ある国際フォーラムが、10月から11月にかけて東京と京都で開かれる。内外17カ国から41人が参加して研究成果を発表する。国際会議であるにも関わらず、公用語は日本語というのも珍しい。種を明かせば何のことはない。源氏物語の文化史的意義を探るフォーラムである。最近幻の写本が発見されてとかく話題が一杯の源氏物語の魅力的なところである。最近著名な学者の話を聞いていると、文学のテーマでないにも関わらず不意に源氏物語の話題に触れることが多くなったと感じる。世界最初の女性文学にして、しかも質が高く、千年前にこんな恋愛秘話が日本の慎み深い宮廷女性によって著されていたということもそもそも話題を呼ぶ理由のひとつだろう。
源氏物語は、英語訳はもちろんであるが、仏、ロ、蘭、伊語訳も出ていて、参加者も非英語圏から多いという。どのくらいマス・メディアが採り上げてくれるか分らないが、今秋このフォーラムを注目してみたい。
やっと「知的生産の技術研究会」八木哲郎会長と連絡がとれた。今月末に初めて岩手県の気仙広域連合の図解講師を担当することになっているが、まだ講義内容の打ち合わせをしていない。中でも、私にとって初めて講義する「合意術」を、2日間の中の半日を充てることになる。テキストの内容についても話し合っていないので、明日から福島県研修を終えて翌7日にじっくり話し合いすることになった。
その前に福島県の今年2回目の職員研修が5日、6日の2日間行われる。福島県の研修講師は今回が10回目になるが、自分自身としても毎回味付けをして受講者により分りやすく仕事面で役立つ講義をしたいものだと思う。
さて、北京五輪開幕がいよいよ目前に迫ってきた。日本式に言うと縁起を担いで「末広がり」を意味する数字「8」にあやかり、開会式も8月8日8時8分にスタートする。北京市内は熱気が溢れ大騒ぎである。テロ警戒も厳しいようだ。報道が過熱しているように感じていたが、これでも中国政府がかなり規制を加えているらしい。中国社会の光と影の部分が報道されているが、影の部分では大分強引な「臭い物に蓋」式隠蔽がなされているらしい。最近の中国の経済発展が目覚しいことは誰しも疑わないところだが、いろいろ現象面で不愉快に感じるようなことがしばしば報道される。どうしてこうも自己主張が激しく、些細なことに大きな声でガーガー騒ぎ立てるのだろうか。これも中国の愛国主義と愛国心の発露だろうか。尤も最近の日本の若者も似たような点がある。かつての静かだった中国の人々が懐かしい。