは少し趣きの異なるタイプの地震だった。いまも行方不明者の救出に自衛隊や警察、消防が懸命の努力を傾注している。生憎梅雨期で降雨が予想されるため、川を堰き止めて出来上がった堰止湖が溢れる恐れありと水抜きを始めた。

 いまやあの四川省大地震も日本国内では影が薄くなった。マス・メディアから現地の報告がほとんどなくなった。それどころではなくなったというのが、本音であろう。

 ところが北京オリンピックの聖火リレーは規模を縮小して細々と行われている。オリンピック開会式まで50日を切った。今日は、あのラサ(チベット省都)でチベット族と漢民族からほぼ同数の人手を使って聖火リレーを行った。中国政府も大分気を遣っているのだろうか。

 中国国内では再びオリンピック・ムードが高まっているようだが、日本国内の水泳のパンツ騒動ほど馬鹿馬鹿しい話はない。確かに結果的に英国スピード社製パンツをはいた選手は記録を伸ばし、優勝している。だが、このパンツ騒ぎは少しおかしくはないだろうか。選手よりもパンツが主役になっている。本末転倒である。確かにスピード社製のパンツには霊験新たかの一面はあるかも知れないが、報道はまるでパンツが泳いでいるような印象を受ける。いくら用具が良くてもそれを使うのはあくまで人間であり、選手である。北島選手はパンツをスピード社製に代えた途端世界記録を更新したが、その北島選手ですら腑に落ちないように「泳いでいるのはわれわれ選手」と子気味良く、パンツ騒動にうつつを抜かしているマス・メディアに皮肉なコメントを残している。

 大体近頃のマス・メディアの報道は少々無神経で、ピントもずれている。昨日付朝日夕刊の‘素粒子’は、このところ死刑執行のペースが上がったことを捉え、鳩山邦夫法相を‘死に神’と皮肉り、粛々と職務を実行していると述べていた法相を怒らせた。さすがに朝日へ抗議のメールが殺到したという。朝日も素粒子氏も不本意であり、そうと決め付けているわけではないと謝罪ともいいわけともつかぬことを言っているが、少々配慮が足りなさ過ぎるのではないか。ジャーナリストの中にも政治家や、高級官僚と同様、現場の苦労知らずが多いから、つい他人の気持ちを斟酌する思いやりが失われるのだ。

 これに関わらず、何事ももう少しよく調査、分析し確認して、信念や相手の気持ちを慮ったうえで伝えるべき正しいことを報道する気持ちになれないものだろうか。

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403.2008年6月20日(金) HP送信でトラブル

 一昨日福島市内に前泊していたホテルからこのブログを更新して、送信したところ画面が消えてしまった。HPに記載している項目の中でこのブログだけが消えてしまった。心配して福島から帰宅次第すぐ改めて送信したところ復活した。送信したホテルのケーブルラインが送信用ではなかったようだ。心配して高校時代の友人2人から画面が消えているのでチェックするように、丁重なアドバイスをもらった。よく見てくれているようで嬉しくなる。

 今日の図解研修は、昨日図全体を明るい配色にした方がよいとアドバイスしたが、全般的にはまずまずの作品を描いてくれた。その都度発表者にコメントを行ったが、各人が発表した「私の仕事図」は、率直に言えば評価としてはマチマチという感じである。秀作もある一方で、残念ながらひとりだけどうしても図解に対して拘りを持っている受講者がいた。自分では久恒流図解より、頑固にも自分なりに「マインドマップ」方式を信じて実践していて、「私の仕事図」もマインドマップを下敷きに描いている。従って他の受講者とはまったく異なる図が描かれる。いわゆる図解とはほど遠いものになってしまう。作品に強いこだわりを持って描くのだが、図が全般的に暗くなり、このままだといまひとつ説得力がないので、本人に敢えて欠点も指摘した。こういう素直でない?受講者が参加したのも初めてだった。

 解説時間を多くしたが、やはり演習のための時間は足りない。「私の仕事図」を制限時間内に完成できなかった人もいた。8月に今年度の2回目研修があるので、スケジュールをもう少し調整してみたい。

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402.2008年6月19日(木) 図解についての考え方

 福島県の職員研修講座の「図解」を今日と明日の2日間ふくしま自治研修センターで行う。昨晩福島駅前のホテルに泊まって今朝自治研修センターへやってきた。ここで研修講師を務めるのは7年目なので、要領は大体分かっているが、今年は例年に比べてできるだけ解説を多くして、演習をいままで以上に力を入れてみたいと思っている。テキストも若干変えた。

 受講者は12名で、グループ作業もあるのでセンターで予め3班にグループ分けしてくれていた。珍しいのは昨年から目立っていた警察科学捜査研究所の受講者が3人も参加していたことだ。

 夕食をともにしたとき、受講者のひとりから本研修は誰を対象に行っている研修か、と尋ねられた。話し合ってみるとこの研修が目的とする対象者がどういう階層の人か分からないので、自分たちがこの後学んだことを教えるにしても誰を対象者にすべきか分からないという。われわれは受講者のような、地方行政に携わっている公務員を対象者と考えている。それでよいのではないかと思う。その先はこの研修の受講者が考えることではないのではないかと思う。

 もうひとつ言われたのは、講義中に折角カラーを使えるので、もっと明るい色を使ったらどうかと話したことに対して、自分たちの仕事では目の不自由な方を対象にすることもあり、その場合カラーはあまり意味がないので、健常者の感覚では考えないという話しには、少々考えさせられた。難しい問題ではあるが、こういう研修は一般的に健常者を対象にしているので、地味なカラーばかりを使用することは考えていないと応えた。警察関係の方々は、ちょっとわれわれの認識とは違っているように感じた。しかし、いろいろ考えさせられることも多い。そのせいか今日の受講者の作品は割合地味なものが多かった。明日「私の仕事図」を演習として作図してもらうが、どの程度配色を考えて明るいデザインで作ってくれるだろうか。

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401.2008年6月18日(水) ブラジル移民百周年記念

 100年前の今日、明治41年6月18日に約800人の日本人移民を乗せた笠戸丸がブラジルのサントス港へ到着した。西回りの52日間の長い航海だった。これから移民の人たちの努力と忍耐の苦労が始まった。蛇足だが、今年1月七回忌を迎えた父はこの2日後に生まれたので、生きていれば明後日は亡父の百歳の誕生日になる。学生時代にその父から、ブラジルへ行って一旗挙げてみろと言われ、三菱商事のブラジル駐在員だった方が沢山のスライドを持って鵠沼の実家へ来られ、雲をつかむようなでかい話を聞かされ若干その気にもなったことがある。感慨無量の思いである。

 日本とブラジルの各地でいろいろな催しが開かれているが、皇太子もブラジルで開かれた記念式典出席のためにブラジルへ旅立たれた。私自身2度ばかりブラジルへ行ったことがあるが、国土と同様、日本人の発想では及びもつかないスケールの大きい想像力に圧倒されたり、戸惑ったこともある。ともあれこのまま日伯友好がいつまでも続くよう願っている。

 今日嬉しいニュースは、日中間の懸案事項だった東支那海ガス田開発問題で、日中政府間に合意が成立した。日本は中国が建設した春暁油田に投資することになり、新たに共同開発を行うことになった。今年5月胡錦涛国家主席来日以来、日中トップ会談の末の決着である。中国側がどう主張し、反応するか分からないが、中国としては日本に一歩譲歩したというところだろうか。まあ今まで日中間ではいつも角つき合わせていたので、良い結論が出せたと思う。ほかの案件もこうありたいものである。

 今日も忙しい1日だった。午前中かかりつけの森内科医で血圧を診てもらい処方をしていただく。その後駒沢大の公開講座に出席して、終了と同時に妻に車で駒沢大へ来てもらい自由が丘駅へ、そして東京駅から新幹線で福島へやってきた。明日から2日間恒例の福島県の職員を対象にした「図解」研修講師を務める。今度で7年目9回目である。今年は8月にも第2回があるが、テキストの内容はほとんど変わらない。しかし、パワーポイントを思い切って使い、実習にも今まで通り力を入れて分かりやすい講義にしたいと考えている。

2008年6月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

400.2008年6月17日(火) 取材して報道する・・・。

 駒沢大の講座で菱山郁朗講師が、日本テレビ時代の現場体験から現場の大切さを話されて、われわれが常に考えている現場の臨場感がいかに大切なものであるかということを改めて認識させられた。現場で取材して報道することが重要であると何度も力説された。自分の足で取材しないで、聞いた情報とか、インターネット情報に頼るようになってはダメだとも話された。

 しかし、実際には現場で取材したことがそのまま報道されるわけではなく、テレビ局内でディレクターを中心に議論の末に取捨選択して優先順に報道されるという。果たしてここに思惑や圧力が入り込むスキはないだろうか。

 ところで、1月のソウル市郊外利川の冷凍倉庫爆発事故の報道を横並びで止めたのは、それとはまったく異なる話で、これはテレビ局編集部の判断による報道の採否ではない。もっと大きいところで成り行きが決まったようだ。事故の直後に2つのテレビ局で報道しているのを実際に私自身この目で観ている。他にも報道したテレビ局があったかも知れない。問題は、その後になってそのとき報道したテレビ局を含め、すべてのテレビ局とすべての新聞、雑誌が申し合わせたようにまったく報道しなかったことである。まるで報道管制が敷かれたようだった。翌日以降ピタリとマス・メディアが報道をしなかったことに、韓国側か、日本側か分からないが、恣意的で政治的な意図があったのではないかと疑問を抱かざるを得ない。その点を尋ねているのだが、まだ講師から明確な回答はいただいていない。今日は前もって講師が叔母の通夜のためちょっと早めに終了すると言っていたので、質問もできなかった。来週改めて答を聞きたいと思っている。

 今日20年前の幼児陵辱殺人事件の犯人、宮崎勤の処刑が執行された。あの当時この幼児誘拐殺人事件は世間を騒がせ、小さな子どもを持つ親の心胆を寒からしめた。ついに今日まで犯人の口から反省や謝罪の言葉は聞かれなかった。作家・佐木隆三氏が述べていたが、神戸の酒鬼薔薇事件、先日の秋葉原通り魔事件のような世の中をすねたような変質者が現れないようにするには、家庭でそういう人間を出さないように家族がみんなで見守ることが大切だと話していた。結局家庭がしっかりしてそういう子どもを出さないようにすることしか防ぐ方法はないと言っておられたのが、印象的だった。

2008年6月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

399.2008年6月16日(月) 岩手・宮城内陸地震の猛威

 少しずつ「岩手・宮城内陸地震」の惨状が明らかになってきた。いままでにはない山岳地帯の惨状で、空から見る現地の崩壊ぶりは痛ましい。これまで緑一色だった被災地が山崩れによって土が露出して、まるでトルコのカッパドキアのようになっている。山間部のために人的被害はそれほど大きくないが、それでも今日も死者が増え、現時点で10名が亡くなり、依然として12名が行方不明である。

 驚くのは、山の地形を変えてしまうほどの山崩れの発生である。山の中を走る舗装道路は寸断され、その先が陥没して道路がなくなっていることである。山を周回する道路が全体的に300mほど下方へずれて落ちているというのだから、すごい地すべり現象である。どうしてこんな地震が起こってしまったのか。

 今日は専門家の東大教授や東北大教授がテレビでその原因を分析していた。もともと被災地は火山地帯にあり、岩石が弱いところへ隣のダム貯水湖の水の浸食によって徐々に崖が崩れ、それが地殻の変動によって一気に崩れた。 

 地域をつないでいる道路が寸断されたために、移動もままならない。高齢者が多く、またまた高齢者の生活にとって何かにつけて厳しい選択を迫られそうだ。農業をやっていた老夫婦が、最後の最後になってやり直しができない目に遭った、と自らの不運を嘆いているのが痛ましく印象に残った。

 横浜国立大生が昨日解放されたが、早速父親がテヘランへ飛びイラン側から引き渡された息子と8ヶ月ぶりの対面をした。小野寺外務副大臣と迎えに行った父親に挟まれて記者会見に臨んだ学生は、お礼と感謝の言葉以外余計な口はきかなかった。個人的な感想を言えば、事前に相当言い含められているなと感じた。帰国後に週刊誌をはじめとしてマス・メディアの追求からうまく逃れることができるか。帰国してからどれだけ本当のことをしゃべってくれるか。あまり期待できないかも知れない。学生は明日帰国する。

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398.2008年6月15日(日) 日本人大学生解放される。

 イランで誘拐されていた横浜国大生が8ヶ月ぶりに解放された。自由になったから良かったものの、この大学生の場合はいささか無用心に過ぎた。彼は昨年10月イラン南東部のパキスタン国境近くの古い町で拉致された。自分自身40年前にヨルダンで軍隊に身柄を拘束された苦い経験を鑑みるとあまり偉そうなコメントを言う資格はないが、それにしてもこんな危険な地帯にのこのこひとりで出かけて行ったのは、ちょっと無謀で軽率だったと思う。4年前イラクでボランティア活動をやっていて拉致された高遠さんら4人連れとは事情が違う。それでも、あの当時相当非難されたのは、あまり社会活動に理解のない政治家が一斉に声を上げたからである。しかし、今度の学生の場合は、高遠さんほどの強い意思や信念があってボランティア活動をやっていたようには聞いていない。無防備のまま簡単にゲリラの罠にはまった感じだった。ともかく無事解放されて良かったと思う。下衆の勘ぐりで不謹慎であるが、学生の口からどんな話が出てくるか楽しみではある。

 昨日の地震による死者が9人に増えた。今日の新聞やテレビで見る被災地の上空写真は、これまでの地震で紹介されたものとは大分違う。広域的に土地が沈み、山崩れがあり、山肌には亀裂が見えて、広い地域で土地がやられている。しばらく土地が不安定で当分立ち入ることもできないだろう。今後も警戒を怠れないようだ。

 昨夕杉田士郎くんが電話で「慶38」第3号の発行について考え方を話し、意見を聞いてきた。取り敢えずその気になったのなら、ぜひやってみてはどうかと激励したところだ。第1号を発行して10年になる。3千部刷ったらしいが、中々苦労もされたようで、中には印刷物を同級生に送ったら文句を言ってきたのもいたというから、人それぞれだと思う。それにもめげず2号の発行もやり遂げた。プロが見れば、とても完全とはいえまいが、制約のある中でよくぞ2号まで発行されたと杉田くんの労には頭が下がる。関係者にとっては興味のある雑誌だと思う。昭和38年に慶応を卒業した同級生を対象にした小冊子で、具体的な計画はこれからであるが、何とか3号までは発行してもらいたいものだ。もちろん寄稿するし、友人にも広く呼びかけて多くの同級生が寄稿するよう誘ってみたいと思っている。

2008年6月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com