1242.2010年10月7日(木) 根岸英一先輩にノーベル化学賞

 昨日に続いてノーベル賞に関わる嬉しいニュースがあった。ノーベル化学賞を受賞した2人の科学者のうち、アメリカ在住の根岸英一さんが何と母校・湘南高校の先輩であることを今日の夕刊とテレビ・ニュースで知った。早速卒業生名簿で調べてみると根岸さんは昭和28年卒業だから、私の4年先輩に当たるので在学中は残念ながら接点がなかった。ストレートで東大理一へ進んた。同級生の話しでは在学中は学年でいつも1~2番の成績だったそうだから、相当優秀だったことは想像がつく。

 母校はかつて夏の甲子園で全国優勝し、サッカーでも全国優勝して文武両道校と喧伝され、しばしばマス・メディアにも登場した。一時は東大へ毎年80名前後も進学して進学名門校としても名を馳せたが、その後学校群制度導入により優秀な生徒が私立校へ進学して、神奈川県内公立校としての地盤沈下が始まった。かつては男子生徒が圧倒的に多く、私の同期生は生徒数401人のうち、女子は僅か26人しかいなかった。それが、今ではむしろ女子の数が男子を上回るようになった。激しいスポーツが弱くなったのはその影響もあると思う。

 石原慎太郎先輩らも一時母校に質実剛健の気風が薄れるのを懸念して、大分前に学校群制度の廃止と学区の拡大を働きかけたように仄聞した。まさかその影響でもあるまいが、少しは以前の校風に近づいてきたようだ。だが、どうしても受験戦争の影響が強く名門私立校へ進学する傾向は止まず、根本的な解決にはなっていない。

 それでも近年は一時のどん底に比べれば、少しは往年の伝統校らしさが戻ってきたようだ。先日韓国テレビ局のKBSが母校を訪れ取材して、日本の文武両道のモデル校として韓国国内で放映されたようだから、海外でもその名を少しは知られるようになったかも知れない。

 幸いラグビー部はわれわれの時代より遥かに力をつけ、かつてのように弱小チームではなくなった。久しぶりに慶応でレギュラー・ポジションを獲得した栗原大介くんのような逸材も現れてきた。

 根岸先輩は最近の若者に対して素晴らしいことを言ってくれている。彼らへ贈る言葉として「若いうちに単なる観光ではなく、ひとりで海外へどんどん出て外から日本を見てほしい」と正にわが意を得たりの発信をされている。私自身実際そのように感じているし、若い時にひとりで海外を歩き、それが在職中の仕事でも、現在の著述業という仕事にもかなり役立っていると考えている。海外をひとりで歩いて随分多くのことを学んだ。根岸先輩は若い時代にアメリカで学び、アメリカで研究生活を送ってこられたようだが、単に象牙の塔に篭っているようなことはなく、異文化社会をみてその息吹を実感しておられるのだと思う。素晴らしいことを、またわれわれにとっても刺激的なことを発信してくれた。

 折りも折り例年開催の東京湘南有志会が、来月26日に先輩の森ビル社長・森稔氏がオーナーの六本木のアークヒルズクラブで開催される。きっと盛り上がることだろう。楽しみにしたい。

 それにしても先輩がノーベル賞を受賞されるとは、何とも誇らしく、嬉しい気分である。

2010年10月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1241.2010年10月6日(水) 日本人科学者2人にノーベル化学賞

 今日夕刻になって嬉しいニュースが入ってきた。ノーベル化学賞受賞者に日本から鈴木章・北海道大学名誉教授と、根岸英一・パデュー大学特別教授が選ばれた。一昨年4人の日本人が受賞したのに続く快挙である。これで日本人のノーベル賞受賞者は18人となった。

 さて、このところ本ブログに取り上げているテーマが、その後も大きなニュースとなっていくケースが多い。昨日厚労省のフィリピン戦没者遺骨収集事業に関して記者会見した細田律夫大臣は、今後の遺骨収集事業について不適切な点があるかどうか検証していくと述べた。フィリピンの遺骨収集作業で現地人の人骨を、不謹慎にも日本人兵の遺骨として「買い取り」、一部の悪質な現地人を潤すことがあり、現地でも遺骨収集作業そのものに反発する空気が生まれていることを取り上げたドキュメントが2日NHKで放映されたことを受けて、調査することになったようだ。当然のことであるが、以前と同じように厚労省が本来の主旨を充分理解して、厚労省主導できちんとやっていれば問題は起こらなかったはずである。問題になった以上しっかり検証して、厚労省が手抜きをせず事業を継続してほしいと願っている。

 もう一点最近の検察について、今日駒沢大学・清田義昭講師の講座で冤罪について重いビデオを見せてもらった。NHKが昨年放映した1時間30分の「裁判員へ 元死刑囚免田栄の旅」と題する力作である。免田さんは自分が冤罪で34年半もの間服役し、出所した時は57歳になっていた。

 現在84歳になった冤罪の被害者が、年金ももらえず生活も不安定な中で、冤罪で死刑を宣告された受刑者を支援するために国内外で活動している地道な行動を追っていた。

 さらに、裁判員制度導入により法律の素人である裁判員が裁判に立会い、判断を下すことについて、アドバイスと警告を行っていた。免田さんは、裁判員に対して自分が冤罪で容疑者とされる可能性があることもよく考えて判断してほしいとアドバイスしている。免田さんに敬服するのは、自分がはめられた個人的な不幸に対する復讐を考えるよりも、こういう冤罪をなくすための活動、現在冤罪に苦しんでいる受刑者を救うことに力を入れていることだ。

 免田さんの日本の裁判史上でも話題となった、甲山事件と袴田事件への支援取り組みに対する姿勢には頭が下がる。甲山事件では無罪になった心身障害児施設の元職員が検察控訴によって有罪の逆転判決を下されても、その都度控訴して「3度の無罪」判決を勝ち取った異例の裁判である。袴田事件は、最高裁で受刑者袴田巌の死刑が確定したが、3人の裁判官のひとりである熊本典道氏が無罪を信じて、裁判官を辞職して応援した。免田さんはこの裁判官からも悩みと苦しい心情を聞きだしている。

 いま小沢一郎強制起訴でプロの法律家と素人の裁判官の判断の違いが、論議を呼んでいる。ドキュメントを観ていて痛切に感じることだが、人の運命を分ける冤罪は絶対あってはならないことであり、「疑わしきは罰せず」の真意をもう一度しっかり肝に銘じるべきではないかと思った。

2010年10月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1240.2010年10月5日(火) 小沢一郎・前民主党幹事長、強制起訴へ

 昨日の夕方からメディアの伝える情報が周囲で喧しくなった。小沢一郎・民主党前幹事長に対する東京第5検察審査会が小沢氏に対して政治資金規正法違反容疑で起訴すべきとの議決を公表した。これにより小沢氏は強制起訴される。

 小沢氏起訴は、数多くの、そして極めて難しい問題を提起している。すでに検察では2度に亘り証拠不十分として不起訴処分とした。一方検察審査会は2度に亘り起訴相当として、今回起訴議決、強制起訴となったものである。

 起訴か不起訴かの判断を委ねられている法律の専門家である検察が下した不起訴の判断が、素人の検察審査会の判断で覆された。今後裁判となった場合、検察の役割は裁判所が指名する弁護士が果たすことになる。指名された弁護士は、これまで検察が持っていた証拠をすべて引き取り、新たな証拠を見つけ出して小沢氏の違法性を立証し、有罪の根拠へ持っていかなければならない。検察業務を行う弁護士にとっては1からのスタートであり、長い茨の道が予想される。証拠を集めて立証するには相当な壁がある。専門家は決着には、1年から数年の時間がかかるだろうと考えている。取り敢えず公判は来年になるだろうと予測されている。

 この小沢氏の起訴は、政界にも多くの波紋を投げかけた。野党が鬼の首でも取ったように勢いづき小沢氏に議員辞職を迫るのは当然としても、小沢氏が半月前に民主党党首選で闘った大物であり時限爆弾を抱えているため、この先の思惑と動向も絡んで民主党内をも揺さぶっている。

 衝撃的なのは、われわれにも可能性のある裁判員が参加した検察審査会で下された「起訴議決」が、専門家の検察官が下した「不起訴」に優先する判定となったことである。これには法律で認められているとは言え、一部の法律家の間でも問題視する声がある。確かに客観的に見て、小沢氏の行為は法に触れているような感触があり、加えて小沢氏の政治資金団体「陸山会」のカネの出入りが不透明であることは誰の目にもはっきりしている。

 しかし、それにしても法の番人である検察が2度までも証拠不十分との判断を下したのである。結局黒白の決着を公開の場、つまり裁判で明らかにしてほしいというのが裁判員の強い希望だったのである。国民の気持としてもそうだったと言えるのかも知れない。今や素人の考えを無視出来なくなったのである。世間の見方は大きく変わっている。小沢氏はその辺の空気を見誤ったと言うべきかも知れない。

 難問山積の国会の場で、小沢氏起訴問題ばかりが取り上げられるなら、政治が機能しなくなる恐れがある。小沢氏はあくまで身の潔白を主張して、長い裁判に関わりながら一兵卒としてこのまま一身を国会活動に捧げるのだろうか。潔く民主党を離党するのか、或いは国会議員を辞職するのか、目が離せなくなってきた。本人はいずれもその気はないらしい。

2010年10月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1239.2010年10月4日(月) 一時日本も核保有を考えた。

 俗に「西山事件」とも言われる、外務省外交機密文書漏えい事件に関しては、日本への核の持ち込みや、沖縄返還、沖縄米軍の駐留費用負担など闇に伏せられた案件がいくつもあるが、最近になってもうひとつ日本が核開発に前向きだった事実が、外務省保管の西ドイツとの外交文書で明らかになった。これを公表したのは、元外務事務次官だった村田良平氏であるが、村田氏は今年2月これをNHKのインタビューで公に話した後、翌3月に80歳で亡くなられた。「永久にごまかしをやって闇の中に放っておくより、真剣な議論をすべきだ」と述べ、在職中関係者の間では秘密裏に核開発について積極的に話されていたことを明かした。ガンで余命幾ばくもないことを悟ったうえで、このまま真実を明かさないで現世を去るのを潔しとしなかったのである。

 今年は私自身学生時代に参加した「60年安保闘争」50周年という節目の年でもあり、これに関連した大きな催しが各地で開催されているが、NHKでは安保以外にも中々硬派で、事実を解明したような意欲的な番組を放送してくれるので、随分勉強になる。

 昨日放映されたのはスクープドキュメント、「‘核’を求めた日本~被爆国の知られざる真実~」という番組は特に印象的である。

 実は1964年の中国の原爆実験により、日本は中国の脅威に晒されるとの懸念から、超大国を目指す以上核開発、核保有を目指したいと考えていた。敗戦、経済復興と日本と同じ道を辿った西ドイツは米ソの谷間で押しつぶされないよう願っていたが、秘かに日本側から核開発の話を持ちかけられた時には、西ドイツ外交筋も仰天したようだ。

 即ち1968年佐藤栄作首相当時、村田良平・外務省調査課長は、西ドイツ外交の先端にいたエゴン・バール氏(後の首相府副長官)ら3氏と日本から村田氏ほか外務省部長、課長2名が箱根で秘かに会って、日本が核の製造能力があり、その製造自体は難しいことではなく、西ドイツに米ソ2大国に対抗して核共同開発の提案をした。しかし、西ドイツは東西分離の国家情勢から日本との立場の違いを主張したので、結局この話は立ち消えとなった。

 一方、アメリカは核保有国の立場からその時点における核保有国をこれ以上増やさないと、日本に対して核拡散防止条約(NPT)への加盟を迫り、結局日本はアメリカの傘の下に入ることになった。

 それにしても、国はこれほどの重要事項の決定をまったく国民に知らせずに処理していたのである。その渦中にあって内閣調査室主幹だった志垣民郎氏が語った「外交には裏がある。国民はそのくらいは知るべきで、知らないのは国民がアホだからだ」との発言には、国家官僚の思い上がりも極まれりだ。国は真実を隠蔽して、国民は自ら勉強して知るべきだとの言い分は、あまりにも国民を愚弄している。

 1974年佐藤元首相のノーベル平和賞授与式におけるスピーチ原稿から、核絶滅への高邁な表現「日本は非核3原則を宣言し、世界中が核廃絶を念願し、世界が日本の非核3原則に従ってくれるよう希望する」との文言が突然削除された。その数日前佐藤首相が来日したキッシンジャー国務長官から、それとなくアメリカはその文言を歓迎しないと聞かされたからである。肝心なその言葉を世界への核廃絶のメッセージとして発信することに賛成していた学者の中に、高坂正尭・京大教授、京極純一・東大教授、そしてわれらが梅棹忠夫先生が含まれていたのである。梅棹先生の思いもノーベル平和賞受賞式では佐藤元首相には、まるで通じなかったようだ。

 国連軍縮会議では、日本はアメリカに遠慮して棄権したり、反対票を投じたり、核廃絶に向けたアピールは年々弱くなった。日本国内ではあまり知られていないが、当時のメキシコ国連軍縮大使の如きは、核絶滅の動きに対して日本の姿勢に一番がっかりさせられたと述べた。結局密約の空気が軍縮の動きを日本国内で今ひとつ拡大させない理由ではないか。一方で、ドイツの核廃絶運動は大きな広がりを見せている。

 その意味でも少数派の西山太吉氏、吉野文六氏、村田良平氏らは国の将来を憂いていた勇気ある人たちだと言うべきであろう。

2010年10月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1238.2010年10月3日(日) 戦没者遺骨収集事業は曲がり角に

 昨晩NHKで「‘追跡!A to Z’重大疑惑! 日本兵の骨は偽物か? 遺骨収集の闇」と題するショッキングなドキュメント番組が放映された。私自身20年近くに亘って旧厚生省の戦没者遺骨収集事業に携わり、少なからず英霊の母国への奉還に協力させていただいたとの気持があり、また中部太平洋を始め、マーシャル・ギルバート諸島、東南アジア、シベリア、樺太、旧満州などの戦没地を歩き、ある程度遺骨収集事業の内情を知っているだけに、本事業の真意と主旨が少し別の方向へ歩み出している点に釈然としない気持と疑問を抱いた。

 当番組はフィリピンにおける遺骨収集事業を取り上げていたが、最大の問題点は、国家事業であるべき「戦没者遺骨収集事業」が、安易に「空援隊」というNPO法人に丸投げされ、その「空援隊」が現地において自らの裁量によりすべてを取り仕切っていること、そしてその遺骨収集の実施方法にあると思う。

 以前は国家事業として、決して民間の介入を認めなかった。例え民間人が遺骨を1片でも収骨したら厚生省遺骨収集団に引き渡すか、或いは地元警察署に預けるか、の選択肢しかなく、戦没者の遺骨に対する考えも崇高で厳しいものだった。

 それが、番組によれば、いとも簡単にフィリピン山中の部落で盗掘された現地人の骨を、日本兵の遺骨との確認もなく引き取り、持参した現地人に代金を支払っている感覚は、こと戦没者に関わることだけに戦没者を冒涜するものであり、とても尋常のことと思われず、その神経はまったく理解出来ない。この背景には、戦後長い時間が経過して関係者の多くが亡くなり、情報が得られなくなって異国の山野に散逸した遺骨も見つけにくくなった事情がある。結果的に年々収骨数は減少し、多くの費用を注ぎ込んだ割に成果が得られないとのジレンマもあったことは事実である。

 今から30年ほど前にこのまま巨額の国費を投じて遺骨収集事業をいつまでも続けるべきか否かの議論が沸騰したことがあった。当時はまだ多くの遺族、特に妻や子息が生存していたために、日本遺族会を挙げて猛烈な反対運動により継続されることになり、さりとて半永久的に続けることに、必ずしも全面的な賛成がなされたわけではない。その挙句苦し紛れに妥協して、「終了に近い継続」という意味合いで、「概了」という言葉を造り出して一部で話題になり、遺骨収集事業も毎年継続されてきた。

 結論から言えば、例え成果は乏しくとも以前と同じように厚労省主導のやり方で継続すべき事業だと思う。この事業を行うことは戦後生き残った日本人としての英霊に対する誠意であり、責任と義務であると思う。

 残念ながら、今や役所にもNPO法人にも戦場における悲惨さを知っている人が極めて少なくなった。件の「空援体」のように、どれほど厚労省から補助金をもらっているのか分らないが、東京都内の家賃の高そうなビル内に事務所を構えながら事業を請け負ったり、一方で厚労省係官が質問に対して率直に実情を開陳しようとしない点はいかがなものかと思う。

 折角NHKが取り上げたことでもあり、今1度改めて問題の本質と性格を検討すべき時であると思う。例え「概了」であってもよい。細々とであってもよい。遺族がまだ生きておられるうちは、厚労省が主導して半永久的に事業を続けるべきである。これについて事業仕分けで[NO]との判断が下されることはよもやあるまい。

 さて、今日は午後になって突然共著「そこが知りたい 観光・都市・環境」の拙稿に添える写真を撮りに行こうと思いついた。4枚の写真と2枚の図解を提供してすでに組版されているが、まだ1枚足りない。

 実は中国人旅行者が日本国内を旅行している写真が欲しかった。出版社でも探してくれるという話だったが、まだ見つからないらしい。6日の打ち合わせまでに何とか見つけないといけない。明日は降雨の予想なので、一念発起して外国人が観光している場所として、デジタルカメラを手に銀座、浅草、秋葉原へぶらり出かけてみた。銀座は歩行者天国になっていて中国人を見つけにくく、浅草にはむしろ欧米人の方が多く、結局良い写真が取れず、最後の秋葉原でやっといくつかの中国人団体客に会い、何とかスナップを撮ることが出来た。これを編集者に気に入ってもらえるかどうかちょっと気になる。

2010年10月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1237.2010年10月2日(土) 「知の現場」電子書籍化は10月中旬へ延期

 中国が国慶節休みということもあり、中国に関する話題は暫し休憩でいま大きな問題となっているのは、検察の証拠改ざんに関連するスキャンダルである。改ざんした主任検事はすでに逮捕され、元の上司も2人が昨日逮捕されたが、その2人は逮捕した最高検に対して徹底抗戦すると強気に発言している。卑しくも逮捕された元検事とは、ひとりは大阪地検の元特捜部長であり、もうひとりは元特捜副部長である。そこには、残念ながら職務に対する厳正さも、国民への責任も見られない。

 証拠品であるフロッピー・ディスクを改ざんしたことは事実であり、それを元上司に伝えたことまでは間違いない。元上司が敢えて最高検の逮捕に対して戦うというのは、2人が改ざんの事実の報告を受けながら過失によるものと説明するよう指示し真実を隠蔽したことを、最高検が犯人隠微と判断したことに対して、事実とは違うと反論しているのだ。重要な問題を検察庁内の内輪の問題にしてもらいたくない。

 事実は深い闇の中で今後どれだけ解明されるのか分らないが、やってはならない証拠品の改ざんなどと不届きなことを検察庁内でやってしまい、国民に失望感を与えたことについては深く反省してもらいたい。そのうえで容疑者に関する証拠品を改ざんしたという本質的な過ちを、検察庁内の別の問題とすり替えないでもらいたい。

 さて、「知的生産の技術研究会」で仲間とともに出版に協力した「知の現場」が、9月中に電子書籍化されると承知していたが、その後10月に入っても連絡がなく知研・秋田英澪子事務局長に問い合わせたところ東洋経済新報社に問い合わせてくれて、結局予定より遅れて10月中旬ごろに具体化されるとの返事をもらった。今では電子書籍化という言葉が流行して、これからは電子書籍化の時代だとの空気も流れている。実際のところ電子書籍は、概念としては何となく分るが、現実にはどういうことなのか良く分らない。早く手に取ってみてみたいものである。そうすれば、知人に「知の現場」の電子書籍についてPRして説明するのでも説得力があるのではないかと思っている。

 別の意味で待ち遠しい。

2010年10月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1236.2010年10月1日(金) 年度の中間点を過ぎた。

 平成22年度も早やその半分が過ぎた。今日は4年半ぶりにNPO神田雑学大学の要請により、神保町の千代田ボランティアセンターで講師を務めた。「世界遺産152ヶ所を訪ねて」と題して、いつも通りUSBを持参してパワーポイントにより説明した。普段のようにレジュメを準備し、それに今日は自己紹介図解を添えた。早めに来られた人は、食い入るように図解を見てくれている。やはり嬉しいものである。

 パワーポイントはすでに他所の講義で使用したスライドに幾枚かを入れ替え、念入りに修正して興味を惹くように作り直したものである。いくつかあっと驚かせるような仕掛けをしたので、結構受けたようだ。「学長」の三上卓治さんから、吉祥寺の雑学大学も前回の最終講義以来大分時間が経過したので、来年早々にもやって欲しいと依頼された。年が明けたら考えてみたい。

 帰ってきて驚いたニュースは、今渦中の検察によるFD改ざん事件の大阪地検主任検事の上司だった、前大阪地検特捜部長と副特捜部長が最高検察庁によって逮捕されたことである。検察の権威の失墜が、ついにここまで来たかという感がする。容疑は、部下から証拠改ざんをしたとの報告を受けたのに、隠蔽したということから「犯人隠避」というのだそうだ。

 さて、昨日北朝鮮で「キム・ジョンウン」なる世襲3代目が、金王朝の後継者と公表された。朝刊紙にはこれまで子どもの頃の写真しか公開されていなかったが、漸く最近の集合写真が掲載された。しかし、27~8歳と言われている割には、老けて見える。それに肥満体質で父親の金正日総書記にそっくりである。動画は代表者会で拍手をしている姿を除いてまったく紹介されず、提供されるのは集合写真ばかりで年齢も推測でしかない。どうして、ここまで国の最高スタッフの経歴を隠そうとするのか意図がよく分らない。

 「キム・ジョンウン」という姓名も漢字にはどういう文字を当てはめるのか、中国でも当て字が考えられず、先日「金正銀」と紹介していたようだ。ところが、今日の朝日夕刊には朝鮮中央通信社の発表を受けて、やっと「金正恩」と出した。加えて朝日は今後「金正恩」と表記することにするという。

 面倒な国である。一方の面倒な国・中国は今日が建国記念日、国慶節である。今日から7日まで祭日らしい。日本流に言えば、大型連休であるが、中国人はそんな悠長な気分でいるのだろうか。

 夜プロ野球セ・リーグで中日ドラゴンズの4年ぶりの優勝が決まった。最後まで混戦模様だったが、3連覇中の巨人が投手力の弱さで最後の最後に至ってこけてしまった。他のプロ野球関連ニュースによると横浜ベイスターズは、オーナー会社のTBSがテレビ局の中で唯一の赤字会社となり、チームを手放すことになった。後を引き受けるのは、住生活グループと言われ、同グループは現在諾否を検討中である。

 また、今日10月1日を期して、タバコが大幅値上げとなり、昨日から買いだめに走る喫煙者の姿や、禁煙に苦労している人々の涙ぐましい姿を紹介している。タバコはまったく吸わないのでその気持は分らないが、世界の大勢は完全に禁煙ムードである。昔は許容され大目に見られていた習慣も、段々窮屈になってきた。それも時代の流れというべきか。

2010年10月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1235.2010年9月30日(木) 国際ペン東京大会閉幕

 あれだけ暑かった夏も過ぎると急に涼しさ、肌寒さがやってくる。昨日もやや肌寒かったが、今日は全国的に雨模様で寒い。その中を国際ペン・東京大会フェアウェル・パーティに出席のため京王プラザホテルへ出かけた。

 まずは、国際ペンクラブ専務理事・事務局長に選出された堀武昭さんにお祝いを述べ、先日撮ったスナップを差し上げた。他にも国際ペンのジョン・ラルストン・サウル会長や、阿刀田高日本ペン会長、フランスから来られたマリー・フランス・コンド・レイさん、堀さんの親しい外人夫婦、大原雄さんに差し上げたが、皆さんからは思いがけないプレゼントと言って心から喜んでいただいた。堀さんの親しい友人に至ってはえらい感激ぶりで、外国人特有のオーヴァージェスチャーでお礼を言われた。些細なことではあるが、ほんの小さな心配りが素直に受け入れてもらえるのは嬉しいものだ。

 外国人参加者は誰もが今大会の運営についてお世辞を取り混ぜて賞賛してくれる。阿刀田会長とお話した時、一番良かったことは大会の運営が成功したことより大きな事故がなかったことだと仰っていた。残念なことに、今回早稲田大学で行っていた演劇や、その他のパフォーマンスは観ることが出来なかったが、26日の歓迎パーティにしろ、今日のフェアウェル・パーティにしろ、かなり盛り上がっていた。今日は26日に比べればやや参会者は少なかったが、内容的には今日の方がずっと良かったと思う。

 特に終盤になって、小学生を含め老若男女を繰り出した阿波踊りは、踊り手の身振り手振りもよくメリハリの利いた所作は外国人に大受けだった。私も一緒になって踊りまくった。参会者のほとんどが会場いっぱいに踊りまわるさまは、雰囲気も最高潮に盛り上がりアトホームで中々良かった。これで有終の美を飾り大会事務局は、海外の参加者から評価を高めたのではないだろうか。私にとっても印象に残る大会だった。

 20日に中国河北省・石家荘で逮捕された「フジタ」社員4人のうち、今日3人が釈放された。なぜひとりだけ解放されないのか、不明である。中国では明日が建国記念日に当たり以後7日間は休日になるので、この間政治的な動きはない。推測によると日本人ひとりを人質にして、じっと日本の対応を見守っているらしい。北朝鮮同様に昨今の中国政府のやることはどうも陰険で理解に苦しむ。相変わらず強気で高圧的な中国は、日本側の船長釈放に合わせるように、軍事基地へ侵入したとの嫌疑で件の4人の身柄を拘束した。流石に国際的に中国の強硬姿勢に対する反発が強まってきたことと、日本国内の反中国の空気を懸念したのか、やっとレアルアースの対日輸出を認めるようになったり、4人の釈放を行うようになった。ただし、依然として腹の内を明かさない中国の真意は図りかねる。これから当分の間お互いに神経戦を繰り広げるのだろう。

2010年9月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1234.2010年9月29日(水) 堀武昭さん、国際ペンクラブ専務理事・事務局長に

 朝日朝刊を見て日本ペンクラブ常務理事の堀武昭さんが、昨日国際ペン東京大会代表者会議で国際ペンクラブ専務理事・事務局長に選出されことを知った。欧米人以外で選ばれたのは初めてだという。3日前に国際ペン東京大会歓迎式の帰りに、小中陽太郎さんから役員選出についての裏話を聞いたばかりである。それにしても一大慶事であり良かった。専務理事は会長に次ぐ役職で3年間の任期であり、明日正式に就任する。ちょうど明日開かれるフェアウェル・パーティには出席する予定なので、直接彼にお祝いの気持ちを伝えたい。

 さて、海事センターで「そこが知りたい 観光・都市・環境」編集会議を行い2度目の校正を行った。他の執筆者の原稿について気がついた点や、アドバイスを伝えるのは難しい。こちらが良かれと思って、また間違いを率直に指摘しても相手はそう素直に受け取らないケースがある。挙句には人それぞれの考えがあるからと言われたり、粗探しをされても困るというようなことを言われることもある。しかし、間違いは間違いであり、良い本を作るためには超えなくてはならない、虚虚実実の駆け引きであり、嫌なことではあるが、やはり伝えなければならない。その編集作業も軌道に乗って漸く終盤に入った。一応今月末までには出来上がる予定である。

 それにしても共著というのは難しい。しばらく共著には関わりたくない。来年は単独で書き下ろしを書きたいものである。

 このところ大阪地検主任検事の証拠品改ざん事件で、検察全般に対する世間の風当たりが強い。駒沢大学の公開講座で冤罪に関するビデオを見せてもらった。昨年の講座でも観たもので、浜松市内の幼児殺人事件の冤罪の経緯を克明に追ったものである。平成3年に起きた事件だが、犯人とされた男性は、10年近い刑期を終えて出所した。幼児を殺害した真犯人は母親で、その母親と交際していた男性が一時自白したが、実は母親に罪を着せられていた。ところが問題は判決が出る前に母親が罪を認め、その自白場面が録音されていたにも関わらず検察側はその事実証拠を提出せず、刑が確定し、男性が満期服役したことである。

 母親が自白した証拠を検察が隠して、罪のない男性に罪を負わせたのである。理不尽極まりない。検察は無罪の人間を殺人犯に仕立て上げたことになる。新しい証拠が表れない限りは、再審出来ないというのも不条理である。明らかに冤罪であるが、権力に対抗して再審にまで持って行くのは並大抵のことではない。現実にこういう事態があったことを考えると恐怖をすら覚える。

 今回の証拠品改ざん事件にしてもさもありなむと思わせられる。深く考えさせられる問題である。

2010年9月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1233.2010年9月28日(火) 北朝鮮の後継者に金正日総書記の3男

 昨日と今日の2日間太宰治の「斜陽」を読んだ。昨年は太宰の生誕100年に当たり各種の催しが太宰の出身地・津軽金木町を中心に各地で開かれたが、恥ずかしながら「人間失格」以外太宰作品はまったく読んでいなかった。解説に文芸評論家だった奥野健男氏が、「ヴィヨンの妻」を勧めていたので、午後自由が丘へ行った序でに書店で新潮文庫の「グッド・バイ」と「ヴィヨンの妻」を買い求めた。自殺未遂を2回、その後に心中をやってのけたハチャメチャな人生を送った太宰だけにすべてが型破りで、われわれには考えられないストーリーを書き上げる太宰作品は、筆遣いはやわらかいが強烈なパンチを効かせる。

 ほかに日経が出した「梅棹忠夫 語る」と久しぶりに「ラグビーマガジン」11月号も購入した。前者は、先日読んだ「山をたのしむ」(山と渓谷社)と同じように梅棹先生に小山修三氏が聞き手となって、広い分野で功績を残された梅棹先生と四方山話をしながら梅棹哲学の片鱗と梅棹語録を聞き出そうというものだ。後者は高校ラグビー部の後輩、栗原大介くんが始まったばかりの関東大学対抗ラグビー戦に慶大ラグビー部の期待の星としてグラビア付きで取り上げられているので、期待を込めて買い求めたものである。

 さて、わけの分からない隣国・北朝鮮で今日44年ぶりに北朝鮮労働党代表者会と党中央委員会総会が開かれ、噂通り金正日総書記の3男キム・ジョンウンが朝鮮人民軍の「大将」、そして中央軍事委員会副委員長として正式にお披露目された。先に人民軍の肩書きで紹介されたところが一風変わっている。「先軍政治」として北で一番力を持っている軍部をバックに国際社会に名乗り出たというところであろう。これでジョンウンの地位を公式に発表、周知させたので、今後は彼の支援態勢を固めたうえで、着々と禅譲の方向へ動いていくのだろう。

 しかし、それにしてもこの人事には相変わらずカリスマ的な秘密性が漂っている。金正日総書記の3男であること以外は年齢や現在に至るまでの昇進過程もはっきり公表されず、突然のように国家のリーダー・グループの一翼を担うポジションに就くことになった。30歳にもならない経験もあまりないような若者が、あの複雑な国家体制、しかも経済破綻の国で一足飛びに最高権力者に近い地位に祭り上げられて、果たして指導者としてやっていけるのだろうか。社会主義国家としてはあってはならないことだが、北朝鮮はこれで金日成以来3代連続して世襲後継者が国の舵取りを担うことになる。

 この国はどこまでこういう不透明な国家体制を続けていくのだろうか。国際的に多事多難な中にあって、あまりにも経験のない若者が権力を握ったときには、「裸の王様」となって悲哀を舐めるのは国民である。金王朝は内外の危機に直面して表面的には一見きしみが見られないようだが、いずれ王朝が倒壊する危険をはらんでいるように思う。

2010年9月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com